- 著者
-
伊藤 啓
- 出版者
- 国立研究開発法人 科学技術振興機構
- 雑誌
- 情報管理 (ISSN:00217298)
- 巻号頁・発行日
- vol.55, no.5, pp.307-317, 2012-08-01 (Released:2012-08-01)
- 参考文献数
- 6
- 被引用文献数
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遺伝子の変異や目の疾患によって色の知覚が異なる人が,日本には500万人以上存在する。これらの人は,特定の組み合わせの色が識別しにくい以外に,赤い表示を見落としやすい,色名がわからないなどの不便が生じる。フィルターやパソコンソフトで提供されているツールを使うと,こうした色の見分けにくさを疑似体験できる。色を使ったデザインを行う際は,これらのツールで確認しながら,できるだけ見分けやすい配色を選ぶ,形の違いなど色以外の方法を併用して情報を伝える,色名を表記するなどの工夫を行い,伝えたい情報が誰にでも理解してもらえるようなカラーユニバーサルデザインに配慮する必要がある。