著者
山下 久美 ヤマシタ クミ Kumi Yamashita
雑誌
人文・社会科学論集
巻号頁・発行日
vol.23, pp.79-98, 2006-03

Insects familiar to young children are very easy-to-handle educational material, being inexpensive and not being troublesome. Insects are being bred at many preschools. Thus, teachers were queried on the reason for breeding insects, and it was learned that breeding was for the purpose of "informing young children of the ecology of insects,""teaching them of the importance of life." and "nurturing in them the thoughtfulness for others." However, since a study has not been performed hitherto on whether or not insect breeding truly has an effectiveness on such matters, an interview survey was accomplished on 100 young children. In the replies of 30 children of a preschool which routinely bred insects, the effectiveness of insect breeding experience was clearly perceptible as a result of a comparison with the replies from 70 children of preschools which had never bred insects. Children of the preschool that bred insects had greater knowledge of insect ecology and were able to understand that once dead an insect could not be revived in comparison with children of preschools that did not breed insects. The sympathetic feelings of children towards insects that died were observed. Although a feeling of thoughtfulness toward children younger than themselves was also discernible, this matter requires additional research.
著者
鈴木 秀和
出版者
南江堂
巻号頁・発行日
pp.244, 2018-03-01

Spinopelvic harmonyとは,脊椎と骨盤において良好な矢状面アライメントの調和が得られている状態をいう.脊椎矢状面アライメント異常は腰痛や生活の質(QOL)の低下をきたす1).腰椎矢状面形態は骨盤形態によって規定されており,pelvic incidence(PI)は個人固有の骨盤形態を表す指標として重要である2).また代償の働いていない理想的アライメントは脊椎のみならず関節や軟部組織に対する最小負荷で立位姿勢を保持できると考えられ(cone of economy)3),脊柱変形に対する矯正手術においては理想的アライメントの獲得が目標とされる.Schwabら4)は無症候成人75例の検討で,PIによるlumbar lordosis(LL)の予測式としてPI=LL+9°を提唱,さらに成人脊柱変形術後患者125例の臨床成績を検討し5),sagittal vertical axis(SVA)>50mm,骨盤傾斜(pelvic tilt:PT)>20°とともにPI-LL>9°がoswestry disability index(ODI)約40以上となる指標となることを示し,“Harmony among spinopelvic parameters is of primary importance” と述べている.そして2012年,脊椎骨盤アライメントとhealth related quality of life(HRQOL)に基づく成人脊柱変形の指標として,Scoliosis Research Society(SRS)-Schwab分類が提唱された6).SRS-Schwab分類はSVA,PT,PI-LLをsagittal modefierとし,SVA>40mm,PT>20°,PI-LL>10°がsagittal deformityと定義され,これが現在の成人脊柱変形評価のスタンダードとなっている.しかし,腰椎前弯減少に対する体幹バランス不全の代償は骨盤後傾によってのみならず胸椎後弯減少や下肢関節屈曲によっても行われる.変形矯正手術により腰椎前弯を獲得してもreciprocal changeにより胸椎後弯が増強し矢状面体幹バランス不全が残存することもしばしば認められる.Roseら7)は矯正手術の指標として,胸椎カーブを含めたフォーミュラを提唱しており,Le Huecら8)はC7から膝屈曲による代償まで考慮したフォーミュラ[full balance integrated(FBI)technique]を提唱した.また,わが国においても,各年代のPTの予測式から理想的なPTを得るために必要なLLを算出する浜松フォーミュラ9)や,PI-LLの値がPIにより変化するという解析結果をもとに算出された獨協フォーミュラ10)など,さまざまな算出式が提唱され,いまだ議論されている.また,PTは頚椎矢状面アライメントにも相関があり,頚椎矢状面形態と姿勢異常の関連もあることから11),脊椎手術においては局所や隣接アライメントだけでなく,全脊椎アライメントあるいはバランスを考慮することの重要性が指摘されている.さらに近年は,立位のみならず,若年者や高齢者の坐位における脊椎アライメントの検討も行われ12,13),さまざまな生活動作や姿勢における脊椎アライメント変化も明らかになってきている.しかし,個々の脊椎アライメントは健常者においてもばらつきがあり,また高齢者のspinopelvic harmonyは若年者と同じなのかなど,明らかにすべき課題も多く,さらなる検討が必要である.
著者
辻井 清吾
出版者
日本経営倫理学会
雑誌
日本経営倫理学会誌 (ISSN:13436627)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.35-44, 1998-03-31 (Released:2017-07-28)

Historically,one of basic elements of Japanese Management comes from Buddhism. In this paper, first, I will make clear how and what is Buddhistic management, and its object and structure. Secondly,focusing on top executives have steadfast Buddhist faith,I will analyze how and what they could manage best for society and nation through each faithful personality and management policy from Meiji period to present.Finally, I will propose it is necessary to think its significance from world wide view now on, as one of basic business ethics.
著者
中村 泰彦
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.67-70, 1990-01-05 (Released:2010-03-10)
参考文献数
5

アンモニアガスを乾燥小麦の殺菌に利用する場合の小麦粒への吸着・脱離, 抗菌効果, 小麦発芽への影響についてモデル実験を行い, 以下の結果を得た.(1) 小麦への吸着は最初の1~2時間で急速に進み, 10時間でほぼ飽科に達した.吸着したアンモニアは大部分が表層部にあり, 胚乳部への浸透は少なかった。(2) アンモニアを吸着した小麦は空気中に放置することにより徐々にアンモニアを脱離した.しかし, 吸着したアンモニアの一部は揮散せず, 粒内に残留した.(3) アンモニアに曝された小麦はかびおよび細菌生菌数が減少したが, 同時に発芽率も低下した, (4) アンモニアの菌増殖抑制作用は, 吸着したアンモニアを揮散させると消失した.小麦粒の発芽活性はその場合でも完全には回復しなかった.
著者
富田 幸雄
出版者
公益社団法人 計測自動制御学会
雑誌
計測と制御 (ISSN:04534662)
巻号頁・発行日
vol.18, no.8, pp.673-680, 1979-08-10 (Released:2009-11-26)
参考文献数
13
著者
千本松 孝明
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.129, no.4, pp.258-261, 2007 (Released:2007-04-13)
参考文献数
28
被引用文献数
1

レニン-アンジオテンシンシステム(RAS)は心血管系の機能調節並びに疾患形成に関わる重要な因子であり,循環器領域に関わる臨床医,研究員にとって最も関心深いシステムの一つである.アンジオテンシンII(Ang II)による成長促進,血圧上昇,肥大と言った作用は主に1型受容体(AT1)を介していると考えられている.一方,2型受容体(AT2)の作用はホスファターゼの活性などAT1受容体の作用に対して拮抗するものと考えられているが,その細胞内情報伝達機構は未だ不明な点が多い.RASを抑制する薬剤としてAngiotensin Converting Enzyme Inhibitor(ACEI)とAngiotensin II Type1 Receptor Blocker(ARB)がある.両薬の循環器疾患に対する有効性は数々の臨床大規模試験で証明されているが,その相違は未だはっきりしていない.この両薬はAT1受容体を介するAng IIの作用を抑制するが,ARBでは血中Ang II濃度が上昇しそれがAT2受容体を刺激する.一方ACEIはAng II産生そのものを抑制するためAT2受容体を抑制することになる.AT2受容体の機能がAT1受容体に拮抗するものであれば,理論的にはARBはACEIよりも有効性が高いはずなのだが,ARBの優位性を求めた臨床大規模試験ではその優位性を完全に立証することが出来ていない状態である.我々はAT2受容体遺伝子欠損マウスを用いて,腹部大動脈縮窄による慢性圧負荷およびAng IIの長期投与を施行したところ,AT2受容体遺伝子欠損マウスは心肥大を示さなかった.さらに心臓においてAT2受容体はpromyelocytic leukemia zinc finger protein(PLZF)を介して成長促進に作用していることを発見した.PLZFは74 kDのトランスクリプションファクターで組織選択的発現性が高く,心臓,肝,腸管では発現を認めるが,少なくとも正常な血管,腎では発現を認めない.AT2受容体はPLZF存在下では成長促進を示すが,非存在下ではホスファターゼの活性など成長抑制を示した.AT2受容体の新しい作用を示したこれらの結果はACEIとARBの使い分けのヒントを提示する可能性がある.

1 0 0 0 OA 狐火記

著者
佐藤垢石 著
出版者
墨水書房
巻号頁・発行日
1942

1 0 0 0 味の魅殺

著者
佐藤 垢石
出版者
新潮社
雑誌
小説新潮
巻号頁・発行日
vol.3, no.9, pp.55-61, 1949-09
著者
佐藤 垢石
出版者
都市計画協会
雑誌
新都市 (ISSN:00373761)
巻号頁・発行日
vol.6, no.6, pp.78-80, 1952-06

1 0 0 0 外客と釣

著者
佐藤 垢石
出版者
全日本観光連盟
雑誌
観光
巻号頁・発行日
no.37, pp.40-43, 1951-05
著者
佐藤 垢石
出版者
文芸春秋
雑誌
文芸春秋
巻号頁・発行日
vol.29, no.13, pp.180-187, 1951-10

1 0 0 0 謡曲と魚

著者
佐藤 垢石
出版者
桧書店
雑誌
観世
巻号頁・発行日
vol.19, no.5, pp.4-6, 1952-05