著者
松井 壮太 松村 真宏
出版者
人工知能学会
雑誌
2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)
巻号頁・発行日
2019-04-08

In this study, we consider an shikake, an embodied trigger for behavior change, to prevent umbrellas theft. We put a poster with a questionnare asking “Have you ever had a sad feeling from umbrella stolen?” on an umbrella stand to appeal to the feeling of guilty. People was able to vote for the questionnaire using build-in stickers. We conducted experiments at University campus for 111 days in total and revealed that the number of umbrella theft was reduced if the poster was set up. We concluded that a poster with a questionnaire seemed to be effective for umbrella theft prevention.
著者
田村 理納 宮澤 理稔
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
日本地球惑星科学連合2016年大会
巻号頁・発行日
2016-03-10

2011年3月11日に発生したMw9.0東北地方太平洋沖地震の4日後に、静岡県東部においてMj6.4(Mw6.0)の地震が発生した。この地震は、東北地方太平洋沖地震のセントロイドから約450km離れた余震域外の領域で発生しており、また約4分前に発生した福島県沖の地震(Mj6.2)の表面波が通過している最中に発生していたため、どの様な誘発過程を経て発生に至ったのかを調べた。まず、静岡県東部地震の震源にどのような応力変化が働いていたのかを調べるため、静的ΔCFF、表面波と地球潮汐による動的ΔCFFを調べた。東北地方太平洋沖地震による静的応力変化及び表面波による動的応力変化の最大値は、それぞれ約21 kPa, 200 kPaであり、動的応力変化は静的応力変化に比べ一桁大きかった。地球潮汐による応力変化と福島県沖の地震の表面波による動的応力変化は最大で約1.2 kPa, 0.3 kPaであった一方、静岡県東部地震発生時の値はいずれも負の値で約-0.2 kPa, -0.01 kPaであった。次に、静岡県東部地震の破壊域での前震活動の有無について調べた。気象庁一元化震源カタログによると静岡県東部地震の発生前に震源域を含む領域では地震活動が認められていないため、matched filter法により検出を試みたところ、本震の約17時間前に本震の震源から約2km北北東の場所にM1.0の地震が1つ見つかったが、それまでの微小地震活動を考慮すると本震を誘発した前震とは結論付けられない。以上の結果を踏まえ、地震発生サイクルにおけるclock advanceによる、静岡県東部地震の「見かけ遅れ誘発」の可能性を提案する。まず静岡県東部地震の震源域の摩擦応力が、東北地方太平洋沖地震による静的な応力変化及び、表面波の動的な応力変化によって急速に増加した。その後、東北地方太平洋沖地震の大規模な余震の表面波による動的な応力変化及び、地球潮汐による応力変化によって摩擦応力がより摩擦強度に近づき、応力擾乱がなかった場合の発生予定時刻よりも早まって(clock advance)地震が発生した。大振幅の応力擾乱が作用してから遅れ破壊に至るまでの時間が、地震発生サイクルのスケールと比べてわずかでしかないことから、もともと静岡県東部地震のような地震が発生する準備が十分整っていたことが示唆される。
著者
篠田麻佳 大西彩子
出版者
日本教育心理学会
雑誌
日本教育心理学会第59回総会
巻号頁・発行日
2017-09-27

問題と目的 現代社会では自殺やいじめ,ひきこもりなど様々な問題が発生している。特に子どもや若者の自殺やいじめ,ひきこもりの問題は深刻で大きな社会問題になっている。それらの問題に関連する要因は様々であるが,その一つに自己肯定感の低下が挙げられる。自己肯定感の形成には,人生最初の適応環境である家庭文化の影響が非常に大きく関わっている(榎本,2010)。家庭文化の1つとして親の養育態度があげられる。子ども時代の両親の養育態度と自己肯定感と類似の概念である自尊感情には関連があり(山下,2010),親の受容的な姿勢は子どもの自己肯定感を高めると言われている(龍・小川内,2013)。また,自分の内面を開示し,深い友人関係をもつ人は,そういった関係を避ける人よりも自尊感情は高い(岡田,2011)。このように,自己肯定感と子ども時代の親の養育態度および友人関係の関連については先行研究により示されてきた。しかし,自己肯定感は過去からの積み重ねという要素もあるため,過去や現在を部分的に分けてみるのではなく,子ども時代の出来事が現在にどのように関係しているのかを明らかにする必要がある。篠田・大西(2017)では,親の養育態度および友人関係と自己肯定感との関連が示された。しかし,因果関係については示されていない。そこで本研究では,過去の親の養育態度および現在の友人関係が大学生の自己肯定感へ与える影響について検討することを目的とする。方 法調査対象者 私立大学文系学部に通う学生130名 (男性26名,女性104名,平均年齢20.14歳,SD =.90) を対象に,無記名方式による質問紙調査を行った。調査内容 過去の親の養育態度を測定する尺度としてParental Bonding Instrument(PBI)の日本語版尺度(小川,1991),友人との関わりを測定する尺度として改訂版友人関係機能尺度(丹野,2008),自己肯定感を測定する尺度として大学生版自己肯定感尺度(吉森,2015)を使用した。結 果 Parental Bonding Instrument(PBI)の日本語版尺度,改訂版友人関係機能尺度,大学生版自己肯定感尺度それぞれに主因子法プロマックス回転による因子分析を行った。Parental Bonding Instrument(PBI)の日本語版尺度からは「養護」(α=.90),「過保護・過干渉」(α=.81)の2因子が抽出され,改訂版友人関係機能尺度からは「肯定・受容」(α=.91),「関係継続展望」(α=.88)の2因子が抽出された。また,大学生版自己肯定感尺度からは「安定した自己」(α=.79),「無条件の自己肯定」(α=.80)の2因子が抽出された。過去の親の養育態度が現在の友人関係を媒介して自己肯定感に与える影響を検討するために,共分散構造分析を行った(Figure1)。その結果,適合度指標はχ2=5.14,df=4,p=.273,GFI=.987,AGFI=.932,RMSEA=.047,AIC=39.14であった。「愛情・受容」は「無条件の自己肯定」,「過保護・過干渉」は「安定した自己」に直接的な影響を与えていた。「過保護・過干渉」は「肯定・受容」「関係継続展望」に影響を与えていた。一方,友人関係の「肯定・受容」は「無条件の自己肯定」に影響を与えていた。「過保護・過干渉」は「関係継続展望」を媒介し「安定した自己」に影響を与えていた。考 察 親からの受容的な愛情と,現在の友人に受容されていることは現在の自分を受け入れることに影響していた。先行研究でも,過去の親の愛情・受容が高い群や現在の肯定・受容的な友人関係が高い群は他の群より,現在の自分を受け入れることができると示されており,篠田・大西(2017)の結果に続くものとなった。安定した自己に過保護・過干渉的な関わりが悪影響を与えることが分かったが,愛情・受容的な関わりからの影響は見られなかった。どのような関わりが良い影響を与えるかを検討していく必要がある。また,今後は調査対象者の男女間の偏りを解消することで性別ごとに影響を与える要因についても検討したい。
著者
小口 高
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
日本地球惑星科学連合2019年大会
巻号頁・発行日
2019-03-14

2022年度から高校の地歴科で「地理総合」が必修となる。地理総合は現行の地理Aを基礎とするが、地理情報システム(GIS)によるデジタル情報の処理、自然災害、地球環境問題といった理系的な要素が重視されている。したがって、地理総合は高校生が地理学のみならず地学の素養を高めることにもつながる。高校の理科では、2012年度に「地学基礎」が新科目となった結果、以前よりも地学を学ぶ高校生が増えた。しかし履修率は三割弱であるため、多くの高校生にとっては地理総合が地球惑星科学に関連する内容に触れる主要な機会となる。したがって、地理総合が高校生の関心を惹きつけ、その内容が大学への進学や将来の職業の選択の際に考慮されれば、地理学のみならず地学を含む地球惑星科学の発展につながる。このような状況を作り出すためには、日本地球惑星科学連合や日本学術会議のような、地理学と地学の研究者が共に参加している組織における活動が効果的である。これらの組織の構成員の多くは大学や研究所の研究者であるため、高校の地歴科や理科の教員との連携体制を作ることも重要である。2018年度には、日本学術会議の地球惑星科学人材育成分科会の下に地学・地理学初等中等教育検討小委員会が設置され、主に高校における地学・地理教育の充実に向けた検討を行っている。この小委員会には大学と高校の教員とともに、文科省と国土地理院の職員も参加しており、検討課題の中には上記した地理総合の実施を踏まえた地学・地理教育の活性化も含まれている。このような活動を日本地球惑星科学連合の場でも行いつつ、地理学と地学の関係者が連携して将来の両学問を支える人材の育成に取り組むことが重要である。
著者
小河 泰貴
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
日本地球惑星科学連合2019年大会
巻号頁・発行日
2019-03-14

次期学習指導要領が2018年3月に告示され、「持続可能な社会づくり」に求められる地理の新科目として、必履修科目の「地理総合」が設けられた。1992年の「地理教育国際憲章」において、地理学研究の五大概念は「位置と分布」「場所」「人間と自然環境との相互依存関係「空間的相互依存作用」「地域」とされた。これらの概念は、地理カリキュラムを構成するうえでの一つの指針となっている。また、国際地理オリンピックの開催を通して、世界と日本の高校生に、地理教育で養う思考やスキルなどの国際的な基準が示されている。 「地理総合」の実施に向けて、私たち地理教員は何をどのように意識して授業構想をしていくのか。その視点として、国際地理オリンピック世界大会の出題内容や、日本の高校生の地理的な見方・考え方の現状などを踏まえ、「地理総合」で付けさせたい力と授業構想について報告をする。
著者
熊本 雄一郎 青山 道夫 浜島 靖典 村田 昌彦
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
日本地球惑星科学連合2019年大会
巻号頁・発行日
2019-03-14

2011年3月に発生した福島第一原子力発電所事故によって、20­-40 PBqの放射性セシウムが環境中に放出されたと推定されている。そのうちの7­8割は北太平洋に沈着・流出したと見積もられているが、それらのほとんどは海水に溶けた状態で存在する。そのため福島事故由来の放射性セシウムは、海水混合によって希釈されながら表層水の流れに沿って北太平洋全域に広がりつつある。これまでの研究によって、日本近海に沈着・流出した放射性セシウムは北太平洋の中緯度を表面海流に乗って東に運ばれ、事故から約4年が経過した2015年には北米大陸の西海岸に到達したことが分かっている。演者らは2017年夏季に北太平洋亜寒帯域において実施された海洋研究開発機構「白鳳丸」航海において海水試料を採取し、その中の放射性セシウム濃度を測定した。福島事故起源134Csの濃度は、希釈と放射壊変(半減期は約2年)によって現在1 Bq m­-3以下まで低下しているため、濃縮しなければ測定することができない。濃縮には、仏国Triskem社製のCsレジン(potassium nickel ferrocyanate on polyacrylnitrile, KNiFC-PAN)を用いた。海水試料約40 Lを50 ml min­-1の流速で5 ml(約1 g)のCsレジンに通水することで、レジンに放射性セシウムを濃縮した。海水試料にはキャリアとして塩化セシウム(133Cs)を加え(濃度約100 ppb)、その通水前と通水後の濃度差から放射性セシウムの回収率を約95%と見積もった。陸上実験室に持ち帰ったCsレジンは洗浄後、海洋研究開発機構むつ研究所、または金沢大学環日本海域環境研究センター低レベル放射能実験施設の低バックグランドGe半導体検出器を用いてγ線分析に供され、134Csの放射能濃度が求められた。東部北太平洋のアラスカ湾を横断する東西(北緯47度線)と南北(西経145度線)の2本の観測線に沿った鉛直断面図によると、深度300mまでの表層において東側及び北側の観測点、すなわち北米大陸沿岸により近い観測点で事故起源134Csの濃度が高くなっていた(放射壊変を補正した濃度で最高6 Bq m­-3)。これは北米大陸に到達した福島事故起源134Csが北米大陸に沿って北上し、さらに北太平洋の高緯度(北緯50­-60度)を西向きに運ばれていることを示唆している。本研究によって得られた結果から、今後数年以内に福島事故起源134Csが北太平洋亜寒帯の反時計周りの循環流、すなわち北太平洋亜寒帯循環流に沿って日本近海に回帰してくることが予測された。
著者
下澤和幸 山﨑順二 今本啓一
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学年次大会2019(札幌)
巻号頁・発行日
2019-06-11

国内では,実構造物の建設時における品質管理の一つの手段として,非破壊試験が導入されるようになり,特に表層透気試験であるダブルチャンバー法[Torrent法]が,かぶりコンクリートの品質評価に適用されてきている。しかし,本試験の測定値の評価基準は未だ整備されておらず,その評価には海外での検査指針等に示された基準値を参照しているのが現状である。本論では,実構造物を模擬したコンクリート試験体による透気試験や物性のデータをもとに,透気係数と中性化速度係数との関係を求め,ダブルチャンバー法による透気試験データを評価するための指標値の一案を示した。
著者
田中舘悠登 羽原俊祐 山本英和 馬場孝輔
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学年次大会2019(札幌)
巻号頁・発行日
2019-06-11

近年,岩手県をはじめとする東北地域では,凍結防止剤の散布に伴い,スケーリングが顕著となり問題となっている。本研究では,スケーリング発生条件について評価し,その発生条件を基に最低気温と凍結防止剤の散布量から,岩手県におけるスケーリングの危険度マップを作成した。スケーリングは凍結防止剤の種類が異なった場合でも,-5℃以下で発生し,濃度が高いほどスケーリングが発生する最低温度の閾値は低くなることが分かった。作成したスケーリング危険度マップは,既往の凍害危険度マップとある程度一致した。加えて,国道4号線の県北区間ではスケーリングの危険度が高いことを示唆した。
著者
岡崎百合子 岡崎慎一郎 浅本晋吾 全邦釘
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学年次大会2019(札幌)
巻号頁・発行日
2019-06-11

コンクリート橋梁の劣化は,塩害や中性化等に起因する損傷と活荷重等の作用が互いに関連し,極めて複雑な様相を呈することから,その損傷予測に対し,膨大な情報の裏に潜むパターンを認識できる機械学習が注目されている。本研究は,コンクリート橋梁の劣化に関するデータのように,入力パラメータが多く,時間軸上に稠密でもなく等間隔でもないデータ群を対象として,機械学習の各アルゴリズムを用いた回帰モデルの性能比較を行い,最も適したアルゴリズムの選択を試みるものである。