著者
朴 蕙彬 Hyebin Park
出版者
同志社大学社会学会
雑誌
評論・社会科学 = Hyoron Shakaikagaku (Social Science Review) (ISSN:02862840)
巻号頁・発行日
no.124, pp.139-156, 2018-03-15

本稿の目的は,エイジズムに関する文献のレビューを行うことである。まず,先行研究の全体的な傾向を把握する。次に,エイジズムの構成要素を分析の枠組みにして日本のエイジズム研究の成果と課題を明らかにする。分析の結果,従来の研究の成果として多様な個人がもつエイジズム意識に関する基礎的データの蓄積が浮かび上がった。しかし,エイジズムに関する理論的考察が不十分であり,おそらくそれゆえに研究の焦点が心理的側面にもっぱら向けられる傾向があり,社会や文化などとの関連性には向けられていない傾向を発見した。これらの結果から,今後,エイジズムの理論的考察を深めるとともに,社会文化的要素を含めた包括的な研究枠組みを構築することが求められていると考える。
著者
庄司 真人
出版者
拓殖大学経営経理研究所
雑誌
拓殖大学経営経理研究 = Takushoku University research in management and accounting (ISSN:13490281)
巻号頁・発行日
vol.112, pp.91-104, 2018-03-28

ソーシャルメディアの出現によって,従来の企業と顧客との関係に大きな変化が現れてきている。情報が企業から顧客に提供されるだけでなく,顧客から企業あるいは顧客間といったことが容易に行われるようになることで,顧客からの情報発信が無視できなくなってきた。さらに商品を消費だけの存在として捉える従来の顧客像は,特にソーシャルメディアの発展によって転換が求められてきている。自らが発言し,体験を共有することを行う顧客は,価値共創のパートナーとして捉えるべきものとなる。本稿では,これらの問題意識を踏まえ,消費者行動論,S-D ロジック,そして顧客満足・ロイヤルティ研究を検討することによって,顧客エンゲージメント研究の意義を考察する。さらに,既存研究の問題点を提示することで今後の方向性について示す。
著者
田辺 敦
出版者
麻布大学
巻号頁・発行日
2016-03-15

【背景と目的】 近年、筆者らはC型肝炎ウイルスのゲノム複製に寄与する新規のRNAヘリカーゼ遺伝子として、YTH domain containing 2 (YTHDC2)を同定した。ヒトの正常組織および様々な癌細胞株を用いてYTHDC2遺伝子の発現を調べた結果、正常組織では発現が低いが、一方で多くの癌細胞株では発現が高いことが明らかになった[参考論文(B), 3 ; Morohashi, Tanabe (9th author) et al., PLoS one, 6, e18285, 2011]。また、これまでの研究で、様々なRNAヘリカーゼが癌遺伝子の翻訳を促進することで癌細胞の悪性化に寄与していることが報告されている。そこで本研究では、癌化に伴って発現が亢進するYTHDC2の転写制御機構および癌細胞の主要な悪性形質の一つである癌転移におけるYTHDC2の役割について解析した。第1章:YTHDC2の転写制御機構解析 はじめに、YTHDC2の転写開始に重要なプロモーター領域を同定するために、ルシフェラーゼレポーターアッセイを行った。ヒト肝癌細胞株Huh-7を用いて実験した結果、転写開始点より−261から+159塩基の領域が重要であることが示唆された。データベースによる解析により、その領域内にはcAMP Response Element(CRE)、GATA、AP-1の3種類の転写因子結合サイトが含まれていることがわかった。そこで、それぞれの結合サイトに変異を導入して、再度ルシフェラーゼレポーターアッセイを行った結果、CREサイトに変異を導入したときのみプロモーターの活性が低下したため、このCREサイトがYTHDC2遺伝子の転写に重要であることが示唆された。次にこのCREサイトに結合する転写因子を同定するためにクロマチン免疫沈降法(ChIP)を行った。Huh-7細胞を用いて実験した結果、このCREサイトには転写因子c-Jun, ATF2が結合することが明らかになった。また、これらの転写因子は炎症性サイトカインTNFαで刺激したヒト正常肝細胞でも活性化し、YTHDC2の転写に寄与していることが示唆された(参考論文(A), 1; Tanabe et al., Gene, 535, 24-32, 2014)。第2章:YTHDC2の転移促進効果についての解析 YTHDC2における癌化形質、特に癌細胞転移への役割を調べるために、ヒト大腸癌細胞株HCT116においてRNA干渉法によるYTHDC2遺伝子発現が持続的抑制された細胞株の作出を試みた。まずは既知のヒト遺伝子を標的としていないshRNA (non-target shRNA)とYTHDC2を標的とするshRNA (YTHDC2-shRNA)をそれぞれ形質導入した。その結果、YTHDC2のmRNA発現量が野生型のHCT116細胞とほとんど変わらないコントロールHCT116細胞株(sh-cont細胞)とYTHDC2のmRNA発現量が野生型のHCT116細胞に比べて約80%低下したYTHDC2ノックダウン細胞株(Y2-KD細胞)を樹立した。樹立した細胞株の運動能力をWound HealingアッセイとTranswellアッセイによって解析した。Wound Healingアッセイは、高密度で培養されている細胞が人工的に作った新しいスペース(Wound)に移動する量を調べることで二次元的な細胞運動能力を測定する方法である。Transwellアッセイは、細胞がTranswellのメンブレンに開いている8μmの穴を通り抜けて反対側に移動した量を調べることで三次元的な運動能力を測定する方法である。in vitroにおける2種類の運動能力測定法により、Y2-KD細胞の運動能力がsh-cont細胞に比べて大きく低下していることがわかった。また、Y2-KD細胞にYTHDC2遺伝子を再発現させることで細胞の運動能力が回復するか否かをTranswellアッセイによって解析した。その結果、YTHDC2遺伝子を再発現させたY2-KD細胞の運動能力は、sh-cont細胞と同程度まで回復した。 さらに、in vivoにおけるY2-KD細胞の転移能力を調べるために、ヌードマウスの脾臓にY2-KD細胞を移植し、肝臓に転移するか否かを調べた。その結果、sh-cont細胞の移植を移植したマウスでは全例で肝臓への転移が見られたが、Y2-KD細胞を移植したマウスでは、5例中2例だけにしか肝臓への転移が見られなかった。以上の結果から、YTHDC2は大腸癌細胞の転移に寄与していることが示唆された。 サイクロスポリンA(CsA)にはYTHDC2の分子機能を阻害する効果が認められている[参考論文(B), 3 ; Morohashi, Tanabe (9th author) et al., PLoS one, 6, e18285, 2011]。そこで、先の野生型HCT116細胞を移植した肝転移モデルマウスにCsAを投与すると、やはり転移が抑制された。以上の結果からCsAがYTHDC2の分子機能を阻害し、大腸癌細胞の転移を抑制したことが示唆された。 次に、YTHDC2の作用が実際にヒト大腸癌の進行度に関連しているのか否かを外科病理学的に調べた。ヒト大腸癌患者由来の72例の病理組織標本(札幌医科大学医学部・消化器外科講座との共同研究)を当研究室で作製した抗YTHDC2モノクローナル抗体を用い、免疫組織化学染色を行った。その結果、YTHDC2の発現レベルと癌の進行度(Stage)およびリンパ節転移の間に有意な正の相関が認められ、臨床的にもYTHDC2が転移を伴う大腸癌の進行に重要な役割を持つことが示唆された。(参考論文(A), 2; Tanabe et al., Cancer Letters, in press)第3章:YTHDC2によるHIF-1αの翻訳促進機構の解析 固形癌における癌細胞転移では、固形癌内部の低酸素環境が引き金となって、上皮間葉系転換が誘導されて癌細胞が転移能力を獲得することが知られている。そこで筆者は、低酸素環境下において重要な役割を果たしている低酸素誘導因子1α (Hypoxia Inducible Factor-1α:HIF-1α)とYTHDC2との相互作用について解析した。HIF-1αは正常酸素環境では、ユビキチン-プロテアソーム経路を介してタンパク質分解されるため、タンパク質の発現量が減少しているが、低酸素環境では、ユビキチン化が阻害されるのでタンパク質の発現量が増加する。そこでまず始めにsh-cont細胞とY2-KD細胞を酸素濃度1%の低酸素環境で培養し、HIF-1αの発現量を調べた。その結果、低酸素環境におけるHIF-1αのmRNA発現量にはsh-cont細胞とY2-KD細胞の間で有意な差がなかった。しかしながら、HIF-1αタンパク質発現量はsh-cont細胞では大きく増加しているが、Y2-KD細胞では増加していなかった。これらの結果から、低酸素環境においてYTHDC2はHIF-1αの翻訳を促進していることが示唆された。 RNAヘリカーゼは遺伝子mRNAの5末端非翻訳領域(5’UTR)の二次構造を解くことで翻訳を促進することが知られている。データベースによる解析により、HIF-1α mRNAの5’UTR は平均的なmRNAの5’UTRに比べて、複雑な二次構造を形成しやすいことが示された。そこで、YTHDC2がHIF-1α mRNAの5’UTRの二次構造を解くことで翻訳を促進しているか否かを解析するため、ルシフェラーゼレポーターアッセイを応用して次の実験を行った。まず、ホタルルシフェラーゼ発現ベクターのプロモーター領域とホタルルシフェラーゼ遺伝子領域の間にHIF-1α mRNAの5’UTRを挿入した。このベクターからホタルルシフェラーゼ遺伝子のmRNAが転写されると、HIF-1α mRNAの5’UTRと同じ二次構造が形成される。したがって、YTHDC2が5’UTRの二次構造を解くことで翻訳を促進するならば、Y2-KD細胞ではこの二次構造が解けないので、sh-cont細胞と比べてホタルルシフェラーゼ活性が低下すると予想される。ルシフェラーゼレポーターアッセイの結果、Y2-KD細胞ではsh-cont細胞と比べてホタルルシフェラーゼの活性が有意に低下した。この結果からHIF-1αの翻訳にはYTHDC2が必要とされていることが示唆された。 HIF-1αは低酸素環境で、上皮間葉系転換形質に関わる遺伝子群の転写に必要であるとされ、転移に重要な働きを持つ遺伝子である。YTHDC2がそれを標的としていることは、YTHDC2の転移促進作用の結果を強く支持するものであった。これらの結果から、RNAヘリカーゼYTHDC2がHIF-1αの翻訳を促進することで大腸癌細胞の転移に寄与すること、そしてYTHDC2が癌治療の予後予測因子や治療標的遺伝子になり得ることが示唆された。(参考論文(A), 2; Tanabe et al., Cancer Letters, in press)
著者
佐藤 智子
雑誌
総合政策 = Journal of policy studies (ISSN:13446347)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.125-138, 2015-03-01

アメリカ合衆国マサチューセッツ州プリマス町は、宮城県七ヶ浜町と20 余年に及ぶ姉妹都市交流を続けている。2011 年3 月11 日に七ヶ浜町が地震と津波により壊滅的な被害に見舞われたという一報が入るや、いち早くプリマス町は支援に乗り出した。最も大きな取り組みは、町議会、プリマスロータリークラブ、そしてプリマス町周辺を拠点とするテレビ局が連携して行った募金活動のテレソンであった。町民が一丸となって取り組んだこのプログラムは、想像以上の成果を上げた。 本論では、テレソンというこのコミュニティ・プロジェクトの成功の要因を、直接的そして物理的な面と、プリマス町そのものの特性という間接的な面から考察した。第一義的には、両町の強固な関係、七ヶ浜町の甚大な被害に寄せるプリマス町民の共感、前述の三機関の精力的、そして広範囲にわたる働きかけなどを指摘することができる。さらに、もっと本質的な要因(遠因)として挙げることができるのは、プリマス町には日頃からボランティア活動などに励む人々が多く、互酬性と信頼性の社会関係資本が十分に蓄積されていたことである。この「資本」が募金活動の成功に大きく寄与している。
著者
中島 祥好
雑誌
研究報告音声言語情報処理(SLP) (ISSN:21888663)
巻号頁・発行日
vol.2020-SLP-132, no.10, pp.1-2, 2020-05-30

言語音が時間上でどのように分かれ,互いに関係づけられるかを探る分野である「音韻論」は,環境における音がどのようにまとまったり分かれたりして聴こえるかを探る「聴覚心理学」に結びつけられるべきである.我々の研究グループは,「聴覚の文法」と称する理論的枠組みを作り,非言語音が知覚体制化によって音脈を形成することについても音韻論のような考えかたが有効であることを示した.もう一つの理論的枠組みである「音響的音韻論」は音節形成の原理などを音響分析に基づいて探るもので,その第一歩として,音声のスペクトル変化の中に,言語学において鳴音性 sonority と呼ばれる性質がどのように現れるかを解明している.言語音と非言語音との研究を同じ精神物理学の方法論に則って進めることは実り多いと思われる.
著者
田崎 佑一
出版者
東京海洋大学
巻号頁・発行日
2016

東京海洋大学修士学位論文 平成28年度(2016) 海運ロジスティクス 第2429号
著者
古賀 達也 コガ タツヤ Tatsuya KOGA
出版者
総合研究大学院大学
巻号頁・発行日
2006-09-29

本研究では量子力学的な分子動力学法を用いて, グラファイト材料の水素原子吸<br />着による化学スパッタリング過程の機構を明らかにした. その経緯と概要を以下に<br />述べる.<br /> 今日, 経済発展に伴う化石資源の枯渇と環境破壊が大きな問題となっており,<br />これらに対して新しいエネルギー資源の早期開発が必要である. 実用化されてい<br />る, または実現可能と考えられる多くの代替エネルギーの中で究極のエネルギー<br />源が核融合である. しかし, その実現において最も重要である核融合炉壁材料に<br />ついては, 耐熱・耐放射線性のふさわしい材料が未だ見つからず, またプラズマと<br />壁との間の相互作用も十分に明らかにされていない. この問題を克服すべく, こ<br />れまで数多くのプラズマと固体壁に関する理論的・実験的研究が行われてきた.<br />その中でも固体壁表面の損傷については, 原子衝突により壁面の構成原子が外に<br />飛び出す物理過程だけでなく化学反応によっても表面が損傷されることが明らか<br />になってきた. そして, この後者が核融合炉壁材料に大きな影響を与える可能性<br />がこれまでの研究結果により認識されている.<br /> 化学スパッタリングは, 核融合炉材料のひとつである炭素壁とプラズマ起源の水<br />素との間で顕著に現れる. それらの相互作用は原子・分子という非常にミクロなス<br />ケールの反応であり, この詳細な過程を実験で知ることは現在の技術水準では容易<br />ではない. 一方, 固体や分子のミクロな現象の研究には計算機シミュレーションが<br />多用されている. 本研究の分野では以前から物理スパッタリングの計算機シミュレ<br />ーションによる研究が行われており, 実験結果を十分説明できる研究成果が挙げら<br />れている. しかし, 化学スパッタリングは物理スパッタリングと異なり, 原子間力<br />のみを取り扱う古典力学的な方法は不十分であり, 原子間結合の切断・結合を扱う<br />電子状態を考慮した量子力学的な取り扱いが必要である. ところが, 波動(シュレ<br />デインガー)方程式が数値的にも計算できるのは水素様の原子と10原子程度の系<br />である. そこで本研究の計算機シミュレーションでは, 電子の密度汎関数理論に基<br />づくKohn-Sham 方程式を用いている. この方法により電子の量子多体系が扱える<br />ようになるが, 古典力学と比べてはるかに多くの計算量を必要とする. このため,<br />計算機を並列に接続して分散処理を行う並列計算機(PC クラスター)を用いた.<br />以前のシミュレーション研究では, 損傷を受けていない平坦なグラファイト表面<br />上ではCH<sub>2</sub> よりさきの炭化水素が生じないことが確かめられているが, 実験ではグ<br />ラファイト内に取り込まれ同一グラファイト層上に付着した水素原子数がグラフ<br />ァイトを構成する炭素原子数に対して約50%になったとき, 化学スパッタリング<br />由来の炭化水素が観測される. このことから, 水素吸蔵と化学スパッタリングに因<br />果関係が存在すると考え本研究を行った.<br /> 計算体系としては, グラファイトを模擬材とし, そこに水素原子を順次付着させ,<br />その際に起きる構造の変化を, まず構造最適化(エネルギー最小化)の方法により<br />求めた. その結果, 吸着された水素原子密度が上昇するにつれ, グラファイトが<br />徐々に変形して構造が不安定となり, グラファイト一層あたりの水素原子付着率が<br />約50%に達したとき, 炭素原子間の共有結合が切断されCH<sub>2</sub> が発生, その後CH<sub>3</sub><br />からメタンの生成を起こして崩壊することが第一原理分子動力学シミュレーショ<br />ンにより明らかにされた. すなわち, 水素吸蔵により化学スパッタリングが容易に<br />発生して, 壁材料が大きく損傷することを示した.<br /> 一方, 実験では900K の高温域で材料表面上で炭化水素の発生量増加が確かめら<br />れている. そこで本研究では次に, この温度域での化学スパッタリングの発生過程<br />について調べる為, 原子の運動をVerlet+Nose-thermostat 法で追跡して調べた. そ<br />の結果, グラファイトの熱振動に伴いグラファイト表面に付着している水素原子が<br />表面上から離脱しやすくなり, 損傷を受けていないグラファイト表面上では化学ス<br />パッタリングが起きにくいことを確認した. 一方で, 構造最適化計算で得られたす<br />でに表面上にCH<sub>3</sub> が発生した初期状態を用いた計算では, CH<sub>3</sub> のグラファイトから<br />の離脱が確認できた. このことより, 化学スパッタリングは主に低温で起きる現象<br />であり, 高温では低温で発生した炭化水素が激しい熱振動により離脱することがわ<br />かった. また, CH<sub>3</sub> 離脱後のグラファイト表面上には大きなホールが形成されるが,<br />このホールが他のグラファイト層の破壊を容易にし, 結果としてグラファイト全体<br />へと影響を及ぼすと考えられる. 以上, 本研究は化学スパッタリング現象の基礎過<br />程を量子力学に基づき理論的に明らかにしたといえる.<br /> 本研究結果からの炉壁材料開発への提言として, 水素を吸蔵させないグラファイ<br />ト材料の開発が必要である. また, 高温域では化学スパッタリングが起き難いこと<br />から壁材料を1000K程度の高温に保持することも有効な解決方法と考えられる. 一<br />方, 本研究で用いられた密度汎関数法は実験データや他の経験則を必要とせず, 解<br />析理論, 装置実験と並ぶ数値シミュレーションという新たな研究手法である. 今後,<br />計算機性能の向上により取り扱う計算体系がより実現象に近づき, 計算機シミュレ<br />ーション法が物質現象を理解する上でさらに重要な地位を占めると考えられる.