著者
袖 美樹子 青木 秀一
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.62, no.5, pp.230-233, 2021-04-15

イマーシブメディアは,映像空間内を移動し自由な視点からの全方位映像を見ることができ,あたかもその空間に入り込んだような体験ができる高臨場感メディアである.家庭でも360度カメラやヘッドマウントディスプレイが用いられるようになり,映像・音響の両面から現実世界の映像空間を自由に移動して見ることができるイマーシブメディアに向けた研究開発が積極的に行われている.本特集では,「超高臨場感ライブ体験の開発と標準化」,「イマーシブメディアに向けた音響技術 -放送とMPEGを中心に-」,「自由視点テレビFTVの原理」,「MPEGが規格化に取り組む映像システム技術~新たな映像体験に向けて~」の4件の解説を頂く.
著者
島 敏夫
雑誌
福山大学経済学論集
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.71-80, 2007-10
著者
樋口 泰裕
出版者
文教大学
雑誌
文学部紀要 = Bulletin of The Faculty of Language and Literature (ISSN:09145729)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.97-81, 2000-10-01

陳の徐綾撰『玉台新詠』十巻とは如何なる書物で、また如何なる問題を孕んでいるのか、四庫提要の撰者は、成書の時期、本集の体裁及び内容、文学的及び資料的価値、そして版本といった幾つかの視点から解説する。当然、そこには時代の限界などによる問題点も若干窺えようが、当時第一級の知識と見識を誇る学者たちによって執筆されたそれは、現在もなお尊重されるべき指摘を富有した、『玉台新詠』という書物を理解していく上で看過できない基本的な文献なのである。
著者
梶原 洋生
出版者
新潟医療福祉学会
雑誌
新潟医療福祉学会誌 (ISSN:13468774)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.44-50, 2019-03

日本では、1946年1月21日に総司令部覚書「日本に於ける公娼制度廃止に関する件」が発せられ、1946年11月26日には、厚生省社会局長通知の「婦人保護要綱」が発出された。しかし、のちに「売春防止法」が成立したのは1956年5 月21日のことだったので、この立法過程は概ね11年間にも及んだことになる。そこで、国政の難航を横目に各自治体は国とは別に対処を講じたものと考え、「売いん」等に係る条例の制定はどのような動向であったかを明らかにする。とりわけ、1946年から1957年までの期間に着目し整理を図ることとした。「売いん」等に係る条例は一定の時期に集中しており、戦後の悲哀を背負った条例制定論争が各地で広がった。女性の救済は社会的課題とされ、国法による生活保障が不可欠となり、その法整備の一環として各地的な条例の制定という議論の機運も全国に生まれた。これらの側面が合わさって、日本の一つの時代が形作られた。
著者
小野 竜志 小野 景子
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.271-272, 2015-03-17

近年、実世界を忠実に再現した3次元モデルに対する需要が高まっている。構造物の3次元モデルを再現する場合、複数の視点から計測を行い、3次元点群データを統合するレジストレーションが必要である。しかしながら、すべてのデータ点を用いたレジストレーションには膨大な計算時間がかかり、またこの問題は局所解が多く存在することが知られている。そこで、本研究では、効率よい特徴点の抽出と、プレレジストレーションが不要な3次元点群データ統合手法を提案する。
著者
榎本 秀平 葛野 弘樹
雑誌
研究報告セキュリティ心理学とトラスト(SPT) (ISSN:21888671)
巻号頁・発行日
vol.2020-SPT-40, no.1, pp.1-8, 2020-11-18

サイドチャネル攻撃はハードウェアのアーキテクチャ特性に基づいた攻撃手法であり,攻撃対象はクラウドにおけるサーバからモバイル端末まで多岐に渡る.近年,Meltdown / Spectreと呼ばれるサイドチャネル攻撃が深刻な問題とされており,従来,CPU ならびにオペレーティングシステムにより保護されていた機密情報の盗取が可能となる.防御のためにハードウェアに変更を加えることは非常に困難であり,ソフトウェアによる既存の防御手法は適用による性能の劣化を招く点が課題である.本研究では,Meltdown / Spectre の利用する FLUSH+RELOAD 攻撃に関する CPU 命令に着目し,攻撃緩和と検出を低オーバーヘッドで達成する新たな手法を提案する.提案手法では,FLUSH+RELOAD がリークデータの復元のために CPU キャッシュをフラッシュする点に着目し,プロセスのキャッシュフラッシュ命令実行をカーネルにて透過的に禁止することでサイドチャネル攻撃の緩和を実現する.提案手法を Linux にて実装し,評価実験の結果,攻撃プロセスによるサイドチャネル攻撃を緩和可能であること,ならびに既存の防御機構より 2.04% から 19.05% 低いオーバヘッドであることを確認した.