著者
尾崎 亮太 中尾 彰宏
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.49, no.4, pp.468-474, 2008-04-15

x86/x86-64アーキテクチャ上のLinuxにホスト型仮想マシン環境を構築するKernel-based Virtual Machine(KVM)について述べる.また,KVMの応用例として,オーバレイネットワーク・テストベッドPlanetLabへの適用案を紹介する.
著者
山井 成良
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2018-IOT-43, no.7, pp.1-5, 2018-09-20

電子メールにおいて利用者が新たな検査 ・ 処理機能を追加する場合,サーバ側への追加は困難なため,端末側へのプラグイン等の追加が一般的である.しかし,IMAP (Internet Message Access Protocol) サーバや Web メールのように電子メールサーバ上でメッセージを管理する形態では,たとえば新しい技術に基づく迷惑メール判定やその結果に基づく分類をメッセージの電子メールサーバへの到着時に行うことはできない.この問題に対して筆者は IMAP クライアントの一種として動作する IMAP エージェントを提案した.IMAP エージェントは IMAP サーバに常時接続しているため,様々な処理を他の IMAP クライアントよりも先に実行することができる.本稿では筆者が現在想定している,IMAP エージェントで実現可能な付加サービスについて述べる.
著者
鈴木 大助
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2018-IOT-43, no.6, pp.1-6, 2018-09-20

本研究では,学習管理システムを利用したコンピュータベース試験 (CBT) における効果的な不正行為防止策を明らかにすることを目的として,筆者が担当する授業科目の到達度確認試験において,不正のトライアングルモデルに基づいて検討した不正行為防止策を実践した.認知されたプレッシャーを低減するため試験の配点をさげること,正当化を低減するため不正行為に関する規定を周知すること,認知された機会を低減するため,学生間で正答選択肢が異なるように選択肢の並びをランダムにする,ファイアウォールで不要な通信を遮断する,通信の監視を周知するとともに監督員の巡回を徹底する,個人所有スマートフォンの所在を常に明らかにする,等の策を実施した.これらの方策は不正行為の抑止力として機能し,公平公正な試験環境の実現に寄与したと考える.学生は厳戒な体制にやや緊張をしていた様子であったが,CBT ならではである,解答忘れを防げること,結果を即座に知ることができること,等の利点を享受し,好意的な反応であった.また,従来型のペーパーベース試験方式よりも本試験方式を支持する学生が多数を占める結果となった.
著者
永田 正樹 松浦 美穂子 阿部 祐輔 高梨 伸行 福井 美彩都 山崎 國弘 長谷川 孝博
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2018-IOT-43, no.5, pp.1-6, 2018-09-20

静岡大学では,災害時の安否情報を共有する Web 安否確認システムを 2008 年から開発および運用している.安否確認システムの運用では,災害時の安否確認を迅速に実施するために,登録ユーザの組織構成,通知手段,管理者の操作など,様々な点を考慮しなければならない.組織構成について教育機関は学生の卒入学があり,名簿情報の入れ替えが毎年大きな規模で発生する.通知手段については,SNS の流行や通信端末の多様化によりメール利用率が低下しているため,その他の通知手段を確保しなければならない.また,組織構成や通知など Web システムにて操作するため管理者は操作に習熟する必要があり,システムには直感的でわかりやすい機能が望まれる.本稿では,教育機関での安否確認システムの効果的な運用手法を提案する.企業と比較し,教育機関では組織統制に異なる点が多い.教育機関に適した運用手法を用いることで,運用業務の軽減かつ効果的な安否情報の共有を実現する.
著者
鳩野 逸生 伴 好弘 伊達 浩典 北内 一行
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2018-IOT-43, no.4, pp.1-6, 2018-09-20

神戸大学では,2018 年 1 月にキャンパスネットワークネットワークの全面更新を実施した.本稿では,キャンパスネットワーク (Kobe University Hyper Academic Network : KHAN 2017) の構成について概説するとともに,新しく導入した教育研究用プライベートネットワークと全学無線 LAN システムとの統合について述べる.
著者
Motoyuki Ohmori
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2018-IOT-43, no.3, pp.1-3, 2018-09-20

Computer security has been getting more attentions because a computer security incident may cause great damage on an organization. It may be then said that an inventory of hosts should be necessary in order to prepare for a security incident. It is, however, difficult to build up an inventory and keep it up-to-date. In addition, it is still unclear which items of an inventory of hosts are really necessary and which items are unnecessary. This paper then discusses the necessary items for an inventory from the viewpoint of feasibility. This paper also discusses how an inventory should be maintained regarding a security incident. This paper then presents how to automatically collect inventory items in order to make it easy to maintain an inventory.
著者
石井 将大 森 健人 松浦 知史 金 勇 北口 善明 友石 正彦
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2018-IOT-43, no.2, pp.1-8, 2018-09-20

本論文では,東工大 CERT におけるセキュリティインシデント対応のフローと,インシデントの重要度,対応に至るトリガー等の判断基準を示し,将来的なインシデント対応の自動化を見据えた,ログ ・ 検知イベント分析基盤の構築と運用方法について述べる.初めに,東工大 CERT が行ってきたインシデント対応のパターンを整理し,本学におけるインシデントの分類とそれらの性質を述べ,インシデント対応のフローやリスク判断について,JPCERT / CC や NIST 等が定める一般的な基準と比較した上で,インシデント対応の自動化に必要な点について明らかにする.更に,高度標的型攻撃対策としての本学における Lastline の運用方法と,SOC 業務の省力化やインシデント対応の自動化を視野に入れた,Splunk を利用したログ分析基盤環境の構築について述べる.最後に,これら自動化の柱をなす機械学習手法の適用について,一部試行的な取り組みを紹介し,考察を与える.
著者
村﨑 康博 稲葉 緑 原田 要之助
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2018-IOT-43, no.1, pp.1-8, 2018-09-20

情報セキュリティポリシーの策定 ・ 実施は,全ての組織 (企業や官公庁など) において必須施策のひとつであり,想定外の事象にも対応できるように “例外措置” の策定が推奨されてきている.例外措置の普及をはかる上で,利用者が例外措置を実施する上で障害となる要因が挙げられてきている.これらの阻害要因を調べることにより,個人および組織における対応案について考察し提案する.
著者
畠山貴行 宮崎修一
雑誌
2014年度 情報処理学会関西支部 支部大会 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, 2014-09-10

ネットワーク通信を用いたサーバのないブラックジャックゲームに対して、マジックプロトコルを利用することで相手のプレイヤーが信頼できなくても公平なゲームを行うことができる通信プロトコルを設計し実装した。
著者
石野力 米澤朋子 中祐介 吉田侑矢
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.2013-MUS-100, no.34, pp.1-6, 2013-08-24

本稿では参加者同士が交代で短い演奏情報をシーケンスに投入するネットセッションシステムを提案する.演奏知識や技術を持たなくても単純な音楽情報を交換することでメロディを連鎖させることが可能なシステムである.今回は 4 ステップのシーケンサを用いる手法と,4 本の指に曲げセンサを装着した手袋による手法を紹介する.従来のセッションとの違いは同時性である.本システムでは,非同期でありつつ短い音楽フレーズを投げ合い,つなげた連結フレーズをループ再生し続けることで,お互いの音を聞き,掛け合いのようにして楽しむことができる.これにより,簡単に相手と協調演奏ができる新たな音楽コミュニケーションを成立させることを狙う.
著者
沼田宗敏 輿水 大和 秦野 やす世 神谷 和秀 野村 俊 二宮 市三
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.48, no.12, pp.4051-4058, 2007-12-15

従来,直線,円,楕円などの幾何学図形の生成法が多数報告され,傾斜楕円についても若干の研究業績がある.本論文では,1 点あたり2 回の乗算で傾斜楕円を生成する画期的な三項漸化算法を提案する.三角関数の間に成り立つ一対の漸化式が同型であることが,その秘訣である.初期設定や楕円弧描画は従来法と比較して簡単であり,それを従来の高速生成法と同等以上の計算速度で実現する.また,実験によって新算法の有効性を検証する.