著者
久野 靖
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.58, no.8, pp.733-736, 2017-07-15

文部科学省による「大学入学者選抜改革推進委託事業」の中で,大阪大学,東京大学,本会が連携して「情報科」入学者選抜における評価手法の検討を進めている.本稿ではその中から,思考力・判断力・表現力を評価するための枠組みの提案について解説している.基本的な考え方は,これら3つの力の恣意的定義(ただし多くの納得が得られ,かつ評価が行いやすいもの)を定め,それに沿って作題する,というものである.本稿では,Tr(読解),Tc(関連性発見),Td(隠された事項の発見),Ti(推論),Ju(事項の列からの所予基準による選択),Ex(所予基準にかなう表現の構築)の6つの定義とそれに対応する作題例を示して解説している.
著者
李 相済 廣橋 容子 リ サンジェ ヒロハシ ヨウコ Lee Sang-jae Yoko Hirohashi
雑誌
国際研究論叢 : 大阪国際大学紀要 = OIU journal of international studies
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.107-118, 2010-01-31

This article considers the definition of discriminatory language and related problems. Aspects considered are the history of discrimination which is reflected in discriminatory language, the intentional use of discriminatory language to oppose discrimination and, how the language points to the existence of discrimination. The limitations of discriminatory language being viewed as a legal problem are clarified, as is the necessity for dialog between the majority and minorities to resolve these issues. It is necessary to radically change the current social structures and social relations that cause discrimination in order to achieve a solution to this problem.
著者
阿部 和広
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.58, no.10, pp.894-897, 2017-09-15

近年,Scratchを用いたワークショップがさまざまな組織によって行われるようになってきた.その多くは定型的なカリキュラムにしたがって,あらかじめ定められた目的の達成を目指すものである.しかし,子供たちの興味や関心は常に変化しており,ワークショップ中に新しい気付きやアイディアが生まれることも稀ではない.それを無視した予定調和的なワークショップは,実施者や保護者にとって,安心・安全である反面,子供たちが持っているポテンシャルを制限することにもなりかねない.ここでは,内容や目的が変化することを前提としたワークショップの実践について紹介する.
著者
種村 威史
出版者
国文学研究資料館
雑誌
国文学研究資料館紀要 = The Bulletin of The National Institure of Japanese Literature Archival Studies (ISSN:18802249)
巻号頁・発行日
no.05, pp.35-49, 2009-02-27

近世の文書社会については、近世史料学やアーカイブズ学の進展によって、その特質が解明されつつあるといってよい。ただし、文書のライフサイクルについていえば、作成・授受、管理・保存、引継ぎについては研究成果が蓄積されているのに対して、廃棄に関しては立ち後れている。中世史料学において、政治組織の特質との関連で廃棄の問題を論じていることを考えれば、近世史料学においても、近世社会の特質との関連で検討する必要がある。そこで、本稿では、幕府によって「民間」より回収された徳川将軍文書の焼却を事例とし文書焼却を検討した。その結果、焼却が将軍文書の効力を抹消する唯一の方法であること、焼却方法が喪葬に酷似した作法を伴うものであったこと、その背景には文書に対して将軍のイメージを投影するかのような文書認識が存在していたこと等を明らかにした。It can be said that the characteristics of the document in the early modern society is being elucidated thanks to the development of the modern historical document studies and archive studies. As for the life style of the document, however the studies of disposal are for behind, whereas the rare accumulated researches on making and receiving, management and saving, and takeover of the document. The disposal research in the early modern culture, connected with the modern society b should be discussed if there is a research of the medieval history, connected with the government. Therefore, I assumed the method of disposing the document in this report I will take examples of the burnt General Tokugawa document which was corrected from the civil. Then, I have found three things; disposal was the only way to lose the power as a general document the way of disposal was similar to cremation, and there was recognition that the document is affected by the image of the general.
著者
石井 拓斗
出版者
電気通信大学
巻号頁・発行日
2019-03-25

近年,Virtual Reality(VR) 分野の発展が目覚ましいものがあり,特にエンターテインメント分野で顕著である.マウスやキーボード操作だけの古典的な 2D ゲームであっても VR 化することで面白さに繋がることが分かっており,麻雀ゲームのようなテーブルゲームも VR 化することで面白さが増す可能性がある. 現実の麻雀ゲームではイカサマ行為が可能であり,技術的に美しいという面や,ドラマチックなゲーム状況を演出可能であることから,ゲームがより面白くなるなど非常に関心が高い.しかし通常のコンピュータゲームではイカサマ行為は不可能なことが多い. 本研究では,VR で麻雀を行うために出来るだけ現実に近い手指の動作で麻雀牌を操作できるシステムを構築した.Leap Motion を用いた麻雀牌の操作方法やゲームに必要な他の操作を実装した.牌同士の物理演算をリアルにし過ぎると操作しにくい場面があることから,牌を手牌に持ってくる時,捨てる時,牌を積む時,など状況に応じて,手指のどの指を使うかや牌の回転を制限するなどの機能を組み合わせた.さらに,イカサマの一つであるすり替えに関し,現実よりも容易に行えるシステムを構築した.一般の人は現実ではイカサマが実現できないが,VR 空間でサポートすることによりイカサマを少し簡単に行うことが出来るようになり,結果的に緊張感を高めより面白くなることを目指した. Leap Motion による操作性とイカサマサポートシステムに関する評価実験を行った.麻雀牌の操作方法は,VRChat 内で既存の麻雀ゲームを模したものと比較した.この結果,操作時間や操作の快適性については本システムの方が優れていたが,操作の正確性は劣る結果となった.これは選択した牌を光らせるなどの補助的効果により改善可能であると考えられる.また,イカサマサポートシステムのバランスを探る評価実験では,位置精度を Easy, Normal, Hard の三つの難易度に分け,更に制限時間を三種類用意することで,熟練度と難易度によってどのような組み合わせがバランス良いかを検討した.この結果,位置精度は Normal 難易度,制限時間は 4 秒間程度が適していると判断した.友人同士で敢えてイカサマをやり合って楽しむような目的の際には,もう少し難易度を下げることで対応出来る.
著者
朱 心茹
雑誌
研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:21888930)
巻号頁・発行日
vol.2016-CE-135, no.4, pp.1-9, 2016-06-25

発達性ディスレクシアに対する支援には様々なものがある.欧米ではディスレクシアに特化した書体が開発されており,それらの書体がディスレクシアの人々にとってより読みやすいことが示されている.日本においても,書体がディスレクシアの人々の読みに影響を与えることが明らかになったが,ディスレクシアに特化した書体は制作されていない.本研究は,ディスレクシアに特化した和文書体をデザインするため,ディスレクシアに特化した欧文書体の読みやすさに関する特徴を整理することを目的とする.研究対象に選定した 3 つのディスレクシア書体と 6 つの一般書体に対する数値的な計測と視覚的な分析を通してディスレクシアに特化した欧文書体の可読性に関する特徴と視認性に関する特徴を抽出した.
著者
河野 敬雄 コウノ ノリオ Norio Kono
雑誌
経済科学研究
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.51-69, 2006-02-28
著者
増田 榮美
出版者
上田女子短期大学
雑誌
紀要 (ISSN:21883114)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.37-52, 2016-01-31

本論文は、結婚式形式の移り変わりについて、社会背景や家族関係から受ける消費者傾向への影響を分析し、結婚式の歴史とともに、リゾートウェディング市場の誕生について明らかにするものである。結婚式の歴史を概観する中で、1970年代初めの結婚ブームにより結婚式場の予約が取れなかったり、一般的な結婚式が挙げられない事情があるなど、消極的に選択された個性的な結婚式がリゾートウェディングの原点であることがわかった。その後、リゾートウェディングが消費者のニーズにマッチし、積極的に選択されるようになったことが、まさに市場誕生のきっかけであったことが明らかになった。
著者
竹内 萌
出版者
東京海洋大学
巻号頁・発行日
2016

東京海洋大学博士学位論文 平成28年度(2016) 応用生命科学 課程博士 甲第409号
著者
藤田 昌侾
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.13, no.6, 1972-06-15