著者
後藤 敏行
出版者
日本図書館研究会
雑誌
図書館界 (ISSN:00409669)
巻号頁・発行日
vol.64, no.4, pp.256-267, 2012-11

本稿は,長尾真・前国立国会図書館長の「長尾構想」を検討する。長尾構想を推進する際,予算の制約上,できる範囲で資料の一部を対象にしていくやり方と,民間企業と連携してより多くの資料を対象にするやり方の2つがあると予測する。また,パブリックドメインと推定される資料,非市販または権利者不明と判断される資料を電子化して図書館内での閲覧,利用者への有償貸出に供する場合はオプトアウトを,市販中の資料を国立国会図書館のデータベースから出版社が販売するという仕組みについてはオプトインの規定を設けるべきと提言する。
著者
Yosuke Uto Yoshihiko Nankaku Tomoki Toda Akinobu Lee Keiichi Tokuda
巻号頁・発行日
pp.2278-2281, 2006-09

This paper describes the voice conversion based on the Mixtures of Factor Analyzers (MFA) which can provide an efficient modeling with a limited amount of training data. As a typical spectral conversion method, a mapping algorithm based on the Gaussian Mixture Model (GMM) has been proposed. In this method two kinds of covariance matrix structures are often used : the diagonal and full covariance matrices. GMM with diagonal covariance matrices requires a large number of mixture components for accurately estimating spectral features. On the other hand, GMM with full covariance matrices needs sufficient training data to estimate model parameters. In order to cope with these problems, we apply MFA to voice conversion. MFA can be regarded as intermediate model between GMM with diagonal covariance and with full covariance. Experimental results show that MFA can improve the conversion accuracy compared with the conventional GMM.
著者
平野 葵
出版者
北海道大学文学研究科
雑誌
研究論集 (ISSN:13470132)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.105-116, 2014-12-20

本稿は、村上春樹『ねむり』の主人公「私」と、作中で「私」が読むレフ・トルストイの『アンナ・カレーニナ』に登場する女性たちとを、母/娘/妻としての側面を中心に比較・検討することによって、これまで女性表象に関して批判されることの多かった村上作品における、『ねむり』の位置づけ及び評価を行うものである。『ねむり』の語り手であり、息子を持つ専業主婦の「私」が直面する母性愛の揺らぎと沈黙、そして彼女が迎える暗い結末は、社会が敷いた暗黙の規範から逸脱してしまった女性の、その出口のない苦悩と恐怖とを表している。村上春樹の初期作品では、視点人物の男性には見抜けない不透明な沈黙として女性の問題が描かれており、問題そのものよりもその不可視性の深刻さを提示する傾向にあった。しかし近年の作品では、女性視点を導入し、女性に対する家庭内暴力や性暴力や、妊娠・出産などの母性に関わる問題を、可視的に描く方向へと変化している。この小説では、語り手である女性が、自身の母性愛の揺らぎを吐露しており、『ねむり』(当時は「眠り」)が発表された時期やその前後の作品の傾向から、前述の変化の転換点に位置する作品として捉えることができる。しかし手法の変化を経つつも、村上作品は処女作『風の歌を聴け』から近年の長編小説である『1Q84』『色彩を持たない多崎つくるや、彼の巡礼の年』に至るまで、初期から現在まで継続して母娘関係や母性にまつわる物語を描いてきたのであり、そしてこの『ねむり』という小説は、不眠や悪夢という極めて非現実的な設定を用いることによって、母/娘たちが抱える非常に現実的な問題を抉り出した、現代社会のアレゴリーとして機能しているのである。
著者
白崎 弘泰
出版者
北海道大学大学院国際広報メディア・観光学院
雑誌
国際広報メディア・観光学ジャーナル
巻号頁・発行日
vol.31, pp.39-59, 2020-12-17

The number of foreign workers in japan is increasing. Among all, there is such a remarkable increase in technical intern that the Japanese economic activity could not be sustained as what it is today without them. Now smartphone is an essential tools for their life in Japan, not only to communicate, but also togather, exchange, and spread information in a daily life. Nevertheless, now there is a problem where their employers prohibit them from owning or using their smartphone. This paper reveals details about the ownership and usage of smartphone of technical intern, and we claims that smartphone works to relieve their anxiety , and accuse fraud of the owners.
著者
茂木 達也
出版者
首都大学東京
巻号頁・発行日
pp.1-45, 2015-03-25

首都大学東京, 2015-03-25, 修士(工学)
著者
伊波 和正
出版者
沖縄国際大学外国語学会
雑誌
沖縄国際大学外国語研究 (ISSN:1343070X)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.123-201, 1998-06
著者
加藤 克知
雑誌
長崎大学医療技術短期大学部紀要 = Bulletin of the School of Allied Medical Sciences, Nagasaki University (ISSN:09160841)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.111-117, 1988-03-31

現代日本人上腕骨,橈骨,大腿骨および脛骨の最大長と骨幹中央周を用いた判別分析による性別判定法について検討し,さらにその縄文時代人骨への適用の可能性について調べ以下の結果を得た.1)中間点法による単項目ごとの的中率は橈骨最大長と上腕骨骨幹中央周で84.7%,86.7%と高率である.2)全8項目からの判別式では87.8%の的中率が得られた.また,骨幹中央周に関する分析では上肢骨(上腕骨と橈骨)からの判別式の的中率は88.8%で高く,一方下肢骨(大腿骨と脛骨)からのそれは73.5%とやや低い.3)現代人骨の骨幹中央周から得られた判別式に縄文時代人骨を適用してみると,的中率は一般に現代人の場合より10%程度低下したが,これは縄文時代人骨と現代人骨の計測値の差による境界値のずれに起因すると考えられる.
著者
大平 晃久
出版者
長崎大学教育学部
雑誌
長崎大学教育学部紀要 = Bulletin of Faculty of Education, Nagasaki University, Combined Issue (ISSN:21885389)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.281-290, 2018-02-28

長崎大学教育学部紀要:人文科学 通巻 第84号(Bulletin of Faculty of Education Nagasaki University: Humanities, Vol.84) 飯塚知敬教授 退職記念号
著者
富山大学附属図書館
出版者
富山大学附属図書館
巻号頁・発行日
pp.1-78, 2020-03

第1章 はじめに 1.1 大学で求められる「学士力・人間力」とは・・・・ 1 1.2 課題について・・・・ 2 1.3 学士力・人間力基礎で養うべき力・・・・ 4第2章 図書館から見た「学士力」とは 2.1 高校とは違う学修方法について・・・・ 6第3章 図書館を使いこなそう!-中央図書館の使い方- 3.1 図書館にはどんな場所や設備があるの?・・・・ 9 3.2 図書館ではどんな情報が利用できるの?・・・・ 16 3.3 図書館では図書館員が待っている!・・・・ 21 3.4 演習問題・・・・ 23第4章 学修に必要な情報を探す 4.1 調べるってどういうこと?・・・・ 24 4.2 調べ物の入口としての参考図書 ―辞書・事典・・・・ 24 4.3 学問体系を反映する小世界 ―請求記号とフロアマップ・・・・ 26 4.4 図書と雑誌を探す ―OPAC(オーパック) とCiNii Books(サイニィブックス)・・・・ 28 4.5 雑誌論文(日本語)を探す ―CiNii Articles(サイニィアーティクルズ)・・・・ 39 4.6 探した図書・雑誌・論文を利用する ―貸出・文献複写・・・・ 45 4.7 演習問題・・・・ 51第5章 「学士力・人間力基礎」で学ぶアカデミックスキル 5.1 「学士力・人間力基礎」で学ぶアカデミックスキル ―理由編―・・・・ 52 5.2 「学士力・人間力基礎」で学ぶアカデミックスキル ―内容編1(概説)―・・・・ 53 5.3 「学士力・人間力基礎」で学ぶアカデミックスキル ―内容編2(資料検索)― ・・・・ 55 5.4 「学士力・人間力基礎」で学ぶアカデミックスキル ―内容編3(引用)―・・・・ 56 5.5 「学士力・人間力基礎」で学ぶアカデミックスキル ―内容編4(テクニック集)―・・・・ 62 5.6 発信することの責任と意義・・・・ 64 5.7 おわりに・・・・ 65第6章 図書館員を利用しよう 6.1 図書館員が待っている!・・・・ 66 6.2 利用できる学修支援サービス・・・・ 67第7章 役に立つ情報源の紹介 7.1 第4章で紹介した各種情報源・・・・ 69 7.2 その他の有用な情報源・・・・ 72 7.3 図書館からの情報発信・・・・ 76 7.4 講習会(イベント)の実施・・・・ 77 7.5 演習問題・・・・ 78