著者
柏崎 礼生
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2016-IOT-33, no.16, pp.1-6, 2016-05-19

研究者が所属組織から与えられる研究費以上に研究予算を獲得したいと思うとき,補助金や委託費は魅力的な選択である.本発表では局所的な二年度に渡る受託研究開発を概観することにより,短期間の研究開発マネジメントについての一つの考察を行う.
著者
多田 伊織
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
日本研究
巻号頁・発行日
vol.48, pp.201-234, 2013-09-30

戦後の混乱期に、小石川蝸牛庵の再建を待たずして亡くなった幸田露伴(慶応三年〔一八六七〕~昭和二十二年〔一九四七〕)は、戦中から床に就くことが多くなり、ほぼ視力を失い、最後は寝たきりになりながらも、著述活動を続けた。しかし、戦時下の露伴の生活の実態は、存外に知られていない。本稿は、戦時下からその最期に至る最晩年の露伴の姿を、当時露伴の身近に侍していた家族や編集者の目を通して再構成しようとする試みである。
著者
藤井 由紀子 フジイ ユキコ Yukiko FUJII
雑誌
清泉女子大学人文科学研究所紀要
巻号頁・発行日
vol.36, pp.7-29, 2015-03-31

本稿は、平安・鎌倉期の往生説話における「火車」の存在意義を考察することによって、当時の人々の〈死と救済〉の概念を探ったものである。まず、『今昔物語集』の済源伝を、『日本往生極楽記』に載る異伝と比較することによって、「火車」が「罪」と結びつくものであることを指摘した。さらに、『今昔物語集』と『宝物集』に載る悪人往生の「火車」説話を比較し、その罪が「五逆」に相当するような大罪であることを明らかにした。『宝物集』や『発心集』に載る「火車」説話は、『往生要集』を源泉として、臨終行儀と深く結びつくことによって成立している。それに対して、『今昔物語集』の「火車」説話は、その事件性に主眼があり、第三者の視線にさらされる「火車」の姿を示すことによって、のちに妖怪化する「火車」の怪異性を、先見的に示すものであったと位置づけた。
著者
塚本 昌彦 松坂敬太郎
雑誌
情報処理学会研究報告高度交通システム(ITS)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.120(2006-ITS-027), pp.111-118, 2006-11-16

コンピュータが小型化,高性能化し,コンピュータを実空間のなかのさまざまなものに埋め込んで使うユビキタスコンピューティングが現実的になってきた.ユビキタスコンピュータの次のステップは「飛ぶコンピュータ」である.センサやカメラ,マイクやスピーカ,LED,ディスプレイなどをそなえた小型のコンピュータが空中を自由に動き回れるようになれば,災害救助,気象観察,設備点検,安全巡視,その他あらゆる実世界での人々の活動において有効に活用できる.本稿では,超小型ヘリと超小型コンピュータを融合した「飛ぶコンピュータ」の構想と,それに向けての筆者らのグループによる取り組みについて述べる.
著者
平博順 藤田早苗 小林哲生
雑誌
平成24年度 情報処理学会関西支部 支部大会 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, 2012-09-14

本発表では、幼児の言語発達に影響を及ぼす可能性のある言語入力のひとつとして絵本に注目し、ひらがな解析に頑健な形態素解析器を用いて、絵本テキスト中に高頻度に出現する語彙の観点から分析を行う。
著者
高澤亮平 坂本一憲 鷲崎弘宜 深澤良彰
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.307-309, 2015-03-17

「プログラミングには性格が表れる」と言われるが、実証された例や科学的な根拠は見つかっていない。そこで我々は、競技プログラミングに興味のある人々を対象とした大規模なアンケートを行い、エゴグラム診断を用いて性格の分析を行った。この結果をもとに、プログラミングへの興味と性格の間の相関を分析した。その結果、一部の質問や性格に関して相関が現れることが明らかとなった。また、ソースコードと性格に関しても分析を行うことで、プログラミングと心理的な側面の関係についても考察した。
著者
竹内 千春
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.232-239, 2014-02-15

教育・研究には他人の著作物の利用は必要不可欠であるため,大学は他人の著作権を侵す危険性が高い環境にある.特に昨今の情報技術の進化とともに教育・研究環境は劇的な変化を遂げ,新しい態様での著作物の利用が可能となり,特定の行為が他人の著作権侵害行為に該当するか否かの判断は容易ではない.本稿では,初めに,著作権者の許諾なしに著作物が使用できる場合,特に大学環境に関連の深い規定を概観し,次に自己の研究成果物の著作権が大学等の組織に帰属するのはどういうときか,職務著作該当性判断の問題に触れる.最後に,eラーニングの利用や学内システムの利用等,近年顕著に見られる情報処理行為の著作権制限規定該当性について検討する.
著者
服部 隆志
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.57, no.4, pp.366-369, 2016-03-15

慶應義塾大学SFCでは,技術者志望ではない学生も多いが,全員がプログラムを書けるようになることを目標として必修のプログラミング教育を行っている.現実には,全員が実用的なプログラムを書けるようになるわけではないが,論理的思考力の訓練,情報システムの原理的な動作の体験,プログラミングの才能の発掘などの意味があると考えている.以前はコンピュータ・リテラシーの科目とプログラミングの科目が分かれていたが,現在は並行して教えるようになっている.その理由は,ウェブ技術を理解するという大目標の中でプログラミングを学習することで,学習する意味を明確にするためである.
著者
CHEY Hyoung-kyu LI Yu Wai Vic
出版者
GRIPS Policy Research Center
雑誌
GRIPS Discussion Papers
巻号頁・発行日
vol.15-23, 2016-02

Despite the central bank’s crucial position in the economy, as the issuer of the currency and the body responsible for monetary policy, its preferences regarding currency internationalization and its roles in that process have rarely been analyzed in the literature. This study attempts to fill this critical gap by bringing the central bank into the study of currency internationalization. A conventional understanding of currency internationalization is that it tends to reduce monetary policy autonomy, which implies a natural tendency of the central bank to oppose it. This study shows, however, that currency internationalization does not necessarily reduce the central bank’s monetary policy autonomy, and may in fact even strengthen it. It shows that currency internationalization is likely to strengthen the central bank’s independence as well. Based on these findings, this study argues that a central bank with weak monetary policy autonomy and low independence is more likely to support the internationalization of its country’s currency. These arguments are empirically verified, mainly by in-depth analysis of the case of the People’s Bank of China and the renminbi.
著者
北川 竜平 三輪 誠 近山 隆
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2007論文集
巻号頁・発行日
vol.2007, no.12, pp.76-83, 2007-11-09

本研究では不完全情報ゲームである麻雀においてコンピュータプレイヤの教師あり学習による評価関数のパラメータの調整を行った.評価関数としては 3 層ニューラルネットワークを用いた.麻雀のゲームの記録である牌譜を用いた学習のために,コンピュータ麻雀プレイヤが最善手と判断した手と牌譜の中で実際に打たれた手との一致度を測る目的関数を最適制御理論に基づき定義した.目的関数によって求められる値を小さくすることを目的としバックプロパゲーションによって評価関数の調整を行った.結果として,コンピュータ麻雀プレイヤが最善手と判断した手と牌譜内で打たれた手との一致率はツモ局面において約 56%,鳴き局面において約 89%であった.インターネット麻雀サーバである東風荘でのレーティングは 1318 となった.
著者
鳥井 康照
出版者
国立教育政策研究所
雑誌
国立教育政策研究所紀要 (ISSN:13468618)
巻号頁・発行日
vol.132, pp.199-206, 2003-03
著者
緒方 祐介 大森 芳彦 山下 高生 岩田 哲弥
雑誌
研究報告セキュリティ心理学とトラスト(SPT) (ISSN:21888671)
巻号頁・発行日
vol.2016-SPT-17, no.16, pp.1-6, 2016-02-25

WEB サービスでの認証はパスワードによる認証では十分なセキュリティを確保することが難しくなってきている.パスワードにかわる認証方式として公開鍵と秘密鍵を用いた認証でセキュリティを高めた FIDO Alliance にて検討されている認証方式が注目されている.本稿では,FIDO の利便性を向上させた提案である認証鍵 リレー型キーストアに着目し,FIDO で達成されていたセキュリティレベルの実現を目標に脅威の分析を行いセキュリティ面での課題を明らかにするとともに,課題に対する対策について述べる.
著者
谷川 惠一 久保木 秀夫 青田 寿美 山田 哲好 伊藤 鉄也
出版者
人間文化研究機構国文学研究資料館
雑誌
国文研ニューズ = NIJL News (ISSN:18831931)
巻号頁・発行日
no.20, pp.1-17, 2010-08-31

●メッセージ国文学研究資料館の共同研究●研究ノート国文学研究資料館蔵古筆手鑑2点の紹介 その2『早稲田大学文学講義』特別附録「西鶴織留輪講」について(承前)平成21(2009)年度新収陸奥国弘前藩庁における文書管理史料紹介●トピックス第5回 インド日本文学会の報告平成22年度童休み子ども見学デー第3回日本古典文学学術賞受賞者の決定人間文化研究樹織璽携展示「チベットボン教の神がみ」連続講演「江戸文化再考」サテライト講座参加募集第34回国際日本文学研究集会総研大日本文学研究専攻博士後期課程 入試説明会のご案内表紙絵紹介『津軽家文書』