著者
村井 康彦
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
日本研究 : 国際日本文化研究センター紀要
巻号頁・発行日
vol.1, pp.65-95, 1989-05-21

古代社会に成立した日本的王権=天皇制が、長期にわたって存続した歴史的背景を明らかにすることは、天皇制それ自体にとどまらず、日本の社会や文化の特質を知るためにも不可欠の研究課題である。天皇制を存続させた最大の理由は、王権における権威と権力が分化し、天皇が権威だけをもつ存在になったことにあるが、その権威と権力の分化をもたらしたのは、天皇の即位年齢の低下と、それによる天皇の政治的主体性の弱体化にある。そのきっかけをなしたのが、天智天皇が大友皇子(二三歳)の即位を実現するために発した詔を「不改常典」(天智が定めた、永遠に変更されることのない法)と称し、これを拠として、持統女帝と元明女帝がそれぞれ孫の皇子(一五歳・二三歳)の即位を実現したことにある。この過程で生れた、王権の継受に関する新しい制度が皇太子制度であり、これが持統女帝にはじまる譲位の慣例化とあいまって、年少天皇の即位、不執政天皇の出現をもたらすこととなった。日本的王権=天皇制の成立といってよい。それは平安初期のことである。

1 0 0 0 OA 新撰地口絵本

著者
吉沢富太郎 編
出版者
開文堂
巻号頁・発行日
1888
著者
玉井 祥子
出版者
オーストラリア学会
雑誌
オーストラリア研究 (ISSN:09198911)
巻号頁・発行日
no.14, pp.13-21, 2002-03-08

1. Introduction When the then prime minister, Mr Paul Keating, launched the Commonwealth Cultural Policy on Tuesday 18 October 1994, he stated, "Our post-colonial status guaranteed that there would be a lot of questions about who we are, what level of culture we might reasonably aspire to... "The genesis of governmental support for culture in Australia might have been trying to identify "who we are". 2. Commonwealth government and cultural policies. The thirteen years 1983 to 1996 of the Hawke and Keating Labor governments was a time when Australia and Australians were very active in discussing issues about Australia's cultural and artistic activities. The "Creative Nation", Keating's cultural policy, was born under this umbrella. The Australian government's support for culture, however, dates back to the establishment of the ABC in 1932 or even further to the Commonwealth Literature Fund in 1908. But main stream support for the art and culture had been mainly private in nature. Official involvement by the Commonwealth Government in wider arts funding commenced with the announcement by the Prime Minister Harold Holt of the establishment of the Australian Council for the Arts (ACFTA) in 1967. This developed into the Australia Council, an independent statutory authority, that was established in 1975 by an Act of Parliament. The current Howard Liberal Government cultural policy "For Art's Sake-A Fair Go" is derived from its 1996 election paper and "Arts for Australia's Sake" in 1998. 3. Australia Council The Australia Council is a Commonwealth statutory authority, created under the Australia Council Act 1975, and responsible for determining priorities and providing a policy and budgetary framework for the arts. It features the "arm's length" principle and "peer assessment" model, playing a vital role in developing new audiences for the arts and promoting the greater appreciation of the value and role of the arts in the community. 4. Conclusion The Government support for the arts and culture, including financial support, is imperative for country with Australia's sparse demographics. Australia regards the arts and other cultural activities as worthy industries in their own right. Cultural tourism is now often discussed. It would appear that in the Australian context, Australia's cultural policies are practical and realistic. This paper focuses on the role and function of Australia Council as a mechanism for introducing government policy to society.
著者
服部 元史
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム学会誌 (ISSN:02850885)
巻号頁・発行日
vol.26, no.3, pp.137-141, 2002
被引用文献数
1 1 1

身体の動きが表現する感情を,速さや大きさなどの基本的な運動要因によって説明したいという工学的な問題意識から,日本の伝統芸能である文楽人形の動きをmotion capture で測定して解析した.人形の動きを,慣性主軸の動きという主要な部分と,慣性主軸に対する相対運動という副次的な部分に分解し,表現したい様々な情緒に応じて国立文楽劇場の人形遣いが軸の動きを,どのように使い分けているのかを解析すると,局所的な時間的な伸縮やフレーズごとの振幅の大きさといった簡単な概念によって,かなりのレベルまで説明できた.舞踊学における動きの速遅・大小・直曲の解析も指針としながら,本稿の成果をさらに深めて行きたい.

1 0 0 0 OA 丹鶴叢書

著者
水野忠央 編
出版者
中屋徳兵衛[ほか]
巻号頁・発行日
0000
著者
岸本 千佳司 Chikashi Kishimoto
雑誌
AGI Working Paper Series
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.1-43, 2014-02

本研究の目的は,台湾におけるベンチャー支援制度の現状を分析し,その特色と課題を明らかにすることである。台湾は,歴史的・文化的に日本と関係が深く,政治・社会経済制度において日本と類似性が高いにもかかわらず,起業活動の活発さにおいて日本とは判然とした違いがある。例えば,ベンチャーキャピタル投資額のGDP比率やGlobalEntrepreneurshipMonitor(GEM)の「総合起業活動指数」(TEA)のような指標で見る限り,台湾は先進国型経済の中で上位に位置するのに対して,日本は最も保守的なクラスに属している。本研究では,起業活動の活発さを左右する制度的要因として,ベンチャー企業の育成・支援に関わる政策や関連アクターの活動,即ち起業支援の「エコシステム」に注目する。具体的には,行政院経済部中小企業處による起業家支援の諸施策,その舞台として重要な役割を果たしている台湾全土に100ヵ所以上あるインキュベータ,加えて高度に発展したベンチャーキャピタルの活動を検討していく。分析の結果,台湾の旺盛な起業を支える制度・取り組みの重要な特徴として,①政府による継続的コミットメントと関連アクターの連携促進,②「育む構造」の形成,③国際性の高さ,の3点が挙げられる。こうした支援制度の発展にもかかわらず,幾つかの課題も指摘される。即ち,多くのインキュベータで政府補助への依存が依然高く今後の自立化・特色化推進が課題となっていること,ベンチャーキャピタルに関しては,成長初期ステージ企業への投資の手薄さと本格的な国際展開へのハードルの高さといった問題があり,今後,民間ベンチャーキャピタルの大型化と専門化による資金力およびハンズオン支援機能の強化が課題として言及されている。
著者
岸本 千佳司 Chikashi Kishimoto
雑誌
AGI Working Paper Series = AGI Working Paper Series
巻号頁・発行日
vol.2015, pp.1-36, 2015-01

台湾は国際的に見てもベンチャーキャピタル(VC)業の活発な国とみなされている。実際,1990 年代後半,台湾の VC 業界は,成長期にあった半導体・IT 等ハイテク産業へ遊休資金を集中投下してそれを助け,そのことで VC 業界自身も急成長を遂げた。しかし,2000年代以降は,投資金額・案件数および VC ファンドの新設数も以前のような右肩上がりではなくなった。近年は,投資金額・案件数の激減,資金調達の困難さ,海外資金の流入の少なさ,初期ステージ企業への投資比率の低さといった諸問題が表面化している。こうした 1 国(あるいは 1 地域)の VC 業の発展を左右する要因,とりわけ政府の役割について探究することが本研究の課題である。分析の結果,台湾の VC 業の発展は,当初は政府主導であったが,政府介入は民間 VC 業の発展を促す間接的な方法が中心であったことが判明した。またVC 業の発展は,半導体・IT 等ハイテク産業振興策とセットになったもので,当然,投資対象となる産業の盛衰と密接にリンクしている。近年の VC 業停滞も,成長性の高い新産業が十分勃興していないこと,および最近人気の文化創意産業やインターネット関連ビジネス等は比較的小規模・短期的な投資で賄える業種で,従来型 VC よりも敏速で小回りの利くエンジェルやシードアクセラレーターが必要とされていることが背景にある。

1 0 0 0 OA 最新職業指針

著者
東京学生相談所 編
出版者
米山堂
巻号頁・発行日
1917
著者
谷口 忠大 高木 圭太 榊原 一紀 西川 郁子
出版者
Japan Society for Fuzzy Theory and Intelligent Informatics
雑誌
知能と情報 : 日本知能情報ファジィ学会誌 : journal of Japan Society for Fuzzy Theory and Intelligent Informatics (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.21, no.6, pp.1078-1091, 2009-12-15
被引用文献数
2 9

近年,CO<SUB>2</SUB>排出量の抑制や,化石燃料の将来的な枯渇を背景に再生可能エネルギーの利用が注目されている.しかし,既存の中央集権的な電力ネットワークは系統末端での非定常発電を前提とする再生可能エネルギーとは必ずしも相性がよくないと言われる.このため,マイクログリッドを始め分散型の電力ネットワークが研究されている.本研究ではその一つである自律分散型の電力ネットワークであるECOネットを取り上げ,ECOネット内の発電消費の末端ノードであるミニマル・クラスター間での電力売買を通じた電力融通の自動化の為の機構について検討する.電力売買の自動化の為には,各ミニマル・クラスターにおける電力ロスの発電・消費における諸条件に基づき電力売買の方策を最適化する事が望まれる.本稿では,電力売買を行うエージェントの学習に強化学習を用いる事で電力ロスを低減し,収益を最大化させるような適応的取引エージェントの構築を目指す.ただし,そのような系ではマルチエージェント強化学習の系となるために,不完全知覚問題や同時学習問題が発生することが指摘されている.本稿ではそれらの問題に強いとされる方策勾配法,特にその一種である Natural Actor-Critic を用いて適応的取引エージェントを構築する.また,提案手法の有効性を示すために,6個のミニマル・クラスターにより構成されるローカルクラスターを対象にシミュレーション実験を行った.シミュレーション実験では,Natural Actor-Criticによりエージェントが適切な取引を学習する事が出来る事が示されたのと同時に,マルチエージェント強化学習環境下においても少なくとも一体固定的な取引を行うエージェントの居る条件下では良好な学習結果を生むことが示された.

1 0 0 0 OA 死線を越えて

著者
賀川豊彦 著
出版者
改造社
巻号頁・発行日
1922
著者
倉田百三 著
出版者
岩波書店
巻号頁・発行日
1918

1 0 0 0 OA 満洲風物帖

著者
満鉄鉄道総局旅客課 編
出版者
大阪屋号書店
巻号頁・発行日
1942