著者
中村 慎司
巻号頁・発行日
pp.1-69, 2015-01-16 (Released:2016-11-24)
著者
小林 隆 Takashi KOBAYASHI
出版者
国立国語研究所
雑誌
研究報告集 = Occasional Papers
巻号頁・発行日
vol.12, pp.165-189, 1991-03 (Released:2017-06-13)

現代方言における東西対立分布が,どのように成立したかを,『日本言語地図』と文献資料により考察した。その結果,東西対立の成立パタンには,東西対立をなす語形の,①放射の中心地,②放射の順序,③伝播の範囲の三つの観点から見て,四つの異なるタイプが想定されることが明らかになった。また,安部清哉氏の方言分布成立における「四つの層」の仮説が,東西対立の成立過程を説明するのに妥当かどうかを検討した。 I examine how the opposition of east and west in the distribution of modern dialects in Japan originated, using the Linguistic Atlas of Japan and some historical materials. I first consider the opposition patterns from three angles : (1) distributions from a center, (2) sequence of distributions, (3) scope of distributions ; it appears that four different types can be distinguished. Next, considering the hypothesis put forward by Abe (Seiya) on the existence of four layers in the formation of dialects, I examine whether this explains the east/west opposition. 17の書名 : 国立国語研究所研究報告集
著者
木村 健 小谷 善行
雑誌
第53回プログラミング・シンポジウム予稿集
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.91-96, 2012-01-06 (Released:2012-06-20)

本稿ではGPGPU(グラフィックスプロセッサの汎的計算への応用)を用いた将棋ゲーム木探索手法を提案する。チェスや将棋などのゼロ和完全情報ゲームにおける並列ゲーム木探索の研究は決して新しい研究ではない。しかしながらさまざまな技術が年を経るごとに開発されているにつけ、並列探索の技術も変化を必要としている。GPU上における並列計算環境であるCUDAと、CUDAライブラリの一部であるCUDA版C++STLとも言えるThrustを用いた、並列ゲーム木探索手法を提案する。提案手法は1993年にTransputer上に実装されたYBWCをベースにしており、高いスピードアップが期待できる。ただし、CUDA固有の高スループット実現の難しさもあり、提案手法の実際の実装についての知見が必要である。 In this paper, we introduce a Shogi (Japanese Chess)’s game tree search method that uses GPGPU (General Purpose GPU). This is not new research field that parallel game tree search for zero-sum perfect information games (such as Chess and Shogi). The technology of parallel game tree search need change to fit new technology such as GPGPU. Inthispaper, we introduce the way of searching game tree in parallel which uses CUDA (Parallel environment for GPGPU) and Thrust (C++STL like CUDA based library). The proposal method is based on YBWC which implemented 1024 nodes Transputers in 1993, so high speed-up is guaranteed. But there are difficulties of implementing high throughput program in CUDA, so individual implementation and their performance findings are needed.
著者
山本 義泰
出版者
天理大学学術研究会
雑誌
天理大学学報 (ISSN:03874311)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.108-123, 1984-03-30 (Released:2009-03-01)
著者
谷 秀樹
出版者
立命館大学人文学会
雑誌
立命館文学
巻号頁・発行日
vol.631, pp.1084-1066, 2013-03 (Released:2013-12-19)
著者
鴨志田 強 相馬 丞 山中 克之 阿部 顕 樫村 弘道
出版者
JAEA
雑誌
JNC-TN8410 2004-017
巻号頁・発行日
pp.1-100, 2004-10

放射線管理第一課では、半面マスク着用者に対して装着試験(マスクマンテストと呼ぶ)を定常的に実施している。本報告書は、1970年から2003年まで東海事業所で実施してきた防護マスクの装着試験に関わる試験装置の開発経緯、各種防護具の性能試験、半面マスク装着試験の実績及び現状の問題点等についてまとめたものである。 著者所属: 日本原子力研究開発機構(JAEA)
著者
岩井 茂樹
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
日本研究
巻号頁・発行日
vol.49, pp.147-181, 2014-03-31 (Released:2015-11-11)

現在、日本では、「痴漢」による被害が多発しており、一つの社会問題となっている。とりわけ電車内における被害が多いようだ。その対策として「女性専用車両」が多くの沿線で設けられたりもしている。 にもかかわらず、「痴漢」に関する研究は非常に少ない。とりわけ文化的なアプローチをとったものは皆無に等しい。本稿は、「痴漢」に関する語義変化の時期の確定と、読みや表記に関する変化について考察するものである。本来「痴漢」は「おろかな男」という意味であり、それ以外の用法はなかった。それがある時期から現在のような性的な意味を含むようになり、現在では原義での使用例はまったくといっていいほど見られなくなっている。 先行研究によれば、こうした語義変化は二十世紀になってからの現象であるという。そこで本稿では、明治時代以降の雑誌・新聞記事、小説、辞書類などを分析対象として用い、「痴漢」の語義と読み、表記に関する変遷過程を明らかにした。 分析の結果、一八九〇年代以前は、性的な意味合いはほとんどといっていいくらい希薄であった「痴漢」という語が、一九〇〇年前後から徐々に性的な意味が付与されてゆき、一九三〇年代に現在のような意味になったということが明らかになった。それが社会問題化し、盛んに論じられるのは一九五〇年代以降であること、一九六〇年代以降は小説などでも「痴漢」が頻繁に描かれるようになること、なども明らかになった。 読みに関していえば、原義が主流だった時代は、「痴漢」を「ちかん」とは読ませず、「しれもの」などの訓読みがルビとして振られていたが、性的な意味に変化した頃から音読みである「ちかん」が主流になっていくようだ。 表記は一九九〇年代半ばまで「痴漢」と漢字で書くのが普通であったが、ポスターなどで用いられるようになると、最近では「チカン」とカタカナで書かれる場合も多くなってきた。 本稿は以上のような「痴漢」に関する事項を具体的な例を挙げながら論じたものである。 The behavior of men who touch others with sexual intent on Japan's crowded trains, commonly referred to as chikan (gropers), is a continuing social problem. Some especially crowded commuter trains even run "women-only" cars as a countermeasure. Nevertheless, there is little research on chikan, especially from the cultural point of view. This paper considers the changes that have taken place in the meaning and the way the word is written. The original meaning of chikan was "foolish man," and it was not used otherwise. Among the few works on the subject, the prevailing view is that the shift in the current meaning of "groper" occurred after the turn of the twentieth century. This study sets forth the semantic and orthographic changes in use of the word chikan that took place over time as defined in dictionaries and shown in fiction and magazine and newspaper articles since the latter part of the Meiji era (1868-1912). The analysis here shows that the meaning of the word gradually acquired a sexual connotation from around 1900 and, in the 1930s, it was used in the contemporary sense of "groper". The word chikan can be found in articles and works of fiction frequently from the 1950s onward. Concerning the reading of the characters with which chikan is written 痴漢, during the period when the original meaning of foolish man was predominant, instances in documents with accompanying rubi show that it was often read shiremono. As the usage of the word changed to indicate the meaning of "sexually foolish man," the characters came to be read in their on-readings and chikan became standard. The word was commonly written using the Chinese characters until the middle of the 1990s, but as seen on posters, signs, and notices in public areas, it is now most often written in katakana. This paper cites specific examples and sources for the various points made concerning its semantic and orthographic changes of chikan.
著者
松原 仁
雑誌
情報処理学会論文誌教育とコンピュータ(TCE) (ISSN:21884234)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.1-6, 2017-02-22 (Released:2017-02-16)

ゲームは人工知能研究のいい題材である.コンピュータチェスの膨大な研究がなされた結果,1997年にDeep Blueが世界チャンピオンのKasparovに勝利した.将棋と囲碁はコンピュータにとってチェスよりはるかに複雑なゲームであり,将棋と囲碁の強いプログラムを作ることはとてもむずかしかった.最近機械学習の手法を用いることによって将棋と囲碁のプログラムは人間よりも強くなった.その機械学習と比較することで人間の学習に関する知見を得ることができる. Games are good examples for artificial intelligence research. There were a lot of computer chess researches and computer chess Deep Blue won against human world champion Kasparov in 1997. Shogi and Go are more and more complex than chess so to make strong Shogi and Go programs was very difficult. Recently by using machine learning Shogi and Go programs became stronger than human professional players. We can learn about human learning by compairing with the machine learning.
著者
手塚 昌行
出版者
早稲田大学国文学会
雑誌
国文学研究 (ISSN:03898636)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.78-90, 1963-09-20 (Released:2016-11-21)
著者
武井 恵雄
雑誌
情報処理学会論文誌教育とコンピュータ(TCE) (ISSN:21884234)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.1-9, 2016-06-01 (Released:2016-05-26)

中央教育審議会での高大接続改革の検討が進み,わが国の初等中等教育にも大きな変革が予想される.その変革の1つは,学習指導要領がこれまでの内容中心から教育・学習の方法にまで踏み込むというものであり,授業設計等,学習科学の成果が生かされるようになるという期待も持てる.一方,高校の教科『情報』は,設置直後の事情に由来する問題が残っているが,これについても今回の改革に好ましい変化がもたらされる可能性がある.そのような中で今後重要となるのは,きちんと情報技術の特性を理解した専門性を持つ教員であり,そのような教員を育てるための枠組みの確立であるというのが著者の考えである. Currently, drastic educational reform is being planned by the central education council in our nation. With the reform, contents of the course guidelines might include “how to educate/learn” in addition to traditional “what to educate/learn”. This change will shed lights to many outcomes of learning sciences, such as instruction design or curriculum management. On the other hand, Japanese “information study” subject suffers many problems coming from the unlucky situation at their stating era. However, those situations might be improved from the reform described above. To realize the desirable outcome, most important piece should be the teachers which have academic backgrounds in information sciences and information technologies.
著者
永山 国昭 Kuniaki NAGAYAMA
出版者
総合研究大学院大学
雑誌
新分野の開拓
巻号頁・発行日
pp.19-48, 2002-03-01 (Released:2012-01-25)

シュレーディンガー70年の夢-波動関数の観測- 永山 国昭[総合研究大学院大学生理科学専攻 教授・岡崎国立共同研究機構統合バイオサイエンスセンター]*所属は当時のものを記載
著者
馬場 由成 大江 薫
出版者
宮崎大学学内合同研究
雑誌
地域産業とエコサイエンス : 環境の世紀-循環型社会をめざして : 研究成果報告書
巻号頁・発行日
pp.44-47, 2002 (Released:2008-02-01)

生体起源の吸着剤である竹炭、ヤシ殻活性炭を用いた硝酸性窒素の除去システムを構築するために、水圏からの硝酸性窒素の吸着挙動を調べた。各吸着剤における硝酸イオンの吸着はpH2-4の領域で最大を示した。吸着剤における硝酸イオンの吸着はLangmuir型を示し、吸着剤表面に単分子層吸着していることがわかった。Langmuir式に基づいて求めた竹炭、ヤシ殻活性炭の吸着平衡定数は2.45、2.72dm3/mmol、飽和吸着量は0.0598、0.266mmol/gであった。比表面積が竹炭の約3倍大きいヤシ殻活性炭が最も高い吸着量を示し、比表面積が硝酸イオン吸着に対して重要な因子であることを示唆している。竹炭、ヤシ殻活性炭の硝酸イオン吸着における微分吸着熱は小さく、硝酸イオンと吸着剤表面との結合は非常に弱いことが示唆される。
著者
大岩 元
雑誌
情報処理学会論文誌教育とコンピュータ(TCE) (ISSN:21884234)
巻号頁・発行日
vol.1, no.2, pp.1-6, 2015-03-16 (Released:2015-03-11)

21世紀の市民社会を形成するための基礎としての識字教育として,プログラミング教育を行う必要があることを主張する.コンピュータの安易な教育利用が日本の教育に弊害を与えた例として,大学入試センター試験を示す.識字教育として行うプログラミング教育の内容は,市民が共有すべき知識/スキルであることから,目的/手段展開という一般性のある視点から行い,母語としての日本語を使うことで,プログラミング「言語」教育から決別すべきことを提案する. We propose the programming education should be regarded as a literacy education for 21st century citizens. Development method from purpose to means is introduced as a design methodology for programming together with mother language programming.