著者
建部修見 森田 洋平 松岡 聡 関口 智嗣 曽田 哲之
雑誌
情報処理学会研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.77(2001-HPC-087), pp.177-182, 2001-07-25

ペタバイトスケールデータインテンシブコンピューティングのためのGridDatafarmアーキテクチャの設計と実装を行っている.Grid Datafarmは,PCクラスタのローカルディスクを利用した広域データ並列ファイルシステムを提供し,オンラインでペタバイト規模の大容量と,ローカルI/Oバンド幅を利用したスケーラブルなI/Oバンド幅が特徴である.Gfarm並列I/O APIおよびGfarmコマンドにより,単一システムイメージの操作を可能とする.ファイルの複製,ヒストリによる再生成などにより,自動的な耐故障性,負荷分散も目指している.
著者
三村 聡志 佐々木 良一
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.57, no.9, pp.1944-1953, 2016-09-15

サイバー攻撃における原因調査では様々な情報を照らし合わせ,当時の状況を推測してタイムラインを作成し,原因の判定を行うことが必要となる.だが,情報には後から取得可能な情報以外に,揮発性情報と呼ばれる時間の経過にともなって情報の取得が困難になる情報が存在し,対象コンピュータの操作や電源断等によって簡単に消えてしまうという問題点がある.この問題に対処するために,著者らはプロセスの立ち上げや終了,そしてそのプロセスが接続を確立した接続先の情報を,安全にかつシステムにあまり負荷をかけずに記録する方式を提案する.さらに,著者らは,上記の手法を実現する等のために開発したOnmitsuと名付けたドライバプログラムについても報告する.このプログラムを実際の問題に適用することにより,このプログラムが目的を達成することが確認できた.本論文では,提案手法,開発したプログラム,適用結果,ならびにパフォーマンスに関する評価結果を報告する.
著者
石川 朝久 櫻井 幸一
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.57, no.9, pp.2088-2098, 2016-09-15

昨今報道されている情報セキュリティ事故により,セキュリティ管理への関心は高まり,その必要性はより重要視されている.また,その動向を受け,多くの専門家や研究機関によりベストプラクティスが示されつつある.その一方,推奨されるすべての対策を実装することはコスト面でも難しく,実用的なセキュリティ投資・リスク検討手法も整理されていない.そのため,セキュリティ対策担当者からは投資基準・費用対効果が分かりにくいと指摘されている.その批判は,新しいセキュリティ管理手法として最近注目されているサイバーリスク保険にもあてはまる.本論文では,実用的な費用便益分析ができる手法を利用して,サイバーリスク保険の有効性を示すことに成功した.
著者
福室 嶺 千葉 滋
雑誌
情報処理学会論文誌プログラミング(PRO) (ISSN:18827802)
巻号頁・発行日
vol.9, no.4, pp.16-26, 2016-09-12

本論文では,有効範囲を既知のコールパス上に限定することで安全に利用できるクラス拡張method sealsを提案する.クラス拡張は既存のクラスを拡張するための言語機構であり,RubyやAspectJ,C#など様々な言語に取り入れられている.クラス拡張を用いることで,既存のクラスに対してソースコードを書き換えることなくメソッドの追加や再定義を行える.しかし,クラス拡張はモジュラリティの向上に寄与する一方で,誤動作を引き起こしやすい.これはクラス拡張どうしの衝突や,クラス拡張が想定外の領域で有効になることが主な要因である.こうした問題を解決するために,プログラマのコードに対する理解度に応じてその有効範囲を段階的に拡張できるように設計されたクラス拡張method sealsを提案する.本機構では,プログラマにとって未知のパッケージのコードはブラックボックス内にあると見なし,クラス拡張が無効になる.また,ブラックボックス内から発するコールパス上ではそれ以外のコードも一時的にブラックボックス内にあるものと見なす.これにより,クラス拡張がブラックボックス内のコードに対して予期せぬ影響を与え,ひいてはプログラム全体の誤動作を引き起こすことを防げる.本研究ではRuby処理系上にmethod sealsを実装し,いくつかの条件下でその実行性能を評価した.
著者
KIKKAWA Aiko OTSUKA Keijiro
出版者
GRIPS Policy Research Center
雑誌
GRIPS Discussion Papers
巻号頁・発行日
vol.16-13, 2016-08

Using unique data on rural households in Bangladesh for the period 2000–2014, this study aims to explore whether the socio-economic characteristics of the beneficiary households of international migration have changed over time. Our analysis shows that household education and asset levels are important determinants of international migration, particularly in earlier years. We also find that less educated and less wealthy households did take part in migration, albeit slowly, in recent time. In addition, social network facilitating migration within community is a key contributor to migration, but its predictive power declines over time. These findings suggest that entry barriers to international migration, resulting from paucity of financial, human and social capital endowment, have decreased over time. We also explore possible causes for such changes, including persistent demand for low-skilled workers in major destination countries, increasing domestic demand for educated workers, and increasing access to loans and grants to finance migration.
著者
岡本幸大 鷲見海王 槙田喬介 中野倫明 渡邊晃 山田宗男
雑誌
マルチメディア、分散協調とモバイルシンポジウム2013論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.1483-1486, 2013-07-03

近年,スマートフォンの急速な普及に伴い,スマートフォンを操作しながらの歩行や自転車・自動車の運転などが急増している.この「ながら状態」は,スマートフォンの操作および画面の注視によって周囲環境の認識および注意を著しく低下させるため,鉄道ホームからの転落や人・物との衝突など,重大な事故を引き起こす原因となっており,社会な問題になりつつある.本検討では,スマートフォンに搭載されているインカメラから取得した顔画像や加速度センサによって,スマートフォンの操作状態および歩行状態を検出することで,ながら状態をリアルタイムに検出可能な手法について提案・検討する.
著者
前澤 陽
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:21888752)
巻号頁・発行日
vol.2016-MUS-112, no.19, pp.1-8, 2016-07-23

本稿では,人間の演奏に合わせて機械が伴奏するような合奏システムにおける,伴奏パートの発音タイミングについて述べる.合奏中の演奏者は,(1) 自分自身のパートに対して,目標となる演奏タイミングを持ち,(2) 相手の演奏を予測しながら聴き,(3) 互いの主従関係を踏まえながら演奏タイミングを補正すると考えられる.また,これらの三要素は,楽曲中のコンテキストやリハーサルや対話を通じて,独立して学習もしくは制御されると考えられる.そこで本研究では,演奏者の演奏タイミング予測,伴奏パート自体の生成過程,演奏者・伴奏パート間の主従関係の 3 要素を,独立に学習もしくは制御が可能な,発音タイミングの数理モデルを提案する.
著者
吉永 昭 ヨシナガ アキラ Akira Yoshinaga
雑誌
福山大学人間文化学部紀要 = Journal of the Faculty of Human Cultures and Sciences, Fukuyama University
巻号頁・発行日
vol.2, pp.A1-A24, 2002-03-01

この論文では、これまですすめてきた個別御家騒動研究の一環として、周防国徳山藩4万5000石、藩主毛利元次治政下で正徳5年 (1715) に起こった徳山藩改易騒動について考察する。この騒動については残された史科が極めて乏しく、ここでは主に騒動記を中心に、本支対立の原因や騒動の内容、その経緯や性格などについて検討を試みることにしたい。
著者
桝井 幹生 MIKIO MASUI
巻号頁・発行日
vol.43, pp.31_a-23_a, 1991-11-19
著者
桝井 幹生 Mikio Masui 女子短期大学部
巻号頁・発行日
vol.37, pp.33_a-19_a, 1985-11-25