著者
今治 安弥 上田 正文 和口 美明 田中 正臣 上松 明日香 糟谷 信彦 池田 武文
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会誌 (ISSN:13498509)
巻号頁・発行日
vol.95, no.3, pp.141-146, 2013-06-01 (Released:2013-07-25)
参考文献数
32
被引用文献数
3 4

タケが侵入したスギ・ヒノキ人工林の衰退・枯死原因を検討するため, 水分生理的な観点から調査した。モウソウチクあるいはマダケと木-竹混交林となったタケ侵入林に生育するスギ・ヒノキのシュートの日中の水ポテンシャル (Ψwmid) は, タケ未侵入林に生育するスギ・ヒノキよりも低くなる傾向があった。タケ類のΨwmidは, スギ・ヒノキよりも著しく低い値を示したが, モウソウチクのシュートの夜明け前の水ポテンシャル (Ψwpd) はほぼ0となり, 夜間の積極的な水吸収を示唆した。さらに, すべての調査地でタケ類の根密度はスギあるいはヒノキよりも5∼14倍程度高かった。タケ侵入林のスギでは, Ψwmid はシュートの細胞が圧ポテンシャルを失うときの水ポテンシャルと同程度の値を示した。これらの結果は, タケ侵入林に生育するスギ・ヒノキは, 地下部の競争によってタケ未侵入林のスギ・ヒノキよりも水不足状態になることがあり, それらの中には, シュートの細胞が圧ポテンシャルを失うほど厳しい水不足状態に陥っている場合があることを示唆した。
著者
佐藤 豪 池永 雅一 俊山 聖史 太田 勝也 上田 正射 板倉 弘明 津田 雄二郎 中島 慎介 遠藤 俊治 山田 晃正
出版者
日本外科系連合学会
雑誌
日本外科系連合学会誌 (ISSN:03857883)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.38-42, 2019 (Released:2020-02-29)
参考文献数
20

症例は51歳,男性.開腹歴はなし.腹痛,嘔吐を主訴に当院救急外来を受診した.来院時,腹部は膨満し,臍下に間欠的自発痛と圧痛を認めた.前日の夕食にしゃぶしゃぶを食べていた.腹部単純X線検査では小腸ガスの貯留と鏡面像を認めた.腹部造影CTで絞扼所見を認めなかったため,胃管減圧チューブを留置して緊急入院した.翌朝,腸管拡張の改善がなかったためイレウス管を留置した.その後2日間経過観察したが,腹部症状の改善が乏しかったために緊急手術を施行した.拡張した腸管の先端で軟らかい腫瘤を触知し,腸を切開して摘出した.術後に再度問診を行い,入院前夜に大量に摂取した木耳(きくらげ)による食餌性イレウスと診断した.木耳による食餌性イレウスは本邦でこれまで報告がなく,若干の文献的考察を加えて報告する.
著者
上田 正 武田 道夫
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.43, no.9, pp.1115-1121, 1977-09-25 (Released:2008-02-29)
参考文献数
5
被引用文献数
3 4

The results of methyl mercury (MeHg) analyses of the muscle tissues and the livers of 39 specimens of yellowfin tuna, Thunnus albacares, from the Middle Pacific, the West pacific, and the East Indian Oceans are presented.The correlations between the levels of MeHg and total mercury (T-Hg) were signiflcant (at 0.01 level) in both muscle tissues and liver. The difference between the MeHg and the T-Hg levels was insignificant (at 0.01 level) by t-test in both dark muscle and liver. On the other hand, the MeHg levels of dorsal muscle were significantly lower than the corresponding T-Hg levels, the difference being approximately 0.04μg/g. The level of MeHg in dark muscle and liver, respechively, correlated significantly with that of dorsal muscle (at 0.01 level). The dark muscle contained a higher level of MeHg than the dorsal muscle, the difference being about 0.03μg/g, while the liver contained less than either (about 0.07μg/g). On the basis of the statistical evaluation described above, the order of mercury levels among the muscles and the liver was estimated as follows; T-Hg of dorsal muscle≈T-Hg of dark muscle≈MeHg of dark muscle>MeHg of dorsal muscle>MeHg of liver≈T-Hg of liver.

1 0 0 0 出雲

著者
上田正昭編
出版者
吉川弘文館
巻号頁・発行日
1993
著者
上田 正
出版者
訓点語学会
雑誌
訓点語と訓点資料 (ISSN:04546652)
巻号頁・発行日
no.73, pp.p1-9, 1985-04
著者
今治 安弥 上田 正文 和口 美明 田中 正臣 上松 明日香 糟谷 信彦 池田 武文
出版者
日本森林学会
巻号頁・発行日
vol.95, no.3, pp.141-146, 2013 (Released:2014-02-21)

タケが侵入したスギ・ヒノキ人工林の衰退・枯死原因を検討するため,水分生理的な観点から調査した。モウソウチクあるいはマダケと木-竹混交林となったタケ侵入林に生育するスギ・ヒノキのシュートの日中の水ポテンシャル(ψw mid)は,タケ未侵入林に生育するスギ・ヒノキよりも低くなる傾向があった。タケ類のψw midは,スギ・ヒノキよりも著しく低い値を示したが,モウソウチクのシュートの夜明け前の水ポテンシャル(ψw pd)はほぼ0となり,夜間の積極的な水吸収を示唆した。さらに,すべての調査地でタケ類の根密度はスギあるいはヒノキよりも5~14倍程度高かった。タケ侵入林のスギでは,ψw midはシュートの細胞が圧ポテンシャルを失うときの水ポテンシャルと同程度の値を示した。これらの結果は,タケ侵入林に生育するスギ・ヒノキは,地下部の競争によってタケ未侵入林のスギ・ヒノキよりも水不足状態になることがあり,それらの中には,シュートの細胞が圧ポテンシャルを失うほど厳しい水不足状態に陥っている場合があることを示唆した。
著者
上田 正行
出版者
室生犀星学会
雑誌
室生犀星研究 (ISSN:09184678)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.6044-6055, 2016-11
著者
寺嶋 容明 上田 正仁
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.61, no.6, pp.420-423, 2006-06-05

スピンー重項状態の非局所相関は,量子論の奇妙な性質としてだけてはなく,現在では量子情報処理の重要なリソースとして考えられている.我々は,この非局所相関が,運動する観測者や重力場中の観測者からどのように見えるかということを,相対論に基づき考察した.その結果,相関が見かけ上減少することを示し,完全な相関を得るための方法を議論した.
著者
越川 武晃 上田 正生 内山 武司 和田 俊良
出版者
公益社団法人日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学年次論文集 (ISSN:13477560)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.301-306, 2001-06-08
被引用文献数
2

本研究は,著者らが既に報告済みの補強材の付着すべりを考慮したPC梁部材の材料非線形解析手法を,スパン-梁丈比が比較的小さな梁部材の場合に無視し得なくなる横せん断変形の影響をも考慮し得るように発展させた荷重増分法に基づく矩形断面を有するPC梁部材の材料非線形曲げ解析法について報告するものである。即ち,まずこの問題に対する全ポテンシャル・エネルギー汎関数を導き,次いで,これを用いて有限要素法への定式化を行っている。更に,本解析値と著者らのPC梁の実験結果および既往の実験結果との比較により,本解析法の妥当性を検証している。
著者
上田正著
出版者
[上田正]
巻号頁・発行日
1986