- 著者
 
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             佐川 久美子
             
             佐々木 徹
             
             大谷 敏夫
             
             兵頭 昭夫
             
             石田 直文
             
             西川 昌子
             
             梅野 幸彦
             
          
 
          
          
          - 出版者
 
          - 公益社団法人 日本化学療法学会
 
          
          
          - 雑誌
 
          - CHEMOTHERAPY (ISSN:00093165)
 
          
          
          - 巻号頁・発行日
 
          - vol.42, no.Supplement2, pp.263-276, 1994-10-24 (Released:2011-08-04)
 
          
          
          - 参考文献数
 
          - 13
 
          
          
        
        
        
        Tazobactam/piperacillin (TAZ/PIPC; tazobactam: piperacillin=1: 4) の体内動態を解明するために, bioassay法およびHPLC法により, tazobactam (TAZ) とpiperacillin (PIPC) の分別定量法を検討した。Bioassay法において, TAZはそれ自身の抗菌力が弱いため, 培地中にcefoperazone (CPZ) を150μg/ml添加し, CPZ高度耐性でβ-lactamaseを産生するEscherichia coli 603を検定菌とする方法により, 定量が可能であった。PIPCはMicrococcus luteus ATCC 9341を検定菌とするbioassay法により, TAZの影響をほとんど受けずに測定可能であった。HPLC法においては, Inertsil ODS-2カラムを用いることによって, TAZ, PIPCおよびPIPCの活性代謝物desethyl-PIPCを同時に分別定量することが可能であった。また, TAZの非活性代謝物M-1についてはDevelosil ODS-5カラムを用いることにより定量可能であった。Bioassay法とHPLC法の相関関係について, ヒトの血漿および尿を用いた添加回収試験で検討した結果, 両者間には良好な相関関係が認められた。