著者
小林 傳司
出版者
The Philosophy of Science Society, Japan
雑誌
科学哲学 (ISSN:02893428)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.2_33-2_45, 2010 (Released:2011-04-01)

Since the beginning of 21st century “Science Communication” or “Public Engagement of Science” is a fashionable word in Japan. The background of this trend is a great socio-historical change in relation between science (and technology) and society in the developed countries. The symbolic message of this change will be found in the Budapest declaration (1999) witch states “science in society/ for society” as a new mission of science, in addition to the traditional mission such as science for knowledge. This paper explores the implication of this change for Japanese society and suggests that a new mission of philosophy of science is emerging by examining the IPCC report. The conclusion of this paper will be that science communication is not only informing scientific knowledge understandably to public but promoting discussion on the significance of present day science and technology for society and philosophers of science should contribute to it.
著者
小林 傳司
出版者
日本科学哲学会
雑誌
科学哲学 (ISSN:02893428)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.15-27, 1999-05-15 (Released:2009-05-29)
被引用文献数
2

The development of science and technology has posed again the problem of the "legitimacy" of science and technology. Philosophy of science in the nineteenth century had such concern but recently it has lost the sensitivity to such a problematique. This article claims the recovery of this sensitivity in the sense of Social Epistemology advocated by Steve Fuller and argues that scientific research should be analyzed as a collective activity of knowledge production at face value. Then it is argued that justification of scientific knowledge is intrinsically social activity, and the identity of the content of scientific knowledge is not to be presumed but to be explained.
著者
小林 道夫
出版者
日本科学哲学会
雑誌
科学哲学 (ISSN:02893428)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.39-51, 1993-11-20 (Released:2009-05-29)
参考文献数
18
著者
小林 美奈子 辻本 広紀 髙畑 りさ 矢口 義久 永生 高広 岡本 耕一 長谷 和生
出版者
一般社団法人 日本外科感染症学会
雑誌
日本外科感染症学会雑誌 (ISSN:13495755)
巻号頁・発行日
vol.16, no.4, pp.197-202, 2019-08-31 (Released:2019-09-30)
参考文献数
16

手術時手袋の着用は,患者と医療従事者間の病原微生物の伝播経路遮断が目的である。これまでに術中に手袋損傷が起こることは諸家により報告されているが,これらの多くは開腹手術での手袋損傷である。近年,消化器外科領域において内視鏡外科手術が普及しているが,鏡視下手術での手袋損傷の検討はほとんど行われていない。そこで今回われわれは,消化器外科領域において開腹・鏡視下手術時の手袋穿孔率を比較検討した。手術時手袋1,513双,3,026枚の検討を行い,穿孔率は全体で10.9%,開腹手術11.3%,鏡視下手術10.4%であり,穿孔率に差は認められなかった(P=0.4611)。また,二重手袋着用での穿孔率は,インナー手袋5.7%,アウター手袋11.9%であり,インナーはアウターに比し有意に穿孔率が低率であった(P=0.0001)。消化器外科手術における手袋穿孔率は,鏡視下手術においても開腹手術とほぼ同率であり,血液・体液暴露予防やSSI予防の観点から鏡視下手術においても二重手袋の着用が重要であると考えられた。
著者
小林 光則
出版者
日本科学哲学会
雑誌
科学哲学 (ISSN:02893428)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.115-131, 1988-11-05 (Released:2009-05-29)
参考文献数
3
著者
小林 道夫
出版者
日本科学哲学会
雑誌
科学哲学 (ISSN:02893428)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.31-46, 1987-11-05 (Released:2009-05-29)
参考文献数
20
著者
小林 登
出版者
上智大學法學會
雑誌
上智法學論集 (ISSN:04477588)
巻号頁・発行日
vol.64, no.1, pp.75-98, 2020-11-20

論説
著者
小林 富雄 野見山 敏雄 波夛野 豪 種市 豊 相原 延英
出版者
愛知工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究の目的は、食品ロスの発生やその処理過程における多様性を説明するモデルの提示である。但し、まだ食べられるのに廃棄されるということは、使用価値があるのに交換価値だけが失われている状態であることから、非市場での贈与交換についても包含するモデルでなければならない。研究の結果、フードバンク活動を含む食品ロス発生抑制を伴う食料需給調整システムは、国際的には大きな多様性が認められ、それらを説明するモデルを構築することができた。
著者
小林 公
出版者
日本法哲学会
雑誌
法哲学年報 (ISSN:03872890)
巻号頁・発行日
vol.1987, pp.20-43, 1988-10-25 (Released:2008-11-17)
参考文献数
23
著者
小林 直樹
出版者
日本法哲学会
雑誌
法哲学年報 (ISSN:03872890)
巻号頁・発行日
vol.1957, pp.55-138, 1958-03-30 (Released:2009-02-12)
参考文献数
139
著者
米島 万有子 中谷 友樹 渡辺 護 二瓶 直子 津田 良夫 小林 睦生
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
地理学評論 Series A (ISSN:18834388)
巻号頁・発行日
vol.88, no.2, pp.138-158, 2015-03-01 (Released:2019-10-05)
参考文献数
60

本研究では,琵琶湖東沿岸地域を対象に,国内の代表的な2種類の疾病媒介蚊(成虫)の捕集調査を実施した.そこで観測された捕集個体数の空間的変動を,偏相関最小二乗法(PLS)回帰分析に基づき調査定点周辺の土地被覆の構成(種目別面積比)と関連づけて検討した.また,得られたPLS回帰モデルを利用して,当該媒介蚊の生息分布を面的に推定した.その結果,コガタアカイエカの捕集個体数は,主に水田によって土地被覆が構成されるような農村景観の卓越する地域で多く,平野部に好適な生息場所が多く認められた.シナハマダラカ群の捕集個体数は,水域とそれに付随するヨシなどの植生から構成されるような湿地景観の卓越する地域で多く,水域周辺に好適な生息場所が存在することが判明した.こうした媒介蚊の捕集データから推定した生息分布域は,媒介蚊による吸血被害を生むリスクの分布を示すものであり,蚊媒介性感染症の流行対策に有用な地理情報と考えられる.