著者
相良 かおる 小野 正子 鈴木 隆弘 小木曽 智信 高崎 光浩 浅原 正幸 外山 健二
出版者
西南女学院大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

標準化された用語がないまま、電子カルテシステムは普及し、電子医療記録文書が蓄積される中、我々は医療記録文書で使われる用語77, 775語を収録した辞書ComeJisyoを作成・公開し、また、語種と字種の分布を明らかにした。ComeJisyoは、電子医療記録文の単語分割の解析精度を90%以上に向上させ、複数の解析結果の比較(メタ分析)を可能とする。また、ComeJisyoに付加されるヨミガナは、音声への変換や仮名漢字変換等に活用できる
著者
仁木 宏 中井 均 本多 博之 山村 亜希 秋山 伸隆 津野 倫明 堀 新 玉井 哲雄 小野 正敏 坂井 秀弥 大澤 研一
出版者
大阪市立大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2013-10-21

研究集会を合計13回開催した。各集会では、レジメ集冊子を刊行し、現地見学会を催した。毎回、10名前後の報告者に登壇いただき、それぞれの地域の特徴、全国的な視野からする最新の研究発表などがなされた。研究代表者、研究分担者だけでなく、多くの研究者の学問的な相互交流が実現し、比較研究の実をあげることができた。16世紀から17世紀初頭の城下町には地域ごとの違いが大きいことが明らかになった。先行する港町・宿、宗教都市のあり方、大名権力の性格、地形、流通・経済の発展度合いなどが城下町の空間構造や社会構造を規定した。いわゆる「豊臣大名マニュアル」の限界性にも注目することが必要である。
著者
小野 正芳
出版者
千葉経済大学
雑誌
千葉経済論叢 (ISSN:21876320)
巻号頁・発行日
vol.48, pp.1-21, 2013-07-25

日本の財政再建に向けた第一歩として2014年4月から消費税率が8%に、2015年10月から10%になることが決定している。消費増税においては消費税収の安定度、消費課税の国際的水準という点から、その正当性が主張されている。しかしながら、消費税収の所得税収に対する相対的安定度、消費課税の国際的水準という点を詳細に検討してみると、それらが消費税増税の正当な根拠とはなり得ないことが明らかとなる。消費税収は所得税収よりも相対的に安定しているといわれているが、所得税収の大きな部分を占める給与収入に基づく税収に関していえば、消費税収よりもよほど安定している。結果的に所得税収が消費税収よりも不安定になっているのは、給与収入を給与所得に変換する際の手続き(各種控除)の影響であり、それは政府によってコントロール可能な要因である。また、消費課税の国際的水準について、税率という面でみれば確かに日本の消費課税の水準は低いといえるが、税額という面でみれば日本の消費課税の水準はそれほど低くない。むしろ、国際的水準でみれば所得課税の水準が低いのである。すなわち、日本においては消費税を増税すべきではなく、所得税を増税すべきである。本稿は、納税主体の大部分を占める個人を対象として、その経済的価値の流れという視点から課税関係を整理し、上記のような結論に至っている。
著者
小野 正嗣
出版者
明治学院大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

コンゴ出身の振付家フォスタン・リニエキュラの舞台作品『ベレニスと訣別するために』と『Cargo』を分析し、植民地支配、とりわけ言語支配が、被植民者の人々の現在のアイデンティティ形成に深い影響を及ぼしていることを明らかにした。また、レバノン出身のフランス語圏作家アミン・マアルーフの著作の詳細な読解から、この作家の文明論的考察が、今日の世界、とりわけ西洋とアラブ世界の対立を理解する上できわめて有効であることを明らかになった。
著者
小野 正虎 柏木 温子 松田 一朗 伊東 晋
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.151, pp.25-30, 2002-06-20
参考文献数
5

多視点画像から物体の3次元形状を獲得する手法として視体積交差法が知られている.一般にこの手法を動きを有する物体に適用する際は,複数のカメラによって多視点画像を同時に取得する必要があり,各カメラのキャリブレーションや同期に要するコストが問題となる.そこで本稿では,単一のカメラと複数色光源を利用して視体積交差法と同様な原理を実現する手法を提案する.まず,基準となる物体の影を計測し,光源の位置とカメラパラメータを推定する.次に測定対象に色の異なる光源を同時に照射した際の床面の影を撮影し,各光源に対応する影を画像上の色の違いに基づいて分離する.これらの影と光源を結ぶ錐体を考え,その共通部分を抽出することで物体の3次元形状を求めることが可能となる.
著者
小野 正樹
巻号頁・発行日
2012

科学研究費助成事業(科学研究費補助金)研究成果報告書:基盤研究(C)2009-2011
著者
小野 正樹
出版者
筑波大学留学生センター
雑誌
筑波大学留学生センター日本語教育論集 (ISSN:13481363)
巻号頁・発行日
no.18, pp.1-15, 2003-02-22

モダリティ研究の枠組みで、「ト思う」と「のだ」についてコミュニケーション機能の違いを追求した。両者とも「寒いと思います」「寒いんです」のように、話し手の主観を伝えることができるが、用法の比較を行うと、「ト思う」述語文の方が聞き手を配慮し、かつ、わきまえ性が高い。そして、両者の原理を明らかにするために、両者が連続した場合を観察すると、「ト思う」が「のだ」に先行する「と思うんです」の場合には主張の文機能となるが、「んだと思います」では理由説明の文機能となり、理由がスコープされるが、その理由が明示的な場合には不自然になることを述べた。