著者
相 正人 山口 武人 尾高 健夫 三橋 佳苗 宍戸 忠幸 山口 和也 税所 宏光
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
雑誌
Progress of Digestive Endoscopy (ISSN:13489844)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.45-49, 2003-05-31 (Released:2014-04-03)
参考文献数
7
被引用文献数
3 2

【目的】大腸内視鏡検査における芍薬甘草湯(TJ-68)の腸管収縮抑制効果を明らかにする。【対象/方法】対象は前投薬未施行で大腸内視鏡検査を行った26例。肛門から約25cmのS状結腸まで内視鏡を挿入し,全体像の把握が可能な収縮輪を規定,内視鏡との距離を保ちビデオ記録を行った。記録はTJ-68散布前3分間と,TJ-68(0.5gを微温湯50mlに溶解)を注射器で緩徐に散布した後の3分間行った。記録開始から30秒毎の計12回の画像から収縮輪内腔面積を画像解析ソフトによりpixel数として計測し,TJ-68散布前後の面積変化をグラフ化した。得られたグラフから散布前後のarea under the curve(AUC)を算出し比較検討した。【結果】TJ-68散布前のAUCは平均で41,057pixels・min,散布後は98,348 pixels・minであり,散布後有意な増大を認めた。【結論】TJ-68の大腸粘膜直接散布により明らかな腸管収縮抑制を認めた。TJ-68が大腸内視鏡検査時の収縮抑制剤となり得ることが示唆された。
著者
尾高 煌之助 劉 怡伶
出版者
岩波書店
雑誌
経済研究 (ISSN:00229733)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.133-142, 1999-04

戦前期台湾の工産統計に付随して集計された工員統計は,工場に働く工員のほかに家内工業の工員と副業者を包含するとの解釈にたち,これに工場統計から得らる職員,技術員,その他の従業員の数値を加えて,工業の全雇用統計(推定)とする.これに鉱業と公益業との雇用を加え,戦後の雇用センサスの該当数値と連結すれば,第二次産業の雇用動向が明らかになる.これと同産業の実質付加価値生産高とを組合わせて,平均実質労働生産性の変動を観察する.
著者
田中 多佳子 梅田 英春 金子 敦子 沖花 彰 尾高 暁子 田中 健次 塚原 康子 筒井 はる香 寺田 吉孝 横井 雅子 岡田 恵美
出版者
京都教育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

楽器というモノに込められたわざ学、すなわち意匠と具体的変容の過程に着目してさまざまな角度から観察・分析することによって、今まさに音楽に生じつつある西洋対非西洋および伝統文化と現代化のせめぎあいと伝播と変容の具体的諸現象を確認し、可能な限り資料化し公開した。主な研究成果としては、(1)日本の大正琴とその異形たるアジアの楽器群に関する研究、(2)インドのリードオルガンとその異形に関する研究、(3)ヨーロッパの楽器学と楽器制作の現状に関する研究、(4)19世紀末のインド楽器をめぐる東西交流史に関する研究があげられる。
著者
草柳 浩子 福地 麻貴子 尾高 大輔 飯村 直子 中林 雅子 西田 志穗 平野 美幸 岩崎 美和 佐藤 朝美 平井 るり 江本 リナ 筒井 真優美
出版者
一般社団法人日本小児看護学会
雑誌
日本小児看護学会誌 (ISSN:13449923)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.44-51, 2005-09-05
被引用文献数
5

本研究の目的は、看護師の語りから、子どもの家族や医療職者を動かし子どものケアに影響を与えた看護師の技を明らかにすることである。エピソード・インタビューの方法を参考に、研究者らが作成した「子どもや家族へ行った看護場面を振り返るインタビューガイド」に基づく半構成的面接を、看護師12名に行った。その結果、5つのテーマが得られた。1.子どもが混乱している場面で、子どもの力を引き出すためのモデルを自ら示し子どものケアへ影響を与える。2.子どもが治療を拒否する場面で、子どもとの関係性を作ることから始め、カンファレンスを企画し子どもの反応の捉え方や関わり方を共有することでスタッフの子どもへのケアに影響を与える。3.気になる家族がいる場面で、「気になること」をスタッフと非公式に確認した後、家族を巻き込む看護を展開し子どものケアに影響を与える。4.通常の慣例では上手くいかないと判断した場面で、自らが考えた関わりを家族やスタッフを巻き込みながらその場で展開し、子どものケアに影響を与える。5.病棟変革を行う場面で、管理者が自分の信念をもとにスタッフ全体を巻き込みながら病棟のシステムを変化させることで、子どものケアに影響を与える。以上から、認知能力が発達途上であったり、自分のことを的確に表現できなかったりという発達の特徴を持つ子どもへの最善の利益を考えた看護が、家族や医療職者を動かしながら行われるためには、看護師の持つ看護観や倫理観とスタッフ間でのコミュニケーションが重要であることが再認識された。