著者
森田祐衣 米田宗弘 山本倫也 長松隆 渡辺富夫
雑誌
第73回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.601-603, 2011-03-02

近年、Microsoft Kinectなど身体的なインタラクションが可能なゲーミングインタフェースが多数開発され、市販されるようになっている。著者らは、テーブルトップインタフェースに視線計測を組み込むことで、視線とタッチを組み合わせた新たなアプリケーションが制作可能なEye-Tracking Tabletop Interface(以下ETTI)を開発している。本研究では、ETTIのコンテンツとして、人が物を取る際に先に目で対象物を見てから取るという特性に着目して、テーブルトップ対戦型百人一首ゲーム”百人eye首”を開発している。また、エンタテインメントコンピューティング2010においてデモンストレーションを行い、システムの有効性を確認している。
著者
片平 建史 武藤 和仁 李 奈栄 飛谷 謙介 白岩 史 中島 加惠 長田 典子 岸野 文郎 山本 倫也 河崎 圭吾 荷方 邦夫 浅野 隆
出版者
Japan Society of Kansei Engineering
雑誌
日本感性工学会論文誌 (ISSN:18845258)
巻号頁・発行日
vol.15, no.4, pp.563-570, 2016 (Released:2016-08-31)
参考文献数
17
被引用文献数
2 2

In the present study, the subjective evaluation experiment for abstract 3D shapes was conducted as the first step of construction of a system that allows non-design-professional users to design 3D shapes via subjective evaluation words intuitively. In particular, the structure of the subjective evaluation for 3D shapes and the reliability of the evaluation by non-design-professionals were examined. The results showed three-factor solution in which “Uniformity,” “Activity” and “Potency” factors were important evaluative standards in the subjective evaluation for 3D shapes. These factors are similar to Osgood's three factors, which were frequently reported factors in previous semantic differential studies. Furthermore, the subjective evaluations by non-design-professionals were generally consistent, which means that, with respect to the subjective evaluation, non-design-professionals without high level of design skills can evaluate 3D shapes in a reliable way.
著者
小林 史弥 杉本 匡史 青柳 西蔵 山本 倫也 長田 典子
出版者
ヒューマンインタフェース学会
雑誌
ヒューマンインタフェース学会論文誌 (ISSN:13447262)
巻号頁・発行日
vol.24, no.4, pp.263-272, 2022-11-25 (Released:2022-11-25)
参考文献数
20

A paradigm shift is taking place from the era of buying common off-the-shelf products to that of buying personalized products. In this study, we modeled salesclerks’ utterances and performed experimental evaluation of using a communication robot in bespoke scenes, which is a sales method of customized products. First, we extracted the model of the expert salesclerks’ utterances that is useful for improving satisfaction in suit bespoke by comparison with novice salesclerks. Next, we modeled customers’ emotions evoked in bespoke scenes. Then, we analyzed how the robot’s speech based on the model of utterances evoked customers’ emotions. As a result, we revealed that the speech that encouraged the customer’s decision was useful for improving the customers’ satisfaction.
著者
河辺 隆司 山本 倫也 青柳 西蔵
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.235-236, 2015-03-17

挙手は日常生活やグループディスカッションのような集団コミュニケーションの中で意思表示や意志確認の手段として度々使用されている。先行研究では身体的コミュニケーションの観点から挙手動作の解析や挙手の身体性を導入したロボットを開発してきた。しかし、集団コミュニケーションにおける挙手の効果については明らかになっていない。 そこで本研究では挙手動作の評価を行い、集団コミュニケーションにおける挙手の効果について解析を行っている。
著者
澤菜々美 河辺隆司 山本倫也 渡辺富夫
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.257-258, 2014-03-11

近年、学習者の授業に対する積極性を高める取り組みが行われている。本研究では、挙手動作が学習者の積極的な授業参加につながると考え、授業参加のきっかけ作りを支援する挙手ロボットを開発している。このロボットは、学習者の意思に合わせて、元気よく手を挙げ、気軽に教師への意思表示を行うとともに、他の学習者に同調行動を提示して授業参加を促す。また、教師の発問の場面でも、見本となる挙手動作をロボットが行うことで、学習者が手を挙げやすくする。これにより、挙手の身体性を活かし、学習者と教師のインタラクションを深めることで、引き込みの度合いを高め、さらなる身体動作を引き出すことで積極的な授業参加の実現が期待される。
著者
山本 倫也
出版者
岡山県立大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2006

対面コミュニケーションでは,単に言葉によるバーバル情報だけでなく,音声に対するうなずきや身振り・手振りなど言葉によらないノンバーバル情報が相互に同調して,対話者同士が互いに引き込み合うことでコミュニケーションしている。本研究では,この身体リズムの引き込み原理を小型パートナーロボットに導入することで,ロボットとかかわりあいながら学ぶ学習システムの開発した。まず,昨年度提案した音声駆動型うなずきロボットを介した協調学習のコンセプトに基づき,引き続き,PC制御による駆動機構の設計・製作と,駆動ソフトウェアの開発・評価を行った。ここでは,カメラとプロジェクタを搭載したプロトタイプロボットを開発し,評価実験を行った結果,ロボットを介した映像中継におけるうなずき反応提示の効果を示し,この成果を国際会議で発表した。また,ロボットを介した情報提示を円滑にするために,情報提示インタラクションにおける動作と発声のタイミング制御の有効性を明らかにした。ここでは,動作と発声を同時に生成するのではなく,適度に発声を遅延させることで「好き」「丁寧」など好ましいインタラクション効果をもたらすことを明らかにして,原著論文にまとめた。さらに,ロボットを介して教師から生徒に教えるために,顔パーツをモニタ前面に表示し,頭部に入り込んだような「面の皮」表示による教示インタフェースの開発・評価を進め,有効性を明らかにした。とくに,CGキャラクタによるプロトタイプではあるが,招待展示やイベント等でデモンストレーションを行い,体験できる形でシステムの有効性を示すことができた。
著者
佐藤 広志 吉田 圭介 山本 倫也 長松 隆 渡辺 富夫
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.52, no.12, pp.3647-3658, 2011-12-15

近年,PCやPDAで,タッチパネルやペンタブレットなど,直感的に情報機器を操作できるユーザインタフェースが普及している.本研究では,液晶ペンタブレットを対象とする身体的インタラクション解析を行うために,視線計測装置と液晶ペンタブレットを組み合わせた「Eye-Tracking液晶ペンタブレット」を開発している.まず,身体的インタラクション解析のための課題を検討する.次に,ロバストな視線計測を実現するため,光源一体型カメラと光軸中心回転体モデルを導入した視線計測手法を開発している.そして,プロトタイプシステムの開発を行い,静止マーカに対して0.8°,移動マーカに対して1.6°の精度で計測可能であることを明らかにしている.最後に,インタラクションのタイミングの解析を行い,システムの有効性を示している.In recent times, intuitive user interfaces such as the touch panel and pen display have become widely used in PCs and PDAs. In this paper, the authors have developed the eye-tracking pen display which has both functions of an eye-tracker and a pen display for the purpose of analysis of embodied interaction. First, they discuss on the problems for the analysis of embodied interaction. Subsequently, a robust gaze estimation method that uses a integrated-light-source camera and aspherical model of the eye is proposed. Then, a prototype of the eye-tracking pen display was developed. The accuracy of the system was approximately 0.8 degrees for static target and 1.6 degrees for moving target. At last, the effectiveness of the system was demonstrated by performing analysis of interaction timing.
著者
渡邉 富夫 山本 倫也
出版者
岡山県立大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2009

かかわりが実感できるコミュニケーションを実現するためには、身体性を活かす仕組みの導入が不可欠である。本研究では、身体的リズムの引き込みに着目することで、人のコミュニケーション特性に立脚したインタラクションを実現するインタフェースの研究開発を進めている。本年度は、以前から開発を進めてきた、語りかけに対して葉っぱと茎が絶妙のタイミングでうなずき反応する、うなずく草花「ペコッぱ」「花っぱ」の身体的集団引き込みシステムを開発展開し、デモンストレーション実験を積極的に行い、システムとしての完成度を高めるとともに、各種イベントで公開展示し、身体的インタラクションの不思議さや重要性をアピールした。また、インタラクションにおける身体的引き込みによるキャラクタへのなりきりに着目し、音声入力と頭部動作入力を併用した身体引き込みキャラクタケータイを開発することで、遠隔非対面、二人一組で評価実験を行った。その結果、身体動作として重要な頭部動作量を直接反映させることで、キャラクタへのなりきりが容易に実現可能であることを示した。また、複数人でのなりきりの効果を活かすアプリケーションとして、実空間と仮想空間の双方を共有することで、ごっこ遊びのようにグループワークを進め、コミュニケーションを楽しむことができるエデュテインメントシステムを開発した。これら一体感が実感できる身体的コミュニケーションインタフェースのプロトタイプ開発の研究成果に関して、ヒューマンインタフェースシンポジウム2010優秀プレゼンテーション賞,第12回IEEE広島支部学生シンポジウムHISS優秀プレゼンテーション賞を受賞した。
著者
渡邉 富夫 神代 充 山本 倫也
出版者
岡山県立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

音声対話におけるうなずきや身振りなどの身体的リズムの引き込みをCGキャラクタやロボットなどのメディアに導入することで、身体的インタラクションを促進させ、一体感が実感できる身体的コミュニケーションシステムを研究開発した。本システム・技術は、メディアロボット・コンテンツ制作や携帯電話・インターネット等の音声対話インタフェース、音声認識ソフトへの導入など、広範囲な応用が容易に可能で、うなずく植物「ペコッぱ」など商品化した。
著者
山本 倫也 大坂 融弘 小林 隆 石井 裕剛 手塚 哲央 吉川 榮和
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.43, no.9, pp.2914-2927, 2002-09-15
参考文献数
25
被引用文献数
1

教師と学習者が現実的,記号的,抽象的世界を共有することにより,分散型仮想環境(Distributed Virtual Environment; DVE)をコミュニケーションと思考の媒体として遠隔教育に応用できるように,ネットワーク上の情報資源を利用して分散型仮想環境を構築する仮想環境作成支援の新しいフレームワークを提案した.そして,並列離散事象シミュレーションのプロトコルを導入して,DVEシミュレーションの因果関係を制御する新しい方法を考案して,このフレームワークに基づく遠隔教育システムの基盤ソフトウェアMALIONETを開発した.MALIONETを利用して2種類の教材を実例として作成した結果,効果的な遠隔教育の場となる仮想環境の作成支援では,開発したMALIONETが十分に有効であることを確認した.A new framework for constructing distributed virtual environment (DVE) by utilizing online information resources has been proposed so that the DVEs can be utilized as a communication and thinking media for distant education, in which a teacher and students share the worlds of realism, abstract and symbol. Introduction of a new method to control causality of DVE simulation by adopting the protocol of parallel discrete event simulation has enabled to develop a base software MALIONET for the proposed DVE-based distant education system. Two example practices were conducted for constructing educational materials by using MALIONET, and they resulted in that the developed MALIONET has enough possibility to support construction of effective environment for distant education.