著者
平井 宏昭
出版者
大阪府立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

月面基地や有人火星探査のための食料生産への関心が高まっており、イネは宇宙における日本特有の栽培作物候補として極めて有用である。超矮性イネ‘小僧の栖’は世界最小の糯種であり、水田において草丈約30cmのコンパクトな草姿は、宇宙の狭い閉鎖環境内での栽培に最適である。本種を栽培するための装置と管理方法の開発は必須である。また、食味についての評価も必要である。そこで、水田と容器栽培による生育と収量を調査するとともに、コメの成分と食味について明らかにした。さらに、新たなイネ栽培装置を企画し、新規のLED照明を備えた装置を組み立て、性能を評価した。
著者
新井 泰彦 竹川 徹 平井 宏之 横関 俊介
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会誌 (ISSN:09120289)
巻号頁・発行日
vol.75, no.11, pp.1323-1328, 2009

The speckle interferometer based on multi camera technology using two cameras is applied to a dynamic measurement in this paper. A phenomenon that the package of an electronic device is deformed while running is investigated by the novel technique. To perform high precise measurement by this method, the optimum conditions for measurements are also discussed concerning the size of speckle and the frequency of carrier signal. The deformation process of the object can be analyzed high-resolution. Under the optimum conditions, the deformation process of the package during the operation of an operational amplifier is measured. Then, the local maximum deformation can be estimated as 150nm from experimental results. From the results, it can be also confirmed that electronic devices are deformed by the stress of a heat by an operation every second during the operating time.
著者
森 源治郎 平井 宏昭 山口 俊彦
出版者
大阪府立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1997

Apomixisを人為的に誘導することができれば,これを遺伝的にヘテロな植物の新しい繁殖法として利用することができる.ラン科植物およびヒガンバナ植物を材料にして他種あるいは他属との遠縁交雑において花粉刺激によるApomxis誘起の可能性がについて検討したところ,受粉刺激による果実の発達と種子形成が認められた.また,これらの種子を人工培地に無菌的に播種したところ,正常に正常し,発育した苗の形状Zyg.の自家受粉によって得られた苗と全く同様の形質を維持していることが確かめられた.Zygopetalum × Cymbidiumついて発達中の果実の組織観察を行ったところ,受粉3ヵ月後にはいずれにおいても珠心由来の多胚の形成が確認された.また,染色体の観察においても同様の結果が得られ,結局,得られた種子はApomixisによるものであることが明らかになった.一方、Zygopetalumについて無受粉花に生長調節物質の柱頭処理が果実の発達および種子形成に及ぼす影響について検討したところ,1,2%NAAの効果が最大であった.また,Lycoris3種を用いて種間交雑を行った後,受粉後柱頭にNAA処理を施すと着果率と果実当たりの種子数を増加させ,結果としてApomixisによる種子形成の割合を高めることができた.
著者
平井 宏典
出版者
和光大学社会経済研究所
雑誌
和光経済 = Wako Keizai (ISSN:02865866)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.45-52, 2015-03

In recent years, "Regional Collaboration" has been keyword in Museum Management Theory Studies in Japan. It is suggested that the important factor to build a win-win relationship between the community and museum is to reach out to wider(range) variety of stakeholders of the museum. In particular, it is expected that museum will take a new social role in making a major influence in the "economical impact" toward the region.This paper clarifies that institutional aspects have given significant impact in the historical transition of Museum Management Theory, and the economical impact from the viewpoint of Cultural Economics Studies is attracting many attentions.
著者
寺嶋 容明 平井 宏樹
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.69, no.4, pp.225-230, 2021-12-09 (Released:2021-12-30)
参考文献数
7

本研究では,色による虹角の違いを簡単な実験で確かめることを目的に,赤,緑,青の三色のレーザー光線を用いて虹角の測定を行った。水を入れた透明な円筒形の容器を水滴の代わりに用い,レーザー光線を入射したときに出てくる光線の角度を分度器で測定した。さらに,測定の解析の工夫として,最小二乗法を使った解析を行った。
著者
長尾 洋子 畑中 朋子 平井 宏典
出版者
和光大学社会経済研究所
雑誌
和光経済 = Wako Keizai (ISSN:02865866)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.17-45, 2020-09

Universities are expected to play a role in society as a cultural resource which offers new ideas and values created through intellectual activities. However, it is concerning that such expectations are not fully met because the learning environment of Japanese universities tends to be homogenous and uniform. This paper addresses such lack of diversity by examining an action research project aimed at creating a space for stimulating new ideas and values through the collaboration between Wako University and a local restaurant/café business in Machida City, a suburb of Tokyo. The project developed an original learning program modelled on informal conversations in a living room or café. It was designed for students and the public to meet people with different backgrounds, listen to each other and share ideas and values. The keys to making this work were changing the contexts of learning and facilitating multi-directionalexchanges among participants.
著者
金森 務 片寄 晴弘 新美 康永 平井 宏 井口征士
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.139-152, 1995-01-15
参考文献数
17
被引用文献数
13

本稿ではジャズセッションシステムのための音楽認識処理について述べる。ジャズセッションは、演奏者および聴取者がライブ演奏を楽しむために行われる音楽形態である。メロディー、ハーモニー、リズムなどを通じて、演奏者の意図の交換が行われている。我々はリアルタイムのノンバーバル・コミュニケーションの研究対象として、音楽セッションのモデル化とそのシステム化を行っている。音楽セッションにおける奏者間の伝達要素を機能的に、1)論理的制約:事前の打ち合わせや音楽理論によって全体の進行を方向づけるメッセージ、2)感性惰報:奏者の心理的な状態を示すメッセージでそれ自体は強い制約ではなく、応答については相手の性格に大きく委ねられるもの、に分類し、これらのメッセージの抽出機構と反応機構に墓づいたセッションシステムの構築を行っている。音楽近知覚という問題を一般性を特っていると思われる部分と個性による部分に分けることで、セッションシステムのユーザ・インタフェースという観点から扱いやすい形に整理した。また、音楽の情動を扱うための枠組みとして、音楽の期待感を扱う認識、分かった時点での喜ぴを扱う認識、マクロ的に情動を扱う認識の機構について述べる。システムはリアルタイムで動いており、音楽聴取部では筆者の一人である音楽家の実践的経験則をインプリメントしている。ここでは、昔楽聴取部についての実験結果を示した。
著者
平井 宏幸 長谷見 雄二 安井 昇 木村 忠紀 山本 幸一
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会構造系論文集 (ISSN:13404202)
巻号頁・発行日
vol.73, no.625, pp.489-495, 2008-03-30 (Released:2008-10-31)
参考文献数
5

Fire resistance tests have been conducted to develop wooden floor-beam assemblies of 45 minutes fire resistance for design loading conditions based on Japanese traditional post and beam construction. The tests were initiated with a 2m x 3m floor specimen consisting of six 1m x 1m small specimens of different specifications including four designs with beams exposed to the lower floor and two designs with ceiling panel beneath the beam to verify the integrity and thermal penetration through the floor panels. Beams to bear with the standard loading for domestic use and assemblies for 45 minutes standard fire exposure were then designed with the vertical deflection as the temporary index for compliance with the fire resistance standard. Large scale loaded fire tests were conducted on two designs, one with bare beam and another with ceiling panel, resulting in the achievement of 45 minutes prevention of flame and thermal penetration or buckling.
著者
和田 光生 池田 英男 松下 健司 神原 晃 平井 宏昭 阿部 一博
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.75, no.1, pp.51-58, 2006 (Released:2006-02-21)
参考文献数
32
被引用文献数
7 22

トマトを 2 月から 8 月まで毎月10日に播種し,NFT ベッドで一段栽培した.一番花開花10日後より遮光率 0%(対照区),30%(弱遮光),55%(中遮光)および83%(強遮光)の寒冷紗で被覆することによって遮光処理を開始し,果実の収量と品質を調査した.7 月から 9 月までは給液する培養液を25℃に冷却した.7 月から 9 月までは給液する培養液を25℃に冷却した. 遮光率が増加するにつれて,1 果重が減少して全果実収量は低下した.全果実収量は播種月ごとに果実発達期の平均日積算日射量によって直線で回帰された.回帰分析の結果から,果実発達期の平均気温が19℃から27℃に高まった場合,平均日積算日射量 1 MJ・m−2 の減少に伴う収量低下量は,84から100 g/株に増加することが示された.対照区の可販果収量は 2 月播種で最も高く,4 月から 7 月播種では裂果の発生によって有意に低下した.裂果の発生は遮光によって有意に抑制された.平均気温が25℃を超えた場合には,日平均積算日射量を 5~6 MJ・m−2 程度まで低下させる遮光によって,可販果収量は増加する効果が認められた.夏季高温時に収穫される果実は滴定酸含量が高かった.遮光によって,果実の糖度は低下し,滴定酸含量は増加する傾向が認められた.
著者
平井 宏典
出版者
共栄大学
雑誌
共栄大学研究論集 (ISSN:13480596)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.141-155, 2012-03-15

本稿は、企業ミュージアムにおける基本的性質の分析に資するフレームワークの構築を目的とした研究である。企業ミュージアムの設立は、企業社会責任の観点から公益に資する目的に加え、その経営において企業の意思が反映されているという特徴を有している。このことから、公益性を前提とした博物館学における既存の館種の分類では企業ミュージアムの特質を適切に捉えることが困難であると考えられる。 このような状況を踏まえ、本研究では企業ミュージアムの特質を適切に反映するために縦軸に事業の関係性、横軸に機能の充実度という2 つの軸による分析フレームワークを構築した。事業の関係性とは企業ミュージアムにおける企業の意思を反映する軸であり、機能の充実度は博物館機能にどれほどの重点を置いているかを示す軸である。このフレームワークにより企業ミュージアムの基本的性質として殿堂型、事業志向型、機能志向型、シナジー志向型の4 つの類型を見出すことができた。