著者
早川 勇
出版者
人間環境大学
雑誌
人間と環境 : 人間環境学研究所研究報告 : journal of Institute for Human and Environmental Studies (ISSN:13434780)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.23-34, 1999-06-20

18・19世紀に出版された英語辞書の発音表記は2種類に分けることができる。1つは数字を用いて母音の音価を示すものであり、もう1つは区分的発音符によって母音や子音の音価を示すものである。前者はウォーカーによって完成され、19世紀前半のイギリスにおいて最も権威ある表記とされた。後者は主にアメリカにおいて盛んに利用された。ウェブスター系辞書において採用されたが、ウースターがその原型を確立し、グッドリッチとポーターが完成したといえる。19世紀前半におけるウォーカー辞書の圧倒的な優位にもかかわらず、英和辞典においては彼の発音表記は採用されなかった。ウェブスター式の表記が採用された。その理由を考察することは英和辞書史において重要である。1864年版ウェブスター辞書の表記が明治期に利用された最大の理由は、発音表記そのものの優位性というよりも、原典としてのウェブスター辞書の総合的評価の高さによると推測される。
著者
稲垣 博人 早川 和宏 田中 一男
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告デジタルドキュメント(DD) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.107, pp.17-24, 1998-11-27
被引用文献数
1

デジタル化した情報が消費者に自由に行き来する情報流通社会において,種々の情報の流通・配信を効率的かつ効果的に行なうためのテキストコンテンツ要約手法について述べる.デジタル社会においては,ユーザが効率的に情報を取捨選択できるようにするため,ユーザの嗜好・リソース・状況に応じて最適なテキストコンテンツに変換して配信することが要求される.そのため,種々の要約タスクに応じて,最適な自然言語解析を用い,要約を生成する必要がある.本稿では,テキストコンテンツの要約手法として話題解析に基づく表層的な要約手法と,深層処理を利用するイベント解析に基づく要約手法を提案する.それぞれの手法によって生成される要約文の特徴や処理の特殊性などの要約特性について述べる.In the information circulation world, text contents summarization is needed for effective and efficient circulation of information. To achieve effective and efficient communication between person, we have to maintain user preference, resource, and situation. There is not the only one best abstraction method, because of the difference of abstract characteristics in these abstract method. In this paper, we introduce two abstract methods. One is utilizing surface analysis method using topic in the document. The other is using deep semantic analysis based on event calculus in the document. Both abstraction methods have different characteristics to generate abstract, but it is necessary to merge both characteristics to gain better abstract.