著者
東 大輔 中村 佳朗
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空宇宙学会論文集 (ISSN:13446460)
巻号頁・発行日
vol.51, no.589, pp.52-60, 2003 (Released:2003-09-16)
参考文献数
17
被引用文献数
3 3

The subsonic flow for a 45 deg-swept delta wing was numerically simulated to see the effects of rotational leading edges on aerodynamic forces. In the present study, part of the cylindrical leading edge can be rotated which extends from x=0.25C to 0.90 C. The computation has been performed at an angle of attack of 20 deg and a Reynolds number of 2.0×104 based on the maximum wing root chord. Under these conditions, the flow is fully separated from the wing surface in the case without leading edge rotation, so that no suction peaks due to leading edge vortices appear over the upper surface of the wing. Consequently, the delta wing will not have an effective vortical lift. In the case of steady rotation, leading edge vortices were produced on the wing in the early stage. However, a gradual drop in lift coefficient occurred as a result of the diffusion of these vortices. By contrast, in the case of unsteady rotation, a pair of leading edge vortices was maintained, so that a higher lift was produced. Consequently, the lift coefficient became more than 40% higher than that of the plain delta wing.
著者
坂本 将基 高柳 暁斗 安東 大輔
出版者
一般社団法人 日本体育・スポーツ・健康学会
雑誌
体育学研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
vol.69, pp.1-16, 2024 (Released:2024-02-06)
参考文献数
28

This study investigated the characteristics of visual behavior in skilled kendoists while judging the validity of strikes. A total of 19 expert and 19 novice kendoists were asked to judge the validity of strikes for men (head armor), do (side trunk covered by a stomach and chest protector), or kote (lower forearm covered by a gauntlet). Simultaneously, the participants' eye movements were recorded at 30 Hz, and the location at which their gaze was directed was identified. Additionally, the pupil area was calculated for each frame. Both expert and novice kendoists focused on the striker's shinai (bamboo sword) during the phase from 900 ms to 600 ms before striking, and on the site struck during the phase from the moment of striking to 300 ms after striking. However, during the phase from 600 ms before the strike to just before the strike, the experts tended to switch their gaze from the strikefur's shinai to the striking site earlier than the novices. Furthermore, the pupil areas of the experts were correlated with their years of experience in judging the validity of a strike to the men. The gaze behavior specific to expert kendoists, such as observing the striking area during the phase just before striking while exhibiting intense scrutiny, may be related to their superior ability to judge the validity of strikes.
著者
石井 明 東 大輔 竹之内 和樹
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

地面効果翼機は、地面又は水面等の上を滑空する輸送機器である。航空機が上空を飛行する場合は、翼の両端から翼端渦と呼ばれる大きな渦が発生し、これが抵抗となってエネルギーロスに繋がっている。この翼端渦を減少させるため、ウィングレットという翼端を折り曲げた翼も出現しているが、地面効果翼機は大きな燃費改善が可能である。
著者
東 大輔 亀井 宏晃 濱地 剛尚 石井 明
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第58回研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.222, 2011 (Released:2011-06-15)

自動車のスタイリングは車体に働く空気抵抗や揚力といった空力性能と密接に関わっているため、エクステリアデザインの開発はデザイン性と空力性能を高い次元で融合させながら慎重に進める必要がある。中でも車体のリヤ周りの形状は空気抵抗低減に特に重要な部位の一つであり、車体の後端部をエッジに近い形状で切り落とすコーダ・トロンカと呼ばれるデザイン処理が有効とされている。我々はこれまでにもコーダ・トロンカ形状について、デザイン評価への影響度調査や風洞試験による空力性能評価を行っており、リヤクォーターパネルの張り出しなどの形状変更と比較してデザイン評価への影響度が小さいことや、ボデーサイドのリヤへの絞り込み具合によって空気抵抗低減効果が異なることなどを明らかにしてきた。本研究ではコーダ・トロンカの空気抵抗低減メカニズムを明らかにすべく、風洞試験と空力シミュレーション(CFD:Computational Fluid Dynamics)を用いて流れ場を詳細に分析し、コーダ・トロンカをデザインに盛り込む際の注意点や、車体リヤ周りに対する新たな空力デザインデバイス開発の手掛かりを探る。
著者
大久保 美保 安東 大輔 鶴崎 俊哉 志谷 佳久 上野 尚子 永瀬 慎介 濱本 寿治 平田 恭子
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.35 Suppl. No.2 (第43回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.A0877, 2008 (Released:2008-05-13)

【目的】臨床において、中枢神経疾患による筋緊張の異常は姿勢や動作による影響を受けやすく、日常生活動作や随意運動を遂行する上での障害となることが多い。また、程度も多様で個人差も大きく、各個人の動作時の筋緊張を客観的に評価する必要がある。先行研究では、Wavelet変換を用いて1)関節トルクを筋電信号から推定することができること、2)関節トルクの推定式から屈筋のトルクと伸筋のトルクとに分けることができること、3)これらの推定が同時収縮の場合と漸増抵抗の場合のいずれでも成り立つことの3点が示唆されている。本研究では片麻痺患者に肘関節の屈曲、伸展方向への等尺性収縮を行わせ、前腕に生じる力を計測し表面筋電からの実際の関節トルク値と先行研究のトルクの推定式との値を比較・分析し、運動の効率性を定量的に評価できる可能性の有無や、臨床での有効性を検討することを目的とした。【対象と方法】対象は片麻痺患者5名(男性3名、女性2名、平均年齢62.8±3.4歳)で、上肢のBrunnstrom stage(以下stage)が3~4(stage3が3名、stage4が2名)であった。対象者を背臥位にて患側の肩関節内・外転0度、肘関節90度屈曲、前腕90度回外位にて前腕をロードセル(以下LC)に固定し、肘関節屈筋群と肘関節伸筋群から表面筋電信号(以下SEMG)を導出した。SEMGおよびLC信号は筋電信号計測装置を経由してPCに取り込んだ。導出条件は1:安静後、2:麻痺側上肢ストレッチ後、3:非麻痺側肘関節最大随意収縮後の3条件で、漸増屈曲を5秒間かけて行い、その後、漸増伸展を5秒間かけて行った。力の強さは任意とした。SEMGとLC信号において、各条件ごとに(1)漸増屈曲(2)漸増伸展のそれぞれ5秒間を任意に抽出して0.5秒ずつに区切り10箇所の信号を分析信号とした。このSEMGからwavelet変換を用いて0.5秒間のエネルギー密度の総和(以下TPw)を算出した。LC信号より求めた関節トルクと屈筋群および伸筋群のTPwから対象者毎に回帰式を求め、関節トルクの予測値を算出し、実測値との相関を求めた。【結果】stage3の人では3例とも安静後は相関が得られた(p<.0001)。抵抗運動後はトルクの屈曲相、伸展相の2相性がみられず相関も低かった。Stage4の人では2例とも各条件下で相関が得られた(p<.0001)。各条件下での屈筋と伸筋の最大値を比較すると、屈筋において一方は抵抗運動後、他方はストレッチ後に最大値をとっていた。伸筋においては、一方はストレッチ後、他方は安静後に最大値をとっていた。【考察】stage4では関節トルクの実測値と推定値に強い相関があり、運動の効率性を定量的に評価できる可能性が示唆された。Stage3では静止時の筋緊張の状態や、与えられた環境因子に左右されやすいことが伺え、今後、これらの情報を加味して再検討することが必要であると考えられた。
著者
徳原 克治 山中 英治 伊東 大輔 小柴 孝友 佐藤 正人 小切 匡史
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.34, no.11, pp.1690-1694, 2001-11-01
被引用文献数
15

患者は69歳の男性.1995年頃より, 肛門周囲の皮膚からの排膿, 出血を繰り返し, 1999年3月頃には大豆大の腫瘤が出現した.2000年初めより排膿, 出血が頻回となり腫瘤が増大してきたため, 同年5月当科を受診した.肛門3〜5時方向にかけて表面に潰瘍を有する38×27mm大の腫瘤が存在, その一部を生検したところ中分化腺癌と判明した.また大腸内視鏡で, 肛門縁より20cm口側のS状結腸に2'型進行癌を認め, 生検の結果は中分化腺癌であった.両病巣の組織像が一致したことより, S状結腸癌とその管腔内転移による転移性痔瘻癌と考え, 腹仙骨式直腸切断術を施行した.痔瘻は日常診療においてしばしば遭遇する疾患であるが, 痔瘻に癌が発生した場合は転移性痔瘻癌も念頭に置き大腸検査を施行する必要がある.また大腸癌患者で痔瘻を有する場合は, 痔瘻への転移も考慮にいれた厳重な経過観察が必要であると考えられた.
著者
古元 克好 水野 礼 森 友彦 伊東 大輔 小切 匡史
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.70, no.12, pp.3704-3708, 2009 (Released:2010-05-20)
参考文献数
18
被引用文献数
1 1

10例の急性上腸間膜動脈閉塞症例を検討した.術前診断に有用と考えられたのは腹部CTにおけるsmaller SMV signで,単純CTでも指摘できた.全例が小腸大量切除と大腸部分切除を必要とし救命例6例の平均残存小腸長は75cmで,うち中心静脈栄養を離脱しえた4例は95cm,離脱しえなかった2例は35cmであった.代表例として,中心静脈栄養を離脱できずにいる1例について報告する.68歳男性,腹痛を主訴に来院し腹部単純CTでsmaller SMV signを認め,さらに14時間後のCTで上腸間膜動脈血栓が明らかになったため,発症28時間後に手術を行った.残存小腸が20cmで経口摂取が不可能なため在宅中心静脈栄養中だが,カテーテル感染を繰り返し24回の入れ替えを行っており必ずしも良好なquality of lifeではない.5年以上生存しておりこのような例はまれであるが,肝,腎障害や高カルシウム血症も経験しており短腸症候群の管理の困難さを痛感している.
著者
伊東 大輔 天目 隆平 神原 誠之 横矢 直和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.566, pp.1-6, 2006-01-19
被引用文献数
1

拡張現実感(Augmented Reality : AR)を利用したヒューマンナビゲーションなどの位置に依存した情報提供サービスを実現する上で, 位置に依存した情報を管理するためのオーサリングシステムの必要性が指摘されている.近年, 地図を用いたオーサリングシステムなどの開発も盛んに行われている.しかし, 2次元及び3次元の地図を利用して位置依存情報のオーサリングを行う場合, 地図と現実環境の不一致により, 制作者の意図した提示位置と現実の環境中での提示位置にずれが生じる場合がある.本稿では, 地図情報を利用したシステムとモバイルARシステムを利用した2つのフェーズを切り換えてオーサリングを行うことで, 効率的なオーサリングが可能なシステムの構築を目的とする.第1フェーズでは地図を利用し, 第2フェーズではARを利用してオーサリングを行う.制作者は2種類のクライアントシステムを利用し, 意図した提示位置・姿勢にコンテンツを配置することで, 地図と現実環境の不一致による提示位置のずれ等を解消する.また, プロトタイプシステムを用いた実験結果によりシステムの有用性を示す.