著者
久保 宏紀 金居 督之 北村 友花 古市 あさみ 山本 実穂 小林 実希 野添 匡史 間瀬 教史 島田 真一
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
pp.11130, (Released:2016-03-29)
参考文献数
37

【目的】脳内出血患者における急性期病院退院時の機能予後およびその要因を検討すること。【方法】2013年4月~2015年3月に入院となった脳内出血患者88例(男性76%,平均年齢65.2 ± 11.2 歳)を対象に,退院時modified Rankin Scale を用い予後良好群と予後不良群に群分けし,機能予後に影響を及ぼす因子およびそのカットオフ値を検討した。【結果】Cox 比例ハザード分析の結果,退院時機能予後に影響を与える因子として年齢(p = 0.008),入院時NIH Stroke Scale(p = 0.001)および離床開始日(p < 0.001)が抽出され,各カットオフ値はそれぞれ66 歳(感度:0.758,特異度:0.582),7 点(感度:0.970,特異度:0.818),2病日(感度:0.788,特異度:0.836)であった。【結論】脳内出血患者の急性期病院退院時の機能予後は年齢,重症度,離床開始日が関連している。
著者
阿部 惠理 小林 実夏
出版者
大妻女子大学人間生活文化研究所
雑誌
人間生活文化研究
巻号頁・発行日
vol.2020, no.30, pp.380-384, 2020
被引用文献数
1

<p> 妊娠期は母子の健康のために適切な食生活を営み体重増加量を管理しなければならない.つわりは妊娠期の食生活に影響を与える要因のひとつである.母子の健康の観点からは食事摂取量の減少やつわりの悪化した妊娠悪阻に注意が払われる.しかし,吐き気を緩和させるために食事を頻回摂取するいわゆる食べつわりの症状に着目した報告は少ない.本研究では食べつわりも含めたつわりの症状と栄養摂取および妊娠中体重増加量との関連を明らかにすることを目的とした.</p><p> 対象の日本人妊産婦154名(35.2±3.7歳,妊娠前BMIは20.1±2.3)をつわりの症状別に食べつわり群,変化なし群,吐きつわり群の3群に分類した.各群の妊娠初期・中期の栄養摂取状況,および妊娠中体重増加量を比較した.その結果食べつわり群は他の2群と比較し,妊娠中体重増加量が有意に多かった.妊娠初期における3群のエネルギー摂取量は吐きつわり群が少なく有意差があった.妊娠中期には吐きつわり群のエネルギー摂取量は初期と比較し有意に増加し,3群間の有意な差はなかった.</p><p> つわりは生理的な現象であり悪阻以外は臨床的に重要視されにくいが,つわりの影響で妊娠初期の段階で食事摂取量が増した者はその後の体重管理に注意を払う必要性があると示唆された.</p>
著者
小林 実 伊藤 仁 森島 洋一 水谷 亮
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 = Concrete journal (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.54-59, 2009-03-01
被引用文献数
1

これまでの高層ビル解体は上階から下階に向けて解体していたが,今回開発した工法は,1階の柱直下にジャッキを設置し,1階部分の柱を切断してはジャッキダウンを繰り返してビルを下階から解体するものである。解体作業中の建物の耐震安全性を確保するため,新たに建物内部に鉄筋コンクリート造の壁「コアウォール」と鉄骨製の「荷重伝達フレーム」を設置する。本工法を鹿島旧本社ビル解体工事に適用した結果,騒音・粉塵の飛散低減,近隣が抱く不安感の解消,高所作業がなくなったことによる落下の危険性解消など従来の解体工事の課題を大幅に改善できることを確認した。工期短縮も見込め,解体材の分別・リサイクル率も向上し,環境に配慮した解体工法である。
著者
若林 実 南 宏一 西村 泰志
出版者
京都大学防災研究所
雑誌
京都大学防災研究所年報 (ISSN:0386412X)
巻号頁・発行日
no.24, pp.p225-243, 1981-04

An experimental study is made to know the effect of working axial compression on the reductionof load carrying capacity of interior beam-to-column connection in steel reinforced concrete frames.Experimental variable is the ratio of applied axial compression to the ultimate compressive strength.Main discussion is concentrated on the shear strength, failure mechanism, strain history of webpanel and flange portion and hysteretic characteristics involved in the large deformation range undermonotonic and repeated loading. It is concluded that the load carrying capacity of beam-to-columnconnection that is supposed to fail in shear is hardly affected by magnitude of axial compressionon column
著者
小林 実央子
雑誌
日本文學 (ISSN:03863336)
巻号頁・発行日
vol.111, pp.105-132, 0000
著者
藤井 徹也 玉腰 浩司 中山 和弘 大林 実菜 田中 悠美 篠崎 惠美子
雑誌
聖隷クリストファー大学看護学部紀要 = Bulletin Department of Nursing Seirei Christopher University
巻号頁・発行日
vol.22, pp.45-52, 2014-03-31

本研究は、看護師養成機関における性同一性障害(gender identity disorder : 以下GID とする)学生の演習・実習指導などについて、受け入れ経験者から得た具体例を検討した。対象は、身体的性は女性であるが自己認識は男性であるFTM(Female to Male Transsexual)学生の受け入れ経験のある教員3名である。結果、GID 学生の治療状況により、演習などのグループやトイレ、更衣室の使用が変化した。特に身体の外観的が男性と認識できれば、男子学生として受け入れ、女性であれば女子学生として受け入れていた。女子学生として受け入れた場合は、本人の意向によりユニフォームの考慮や演習時のペアを特定するなどの対応が必要であった。今回の3事例に関わった教員は、全てGID 学生の相談などを担当し、演習や学内行事の前にGID 学生と話し合いを行うことで、最善な対策を選択することを心がけていた。
著者
泉池 敬司 羽鳥 理 古谷 正 中路 貴彦 林 実樹広 大野 修一
出版者
新潟大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2004

研究代表者は(共同研究で)次の研究成果を得た。1)バイデスク上のハーデイ空間の不変部分空間において、zの掛け算作用素とwの掛け算作用素の共役作用素の交換子がランク1になる場合を調べ、ある条件の下で完全に決定することができた。同様に圧縮作用素S_zとS_wの交換子がランク1になるときの逆不変部分空間を決定した。2)有界解析関数空間の合成作用素の差の本質ノルムの上界と下界の評価式を与えた。また、加重合成作用素の差がコンパクトになるときの特徴づけを与え、位相構造を調べた。3)2次元のFock空間の中で主導項をもつ多項式の研究を行い、それに付随する準不変部分空間が相似になるときを決定した。4)1変数のハーデイ空間上で、ハンケル作用素の積がハンケル作用素のコンパクトな摂動となるときの特徴づけを与えた。5)有界解析関数環における、閉素イデアルに関するゴルキン・モルチニの問題の部分解を与えた。6)互いに特異である、単位円周上の特異測度に対して、その絶対連続測度に対応する特異内部関数の共通零点集合が互いに素であることを示した。またモルチーニ・ニコラウの特異内部関数のフロストマンシフトに関する2つの問題を解決した。中路氏は、可換持ち上げ定理はバイデスク上のハーデイ空間の2つの圧縮作用素の場合でも成立しないが、しかし多くの圧縮作用素では、可換持ち上げ定理が成立することを示した。大野氏は単位開円板上の有界調和関数空間上のハンケル型作用素のコンパクト性、完全連続性の特徴づけを行い、そのときのシンボルを決定した。また合成作用素の本質ノルムを決定した。その上ブロック空間上の2つの合成作用素の差のコンパクト性を特徴づけた。
著者
藁谷 哲也 江口 誠一 竹村 貴人 羽田 麻美 石澤 良明 三輪 悟 宋 苑瑞 梶山 貴弘 比企 祐介 前田 拓志 林 実花 神戸 音々 佐藤 万理映 LOA Mao BORAVY Norng
出版者
日本大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究では,アンコール遺跡からアンコール・ワット,バンテアイ・クデイ,およびタ・プローム寺院を選定し,寺院を構成する砂岩材のクリープ変形と風化環境を有限要素解析や高密度の熱環境分析をもとに明らかにした。その結果,砂岩柱の基部に見られる凹みの形成には,従来から指摘されていた風化プロセスに加え,構造物の自重による応力集中が関与していることが判明した。また,寺院は日射による蓄熱のため高温化,乾燥化が進み,砂岩材に対する風化インパクトの増大が生じていることが推察された。アンコール遺跡保全のためには,日射を和らげる緑地の緩衝効果を見直すことが必要である。
著者
小林 実夏 岩崎 基 堀口 美恵子
出版者
大妻女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

若年者から高齢者までを対象に調査研究を行い、詳細に検討した結果、いずれの年代でも摂取食品数が少ない群ではBMIが25以上の肥満者の割合、朝食を欠食する者の割合が高かった。中高年齢者を対象とした調査では、摂取食品数の少ない群では食事摂取基準の推定平均必要量を摂取していない者の割合が高かった。また、摂取食品数が多い群では血清β-カロテン値や総コレステロール、HLDコレステロールのレベルが高く、γ-GTPのレベルが低かった。本研究により、食事の多様性は生活習慣、栄養素摂取量、生体指標、臨床検査値と関連することが明らかになったことから、特に中高年齢者の健康維持、疾病予防に寄与することが示唆される
著者
斉藤 秀雄 田中 穆 林 実 鴨先 実 渡辺 忠彦 田中 孝男
出版者
社団法人日本材料学会
雑誌
材料 (ISSN:05145163)
巻号頁・発行日
vol.13, no.132, pp.711-716, 1964-09-15
被引用文献数
1

Studies were carried out on the improvement of radiographic relative fault sensitivity, and attempts were made to find out a suitable penetrameter in order to establish a technique on the radiographic inspection by X-rays for solid composite propellants up to 400 mm in diameter. The solid rocket propellants have small absorption coefficient for X-rays, so it is necessary to use lower energy X-rays in comparison with the thickness of the metals and to perform the testing in as low W-ray voltage as possible. The relative fault sensitivity thus obtained is 0.5 to 1.0 percent for the solid composite propellants of 400 mm in diameter. It has been found that the hole type penetrameter is the most suitable for the solid composite propellants among various sorts.