著者
北野 孝太 山岸 厚仁 西森 克彦 佐藤 暢哉
雑誌
第43回日本神経科学大会
巻号頁・発行日
2020-06-15

There are many studies on a variety of social behavior mediated by oxytocin. Of the studies, several suggest that oxytocin is deeply involved in empathy. Empathy toward other individuals is thought to be necessary to give rise to helping behavior. However, there has been little research on the relationship between oxytocin and helping behavior. We investigated helping behavior in oxytocin receptor knockout prairie voles. Prairie voles are known as socially monogamous rodents with high sociality. To examine helping behavior, we used a paradigm in which voles helped a conspecific soaked in water by opening a door. The prairie voles were housed in pairs. All the pairs were siblings. One of the pairs was assigned to be a soaker vole and the other was assigned to be a helper vole. There were two groups; the oxytocin receptor knockout and wildtype groups. The oxytocin receptor knockout voles were paired with wildtype siblings and were assigned to be the helper. Their wildtype cagemates were assigned to be the soaker. The experimental apparatus was divided into two areas; a pool area and a ground area. These areas were separated by a transparent acrylic plate on which a circular door was attached. The soaker vole was placed in the pool area and the helper vole was placed in the ground area. The door could be opened only from the ground area. We measured door-opening latencies. After the door-opening, the pair of the voles were allowed to interact. At that time, the huddling time was measured. As a result, the oxytocin receptor knockout voles showed significantly longer latencies for opening the door than the wildtype voles. In addition, the oxytocin receptor knockout voles showed shorter huddling time than the wildtype voles. These suggest that oxytocin is important for empathic behavior.
著者
藤森 克彦
出版者
公益財団法人 日本学術協力財団
雑誌
学術の動向 (ISSN:13423363)
巻号頁・発行日
vol.23, no.5, pp.5_10-5_13, 2018-05-01 (Released:2018-09-14)
被引用文献数
2 1
著者
土橋 俊男 藤田 功 岩崎 淳 森 克彦 鈴木 健
出版者
公益社団法人 日本放射線技術学会
雑誌
日本放射線技術学会雑誌 (ISSN:03694305)
巻号頁・発行日
vol.58, no.3, pp.406-412, 2002-03-20 (Released:2017-06-30)
参考文献数
8
被引用文献数
1 1

During this project, we evaluated methods to prevent high-signal artifact (marching metal artifact) that are caused by magnetic substance. Marching metal artifact is caused by the resonance frequency created by magnetic substance. Phase encoding and frequency encoding are often switched to minimize the influence that marching metal artifact have on the image. However, this method will only change the position at which marching metal artifact occur. It does not have the ability to completely prevent marching metal artifact. Our research illustrated that marching metal artifact can be prevented by changing the strength of the slice selective gradient field at the 90° RF pulse and 180° RF pulse. In other words, marching metal artifact can be prevented by changing the frequency bandwidth for the 90° RF pulse and 180° RF pulse. The incorporation of the phase correct option in the device used for our research (SIGNA LX and SIGNA CV/i) results in different slice selective gradient field strengths at the 90° RF pulse and the 180° RF pulse. This indicates that the use of phase correction enables marching metal artifact to be prevented.
著者
西森 克彦 東田 陽博 尾仲 達史 坂本 浩隆 黒田 久美 八尾 寛
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

脳内オキシトシン(OXT)と受容体は社会行動の制御機能を持ち、ヒト鼻腔投与OXTが社会性を高める事から自閉症への投与試験も開始された。本研究ではOXTR発現性神経の社会行動制御機構を解析した。まずOXTによる5-HT分泌制御の役割を解析した。そして、社会識別時にMeAのOXTR発現神経の多くでc-Fos活性化を検出した。5-HT神経特異的OXTR遺伝子KOマウスを作製、当該神経の機能解析を行ったが社会記憶の障害は見出せなかった。体温調節能に関わる淡蒼縫線核のOXTR発現性Glutaminergic神経を見出した。一方、OXTR発現性I型味細胞の解析を進め、その性質について新しい情報を得た。
著者
藤森 克彦
出版者
公益財団法人 年金シニアプラン総合研究機構
雑誌
年金研究
巻号頁・発行日
vol.3, pp.78-111, 2016

<p> 本稿では、40 代・50 代の未婚の男女を「2人以上世帯」と「単身世帯」に分けて、生活実態、未婚者における2人以上世帯の規定要因、老後リスクとその備え、現在及び老後の生活不安、を考察した。特に、2人以上世帯に属する中年未婚者――中年未婚者の6割を占める――の生活実態などは、これまであまり考察されてこなかった。本調査では、以下の点が明らかになった。</p><p> 未婚者が属する2人以上世帯の構成をみると、未婚者の9割強は親と同居している。</p><p> 2人以上世帯の未婚者は単身世帯よりも正社員の比率が低く、無職者の比率が高い。また、2人以上世帯の未婚者は単身世帯よりも低所得者の比率が高い。</p><p> 一方、未婚者が属する2人以上世帯の「生計維持の中心者」をみると、未婚男性の4割、同女性の7割弱が生計維持の中心者は親となっている。特に、本人年収100 万円以下の未婚者では、その7~8割は親が生計維持の中心者である。</p><p> 住まいの状況をみると、単身世帯の6割強が「借家住まい」なのに対して、2人以上世帯では男性の5割強、女性の7割弱が「親の持ち家」に住んでいる。</p><p> 次に、未婚者について2人以上世帯の規定要因を分析すると、①年収が低いこと、②家族に要介護者がいること、③職場で社会保険に入れないこと(女性のみ)、があげられる。</p><p> 老後への備えをみると、2人以上世帯に属する未婚者の6割強は国民年金加入者(第1号被保険者)であり、厚生年金に加入していない。単身世帯の同割合は5割程度である。</p><p> 国民年金加入者で借家住まいの人は単身世帯の3割、2人以上世帯の1割程度である。</p><p> これらの世帯の場合、老後の公的年金は基礎年金のみであることが想定されるので、高齢期に家賃負担が重くなる可能性がある。</p><p> 2人以上世帯の未婚者は親などと同居しているので、経済援助や看護・家事などで「頼れる人がいない」という人の比率は低い。しかし、老後は親などの同居人が死亡する可能性があるので、「頼れる人がいない」という人の比率が単身世帯に比べて著しく高まる。</p>
著者
佐藤 英明 西森 克彦 竹家 達夫 眞鍋 昇 星野 由美 佐々田 比呂志 松本 浩道
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2004

1個体からの受精可能卵子の大量生産を目標として卵子の細胞分化・死滅の調節系の解明を行い、新規調節因子を同定するとともに、これを踏まえ受精能・体細胞初期化能高発現卵子生産などの技術を開発した。さらに、直径70μm未満のマウス卵胞卵子由来の産子や家畜ブタ体外成熟卵子をレシピエントとする体細胞ミニブタ作出に成功した。
著者
長田 富香 井上 美恵子 高尾 篤良 三森 重和 森 克彦 高見沢 邦武 広沢 弘七郎 伊藤 光子 岩島 恵美子 菊池 尚子
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.42, no.7, pp.543-543, 1972-07-25

東京女子医科大学学会第38回総会 昭和47年10月1日 東京女子医科大学本部講堂
著者
佐藤 英明 西森 克彦 甲斐 知恵子 角田 幸雄 佐々田 比呂志 眞鍋 昇
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2002

1)インドネシア・ブラビジャヤ大学生殖生物学部門教授のS.B.Sumitro博士を招聘し、「The use of zona pellucida protein for immunocontraceptive antigen」と題するセミナー、及びをウイスコンシン医科大学生化学部門助教授の松山茂実博士を招聘し、「Bcl-2 family proteins and cell death regulation」と題するセミナーを行った。また、国内からアニマルテクノロジーに関する専門家を4名招聘し、セミナーを行った。2)自治医科大学分子病態治療研究センター教授の小林英司博士を招聘し、「ブタは食べるだけ?」と題するセミナーを行い、アニマルテクノロジーによって家畜の意義がより広い分野で高まっていることについて情報を収集した。3)オーストラリア・アデレード大学において体細胞クローンの研究動向調査を行った。スウェーデン農科大学獣医学部において受精卵の大量生産技術の現状と将来の研究方向の調査を行った。インドで開催されたアジア大洋州畜産学会議において、アジアにおけるアニマルテクノロジーの動向について情報を収集した。4)オーストラリア・アデレード大学において、アニマルテクノロジーに関するアジアシンポジウムを共催し、世界の動向について情報を収集した。5)体細胞クローン技術による遺伝子欠損動物作出戦略について検討した。特に、「卵巣から採取した卵子を体外成熟させ、除核未受精卵をつくる。また体外成熟卵子を体外受精・体外発生させ、胚盤胞をつくり、そのような胚盤胞から胚性幹細胞株を樹立する。胚性幹細胞株を用いて遺伝子欠損細胞を作り、これを除核未受精卵に移植する。このような核移植胚を体外で培養し、生存胚を仮親に移植する」という戦略の有効性を検討した。6)調査結果をまとめ、「Animal Frontier Science」と題する本に計9編の論文を寄稿し、出版した。