著者
久米 学 森 誠一
出版者
応用生態工学会
雑誌
応用生態工学 (ISSN:13443755)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.287-291, 2012 (Released:2013-04-24)
参考文献数
24
被引用文献数
2 1
著者
池田 周平 財津 政延 祐森 誠司 栗原 良雄 伊藤 澄麿
出版者
日本ペット栄養学会
雑誌
ペット栄養学会誌 (ISSN:13443763)
巻号頁・発行日
vol.4, no.Supplement, pp.33-34, 2001-05-24 (Released:2012-09-24)
参考文献数
2

成兎を用いて,食糞行動の阻止が体重維持ならびに飼料の消化率に及ぼす影響を検討した。試験区は自由行動・自由摂取の対照区と飼料給与量を80%,60%に制限した区および食糞行動阻止区を設け比較検討した。給与飼料はNRC飼養標準に併せて配合したものを用いた。40日間の飼育試験の結果,食糞行動の阻止により体重は減少したが,死亡することはなかった。また,食糞行動阻止区における飼料摂取量は80%制限区とほぼ同程度であったが,体重の減少は60%の制限給餌と同程度であり,粗タン白質およびエネルギーの消化率がかなり低くなる傾向を示した。消化率の低下は食糞行動阻止に関係すると考えられる。
著者
南雲 サチ子 松浦 成昭 河口 直正 森 誠司
出版者
大阪大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2012-04-01

癌細胞の形態学的異型性のうち、構造異型については接着分子インテグリン、カドヘリンの発現の変化が構造異型に重要な役割を果たすことを明らかにした。細胞異型、特に核の異型に関しては、細胞異型の高度ながん細胞にH3K9me3、HP1α(ヘテロクロマチン関連タンパク)の発現亢進が見られた。また、in vitroでH3K9me3の発現を亢進させると細胞遊走能、細胞浸潤能が増加する結果が得られた。核膜タンパク質LINC complex分子については癌細胞の異型度の著明なものにはSUN1、SUN2、Nesprin2の発現低下が見られた。
著者
入江 正之 小松 幸夫 長谷見 雄二 田辺 新一 輿石 直幸 小松 幸夫 長谷見 雄二 田辺 新一 輿石 直幸 田中 彌壽雄 山森 誠 島田 斉 宗田 進史
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

スペイン、カタルニャ州のファッチェス離村集落にある18世紀末建設の伝統的石造民家マジア残存遺構の修復・再生の第二段階の完成、建築材料・工法分析、および温熱環境および室内空気質等の環境工学的計測のまとめ、建築作品「実験装置/masia2008」として紹介し、更にひとつを建築デザインワークショップ棟に、もうひとつをマジア農民資料館棟とした。この研究対象のある当該市庁を介した日本とスペインの国際的学術文化交流の実現を果たした。
著者
入谷 明 森 誠 東篠 英昭 山村 研一 山田 淳三 内海 恭三 辻 荘一
出版者
京都大学
雑誌
総合研究(A)
巻号頁・発行日
1987

個体レベルで生体の機能との関連において遺伝子の発現機構を研究する手段として外来遺伝子を受精卵に導入する技術が開発されている。この技術を家畜家禽の受精卵に利用し、育種的改良技術への応用をも期待されるようになった。本研究では、外来遺伝子導入の為の発生学的手法の開発、遺伝子のクローニングとマッピング及び導入遺伝子による発現機構の解析を哺乳動物と家禽を用いて行なう。材料としての卵子の供給を円滑にする為に豚卵母細胞の冷却保存法を試みたが、20℃への感作でも発生能は著しく阻害された。牛や鶏の体外受精法によって、牛卵子では産仔まで発育することが、鶏卵子では精子の進入過程が詳細に明らかにされた。遺伝子導入実験の際の標識となる遺伝子の探索とクローニングが行なわれた。鳥類の性分化を司る遺伝子に焦点をあて、雌から雄への性転換を引き起こす因子の同定と発現を試みる為初期胚に精巣を移植した。その結果性腺は精巣に特有の構造を呈し、未分化性腺に作用して精巣化する未知の物質の存在が知られた。さらにラット肝臓のOTC遺伝子DNAをプローブとして鶏ヒナ肝臓DNAから2種のmRNAを得た。将来このOTC遺伝子を使って遺伝子導入制御機構の変異を解析する予定である。又、ラットを使ってアンギオテンシノーゲン遺伝子の多型の分析から3型の変化が第19染色体上にあることが同定されたので、今後の系統同定やモニタリングへの利用が期待される。ヒト成長ホルモン遺伝子DNAをプローブとしてヤギ下垂体よりcDNAを取り出し、MTプロモーターが置換された構造遺伝子を作り、マウス受精卵へ注入した。マウス卵子への遺伝子導入法を用いた発現機構の解析が、ヒトA-γ鎖とβ鎖の連結遺伝子とヒトプレアルブミン遺伝子で行なわれた。初期発生と成体ではγ遺伝子とβ遺伝子の発現時期が異なり、アルブミン構造遺伝子は肝臓や脳で特異的に発現した。
著者
裕森 誠司 小松 守 青木 マルタ 荒井 敢太
出版者
日本家畜管理学会
雑誌
日本家畜管理研究会誌 (ISSN:09166505)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.87-89, 1994-03-07
被引用文献数
2

The Akita Prefectural Bureau has planned reindeer farming as a project to promote the livestock industry. It seems that reindeer is a useful animal resource, but the behavior of it and the behavioural changes between reindeer and Japanese native Sika deer has never been reported in Japan. Present study is useful for the development of reindeer farming. Behavior is easily affected by the feeding environment, therefore this study targeted adult reindeer and Yeso Sika deer (male and female) fed under the same conditions. Observation of both deer species was carried out for 3 hours between 8 a.m. and 11 a.m. The values of "Concentrated feed intake" and "Rumination" are high m the reindeer data, but these points cancelled each other out. This contradiction would be due to the present short period observation. Therefore a longer period of observation is necessary for a broader understanding.Jpn. J. Livest. Management, 29(3) : 87-89,1994. Received November 8,1993.
著者
祐森 誠司 桑山 岳人 池田 周平 吉田 豊 佐藤 光夫 半澤 恵 門司 恭典 渡邊 忠男 近江 弘明 栗原 良雄 百目鬼 郁男 渡邉 誠喜 Luis MAEZONO Enrique FLORES 伊藤 澄麿
出版者
東京農業大学
雑誌
東京農業大学農学集報 (ISSN:03759202)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.49-53, 2002-06-20

本研究は,日本国内におけるラマ属の被毛生産の可能性を検討するうえで基礎的な知見と考えられるラマ属家畜の被毛形態について検討した。ラマの被毛は,日本とペルー国で飼育される動物から採取した。アルパカの被毛は日本で飼育される動物から採取した。グアナコとビクーナの被毛はラ・モリナ農業大学の共同研究者から提供されたものを用いた。メンヨウ(サフォーク種)の被毛は,我々の研究室で飼育されている個体から採取した。伸張率,クリンプ数,太さ,キューティクルの面積と形について肉眼あるいは電子顕微鏡による観察を通じて測定された。ラマ属の被毛の伸張率(1.3-2.1)はメンヨウのもの(3.2)よりも低い値を示したが,逆にラマ属の被毛のクリンプ数(5.4-8.9)はメンヨウのそれ(2.4)よりも多かった。このことは,ラマ属の被毛の柔軟性がメンヨウよりも劣っていることを示唆している。太さに関する結果は,ラマの粗毛が他の動物の普通の毛の2〜3倍太いことを示した。また,ビクーナの被毛の太さは他の動物の普通の毛の1/2倍であった。電子顕微鏡での観察結果から,キューティクルの形は2種類に分類され,1つはラマ,アルパカ,グアナコ,メンヨウのように幅の広いタイプであり,もう1つはビクーナのような長さの長いタイプであった。ビクーナの被毛はキューティクルの面積(47.4-70.0μm^2)が最も小さく,他の日本国内飼育動物のそれはそれぞれ近似した値を示した。
著者
佐藤 拓哉 名越 誠 森 誠一 渡辺 勝敏 鹿野 雄一
出版者
日本生態学会
雑誌
保全生態学研究 (ISSN:13424327)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.13-20, 2006-06-25
被引用文献数
2

世界最南限のイワナ個体群キリクチSalvelinus leucomaenis japonicusの主要生息地において、過去13年間にわたって、キリクチおよびそれと同所的に生息するアマゴOncorhynchus masou ishikawaeの個体数変動を調べた。また、調査水城におけるキリクチ個体群の現在の分布構造を把握するために、流域に11カ所の調査区間を設定して、それぞれの場所での生息密度と体長組成を調べた。調査水城に設定した約500m区間におけるキリクチとアマゴの推定生息個体数はともに減少傾向にあり、特に2000年以降、キリクチの個体数は低い水準で推移していた。2004年時点では、アマゴの推定生息個体数は、キリクチの約2倍であった。2004年に生息範囲のほぼ全域で行なった捕獲調査において、キリクチは本流の下流域ではほとんど捕獲されず、上流域と支流を中心に分布していた。一方、アマゴの生息個体数はすべての調査区間で大差はなかった。また、キリクチ当歳魚はほとんどが支流で捕獲されたが、アマゴ当歳魚は支流と本流で大差なく捕獲された。標準体長の季節変化を調べた結果、キリクチ当歳魚はアマゴ当歳魚に比べて浮出時期が1-2ヶ月遅いと推察され、その平均値は、すべての月においてアマゴ当歳魚よりも低かった。また、1歳以上のキリクチの平均体長は、すべての調査区間でアマゴよりも小さい傾向が認められた。これらの結果から、本調査水域におけるキリクチの生息個体数と生息範囲はともに減少傾向にあることが確認された。また、キリクチはアマゴとの種間関係において劣勢にある可能性が示唆された。このような現状のもとでの、キリクチ個体群の保護・管理策について考察した。