著者
樋口 健吾 山口 寿 釜崎 敏彦 有川 康弘 金ヶ江 光生 宮崎 潤 千葉 憲哉
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2002, pp.832-832, 2003

【はじめに】H14年4月1日より大幅な診療報酬改正が施行され、理学療法の請求項目は、複雑・簡単から個別・集団という個別制から単位制に改正された。そこで今回我々は、当院における診療報酬改正前後の6ヶ月間(4月から9月)の患者動向を調査し、1.改正前後の外来患者数の増減について調査すること、2.診療報酬改正が理学療法業務に及ぼす影響について検討することを目的とした。【対象・方法】2001年、2002年の4月から9月までの6ヶ月間に、当院のリハビリテーション科を受診した全患者を対象とした。方法については、毎日の業務日誌より、2001年をA群、2002年をB群とし、一日の外来患者合計数、月別(4月から9月)、曜日別、天候別(降水の有無)患者数を抽出し、それぞれの項目について比較検討した。尚、土曜日については、勤務時間が異なるため除外した。統計処理については、SPSS Ver.10.0の統計ソフトを用い、対応のないt検定にて有意水準5%未満とした。【結果】年別では合計患者数に有意な差(p<0.05)があり、また、月別では4月から8月までは有意な差(p<0.05)があったが、9月においては有意な差がなかった。曜日別では対応する曜日で有意な差(p<0.05)があり、また、A群では火・水・木曜日それぞれの関連に有意差はなく、B群では火・木及び水・金曜日の関連に有意差はなかった。天候別ではそれぞれに有意な差(p<0.05)があった。また、A、B群共に天候別での有意な差はなかった。【考察】当院における年別、月別、曜日別、天候別での一日当たりの合計患者数は、月別における9月の比較を除いて、すべてA群よりもB群の方が有意に患者数は減少しているという結果が得られた。9月に差が生じなかったのは、2002年10月より老人の医療費負担が1割となることでB群9月の老人患者数が増大したことが考えられ、その他の4月から8月に関しては、当院が総合リハビリテーション承認施設であり、点数が175(簡単)点から250(個別)点へと患者の負担が増大するケースもあり、患者一人当たりの来院回数が減少したことが考えられる。また、曜日別においては、最も患者数が多いのはA、B群共に月曜日で、次いで金曜日、少ないのはA群では火・水・木曜日、B群では火・木曜日であった。これにより、週始めの月曜日と週末の金曜日に患者が集中することが示唆された。また天候別では、雨が降ったからといって患者数が少ないということは否定された。個別制から単位制の導入により、我々理学療法士には、患者数を伸ばすことよりも、一日・一月当たりの法定数を考えた事務作業が重要となってきた。日々の理学療法業務を円滑に行うためには、今後、外来患者の動向を予測することが重要となってきているが、対象が個人レベルであるため、非常に困難だと考えられる。今回の結果より、曜日によって外来患者数は変動することが示唆されたため、効率良い事務管理を行うには、患者を分散させ、予約制の導入を検討する必要性があると思われる。
著者
外山 美樹 樋口 健 宮本 幸子
出版者
一般社団法人 日本発達心理学会
雑誌
発達心理学研究 (ISSN:09159029)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.1-11, 2014

高校受験が終わった半年後に,高校1年生とその母親3,085組を対象に,高校受験に関する振り返り調査をインターネット上で実施し,高校受験期における悩みやストレス,高校受験を振り返っての認知(高校受験の経験がどのような意味をもつのか)についての実態を把握することを目的とした。また,こうした高校受験期における悩みやストレス,高校受験を振り返っての認知において,母親からのソーシャル・サポートがどのように影響を及ぼすのかを検討した。本研究の結果から,進学率が100%に近い高校への受験においても,子どもは様々な悩みやストレスを抱いていることが示された。また,多くの者が受験を通して自己への成長感を獲得するとともに,学業への充実感を感じており,高校受験をプラスの経験と捉えていることが明らかになった。母親からのソーシャル・サポートにおいては,高校受験の悩みやストレスを促進するソーシャル・サポートのネガティブな影響が見られた一方で,母親からのソーシャル・サポートが高い者は,受験を通して自己の成長感や学業の充実感をより強く感じているといったソーシャル・サポートのポジティブな影響も見られることが示された。
著者
佐和橋 衛 山本 尚生 樋口 健一
出版者
東京都市大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本課題では,ピークデータレート1Gbpsを実現する第4世代移動通信方式に位置づけられるInternational Mobile Telecommunications(IMT)-Advancedに向けた高効率無線パケットアクセス技術を提案し,効果を計算機シミュレーションで明らかにした.具体的には,100MHz程度の送信帯域幅を有するLayered OFDMの無線インタフェース,高効率マルチアクセス,無線リソース割り当て制御,制御情報の高効率多重法,高精度チャネル推定,高次マルチアンテナ技術などを提案し,効果を計算機シミュレーションあるいは実験評価により明らかにした.
著者
樋口 健一 大川 耕一 佐和橋 衛 安達 文幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.20, pp.13-18, 1999-04-23
被引用文献数
4

W-CDMA基地局間非同期セルラシステムにおける他セル干渉がある場合のスクランブルコードマスクを用いるセルサーチ法について, 2セルを用いる屋外伝送実験によリセルサーチ時間特性を評価をした. 実験の結果, 1セル当たりの通信チャネル数が10で, BS1およびBS2の通信チャネルの受信平均玩E_0/N_0=13dB (平均SIR<lt6;13dB), とまり木チャネルの1通信チヤネルに対する送信電力比が3dB,およぴBS1とBS2のとまり木チャネルの受信電力比S_<BS1>/S_<BS2>=0dBの場合, 走行時 (平均時速30km/h) において90%の確率で約480msec内のセルサーチを完了できることがわかつた. また, 本実験結果を基に, スクランブルコード数が512で3段階セルサーチ法を用いた場合, 90%の確率でセルサーチか約650msec程度で完了できることがわかった.
著者
佐和橋 衛 安藤 英浩 樋口 健一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム
巻号頁・発行日
vol.96, no.354, pp.9-16, 1996-11-14

DS-CDMA方式において干渉信号を低減するため, パイロットシンボルを用いて各ステージ毎にチャネル推定値を逐次的に更新するコヒーレントマルチステージ干渉キャンセラ(PSA-COMSIC)を先に提案した. 本報告では, 容量をさらに増大するためにパイロット及びデータシンボルを用いる高精度チャネル推定法を提案し, このチャネル推定法を適用したPSA-COMSICの特性について評価する. 誤り訂正符号化を用いた場合には, 干渉が支配的な領域における本提案の高精度チャネル推定を用いるPSA-COMSICの容量はマッチトフィルタ受信に比較して約1.6倍に増大することができ, 拡散率の約80%の容量を実現することができることを明らかにする. また, 干渉除去重み制御を用いたシリアル/パラレルハイブリッド構成及び非線形/線形ハイブリッド構成を提案し, 基本型のシリアル構成とほぼ同等の容量を実現することができ, これらの構成により復調処理遅延を大幅に低減することができることを示す.