著者
氏家 弘裕 渡邊 洋
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 40.39 情報ディスプレイ/映像表現&コンピュータグラフィックス/立体映像技術 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.21-22, 2016 (Released:2019-09-20)
参考文献数
5
被引用文献数
1

映像技術の発展とともに、超高解像( UHD)映像や 3D映像が身近なものになるとともに、バーチャルリアリティ( VR)型のヘッドマウントディスプレイ( HMD)が一般市場に流通し始めるなど、これまでに無く臨場感の高い映像を利用することができるようになってきた。ただし、こうした新たな技術に基づく製品を安心して快適に利用できるためには、場合によって生じ得る好ましくない生体影響に対しての配慮を欠くことはできない。本稿ではこの生体影響として、 3D視覚疲労及び映像酔いに焦点を当てるとともに、さらに VR型の HMDにおける VR酔いにも触れた上で、これらを軽減するための対策として進められている人間工学的指針の国際標準化動向について概説する。
著者
加藤 宏一 比嘉 隆 中野 紘 野村 俊介 中川 将徳 門山 茂 氏家 弘 寺本 明
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.185-189, 2018 (Released:2018-05-25)
参考文献数
17

出血発症の椎骨動脈解離(vertebral artery dissection: VAD)において,前脊髄動脈(anterior spinal artery: ASA)が解離側VA から2 本分岐しY 字型にfusion している症例を経験したので報告する.症例は43 歳男性.くも膜下出血(subarachnoid hemorrhage: SAH)で発症した破裂VAD で,解離部から1本,解離部より末梢の正常部位から1 本ASA が分岐し,fusion 後に下行していた.マイクロカテーテルを3 本使用しASA を温存しVAD のinternal trapping を行った.片側VA から2 本のASA が分岐しfusion するタイプの血管走行は今まで報告がなく本症例が初めてである.ASA の起始部にはvariationがあり,VA union 近くの塞栓術では脳幹への穿通枝とともにASA 分岐の詳細な観察が必要である.
著者
氏家 弘裕
出版者
公益社団法人 計測自動制御学会
雑誌
計測と制御 (ISSN:04534662)
巻号頁・発行日
vol.41, no.10, pp.702-707, 2002-10-10 (Released:2009-11-26)
参考文献数
25
被引用文献数
2
著者
恩田 英明 谷川 達也 竹下 幹彦 荒井 孝司 川俣 貴一 氏家 弘 井沢 正博 加川 瑞夫 高倉 公朋
出版者
一般社団法人 日本脳卒中の外科学会
雑誌
脳卒中の外科 (ISSN:09145508)
巻号頁・発行日
vol.22, no.4, pp.293-299, 1994-07-30 (Released:2012-10-29)
参考文献数
20
被引用文献数
20 16

The authors present 33 patients with dissecting aneurysm of the intracranial vertebral artery, of whom subarachnoid hemorrhage developed in 26 patients and cerebral ischemia in 7 patients. Sixteen patients were surgically treated and 17 were conservatively treated. In this series, recurrent hemorrhage occured in 9 (35%) of 26 patients who presented with subarachnoid hemorrhage within 2 weeks after the initial ictus. The outcome of the cases with recurrent hemorrhage was very poor-7 of these 9 patients died. Therefore, surgical intervention during the acute stage is required to avoid the early rerupture. Comparative study with surgical and conservative treatment for dissecting aneurysms of the vertebral artery indicated that the outcome of patients with surgical treatment was much better than with conservative treatment. In surgical procedures, proximal clip-occlusion of the vertebral artery at the site distal to the PICA (DTP) was performed in 5 cases, at proximal to the PICA (PTP) in 4, trapping of the vertebral artery with dissecting aneurysm in 2, coating in 3, and proximal occlusion of the vertebral artery with detachable balloon in 2 patients. Postoperatively, transient lower cranial nerve palsy or cerebellar signs developed in 2 cases with trapping, in 1 with PTP and permanent hemiparesis due to thromboembolism at the top of the basilar artery in 1 with balloon-occlusion of the vertebral artery. In spite of surgical intervention, rerupture occured postoperatively in 1 case with coating and in 1 with DTP. Trapping procedure is most reliable to prevent rerupture of dissecting aneurysm, but it is difficult to expose the distal part of the vertebral artery beyond the aneurysm for trapping. Although proximal clip-occlusion is not completely satisfactory for prevention of rebleeding, it is simple as a method and useful for dissecting aneurysm of the vertebral artery.
著者
氏家 弘裕 中村 則雄 佐川 賢
出版者
一般社団法人 照明学会
雑誌
照明学会 全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.37, pp.82, 2004

はじめに<BR> 文字の視認性や読みやすさは、公共空間における各種サインや家電製品のパネル表示、さらには薬品等の使用説明書など、安全で快適な日常生活を営む上で必要不可欠なものであり、これまでにもさまざまな観点から検討が行われてきた。<BR> しかしながらこれらの検討の多くは、短時間の読みや注視で得られたデータに基づくものであり、例えば長時間わたるコンピューター作業が行われるオフィス環境で、これまでの検討結果を単純に適用するには困難があると思われる。<BR>短時間の読みにおいては、ある程度目立ちによる読みやすさという要素が含まれると思われるが、長時間の読みにおいては、この目立ちの要素が視覚疲労につながり得ると考えられるからである。<BR> 我々のグループはJIS S0032により、日本語文字の視覚表示物に必要な最小サイズを推定する方法を規定したが、長時間の読み作業においては、単に最小の文字サイズだけでなく視覚疲労の観点から読みやすい文字サイズを検討する必要がある。そこで本研究では、長時間の読みにおいて生じる視覚疲労の文字サイズの影響を調べることを目的とする。
著者
岩田 三千子 岡嶋 克典 氏家 弘裕
出版者
一般社団法人 照明学会
雑誌
照明学会誌 (ISSN:00192341)
巻号頁・発行日
vol.85, no.5, pp.352-359, 2001-05-01 (Released:2011-07-19)
参考文献数
19
被引用文献数
4 7

We measured contrast sensitivity function in the vision of young and aged observers under combinations of four different illuminance levels (1, 10, 100, and 1000 lx) and three different color temperatures (3000, 5000, and 6700K). We found that (i) no systematic difference appeared across color temperatures, (ii) the sensitivity was relatively worse in aged observers at higher spatial frequencies when the illuminance was high and at all spatial frequencies examined when the illuminance was low, and (iii) the deterioration cannot be explained only by the equality of retinal effective illuminance. These results suggest that the contrast sensitivity function can be used as the basis of lighting design for different visual tasks.
著者
氏家 弘裕 渡辺 光由 山田 祥治 坂上 修
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 33.24 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.35-38, 2009-06-16 (Released:2017-09-20)
参考文献数
3

網膜走査型ディスプレイ(RID)は,レーザ光を網膜上でラスタ走査して画像を形成するディスプレイであり,レーザ波面の曲率変化によって焦点調節情報の変化を与えることができる.本研究では,RIDを透過型ディスプレイとして,これに提示される映像を両眼視または単眼視することによる視覚疲労や作業パフォーマンスへの影響を検討した.その結果,単眼視では両眼視に比べて,作業パフォーマンスが低下する傾向にあること,視覚疲労の主観評価のスコアが上昇する傾向にあること,ただし,調節応答への明確な影響は無いことが示された.
著者
斎田 真也 氏家 弘裕 和氣 典二 和氣 洋美 横井 健司
出版者
神奈川大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009-04-01

観察者が3次元空間内の情報処理を行う範囲を推定する方法の開発を行った。観察者に向かう移動物体に対する3次元有効視野の形状は観察者から奥行き方向に向かって樽型の形状をしていた。静止物体における奥行き探索課題のとき、両眼視差が1度以内では探索時間は手前ほど短かった。高齢者が視線を遠点から近点に移したときのターゲット検出に要する反応時間は若年者のそれより顕著に長かった。眼球運動解析から情報処理能力の向上には有効視野の拡大のみではなく視線移動の効率化や認識時間の短縮など複数の質的に異なる方略が存在した。