著者
池田 大輔 倉本 到 渋谷 雄 辻野 嘉宏
出版者
ヒューマンインタフェース学会
雑誌
ヒューマンインタフェース学会論文誌 (ISSN:13447262)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.253-264, 2008

<p>Some video mirror interface systems capture the user's body image and displays it at real-size on the screen in front of him/her. Some virtual objects overlap the video image and the user can select one of them by his/her touching action. The interface is usable for easy and intuitive interactions in various situations. This paper focuses on the influence of the delay time on the object selection or operation in the video mirror interface. There are two kinds of delay time in such operation: image feedback delay and system response one. The experimental result shows that the operation is more sensitive to the image feedback delay than to the system response one. The image feedback delay of 0.03 seconds affects the static target selection while the system response delay of less than 0.15 seconds does not affect the selection. Furthermore, a task to keep touching moving target is affected by the image feedback delay of O.03 seconds but it is not by the system response delay of 1.0 seconds.</p>
著者
池田 大樹 久保 智英 松元 俊 新佐 絵吏 茅嶋 康太郎
出版者
独立行政法人 労働安全衛生総合研究所
雑誌
労働安全衛生研究 (ISSN:18826822)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.51-59, 2019-02-28 (Released:2019-02-28)
参考文献数
28

本研究では,職場環境改善の取組み時における勤務時間外の仕事に関する行動(メール確認,自宅仕事)が,労働者の睡眠や疲労,生産性等に及ぼす影響を検討した.製造業の中小企業において,組織体制の変更,勤務 開始時刻の多様化,勤務体制の多様化,作業環境の変更の4つの職場環境改善取組みが実施された.調査は,職場環境改善の約1か月前(事前調査),3,6,12か月後の計4回実施し,調査の同意が得られた36名を分析対 象とした.調査内容として,基本属性,睡眠の質,勤務時間外における仕事との心理的距離,生産性,疲労回復状況等を測定した.また,勤務時間外における仕事に関するメールの確認,自宅での仕事に関する設問を設け,その有無により,群分けを行った.線形混合モデル分析を行った結果,生産性に群と調査時期の交互作用が見 られ,自宅仕事が有った群のみ,職場環境改善前と比較して3か月後の生産性が低下したこと,無かった群と比較して3,6,12か月後の生産性が低かったことが示された.また,調査時期の主効果が睡眠の質と疲労回復 に見られ,職場環境改善後にそれらの改善及び改善傾向が生じたことが示された.また,群の主効果が心理的距離に見られ,勤務時間外にメール確認が無かった群は,有った群と比較して,勤務時間外に仕事との心理的距離が取れていたこと,一方,自宅仕事が無かった群は,有った群と比較して,心理的距離だけでなく,睡眠の質や疲労回復状況も良いことが示された.以上により,職場環境改善時における仕事関連の行動が労働者の生産性に影響を及ぼすこと等が示された.今後,職場環境改善の一環として,職場外・勤務時間外における働き方・休み方の改善も検討していく必要があると考えられる.
著者
松元 俊 久保 智英 井澤 修平 池田 大樹 高橋 正也 甲田 茂樹
出版者
独立行政法人 労働安全衛生総合研究所
雑誌
労働安全衛生研究 (ISSN:18826822)
巻号頁・発行日
pp.JOSH-2019-0021-GE, (Released:2019-12-06)
参考文献数
23
被引用文献数
1

本研究は,脳・心臓疾患による過労死の多発職種であるトラックドライバーにおいて,労災認定要件であ る過重負荷と過労の関連について質問紙調査を行った.1911人の男性トラックドライバーから,属性,健康状態, 過重負荷(労働条件:運行形態,時間外労働時間,夜間・早朝勤務回数,休息条件:睡眠取得状況,休日数),疲労感に関する回答を得た.運行形態別には,地場夜間・早朝運行で他運行に比して一か月間の時間外労働が 101時間を超す割合が多く,深夜・早朝勤務回数が多く,勤務日の睡眠時間が短く,1日の疲労を持ち越す割合 が多かった.長距離運行では地場昼間運行に比して夜勤・早朝勤務回数が多く,休日数が少なかったものの, 睡眠時間は勤務日も休日も長く,過労トラックドライバーの割合は変わらなかった.過労状態は,1日の疲労の持ち越しに対して勤務日と休日の5時間未満の睡眠との間に関連が見られた.週の疲労の持ち越しに対しては,一か月間の101時間以上の時間外労働,休日の7時間未満の睡眠,4日未満の休日の影響が見られた。運行形態間で労働・休息条件が異なること,また1日と週の過労に関連する労働・休息条件が異なること,過労に影響 を与えたのは主に睡眠時間と休日数の休息条件であったことから,トラックドライバーの過労対策には運行形態にあわせた休日配置と睡眠管理の重要性が示唆された.
著者
小田切 繁樹 池田 大忠 鈴木 周雄 室橋 光宇 金子 保 中平 和男 中沢 久
出版者
Japanese Society of Chemotherapy
雑誌
CHEMOTHERAPY (ISSN:00093165)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.248-285, 1986

BRL 28500は, β-lactamase阻害剤であるclavulanic acid (CVA) とticarcillin (TIPC) を1:15 (力価比) に配合した注射用抗生剤である。<BR>本剤を16人の健康成人男子志願者に点滴静注によって投与し, 臨床第一相試験として, 安全性ならびに血中濃度・尿中排泄に関する検討を行い, 次の成績を得た。<BR>1.BRL 285001回, 1.6g, 3.2gまたは6.49を点滴静注して, Dose responseを検討したところ, 最高血中濃度, AUC, 尿中回収量においてTIPC, CVAともにDose responseが確認された。<BR>2.BRL 285001回, 3.29点滴静注 (1時間) による6日間連続投与において, 1日目と6日目のTIPC, CVAの各血清中濃度, 各尿中排泄量とにほとんど差は認められなかった。また, TIPC, CVAともに連続投与による蓄積傾向は認められなかった。<BR>3.安全性については, Dose responseの検討の中で, 初回1.6g点滴静注後1例に発熱・発疹がみられたが, 特に処置することなく漸次消失した。その他, 臨床症状・臨床検査値に異常は認められなかった。
著者
格内 敏 厳 希哲 坂本 亨 村上 惇 池田 大作 藤原 紘郎
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
関西支部講演会講演論文集 2000.75 (ISSN:24242756)
巻号頁・発行日
pp._11-53_-_11-54_, 2000-03-16 (Released:2017-06-19)

Various implants are employed to provide osteosynthesis of the trochanteric fracture of femur by providing mechanical fixation. However, pain due to the stress concentration in the bone and new fracture are caused, when the implant does not physically suit the patient. The purpose of this study is to compare the mechanical properties between fixation implant devices of differing design by holographic interferometry.
著者
劉 欣欣 池田 大樹 小山 冬樹 脇坂 佳子 高橋 正也
出版者
独立行政法人 労働安全衛生総合研究所
雑誌
労働安全衛生研究 (ISSN:18826822)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.47-50, 2018-02-28 (Released:2018-02-28)
参考文献数
20

長時間労働は様々な心身不調と関連し,特に脳・心臓疾患の発症リスクを増大させることが知られている.国内では,過重労働(特に長時間労働)によって脳・心臓疾患を発症したとする労災認定件数,いわゆる過労死等の認定件数は年間250件から300件程度で推移し,明らかな減少傾向は認められていない1).長時間労働による心血管系負担の軽減策を検討・提案することは,労働者の健康維持,さらには過労死の予防に極めて重要である.本研究では,長時間労働を模した実験室での被験者実験により,血圧を維持するための心臓と血管系の反応(背景血行動態反応)について検討した.本稿では,その実験結果の一部である血行動態反応の個人差について紹介し,心血管系負担の軽減策を検討するための資料提供を目的とした.
著者
池田 大四郎 味戸 慶一
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.49, no.11, pp.1002-1012, 1991-11-01 (Released:2009-11-16)
参考文献数
46
被引用文献数
2 3

Anthracycline antibiotics, adriamycin, daunomycin and aclacinomycin A, have been widely used in the clinical treatment of various tumor diseases. Recently, semisynthetic anthracyclines, pirarubicin and epirubicin having improved antitumor effects and reduced adverse reactions in comparison with the parent compound, have been launched into clinical chemotherapy. Furthermore, several semisynthetic agents are under the clinical trials (phase I or phase II stage). In our search for useful and orally absorbable analogs, we synthesized a new barminomycin analog and a number of pirarubicin analogs. Barminomycins I and II have the unique eight-membered acetal-azomethine ring structure and show the strong activity in vitro. A new barminomycin analog (1) has been synthesized through the hypothetical biogenic intermediate, 4'-O-glycosyldaunomycin (22). The activity of 1 in vitro is stronger than that of the parent daunomycin. The quantitative structure-activity relationships of orally absorbable pirarubicin analogs are also discussed. The gastrointestinal absorption of salicylidene analogs of pirarubicin depends on the van der Waals volume of the substituent (s) on the salicylidene moiety and the polarity of the molecule.
著者
徳永 旭将 池田 大輔 中村 和幸 樋口 知之 吉川 顕正 魚住 禎司 藤本 晶子 森岡 昭 湯元 清文
雑誌
情報処理学会論文誌数理モデル化と応用(TOM) (ISSN:18827780)
巻号頁・発行日
vol.4, no.3, pp.14-34, 2011-07-20

一般に,前兆現象は突発現象にそのものに比べて非常に目立ちにくく,その開始時刻は曖昧である.従来よく用いられてきた変化点検出法を適用した場合,このような微小で緩慢な変化は見逃されやすい.Tokunagaら(2010)では,Ideら(2005)の提案した特異スペクトル分析を応用した変化点検出法(SST)を,多次元データを用いたアルゴリズム(MSST)へと拡張することで,鋭敏に前兆現象の開始時刻を推定できることを示した.MSSTは,緩慢な変化も検出できる鋭敏な手法であるが,実データへの適用では誤検出が問題になる.本稿では,突発現象の大まかな開始時刻をあらかじめ検出し,さらに検出された時刻の前後で前兆現象の開始時刻と終了時刻を個別に探索することで,前兆現象を鋭敏に検出でき,かつMSST単体よりも誤検出を劇的に減少させることができることを示す.
著者
池田 大輔 山田 泰寛 廣川 佐千男
雑誌
情報処理学会論文誌数理モデル化と応用(TOM) (ISSN:18827780)
巻号頁・発行日
vol.46, no.SIG2(TOM11), pp.56-66, 2005-01-15

本論文では,複数の文字列に共通な部分を見つける問題を考察する.まず,この問題をパターンから生成された文字列の集合が与えられたときに,そのパターンの定数部分を見つける問題(テンプレート発見問題)として定式化する.パターンとは定数と変数からなる文字列で,パターンが生成する語は変数を定数文字列で置きかえて得られる.置きかえに用いられる文字列中の部分文字列の頻度分布はベキ分布に従うことを仮定し,高確率でテンプレート発見を解くアルゴリズムを構築する.共通部分の発見問題の1 つである最長の共通部分列を探す問題はNP 完全であることが知られているが,問題の再定式化,部分文字列の集合による定数部分の表現方法,部分文字列の頻度と総出現数から共通部分を発見する手法により,テンプレート発見問題は高確率でO(n) 時間で解けることを示す.ここで,n は入力文字列の長さの和である.さらに,このアルゴリズムがノイズに対し頑健であることと,複数のテンプレートが混在する場合でも有効であることを,Web 上の実データに適用することで実証する.
著者
近藤 信一 池田 大四郎
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.40, no.10, pp.902-911, 1982 (Released:2010-01-22)
参考文献数
79
被引用文献数
2 2

Several 1, 4-diaminocyclitol-containing aminoglycoside antibiotics have been discovered by four Japanese research groups during the past five years. Fortimicin A, C, D and KG3 produced by Micromonospora, sporaricin A and C by Saccharopolyspora, istamycin A, B, C and A2, 2″- N-form-imidoylistamycin A and B by Streptomyces, and dactimicin by Dactylosporangium inhibit strongly the growth of Grampositive and -negative bacteria including most aminoglycosides-resistant strains. These antibiotics are pseudodisaccharides consisting of a diaminosugar and a 1, 4-diaminocyclitol acylated with glycine at the 4-methylamino group. Fortimicin A and some derivatives of this group antibiotics have been evaluated their clinical usefulness. In this review, chemical studies and structure-activty relationships of the 1, 4-diaminocyclitol-aminoglycoside antibiotics are discussed.
著者
田中 孝宗 田中 良昌 佐藤 由佳 池田 大輔
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙航空研究開発機構研究開発報告 (ISSN:13491113)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.127-134, 2015-03

オーロラは多くの人を魅了する自然現象だが, 惑星間空間, 磁気圏, 電離圏などの多くの領域にまたがる現象であり, その物理モデルは完全には構築されていない. そこで, 我々は観測分野を横断し, 関連するデータを組み合わせながらデータ指向型科学の手法を用いて, オーロラの出現や形状等の予測を行うための研究を進めている. このような予測を実現するためには, いつ, どのようなオーロラが発生したのかという正解データを準備し, これを訓練データとして用いる必要がある. そこで本論文では, 将来の機械学習によるオーロラ画像自動判定において良質な訓練データを得る準備として, 国立極地研究所が公開している全天オーロラ画像に対して, オーロラの有無や, 規模, 雲の有無によって自動的に分類する画像処理の手法を適用し評価を行う. 形状特徴による分類が可能になる局所特徴量を用いた手法と色のヒストグラムを用いた手法は, 予備実験の段階で必要な精度がでないことが分かった. 一方, HSV カラーモデルの閾値を満たす画素数でオーロラの有無を分類した場合, 正答率が92.3%であり良好な結果を得た.
著者
池田大伍 編
出版者
富山房
巻号頁・発行日
1924
著者
杉本 典子 金丸 玲子 池田 大輔 竹田 正幸 井上 仁 廣川 佐千男
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告デジタルドキュメント(DD) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.95, pp.27-34, 2003-09-26
被引用文献数
3 2

自己点検・評価活動のサポート 及び第三者評価への機能的な対応を目的として 九州大学教官の教育 研究 社会連携活動に関するデータを蓄積し公開するためのデーベースシステムを構築した. 一般に 大学評価では 必要となる基礎資料や統計データは多種多様であり 社会的要望や大学戦略の変化に伴って変動するものと考えられる. そのため 不定長のデータからなる不定個数のデータ項目を扱うのに適したデータベースが必要となる. そこで 本システムでは XMLをデータ構造として採用した. 本システムには 項目変更に対応するための機能が組み込まれており データ項目の変更に伴って発生する種々の作業をきわめて容易に行うことができる.We have constructed a database system containing research, education and social activities of teachers, in order to support the self-evaluation activity, and to functionally response to the third person evaluation of Kyushu University. It is known that various kinds of data items are needed for university evaluation and that it is possible to change data items according to the social requirement and the university strategy. Thus, we adopt an XML as a data format for our system, because it is flexible enough to represent such data. Since our database system has some useful properties to change data items, we caneasily upgrade the system to deal with the data scheme.