著者
菊地 直子 久慈 るみ子 Naoko KIKUCHI Rumiko KUJI 岩手県立大学盛岡短期大学部 尚絅女学院短期大学生活科学科 Morioka Junior College Iwate Prefectural University /
出版者
岩手県立大学盛岡短期大学部
雑誌
岩手県立大学盛岡短期大学部研究論集. 自然科学編 = Bulletin of Morioka Junior College Iwate Prefectural University. National science (ISSN:13449761)
巻号頁・発行日
pp.15-20, 1999-03-26
被引用文献数
1

The shift of brassieres is of importance from the point of view of flexibility when exercising including comfortableness to wear. This paper deals with the shift distribution of two samples, full-cup type and 3/4 cup type, after a radio gymnastic exercise. The radio gymnastic exercise was used here because of its repetitiousness. The relationship between the number of repetitions (one to three) and the quantity of shift was also examined. The following results were obtained. 1) The quantity of shift after the first repetition was large, while the quantity after the second and the third was small. 2) In both samples, the quantity of shift was larger near the axilla than the median line and the upper part of the brassiere's cup. 3) No significant difference in quantity was found between the two samples. Therefore, the quantity of shift had no relationship with the shape of cup. 4) While the distribution of shift for the full-cup type showed a similar tendency in both right and left cups, the 3/4 cup type showed a tendency to lean to one side.
著者
斎藤 富由起 吉田 梨乃 小野 淳 Fuyuki Saito Yoshida Rino Ono Atushi 千里金蘭大学 生活科学部 児童学科 東京学芸大学大学院 教育学研究科 千里金蘭大学 生活科学部 児童学科
出版者
千里金蘭大学
雑誌
千里金蘭大学紀要 (ISSN:13496859)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.19-26,

三世代のボディワークとして注目されているロシア武術システマ(Systema)は1.護身術、2.怒りを中心とした感情コントロール技法としての呼吸法、3.自己への気づきを深めるためのボディワーク、4.非常に強いストレッサーへの対処法、5.親子関係や対人関係を中心としたコミュニケーションの質を高めるワークショップなどに活動領域を広げている。一方、システマは日本に導入されてから日が浅く、定義が不明確であり、基礎研究に乏しかった。本研究では、作成された定義に基づきシステマの公認インストラクターへの半構造化面接を通じてシステマの特徴を整理した。また参与観察法に基づきシステマ親子クラスの構造を分析し、ワークショップ性と即興性の観点からその活動の性質を考察した。システマ親子クラスは、親子のコミュニケーションの質を高める優れたワークショップであることが示唆された。
著者
吉田 梨乃 守谷 賢二 江南 健志 小野 淳 Rino Yoshida Kenji Moriya Kenji Enami Atsushi Ono 東京学芸大学大学院 連合学校教育学研究科 淑徳大学 教育学部 こども教育学科 千里金蘭大学 生活科学部 児童教育学科 千里金蘭大学 生活科学部 児童教育学科
巻号頁・発行日
vol.13, pp.21-30,

第三世代のボディワークであるロシアのマーシャルアーツであるシステマが注目されている(吉田ら,2015).システマは,「破壊の否定」を根本におく優れたボディワークである.本研究では,システマの創始者であるミカエル・リャブコ(Mikhail Ryabko)に半構造化面接を試み,システマの定義とその展開について検討した.その結果,斎藤ら(2014)の定義は承認された.「コネクト」の概念において意味を拡大することが指摘された.さらにシステマの日本における展開として,身体性を重視した開発的カウンセリングへの応用が論じられた.
著者
斎藤 富由起 守谷 賢二 Fuyuki Saito Moriya Kenji 千里金蘭大学 生活科学部 児童学科 文教大学大学院 人間科学研究科
出版者
千里金蘭大学
雑誌
千里金蘭大学紀要 (ISSN:13496859)
巻号頁・発行日
pp.43-50, 2009

本研究では、境界性パーソナリティ障害(BPD)の治療として注目されている弁証法的行動療法(DBT)の観点から、DBT版マインドフルネス尺度を追試的に検討するとともに、DBTにおけるマインドフルネスと境界性パーソナリティ傾向の関連性を検討することが目的であった。マインドフルネス尺度を検討した結果、先行研究と同じ「中核的マインドフルネス」、「課題への注意集中」、「効果的な対人コミュニケーション」、「情動コントロール」という4因子構造が得られ、先行研究(守谷・池田・斉藤,2005)以上に信頼性と妥当性の高い尺度が作成された。さらに、境界性パーソナリティ傾向の高低を独立変数としDBT版マインドフルネス尺度得点を従属変数とした結果、境界性パーソナリティ傾向の高い人は低い人と比較して、マインドフルネス得点が有意に低いことが明らかになった。
著者
小野 淳 斎藤 富由起 Atsushi Ono Saito Fuyuki 千里金蘭大学 生活科学部 児童学科 千里金蘭大学 生活科学部 児童学科
出版者
千里金蘭大学
雑誌
千里金蘭大学紀要 (ISSN:13496859)
巻号頁・発行日
pp.35-47, 2008

いじめ現象の第三のピーク期(尾木・渡部,2007)において、子どもたちの約40-50%がいじめに関係している。こうした動向の中で、新しいいじめの形態として、携帯やEメール、インターネット上の掲示板などを媒介とする「サイバー型いじめ」(Cyber Bullying)が注目されている。本論文では、第一に「サイバー型いじめ」が登場した背景とその定義を紹介し、第二に、サイバー型いじめの特徴や種類を伝統型いじめ(Traditional Bullying)との比較を通じて論じた。第三に代表的な教育委員会の取り組みと海外での教育心理学に基づくサイバー型いじめ対策プログラムを紹介し、今後のサイバー型いじめ対策の課題を検討した。
著者
串崎 幸代 Yukiyo Kushizaki 千里金蘭大学 生活科学部 児童学科
巻号頁・発行日
vol.11, pp.11-17,

人は老いることによってさまざまな喪失を体験することが多い。老年期の課題については、そうした喪失などに対処し老いや死を受け入れることが挙げられるが、認知的・精神的な機能が衰退する後期高齢者や認知症の患者において、老いを生きることの意味はどのように考えるべきであろうか。文献を通して考察した結果、人生の最終段階においては他者を信頼して自己を委ねていくという課題が存在し、高齢者が認知的機能や自己意識を手放して生きることの意味や希望は高齢者を見守る側の他者に託されると考えられた。
著者
立木 徹 伏見 陽児 Tatsuki Toru Fushimi Yohji 茨城キリスト教大学生活科学部 千葉大学教育学部
出版者
茨城キリスト教大学
雑誌
茨城キリスト教大学紀要. II, 社会・自然科学 = Journal of Ibaraki Christian University. II, Social and natural sciences (ISSN:13426370)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.269-285, 2008-01-01

Nankichi Niimi's literary masterpiece, Gongitsune, serves as standard educational material for teaching Japanese in many Japanese primary schools. The protagonist is a little fox named Gon who lives on the outskirts of a village and plays pranks on the villagers. One day Gon releases fish from a net set by Hyoju, a villager, and steals Hyoju's, eels. After Hyoju's mother passes away, Gon realizes Hyoju caught the eels for his ailing mother and regrets stealing the eels. He then returns under cover to Hyoju's house with chestnuts and mushrooms in order to atone for his misdeed. When Gon sneaks into Hyoju's house, Hyoju misunderstands Gon's intent and shoots him. Finding the chestnutssoon after, Hyoju realizes Gon's gifts were for him. The narrative closes with Hyoju exclaiming "Gon, was it you who always brought chestnuts for me?" Some readers think that Hyoju understands Gon's intention of compensation for depriving Hyoju's mother of the eels. Read properly, Hyoju clearly does not understand Gon's intention and feelings and the misunderstanding occurs. Tatsuki & Fushimi (2003, 2004) conducted three experiments to reconfirm the erroneous interpretation of university students and attempt to correct the misinterpretation. Results suggested, however, that the subject's erroneous interpretation of Gongitsune did not improve and was not corrected. The purpose of this study was to attempt again to correct the misinterpretation, and the authors conducted three experiments. In Experiments 1, the student subjects presented and discussed their opinions. In Experiment 2, the authors explained that Hyoju's perspective differed from that of Gon. In Experiment 3, the investigators interviewed the subjects in a semi-structured method. The results suggested that the subjects still thought that Hyoju understood Gon's compensatory intention. The subjects' erroneous interpretation of Gongitsune did not improve and was not corrected. The authors determined the subjects' misreading of the text was result of reader's intuitive, sentimental reading and confusing the facts with their inferences.
著者
斎藤 富由起 吉森 丹衣子 守谷 賢二 吉田 梨乃 小野 淳 Fuyuki Saito Yoshimori Taeko Moriya Kenji Yoshida Rino Ono Atushi 千里金蘭大学 生活科学部 児童学科 公立中学校スクールカウンセラー 文教大学大学院 人間科学研究科博士後期課程 社会福祉法人聖音会鎌倉児童ホーム 千里金蘭大学 生活科学部 児童学科
巻号頁・発行日
vol.9, pp.13-20,

社会的ネットワークの希薄化を背景に,過剰な承認欲求(山竹,1998 ・2011)などの現代的な課題を反映した青年期心性が注目されている.こうした青年期心性の一つに「見捨てられ不安」(abandonment anxiety)がある.見捨てられ不安は,その概念の成立から精神分析理論の影響が強く,現在の社会的要因を独立変数とする数量的検証に乏しかった.本研究では見捨てられ不安を社会構造の変化に基づく現代的な青年期心性として,「重要で身近な他者(集団)に承認される自信がなく,自身の価値観をありのままに主張すると,重要で身近な他者(集団)から嫌われるのではないかという不安から自己犠牲的な認知・行動を過剰に選択する心理傾向」と定義し,質問紙の開発を試みた.その結果,「承認・注目欲求」と「過剰な自己犠牲」の2因子15項目の「見捨てられ不安尺度」の開発に成功した.
著者
岡村 吉隆 奥田 豊子 Yoshitaka Okamura Toyoko Okuda 千里金蘭大学 生活科学部 食物栄養学科 大阪教育大学 教育学部 生活環境講座
巻号頁・発行日
vol.5, pp.1-14,

睡眠時無呼吸症候群は肥満を伴うことはよく知られている。治療の第一選択肢は経鼻的持続気道陽圧療法であるが対症療法である。したがって、長年使用する必要がある。多くの日本の睡眠時無呼吸症候群患者は重症度が同程度にもかかわらず白色人種の睡眠時無呼吸症候群患者ほどの肥満ではない。それは、日本人では肥満に加えて顔面軸角(FX : facial axis)が睡眠時無呼吸症候群に影響されやすいための因子である可能性がある。すなわち、日本人の側頭蓋計測においては白色人種に比べて顔面軸角が狭いことが要因と考えられる。
著者
辻 ゆき子 千里金蘭大学 生活科学部 児童教育学科
巻号頁・発行日
vol.17, pp.29-40,

本学は保育者養成校として、学生自身の心の豊かさや感性の育成を重要視して保育内容(表現)の授業の中で様々な体験学習を計画・実施している。そのような折、2019年末からの新型コロナウィルス感染症拡大の波の中で対面での様々な演習を行うことが難しくなり、今年度はリモートでの演習を実施することとなった。そこで、例年は対面で実施していた演習をリモートで行うことで、学生の気付きや学びにどのような影響があるのかを検証することとした。結果的には、課題の内容を全く同様にはできずに結果に違いは見られ、ポイントを絞った細やかな観察は難しかった部分はあったが、2020年度は各自が好きな時間に自身の身近な場所で実施したことで、時間的にも余裕があり、自身の生活圏の自然により関心をもつことができ、課題以外の事柄にも幅広く目を向け、これまでとは違った気付きや考察が多く見られる結果となった。
著者
扇澤 美千子 川野 裕子 川端 博子 Michiko Ougizawa Yuko Kawano Hiroko Kawabata 茨城キリスト教大学生活科学部 埼玉大学教育学部 埼玉大学教育学部
出版者
茨城キリスト教大学
雑誌
茨城キリスト教大学紀要 1 人文科学 (ISSN:13426362)
巻号頁・発行日
no.41, pp.13-25, 2007

In this study, the questionnaire survey for slimming intention and body size, self-acceptance, self-confidence, and clothing behavior was conducted on 444 young female. We considered how intention towards body slimming was related to self-consciousness and clothing behavior, based on comparison between groups with higher and lower consciousness towards slimming. The results were as follows: (1) 87% female hoped to be slender and their ideal figure was extremely thin. Even in the higher slimming intention group, 90 percent or more belonged to thin or standard level in medical body mass index. They hoped to lose more weight and to be thinner especially in the lower part of their bodies. (2) Higher slimming intention group answered in the negative for self-acceptance, and tendency to lack in independency and confidence could be seen in their Cinderella complex questionnaire results. (3) Analysis on clothing expenses and purchase frequency showed that higher slimming intention group had stronger interest in clothing, were more ingenious in trying to look thinner and that this intention led them to gain more psychological stability. As a result, we conclude that slimming intention is now widely accepted in the modern society for the reasons that being thinner and wearing smartly lead to self-acceptance, self-confidence and mental stability.
著者
宮里 慶子 森本 美絵 Keiko Miyazato Morimoto Mie 千里金蘭大学 生活科学部 児童学科 京都橘大学 人間発達学部 児童教育学科
巻号頁・発行日
vol.9, pp.1-12,

本稿は、養子縁組里親及び養親に対するインタビュー調査から、当事者自身が、抱える困難をどのように意味づけ、対処しているのか、その特徴をスティグマの問題から分析したものである。その結果、当事者は地域や学校等で特別視され排除されることがあり、その対処に迫られ、養育負担感が増す、抱える困難が拡大・深化する面がありながら、公的支援を受けることに消極的な傾向があるとわかった。
著者
國井 哲義 Tetsuyoshi Kunii 千里金蘭大学 生活科学部 食物栄養学科
出版者
千里金蘭大学
雑誌
千里金蘭大学紀要 (ISSN:13496859)
巻号頁・発行日
pp.23-34, 2009

フィジーには、先住フィジー人とインド人の深刻な民族対立の問題がある。その対立を背景に、1987年から現在まで4回のクーデターと1回の軍の反乱があり、09年の現在も軍事暫定政権が権力を掌握したままである。対立の第一の原因と考えられるのが、マタンガリ・システムと呼ばれる土地所有制度である。本稿は現地でのフィールドワークをもとに、入手できたさまざまな資料を用いて、土地問題と民族対立の歴史と現状、さらに今後の展望を論じたものである。
著者
斎藤 富由起 Fuyuki Saito 千里金蘭大学 生活科学部 児童学科
出版者
千里金蘭大学
雑誌
千里金蘭大学紀要 (ISSN:13496859)
巻号頁・発行日
pp.65-72, 2007

「パーソナリティ障害ほどの重篤さはないが、BPDと類似した認知・行動パターン」は、境界性パーソナリティ特性(Borderline Personality Trait)と呼ぶことが出来る。BPT研究では信頼性と妥当性を備えた質問紙が作成されていないため、量的研究が遅れていた(加来・斎藤・守谷・末武、2005)。そこで本研究では、境界性パーソナリティ特性尺度の標準化を試みた結果、信頼性と基準関連妥当性の高い5因子38項目の尺度が作成された(α=90)。本尺度の因子は弁証法的行動療法における主要4スキルとの適合性が高いため、効果的な介入法と予防法の観点から、主要4スキルを尺度化し両要因の関連性を検討すること、また見捨てられ不安尺度や二分法的思考尺度との関連を求め、本尺度と境界性パーソナリティ障害との関連を検討することが今後の課題として指摘された。
著者
井川 聡子 岩尾 陽子 小野 めぐみ 後田 絵美 滝田 牧 八田 美幸 落合 敏 Satoko Igawa Yohko Iwao Megumi Ono Emi Ushiroda Maki Takita Miyuki Hatta Toshi Ochiai 茨城キリスト教大学生活科学部食物健康科学科 千葉県立衛生短期大学栄養学科第19期生 千葉県立衛生短期大学栄養学科第19期生 千葉県立衛生短期大学栄養学科第19期生 千葉県立衛生短期大学栄養学科第19期生 千葉県立衛生短期大学栄養学科第19期生 茨城キリスト教大学生活科学部食物健康科学科
雑誌
茨城キリスト教大学紀要. II, 社会・自然科学 = Journal of Ibaraki Christian University. II, Social and natural sciences (ISSN:13426370)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.75-86, 2002-02-25

From the necessity of managing water intake for the maintenance and improvement of health, we investigated the dietary habits and water intake among the female junior college students (n=68). The results are summarized as follows. The total water intake was apparently insufficient, averaging at 1437±363ml. While, 7.4% of the students satisfied the requirement (2000ml), 30.9% of them consumed less than 1200ml. The average amount of water taken as liquid was 762±318ml. Only 19.1% of the students satisfied the requirement (1000ml). In addition, both the amount of water taken at each meal and intake frequency per day tended to be insufficient, which reminded us of the necessity of improving the situation. As to the kinds of beverages taken, tea was most commonly consumed. The average amount of water taken from food sources was 675±223ml, satisfying 60-70% of the requirement. In addition, only 10.3% of the students satisfied the requirement (1000ml). The causes of deficiency included, insufficient meal (breakfast and lunch) and soup intake. Furthermore, those who habitually eat at irregular hours and those who skip meals showed significantly low levels of water intake. Based on the above findings, we confirmed the necessity of immediately improving the situations observed among the young generation by taking measures for insufficient water intake both via liquids and via food so as to attain the required water intake.
著者
原 雅子 Masako Hara 千里金蘭大学 生活科学部 児童学科
巻号頁・発行日
no.10, pp.1-9,

古典文学は新たな文学の典拠として援用され、時に飛躍転換し姿を変え文学として人を魅了する。古典は連続しつつ不連続に様々なジャンルの文学の中に糸を紡いできているといえる。古典文学と古典語を生かした現代絵画、現代の歌を掲げ底流に在る古典との意味を追求するものである。