著者
福富 和博 木村 正治
出版者
日本教科教育学会
雑誌
日本教科教育学会誌 (ISSN:02880334)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.17-24, 1995-06-30

エイズ教育の必要性が理解され,教育現場でもその取り組みが少しずつなされ始めている。しかし,授業実践に基づいた教育に関する報告例は少なく,エイズ教育の方向性が,確立されているとは言えない。そこで,中学2年生を対象に,「HIVの特性」「HIVの感染経路と感染予防」「HIV感染者との共生」の3コマで,エイズに関する授業を実践した。授業前と授業終了2ヶ月後,授業終了1年経過後にエイズに閔する意識と知識の実態を調査した。相互に比較することで,エイズに関する教育の有効性と継続性を評価し,新たな授業づくりの基本資料にしたいと考えた。調査の内容は,エイズに対するイメージとHIV感染者への接し方に関する意識及び,HIVの感染経路と感染予防の知識である。次の結果を得た。1.気持ち悪い・汚いなどのエイズに対する否定的なイメージは授業により低下する。2.エイズを孤独・可愛そうと捉える同情意識は授業により高まる。3.教材の種類および呈示の仕方によっては,エイズの疾患に対して恐怖をうえつける可能性がある。4.授業によって,積極的な共生の態度は育成され,定着する。5.感染予防についての知識は,確実に定着するものと,継続的な指導によって正しい認識へと導くことができるものとがある。
著者
福富和夫 橋本修二著
出版者
南山堂
巻号頁・発行日
2014
著者
村松 泰子 大竹 美登利 直井 道子 福富 護 佐久間 亜紀 中澤 智恵 谷部 弘子 福元 真由美
出版者
東京学芸大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2002

ジェンダーの視点からの教員養成のあり方の検討に向け、現状と問題点の把握のため、教員養成系8大学の教員・学生両者を対象に実証的研究を行った。初年次に教員に対する質問紙調査(回答703名)、2年次に学生に対する質問紙調査(回答1209名)を実施、最終年次に両調査の結果を合わせ分析し報告書を作成した。調査内容は、教職観、大学教員の教育活動・学生観、学生の学習活動・大学教員観、教師-学生関係、ジェンダー観などである。結果の一部は、下記の通りである。1)大学教員の7割以上が小学校教師は、経済的に安定・大学院レベルの知識が必要としているが、女性教員の過半は女性向きとし、男性教員の過半はそう思っていない。2)多くの大学教員は、学生の学力・まじめさ・積極性・批判精神・将来性には性別による偏りはないと見ているが、批判精神と将来性は女性のほうが女子学生を高く評価している。3)学生は男女とも、男性教員に「専門的知識の深い人が多い」、女性教員に「まじめな人」「やさしい人が多い」というイメージをもつものが多い。4)一般的なジェンダー観に関して、大学教員では「能力や適性は男女で異なる」に男性の過半数は同意、女性の過半数は不同意など、性別による差が大きい。学生も性別により差が見られる。学生の多くが「男女の違いを認めあうことが大切」としているが、「義務教育でもっと男らしさや女らしさを大切に」教育することには多くが否定的である。5)義務教育段階での教師と児童生徒の関係について「毅然とした態度を取るべき」などの権威的な考え方は、女性より男性教員のほうがやや強く、ジェンダーバイアスが強い教員ほど強かった。学生でも、管理主義的な考え方が男子学生のほうにより強かった。以上の通り、大学教員では、ジェンダーに関わる態度や意識が性別により異なる面があり、学生では男女ともに、意識としては男女平等を志向しながらも、すでにジェンダーを内面化している傾向がうかがえた。
著者
西 泰行 稲垣 照美 近江谷 亮太 立川 力 小寺 正雄 福富 純一郎
出版者
一般社団法人 ターボ機械協会
雑誌
ターボ機械 (ISSN:03858839)
巻号頁・発行日
vol.39, no.8, pp.467-474, 2011 (Released:2014-03-13)
参考文献数
6
被引用文献数
5

This study is aimed at development of the extra-low head water turbine for an open channel from a viewpoint of using effectively unused hydropower energies, such as an irrigation channel. Then, paying attention to the cross-flow runner, authors eliminated the casing and tried the application as a water turbine for an open channel. In this paper, water turbine performance, the flow situation characteristics, and the flow in the runner were experimentally investigated about the water turbine. As a result, the following facts became clear. When initial depth of water is shallow, turbine efficiency is high in a low rotation region, and when initial depth of water is deep, turbine efficiency is high in a high rotation region. Unlike the runner in which the cross-flow runner which does not have a bottom plate has a bottom plate, air bubbles do not stagnate between blades to blade. Moreover, winding up of the water by a blade does not arise. Therefore, in a wide range rotation region, an output and turbine efficiency improves substantially.
著者
福富
雑誌
ターボ機械
巻号頁・発行日
vol.28, 2000
被引用文献数
1
著者
福富 孝治
出版者
東京帝国大学地震研究所
雑誌
東京帝国大学地震研究所彙報 (ISSN:00408972)
巻号頁・発行日
vol.13, no.4, pp.1010-1018, 1935-12-20

After the destructive Siduoka earthquake of July 11th, 1935. in strongly shaken area a precise levelling along a route of old Tokaido extending from Tegosi, Siduoka, to Sodesi near Okitu, and that along a route extending from Kunosan-sita to the eastern bank of the river Abe along Suruga Bay were carried out in four times. The relative vertical displacements of the bench marks along these level lines obtained by comparing the results of the recent measurements with those of earlier ones are shown in Table I-IV and in Fig5. 2~6. The writer made some discussions for the results.
著者
福富 昌城 Masaki FUKUTOMI 花園大学社会福祉学部 THE FACULTY OF SOCIAL WELFARE HANAZONO UNIVERSITY
出版者
花園大学社会福祉学部
雑誌
花園大学社会福祉学部研究紀要 (ISSN:09192042)
巻号頁・発行日
no.17, pp.51-57, 2009-03

ケアは、ケアする人にさまざまな負担をもたらすが、その反面肯定的な側面をももたらす。このケアの肯定的側面は、ケアする人に癒しや人間的成長をもたらす。ケアにおける癒しは援助者や家族との関係性の中で得られるものと考えられる。ケアする専門職が利用者との関係の中から得ている癒しは「自己の承認」「専門性の承認」「人と関わる楽しさ」などである。また、ケアする専門職がケアの成果を得たとき、そこから満足感をえることができる。ケアする人は、ケアの肯定的側面を体験することで、より懸命に利用者に関わっていく。しかし、家族がケアする場合には、ケアの肯定的側面を得られるためには、負担を軽減し、先の通しがもてるように支援することが必要になる。
著者
福富 久夫
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.138-139, 1985-12-19
著者
田仲 浩平 塚本 寛 田仲 浩平 塚本 寛 福富 純一郎
出版者
徳島文理大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

研究では,血液ポンプに対し水圧変化および管路抵抗の変化,また血液ポンプ回転数の周期変動試験を組み込んだ自動負荷試験機を開発し,生体の循環動態同様の機械的な負荷能力の機能を確認することにある.開発した試験機については,疑似血液,拍動成分,コンプライアンス管などの追加と生体循環に近似した病態プログラムの機能を付加し,血液試験や動物実験回数を減少させつつ,多様な血液ポンプ類の特徴を明らかにし評価することが可能である.