著者
林 葵 佐藤 大介 大角 誠一郎 辻 明紀子 西村 公宏 関根 理 森野 勝太郎 卯木 智 前川 聡
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.132-138, 2020-03-30 (Released:2020-03-30)
参考文献数
29

症例は27歳,女性.産後7日目から食思不振と全身倦怠感が出現し,産後25日目に意識障害を認めたため救急搬送され,糖尿病性ケトアシドーシス(以下DKAと略す)と高アンモニア血症のため緊急入院となった.DKAの改善後も見当識障害と高アンモニア血症は遷延した.先天性代謝異常の既往や家族歴はないが血中アミノ酸分画を測定したところ血中シトルリン低値であり,尿素サイクル異常症が示唆された.亜鉛欠乏(49 μg/dL)に対して亜鉛補充を開始したところ,高アンモニア血症と血中シトルリンは正常化し,見当識障害は改善した.以上の経過から,亜鉛欠乏による一過性のオルニチントランスカルバミラーゼ活性低下から高アンモニア血症を来したと推察された.本例のような長期の食思不振から低栄養状態が疑われる場合には,亜鉛欠乏に伴う一過性高アンモニア血症も鑑別に挙げる必要があると考えられる.
著者
溝口 靖亮 赤坂 清和 乙戸 崇寛 服部 寛 長谷部 悠葵
出版者
日本理学療法士協会(現 一般社団法人日本理学療法学会連合)
雑誌
理学療法学Supplement Vol.46 Suppl. No.1 (第53回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.H2-197_1, 2019 (Released:2019-08-20)

【目的】 バレーボール競技における腰痛は障害の多い部位の一つである.またスポーツ実施者における腰痛発生率は18歳以降で上昇するとされており,予防対策は18歳未満より始める必要がある.本研究では高校バレーボール選手に対するフィジカルチェック(FC)の結果を基に腰痛予防のための選択的トレーニングを行い,その効果について検討することを目的とした.【方法】 対象は2017年7~10月に埼玉県大会に出場する県立高校8校でバレーボール部に所属する18歳未満の男女123名であり,全例にFCを実施した.FCとして船橋整形外科式Kraus-Weber test,Ito test,heel-buttock distance,finger-floor distance(FFD),Side-FFD,フルスクワット,トーマステスト,胸腰椎回旋ROM,肩ROMを実施した.各FCに基準値を設け,かつ先行研究を基に各FCに対応する腰痛予防トレーニングを設定した.除外基準は現在腰痛を認める者,FCの基準を満たしている者とした.高校毎に封筒法を用いて,トレーニングを行う群(I群;36名)と通常の部活動を行う群(C群;40名)の2群に群分けした.I群はFCのフィードバックとFCに対応するトレーニングとして最大2種類を本人が選択し,部活動の一環(週4~5回)として実施した.C群は通常の部活動を実施した.介入期間は4週間であり,期間内のI群におけるトレーニング遵守率と両群の腰痛発生数,腰痛発生時期,腰痛誘発方向および腰痛強度(NRS),腰痛発生後に部活動を休んだかについて調査した.腰痛関連項目について記述統計ならびに群間比較を行い,腰痛発生数における群間の相対危険度(RR)をSPSS statistics25を用いて検討した(有意水準5%).【結果】 I群のトレーニング遵守率は100%であった.腰痛発生数はI群3名(8%),C群11名(28%)であり,I群で腰痛発生数が有意に低く(p=0.03),全例練習中に発生し,部活動を休むことはなかった.またRRは1.26(95%CI:1.02~1.57)であった.また,腰痛強度は2群間で有意差はなかった(p=0.09).腰痛誘発方向・部位では,I群で屈曲1例,伸展2例で全例真ん中と回答し,C群では屈曲3例,伸展7例,左回旋1例で真ん中5例,右3例,左2例,左右1例と回答した.【結論】 トレーニング遵守率が高かった理由は,FCにより選手が自分の身体機能を認識し興味を深めたこと、選手が希望するトレーニングを選択できるようにしたこと、トレーニング内容が簡単であったこと等が要因と考える.一般的な腰痛予防トレーニングにおいては教育と並行して運動を実施することが効果的であるとされている.本研究においてもFCよるフィードバックとFCの基準に満たない高校バレーボール選手に対して選択的トレーニングを行うことで腰痛発生の減少に寄与できる可能性が示唆された.一方で,腰痛発生者においては疼痛を抱えながら競技を継続しており,かつ腰痛誘発方向や部位が異なるため,重症化する前に的確に問診した上で治療を行う必要がある.【倫理的配慮,説明と同意】埼玉医科大学保健医療学部倫理審査委員会の承認を得て実施した(承認番号: M-73)

1 0 0 0 外交回想録

著者
重光葵著
出版者
毎日新聞社
巻号頁・発行日
1953

1 0 0 0 昭和の動乱

著者
重光葵著
出版者
中央公論新社
巻号頁・発行日
2001

1 0 0 0 外交回想録

著者
重光葵著
出版者
中央公論新社
巻号頁・発行日
2011

1 0 0 0 巣鴨日記

著者
重光葵著
出版者
文芸春秋新社
巻号頁・発行日
1953

1 0 0 0 昭和の動乱

著者
重光葵著
出版者
原書房
巻号頁・発行日
1978

1 0 0 0 昭和の動亂

著者
重光葵著
出版者
中央公論社
巻号頁・発行日
1952
著者
重光葵著
出版者
日本図書センター
巻号頁・発行日
1997
著者
吉井 瑛美 深澤 向日葵 會退 友美 赤松 利恵 長谷川 智子
出版者
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.79, no.6, pp.345-354, 2021-12-01 (Released:2022-02-08)
参考文献数
24
被引用文献数
1

【目的】幼児の野菜摂取を促進するための手がかりを得るため,夕食の野菜摂取量で幼児を3群に分け,食事内容を比較すること。【方法】2019年3~5月,4~6歳の幼児121人を対象に,写真を用いた連続5日間の食事記録調査を実施した。幼児の夕食の野菜や栄養素等摂取量,1食あたりの野菜の種類数,5日間の主食,主菜,副菜等の出現回数,副菜および副菜を含む料理の内容等を調べた。1日あたりの野菜摂取量の25,75パーセンタイル値を用いて,対象者を3群に分け,食事内容を比較した。【結果】解析対象者は118人(97.5%)だった。夕食の野菜摂取量の中央値(25,75パーセンタイル値)は,54(39,74)g/食であった。野菜摂取量高群は他の群に比べ,エネルギー摂取量,1,000 kcalあたりの野菜摂取量,食塩相当量が多かった。高群の1食あたりの野菜の種類数は5.0(4.2,5.8)種類で最も多かった。副菜の5日間の延べ出現回数が3群間で異なり,高群が最も多く6.0(5.0,7.0)回であった。高群は副菜および副菜を含む料理として,野菜生もの,野菜汁物,野菜煮物の順に高頻度で摂取していた。【結論】幼児の夕食の野菜摂取量別の食事内容は異なっていた。野菜摂取量高群は,夕食1食あたりの野菜の種類が5種類であり,1食あたりに少なくとも1つの副菜を摂取し,野菜の生もの,汁物,煮物等の料理を高頻度で摂取していた。
著者
岡本 葵 藤田 英典
出版者
国際基督教大学
雑誌
教育研究 (ISSN:04523318)
巻号頁・発行日
no.51, pp.93-102, 2009-03

アファーマティブ・アクションの目的は,過去の社会的・構造的差別によって何らかの不利益を被ってきた人々に対して積極的な配慮を行うことによって,実質的な機会均等を社会全体として達成することにある.しかし,今日,この概念の起源国アメリカにおいて,アファーマティブ・アクションを「逆差別」「反能力主義」とする批判が増加している.本稿は,アメリカにおけるアファーマティブ・アクションの展開を概観する中で,真の意味での「能力主義」を達成するためには,実質的な「機会均等」をめざすアファーマティブ・アクションの実施が有効な手段になり得ることを検討する.
著者
片倉 葵 菊竹 雪 楠見 清
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.66, 2019

<p>近年,市場におけるパッケージデザインは話題性に着目し,流行を取り入れながら日々新しいものへと変わっているが,発売当初から変わらないパッケージデザインを使用し続けている菓子や食品が存在する.平成時代に入ってから急速にインターネットが普及し,パッケージデザインのヴィジュアルによる話題性が売り上げを左右する消費動向が見られるなか,どのようにしてロングセラー商品のパッケージデザインは当時のデザインを現代まで継承し続けているのか.<br/>時代や年月が経過しても変わらず多くの人に受け入れられている商品がロングセラー商品となるためには味やその商品が持っているバックグラウンドなど様々な要素が存在するが,そのうちの一つとして本研究では色の面積比率を取り上げ,数学的観点から普遍的なパッケージデザインのグラフィックに使用されている色の占有面積をグラフとして可視化する事によりデザインに潜む法則性を現代まで伝承する手法として確立しているのではないかという仮説を立てた.<br/>ロングセラー商品であり,世代を超えて認知度の高い「ボンタンアメ」を事例として取り上げて背景色とモチーフ色の色面積比率を算出した結果,箱の規格に関わらずある一定の面積比率を保っていることがわかった.また,発売当初のパッケージも同様に色面積比率を算出したところ,2018年現在販売されているパッケージと全く同じ色面積比であることがわかった.大正期に発売された他のロングセラーの食品も同様に検証し,グラフとして可視化した結果,メーカーによって違いはあるものの,一定の要素を継承する法則性が存在していることが証明された.<br/>話題性だけに捉われない視覚的要素の他に必要な要素に留意して,今後デザインの変更を行う事があった際に情勢や時代性に応じたマイナーチェンジやデザイン自体の大きな変更を行う,行わないという両方の選択肢の可能性を示すことを目指す.</p>
著者
片倉 葵 菊竹 雪
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.65, pp.54-55, 2018

近年、様々な種類のお菓子のパッケージデザインを駄菓子屋だけでなくコンビニエンスストアやスーパーマーケットなど近代の商業施設で目にすることができる。お菓子のパッケージデザインは真新しさや話題性、流行を取り入れながら日々新しいものへと変わっているが、その中でも販売当初から変わらないパッケージを使用しているお菓子が存在する。なぜ普遍的なパッケージデザインが長い間売れ続け、そのデザインが現代のデザインに淘汰されず残り続けているのかという疑問に対し、何か1つの法則を定めることでロングセラー商品として現代まで伝承されるデザイン手法が確立されているのではないかという仮説を立てた。ロングセラー商品であり世代を超えて認知度の高いボンタンアメを例に取り上げ、その背景色とモチーフであるボンタンの色面積比率を算出した結果、箱の規格に関わらずある一定の面積比率を保っていた。販売当初のパッケージと変わらぬ色の面積比率がロングセラー商品として残り続けている一種のデザイン手法なのではないかと考えられる。