著者
河野 康一 佐々木 光信 嘉藤田 進 片桐 聡 深谷 正道 藤井 大輔 宇都出 公也
出版者
日本保険医学会
雑誌
日本保険医学会誌 (ISSN:0301262X)
巻号頁・発行日
vol.110, no.2, pp.156-162, 2012-06

本年(2011年),当社より発売したがん保険の新商品「Days」においては,がんに対する放射線治療の給付要件「50グレイ以上の照射で,施術の開始日から60日の間に1回の給付を限度とする」から「50グレイ以上の照射で」(以下,総線量50Gy規定と記載する)の規定を廃止した。本規定はもともと1981年に作成された「疾病・手術に関する全社統一約款」において,当時のがん治療の実態から手術給付金の一つとして設けられたものであった。その後,放射線治療は多様化・個別化しており,現在では,臨床と保険給付要件との間に乖離が生じている。当社では,がん保険の新商品の発売に当たり,現在のがん医療の実情に合わせた保険とすべく約款内容の検討を行った。総線量50Gy規定の廃止もその一つである。本規定の廃止は,本邦のがん保険においては当社が初めて行ったものであり,歴史的にも意義の深いものと考えられるので,ここに報告する。
著者
横山 利夫・藤田 進太郎・武田 政宣 藤田 進太郎 武田 政宣
出版者
安全工学会
雑誌
安全工学 (ISSN:05704480)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.169-176, 2015

最近,自動車の自動運転に関する関心が急速に高まってきている.まずは自動運転に対する世の中の期待を紹介する.現在の道路交通条約および自動運転システムのレベル定義を説明した後,自動運転技術の実用化に向けた国際基準調和活動を概説する.その後,自動運転を実現するための主要な技術への取り組みを紹介し,最後に,自動運転実用化に向けた今後の展望を述べる.
著者
横山 利夫・藤田 進太郎・武田 政宣
出版者
安全工学会
雑誌
安全工学 (ISSN:05704480)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.169-176, 2015-06-15 (Released:2016-07-30)
参考文献数
17
被引用文献数
1

最近,自動車の自動運転に関する関心が急速に高まってきている.まずは自動運転に対する世の中の期待を紹介する.現在の道路交通条約および自動運転システムのレベル定義を説明した後,自動運転技術の実用化に向けた国際基準調和活動を概説する.その後,自動運転を実現するための主要な技術への取り組みを紹介し,最後に,自動運転実用化に向けた今後の展望を述べる.
著者
谷口 知博 槐島 芳徳 松尾 啓史 藤田 進 龍野 利宏
出版者
日本茶業技術協会
雑誌
茶業研究報告 (ISSN:03666190)
巻号頁・発行日
no.113, pp.81-91, 2012-06

釜炒り茶と煎茶の荒茶カテキンおよびカフェイン含有量に差がなかったが,浸出液では総じて釜炒り茶が煎茶より低く,例えば1~3煎の合計でみた場合カテキンは約30%,カフェインは約20%煎茶に比べ少なかった。煎茶は,浸出条件が異なった場合でも実験区間のカテキンおよびカフェイン含有量に差がみられなかったが,釜炒り茶は浸出時間や60℃~100℃の浸出温度,浸出回数でカテキンおよびカフェイン含有量に差がみられ,粗揉,中揉を加えずに製造された釜炒り茶が最も少ない結果となった。これは,釜炒り茶の内容成分は煎茶よりも溶出しにくく,その理由は茶葉に対し釜炒り茶の製茶工程では煎茶ほど揉圧が加わらないからであり,釜炒り茶の中でも揉圧を加える工程が最も少ない粗揉,中揉を加えずに製造された釜炒り茶でカテキンおよびカフェイン含有量が少ない結果になったことから,茶葉へ揉圧を加える時間の長さがカテキン類およびカフェインの溶出割合へ影響していると考えられる。
著者
岩崎 稔 八尾師 誠 大川 正彦 今井 昭夫 工藤 光一 金井 光太朗 小川 英文 米谷 匡史 篠原 琢 藤田 進 岩田 重則
出版者
東京外国語大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

国民国家内とそれを越える広域的空間として、南北アメリカ、アイルランド、ドイツ(旧東ドイツを含む)、オーストリア、フランス、イタリア、ベトナム、北朝鮮、韓国、中国、沖縄、日本を選択し、それらの「想起の文化」つまり過去の想起のあり方が、グローバル化・新自由主義の影響によって、大きく変容を遂げていることを、理論・方法論の構築ならびに事例解釈・思想史的分析を通じて明らかにした。それらの成果は世界各地の国際シンポジウム等で発表され、論文・著作として公刊された。
著者
立石 博高 相馬 保夫 佐々木 孝弘 金井 光太郎 鈴木 茂 鈴木 義一 新井 政美 藤田 進
出版者
東京外国語大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2005

本研究の目的は、文明の「辺境」と「マイノリティ」の生成を、近代ヨーロッパにおける市民社会の形成のメカニズムと関連させながら歴史的に解明することにある。平成17年度は、文献資料・文書館資料の収集(アメリカ合衆国、中東地域)、国際ワークショップ(イタリアの研究者)、および国際シンポジウム(アテネ、ポーランド、エストニア、デンマークの研究者)を共に東京外国語大学において開催し海外の研究者との研究協力関係の構築に努めた。平成18年度は、前年の研究成果にたち各種の研究会、国際シンポジウム(チェコ、ウクライナ、ポーランドの研究者)を東京外国語大学で開催し、また、およびチェコ・プラハで国際ワークショップを開催し、現地の研究者とともに、本科研研究代表者・分担者が報告等を行う同時に同地での文献資料・調査研究を精力的に行った。平成19年度は、本科研最後の年にあたるため、それまでの研究成果をまとめ、さらにそれを発展させるために、東京外国語大学海外事情研究所において市民社会論に関する研究会を開催し、国内から二名研究者を招請、ヨーロッパ市民社会とその周縁に存在する諸社会との比較・再検討が今日的視点から行なわれた。またスペイン・バルセローナとポンペウにおいて国際ワークショップを開き、「近現代ヨーロッパとアメリカ・ロシアの『市民権』」「ヨーロッパの国民形成と『市民社会』」等のテーマに関して本科研のメンバー及び同地の研究者が報告、議論するとともに、資料収集と現地調査を行った。また11月から2月にかけ本科研の成果である『国民国家と市民』(山川出版社、2008年11月出版予定)の準備研究会を東京外国語大学海外事情研究所で行った。これらの研究報告会、ワークショップ、シンポジウムなどは、本課題を解明し、検討・発展させるための有意義な場となり、その成果は、各年度の海外事情研究所『クァドランテ』(No.8〜10)成果報告書ならびに上記の論集で示されるであろう。
著者
萩原 剛 新井 盛夫 山中 晃 藤田 進 高橋 一郎 川田 和秀 大石 毅 鈴木 隆史 天野 景裕 福武 勝幸
出版者
The Japanese Society on Thrombosis and Hemostasis
雑誌
日本血栓止血学会誌 = The Journal of Japanese Society on Thrombosis and Hemostasis (ISSN:09157441)
巻号頁・発行日
vol.14, no.4, pp.337-344, 2003-08-01

ハイレスポンダーインヒビター保有血友病Aおよび血友病B患者に起きた3回の重症出血に対し, 凝固因子製剤の大量投与でインヒビターを中和し, 引き続き持続投与によって充分な血漿凝固因子活性を維持し, 止血に成功した. 症例1は第VIII因子インヒビター保有血友病A患者. 38歳時に小脳出血で緊急入院した. 2. 1ベセスダ単位(BU)/m<I>l</I> の第VIII因子インヒビターに対し, 第VIII因子製剤5, 000Uのボーラス投与に続き, 3. 8U/kg/hrの持続投与を行った. 血漿第VIII因子活性は4日間0. 9~1.44U/m<I>l</I> を維持し血腫は縮小した. 40歳時には, 外傷性頭頂葉皮質出血をきたし, バイパス療法を行ったが, 新たに右硬膜下血腫を認めたためインヒビター中和療法を施行した. 10BU/m<I>l</I> の第VIII因子インヒビターに対し, 第VIII因子製剤12, 000Uのボーラス投与に続き, 4~6U/kg/hrの持続投与を行った. 血漿第VIII因子活性は, 5日間0.54~2.04U/m<I>l</I> を維持し血腫は縮小した. 症例2は4歳の第IX因子インヒビター保有血友病B患者. 右足背部の打撲により大きな皮下血腫を生じた. 連日のバイパス療法でも改善せず, インヒビター中和療法に変更した. 2.1BU/m<I>l</I> の第IX因子インヒビターに対し, 第IX因子製剤2, 000Uのボーラス投与に続き, 13U/kg/hrの持続投与を開始した. 血漿第IX因子活性は1. 0~1.3U/m<I>l</I> を維持し, 血腫は速やかに縮小した.