著者
中辻 裕司
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.54, no.12, pp.972-974, 2014 (Released:2014-12-18)
参考文献数
10
被引用文献数
4

多発性硬化症(MS)患者の約3割で血中セマフォリンSema4Aが著明高値を示す.Sema4A高値群にはインターフェロン(IFN)-β療法が有効でないばあいが多く,逆に障害の進行が助長されるばあいもある.疾患モデル動物EAEで検証実験をおこなうと,EAEはIFN-β治療で軽症化するがSema4A投与によりIFN-βの治療効果が打ち消され,むしろ増悪傾向を示した.機序としてSema4AがIFN-β治療下でもTh1,Th17分化を促進すること,およびT細胞の内皮への接着を促進することが一因である.まずSema4Aを測定し,高値MS患者には第一選択薬としてIFN-β以外の治療を考慮することが望ましい.
著者
亀山 満 辻 裕里 渡辺 繁幸
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンピュータ = Nikkei computer (ISSN:02854619)
巻号頁・発行日
no.921, pp.42-45, 2016-09-15

ITの役割が変化する中で、CIO(最高情報責任者)が求めるベンダーの条件は何か。デジタル変革リーダーの会員組織「日経ITイノベーターズ」の幹事会員である資生堂の亀山満氏、サンデンホールディングスの辻裕里氏、アイスタイルの渡辺繁幸氏に語ってもらった。…
著者
大辻 裕子
出版者
滋賀県立大学人間看護学部
雑誌
人間看護学研究 (ISSN:13492721)
巻号頁・発行日
no.9, pp.61-73, 2011-03

背景 近年、口腔ケアは誤嚥性肺炎の予防に効果があると報告されている。しかし、看護領域における口腔ケア研究は、各種ケア法による口腔内細菌の減少率の比較、効率的な口腔ケア用品の開発など数少ない。また、口腔ケアの方法も標準的なものはなく、それぞれ病院が独自の方法で実施しているのが現状である。 目的 科学的根拠に基づいた口腔ケア法の確立を目指して、A県下の口腔ケアの実態を調査した。 方法 A県下で口腔ケアを全介助で実施している48病院を選び、そこに勤務する看護師から聞き取り調査を行った。看護師が行っている口腔ケアの手技ならびに方法を見学し、半構成的質問調査を実施した。調査項目は、口腔ケアの手技とその根拠、含嗽液の種類、使用物品、1日のケア回数、1回のケア所要時間、マニュアルの有無、評価表の有無など15項目とした。 結果 口腔ケア法は、ブラッシングと清拭がそれぞれ50.0%であり、手技は病院毎に様々で統一されたものはなかった。口腔ケア法の根拠については、根拠不明が33.3%を占めた。口腔ケア時に使用する含嗽液は、水、緑茶、モンダミン^[○!R]、マウスウォシュ^[○!R]、重曹など11種類であり、口腔ケア回数は3回/日が68.8%と最も多く、1回の口腔ケア所要時間は4~5分が41.7%で最も多かった。口腔ケアのマニュアルがあると回答した病院は68.8%であったが、実際には、看護師個人の考えや技量により口腔ケアが実施されていた。口腔ケア評価表やアセスメン卜表を使用している病院は12.5%あり、72.9%の病院が何らかの方法で評価を行っていた。口腔ケアの課題として、統ーしたケア方法がなく技術に個人差があると54.2%が回答した。 結論 口腔ケアにおける問題点は、標準的方法がないこと、またそれを実施する看護師の技術力に差があることであり、今後、科学的根拠に基づいたアセスメント法の導入およびケアマニュアル作成の必要性が示唆された。
著者
三浦 翔 辻 裕之 木村 誠聡 徳増 眞司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIS, スマートインフォメディアシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.461, pp.1-6, 2009-02-26
被引用文献数
1

拡張TVフィルタは,変分原理に基づき,ガウス性雑音とインパルス性雑音から成る混合雑音を除去可能な非線形フィルタである.しかしながら,良好な復元画像を実現するには,平滑化パラメータを未知の画像より適切に推定する必要がある.本稿では混合雑音重畳画像から平坦領域を切り出し,ε-フィルタを用いて画像に重畳しているガウス性雑音の分散を推定し,これによりTVフィルタの平滑化パラメータを決定する方法を提案する.また,様々な雑音が重畳した標準画像を用いて画像修復実験を行い,提案手法の有効性を検証する.
著者
辻 裕之 宮川 めぐみ 有元 佐多雄 謝 勲東 中島 弘 原 茂子
出版者
公益社団法人 日本人間ドック学会
雑誌
人間ドック (Ningen Dock) (ISSN:18801021)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.383-388, 2007-09-28 (Released:2012-08-20)
参考文献数
3
被引用文献数
1

目的:血清尿酸値(UA)および尿pHと,メタボリック症候群(MetS)との関連について検討する.方法:虎の門病院人間ドックでの21年間の受診者のべ225,826名(男性168,042名,女性57,784名)を対象として,UAおよび尿pHと,MetSとの関連について多角的に分析した.また本研究でのMetSの判定基準は,ウエスト周囲径のかわりに肥満指数(body mass index:BMI)25以上を使用した.結果:21年の経過で男女ともにUAの上昇,尿pHの低下およびMetS発現率の上昇が見られ,UAおよび尿pHは,MetS関連諸因子(血圧・空腹時血糖・中性脂肪・HDL cholesterolおよびBMI),さらに自己申告による疾患有病率の大部分と関連していた.さらに初診時BM正常者のその後のMetS発現率を初診時の尿酸値および尿pHとの関連でみると,初診時に高尿酸血症(UA:7.1mg/dl以上),または酸性尿(pH:5.5未満)があると,その後のMetS発現率は有意に高値であった。結論:UAと尿pHは,MetSと関連する因子や疾患有病率と有意な関連性があり,MetSおよび関連疾患発症のリスク因子であることが示された.さらに初回受診時のUAと尿pHが,その後のMetS発症に関連していることから,これらはMetSの先行指標となりうるものと考えられた.
著者
辻 裕介 平川 慎太郎 百冨 隆二 松尾 政晃 円福 敬二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SCE, 超伝導エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.364, pp.27-32, 2010-01-13
参考文献数
10

冷却した銅線または高温超伝導テープで作製した検出コイルと高温超電導SQUIDを結合したマグネトメータの性能評価を行った。この検出コイル分離型の構成は大きなサイズの検出コイルが要求される時に有効である。例として、TEM法を用いた地質探査のためのマグネトメータを設計した。巻数50ターン、コイル直径100mmという比較的大きなサイズの検出コイルを用いたとき、マグネトメータの雑音磁界が周波数10Hzにおいて0.3pT/Hz^<1/2>、100Hz以上の高周波において40fT/Hz^<1/2>以下という結果が期待できることを示した。このシミュレーション結果の感度は実際の応用に対して十分実用的である。また、高温超伝導ビスマステープ線材で検出コイルを作製し、マグネトメータを作製した。予備実験の結果は解析結果とおおよそ良く一致した。
著者
若原 俊彦 薗 都雄 中辻 裕一 清水 隆雄 松本 充司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.85, no.7, pp.626-634, 2002-07-01

本論文は,60GHz帯のミリ波無線伝送システムを用いて,キャンパスネットワークを構成するため,早稲田キャンパス内の各ビルにおけるケーブル配線方式の検討結果を報告するものである.この60GHzの周波数帯は2000年の8月に郵政省から省令改正により日本では初めて無免許で使用を認可されたものであり,これを用いて100Mbit/s高速キャンパスネットワークを構築する際のビル屋上及び屋内配線方式として2芯光ファイバを用いる場合と多芯光ファイバケーブルを用いる場合のコスト比較を行い,多芯ケーブルを用いる方が経済的であり,また工事の作業性なども容易であることが明らかとなった.
著者
若原 俊彦 松本 充司 薗 郁雄 中辻 裕一 大和 哲二 小原 英行 清水 隆雄 中谷 信樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OFS, オフィスシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.43, pp.7-12, 2001-05-08

本論文は, 60GHz帯のミリ波無線伝送システムを用いて、キャンパスネットワークを構成するため、キャンパス内の各ビルにおけるケーブル配線方式の検討結果を報告するものである。この周波数帯は、昨年の8月に郵政省から省令改正により日本では初めて無免許で使用を認可されたものであり、これを用いて100Mbps高速キャンパスネットワークを構築する際のビル屋上および屋内配線方式として2芯光ファイバを用いる場合と多芯光ファイバケーブルを用いる場合のコスト比較を行い、多芯ケーブルを用いるほうが経済的であり、また工事の作業性なども容易であることが明らかとなった.
著者
辻 裕 森川 敬信 上地 哲男 川崎 裕仁 関口 信樹
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.48, no.434, pp.1901-1909, 1982-10-25
被引用文献数
2

ペデスタル成分とドップラ成分の両方に敷居値を設定することによって気流と粒子の信号分離が満足になされることを示した. この測定法を用いて気流および粒子の平均速度, 変動速度, 確立密度分布さらに気流乱れのスペクトルを求めた. その結果, 気流の乱れは粒子によって著しく減少すること, また粒子によって気流乱れの高周波成分は相対的に増加し, 低周波成分が減少することなどを明らかにした.
著者
井上 義之 横山 豊和 山根 賢治 田中 敏嗣 辻 裕
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. C編 (ISSN:03875024)
巻号頁・発行日
vol.63, no.606, pp.356-363, 1997-02-25
被引用文献数
2

The motion of balls in a tumbling ball mill was simulated numerically using the discrete element method (DEM). Simulations are performed for the two-dimensional and three-dimensional cases. To study the difference between two-dimensional and three-dimensional powder milling analyses, the ball motion was analyzed. It was found that there is no significant difference between the flow patterns for the two-dimensional and three-dimensional cases, but some properties such as the trajectory of the center of the gravity of the balls, the profile of the average velocity vector, the average ball velocity and the fluctuation velocities of the balls show significant differences.

1 0 0 0 OA 尿膜管癌の2例

著者
松尾 康滋 清水 嘉門 松下 磐 辻 裕明 今井 強一 山中 英寿
出版者
泌尿器科紀要刊行会
雑誌
泌尿器科紀要 (ISSN:00181994)
巻号頁・発行日
vol.34, no.7, pp.1227-1229, 1988-07

Two cases urachal carcinoma are presented. Both of them had complaints of macrohematuria. One patient received partial cystectomy, and the other patient had radical cystectomy, peritoneo-umbiliectomy, and ureterosigmoidstomy after CDDP and ADM intraarterial injection. The former patient was found to have distant metastasis 7 months after operation. The latter patient has been disease-free for 4 months. The most important point to cure urachal carcinoma is accurate staging and sufficient first treatment, especially pre-operative intraarterial chemotherapy.
著者
辻 裕 森川 敬信 蝶野 成臣 井前 弘幸 吉川 敏和
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.50, no.458, pp.2378-2385, 1984-10-25

まず,受圧板の直径がカプセル本体の直径よりも大きい実用カプセルに対応する流体抵抗式を導いた.つづいて,加速区間におけるカプセルの走行を,送風機の性能曲線およびバイパスからの空気流出を考慮し,運動方程式に基づいて解析した.さらに,終端を閉鎖した管路にカプセルを突入させ,空気の圧縮性を利用して停止させる場合についても運動を計算した.以上の結果,計算値が実験値に満足に一致することが確認された.
著者
宮崎 将之 樋口 野日斗 田中 正剛 上田 哲弘 加藤 正樹 辻 裕二 古藤 和浩 高柳 涼一
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.50, no.9, pp.514-519, 2009 (Released:2009-09-24)
参考文献数
13

症例は49歳男性.1999年よりB型慢性肝炎に対してラミブジン治療が行われていた.2004年に肝炎増悪を伴ったHBV DNAのYVDD変異が出現したため,ラミブジン・アデフォビル併用療法が開始された.2008年7月よりウイルス量が増大し,肝炎の再増悪が出現した.アデフォビル耐性株によるbreakthrouh hepatitisを疑い,エンテカビル・アデフォビル併用療法に変更し,ウイルス量の低下とともに肝炎改善が得られた.HBV DNA塩基配列の解析にてA181V/T変異,N236T変異が確認され,アデフォビル耐性株によるbreakthrouh hepatitisと診断した.ラミブジン耐性ウイルスに対するアデフォビル併用療法の経過中に,アデフォビル耐性ウイルスによるbreakthrouh hepatitisを発症した報告は極めて稀少であり,文献的考察を加え報告する.
著者
長島 昭 長島 昭 Virgil Carter 辻 裕
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會誌 (ISSN:00214728)
巻号頁・発行日
vol.108, no.1034, pp.3-7, 2005-01-05

2004年9月27日(月),ASME(The American Society of Mechanical Engineers)のArmen会長とCarter理事がJSME本部を訪問されました。JSME側からは長島会長と辻副会長が応対し,良い機会であるので,あらかじめ先方のご了解を得て会長対談を実施しました。大変なごやかな雰囲気の中にも率直な懇談が進行し,有意義な会となりました。ASME側でも,何らかの形で会誌などに対談記録を掲載したいとのことでした。
著者
辻 裕一 高木 知弘 澤 俊行
出版者
一般社団法人 日本高圧力技術協会
雑誌
圧力技術 (ISSN:03870154)
巻号頁・発行日
vol.42, no.6, pp.337-346, 2004 (Released:2005-01-25)
参考文献数
12
被引用文献数
1

A guideline for bolted flange joint assembly has been published as an HPIS technical report, in which bolts are tightened in the clockwise-pattern sequence and the tightening torque is 100% of the target torque in all steps except for an install step. This paper describes analytical and experimental backgrounds of the guideline. Numerical simulations of bolt-up procedure by using three-dimensional finite element analysis are systematically executed for JPI flange joints of various nominal sizes and classes. The number of bolt-up passes required to achieve uniform bolt preloads is determined in order to avoid excessive iterations of tightening operation. Tightening tests using various sizes of the flange joint demonstrate that HPIS procedure achieves comparable uniformity in bolt preload and in flange alignment with ASME PCC-1 procedure. The guideline developed is able to achieve accurate preloads consisting with assembly efficiency for practical use.