著者
藤原 省三 佐藤 博 野口 琢矢 長門 仁 尾崎 任昭 菊池 隆一 野口 剛 内田 雄三
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.146-150, 2002-02-20 (Released:2011-05-09)
参考文献数
13

症例は69歳,男性.脳梗塞後遺症のため胃瘻が造設されていた.出血性胃潰瘍のため緊急入院.H2受容体拮抗剤により一時は軽快したが,2カ月後,潰瘍は一再発した.その後3カ月間の治療にて潰瘍は瘢痕化しなかったため,オメプラゾール坐剤を調製し投与した.投与中の24時間胃内pHモニタリングでは酸分泌抑制効果はほぼ完全であり,潰瘍は速やかに瘢痕化した.嚥下困難な患者の難治性胃潰瘍に対し,オメプラゾール坐剤の投与は極めて有効な治療法であると考えられた.
著者
玉蟲 敏子 相澤 正彦 大久保 純一 田島 達也 並木 誠士 黒田 泰三 五十嵐 公一 井田 太郎 成澤 勝嗣 野口 剛 畑 靖紀 吉田 恵理
出版者
武蔵野美術大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

朝岡興禎編『古画備考』原本(1850-51年成立、東京藝術大学附属図書館)に集成された書画に関する視覚・文字情報の分析によって初めて、自身の見聞や親しい人脈から提供された第一次情報に基づく出身の江戸狩野家、同時代の関東や江戸の諸派は詳細である一方、上方については一部の出版物に頼り、浮世絵も最新の成果が盛り込まれていないなどの偏向性が確認され、朝岡の鷹揚なアカデミズムの視点から、近代における美術史学成立直前の都市・江戸で開花した書画趣味の実態、価値観、情報の伝達経路を浮上させることに成功した。
著者
原口 強 木村 克己 宮地 良典 高倉 伸一 国松 直 稲崎 富士 青野 道夫 野口 剛宏 中田 賢
出版者
公益社団法人 地盤工学会
雑誌
地盤工学研究発表会 発表講演集
巻号頁・発行日
vol.39, pp.2075-2076, 2004

2003年宮城県の2回の地震では鳴瀬町の水田で規模の大きな液状化が発生した。地上型レーザースキャナーによる地表面高精度計測、電気探査、ボーリング、ジオスライサー等を実施した結果、液状化は砂採取跡の池を山砂で埋立てした地盤に限定して発生していた。新潟地震以降、国内の液状化発生代表事例を再検討した結果、人工地盤か、自然地盤かに関わらず、液状化は短期間の水中堆積で埋め立てられた新しい地盤で発生し易いという共通点が認められた。こうした場所は土地の履歴調査で特定できる。現在の液状化判定法に加えて、詳細な土地の履歴調査を行い埋立履歴と範囲・方法等が特定できれば、液状化の範囲をより精度よく予測可能となる。
著者
竹内 洋 稲垣 恭子 細辻 恵子 目黒 強 末冨 芳 佐藤 八寿子 細辻 恵子 目黒 強 末冨 芳 佐藤 八寿子 冨岡 勝 高山 育子 井上 好人 石井 素子 野口 剛 山口 晃子
出版者
関西大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

学生生活調査や校友会誌、新聞記事、書簡集、小説などを資料として1930年代、1960年代の学生文化の転換点を明らかにした。これらの作業にもとづいて、明治期から現在にいたる学生小説の流れを確認し、代表となる学生小説を選定して各時代の特性についてまとめるとともに、学生文化の構造的変容を明らかにした。これらから、戦後日本社会における知識人界と「学問」の変容についてそのダイナミズムを描き出し、現在の社会における大学と大学界のゆらぎについて検討した。
著者
梅本 晋 野口 剛 堤 壮吾 小林 幸太 逢坂 公人 岸田 健
出版者
一般社団法人 日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科学会雑誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.110, no.3, pp.160-167, 2019-07-20 (Released:2020-07-20)
参考文献数
23
被引用文献数
1 1

(目的) がん微小環境によるサイトカイン分泌の結果,末梢血リンパ球数(absolute lymphocyte count:ALC)の減少が起こるとされる.我々は抗癌剤治療を施行した進行性尿路上皮癌症例におけるALCと治療効果,予後との関連性について検討した. (対象と方法) 2011年1月から2018年4月までに,根治手術不能または根治術後再発転移例に対し当院でプラチナ製剤による化学療法を施行した63例を後方視的に検討した. (結果) 観察期間中央値は12.2カ月で,38例(60%)が癌死し,全生存期間の中央値は15.3カ月であった.非奏功群(SD+PD)における平均ALCは,奏功群(CR+PR)よりも有意に低値であった(1,312/μL,1,666/μL,p = 0.004).奏効性予測における至適リンパ球数をROC曲線で検討するとcut-off値は1,460/μLとなり,リンパ球数減少群(ALC <1,460/μL)は非リンパ球数減少群よりも全生存において有意に予後不良であった(p = 0.001).全生存に対する多変量解析では,リンパ球数減少が独立した予後不良因子であった(HR 3.46,p=0.002). (結論) プラチナ製剤による化学療法を施行した進行性尿路上皮癌において,治療開始時のリンパ球数減少は効果不良および予後不良因子であった.
著者
玉蟲 敏子 五十嵐 公一 野口 剛 三戸 信惠 渡辺 雅子
出版者
武蔵野美術大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究の成果として特筆されるのは、17世紀の宮廷で制作された和歌を伴う画帖・屏風絵が、絵画ばかりでなく書の料紙の装飾や縁裂の装飾なども重視して制作されていた事実を明らかにしたことである。伊達家伝来の狩野探幽・安信等合筆「百人一首画帖」には明清風の木版摺料紙や伝統的な金銀箔散し・墨流の技法が複合的に用いられ、その表現は仁清の色絵陶器にも共通している。山本素軒筆「明正院七十賀月次図屏風」の表装は七十賀の記録と一致しており、当時のまま伝承されていることが判明した。ともに17世紀後半の京都の装飾感覚を示し、その成立事情から宮廷文化に対する武家方の憧憬や、緊張した当時の朝廷と幕府の関係などがうかがえる。
著者
野口 剛
巻号頁・発行日
2012

筑波大学博士 (農学) 学位論文・平成24年7月25日授与 (乙第2609号)
著者
野口 剛
巻号頁・発行日
2012

筑波大学博士 (農学) 学位論文・平成24年7月25日授与 (乙第2609号)
著者
藍澤 哲也 岡村 一樹 内田 雄三 野口 剛
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.69, no.12, pp.3228-3233, 2008 (Released:2009-06-11)
参考文献数
29
被引用文献数
2

症例は57歳,男性.腹痛および食欲不振を主訴に当院外来受診した.肝右葉に12.6×11.7cm大の膿瘍性病変を認め,一部腹腔内穿破をきたしていた.血液検査にて炎症反応の亢進と赤痢アメーバIgG抗体を認め,アメーバ肝膿瘍の腹腔内穿破裂による汎発性腹膜炎と診断した.HTLV-1および梅毒陽性であった.治療は経皮経肝膿瘍ドレナージ術と2週間のメトロニダゾール投与を行い,膿瘍径の著明な縮小および炎症所見の改善を認めた.