著者
金子 武彦 大脇 明
出版者
日本蘇生学会
雑誌
蘇生 (ISSN:02884348)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.128-131, 1999-07-20 (Released:2010-06-08)
参考文献数
11

肺高血圧を伴った心内膜症欠損症, 左心低形成症候群, 心室中隔欠損症の3症例の心肺蘇生を経験し, うち2例は不幸な転帰をとった。これらの疾患では, 高濃度酸素投与は肺血管抵抗の低下や動脈管の閉鎖を, 低二酸化炭素血症は肺血管抵抗の低下をもたらすので, 蘇生中・直後の換気条件の設定が蘇生の効果に影響する。臨床では, 蘇生開始時の100%酸素投与と過換気はやむをえないが, 心拍再開後は脈波型酸素飽和度計による動脈血酸素飽和度の値と頻回の心エコーの所見を指標に可及的に吸気酸素濃度を下げつつ, 中枢神経系への影響も考慮して二酸化炭素分圧を調節するような換気条件の設定が病態に則した蘇生法と思われる。先天性心疾患患者を扱う施設では, これらの疾患に特有な肺循環動態を考慮した心肺蘇生を念頭に置く必要がある。
著者
佐川 真由美 金子 武生 赤川 志郎 小野 憲一郎
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.48, no.11, pp.871-874, 1995-11-20 (Released:2011-06-17)
参考文献数
8
被引用文献数
4 8

給餌後の血漿クレアチニン (Cre) 値の増加の割合と摂食フード中のCre含有量とは高い相関性を有し, 高Cre含有フード給餌猫では血漿Cre値が摂食前値に復するまで約24時間を要した.猫の血漿Cre値の評価に当たっては, 給餌の影響を考慮する必要があると考えられた.
著者
金子 武彦
出版者
日本医療ガス学会
雑誌
Medical Gases (ISSN:24346152)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.15-19, 2010 (Released:2020-01-27)
参考文献数
15
著者
金子 武嗣
出版者
Japan Society for Equilibrium Research
雑誌
Equilibrium Research (ISSN:03855716)
巻号頁・発行日
vol.59, no.3, pp.178-185, 2000 (Released:2009-06-05)
参考文献数
10

The cerebral cortex is considered to be the most important part of the brain, since it plays an essential role in highly complicated functions such as cognition, feeling, thinking, attention, consciousness, memory and learning. The basic design or architecture of the intracortical neural circuitry is, however, not understood enough to explain these functions, and needs to be investigated extensively. Here, I introduce our efforts to reveal the local connectivity of the cerebral cortex using the 'from one to many' strategy. By combining intracellular staining (from one) and Golgi-stain-like labeling of functionally grouped neurons (to many), we are trying to visualize the neuron-to-neuron connections in the cerebral cortex.
著者
金子 武良
出版者
人体科学会
雑誌
人体科学 (ISSN:09182489)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.47-51, 2012-06-15 (Released:2018-03-01)
著者
金子 武 一戸 稔
出版者
日本応用動物昆虫学会
雑誌
日本応用動物昆虫学会誌 (ISSN:00214914)
巻号頁・発行日
vol.7, no.3, pp.165-174, 1963-09-30 (Released:2009-02-12)
参考文献数
13
被引用文献数
1 2

1. 茶樹に寄生する線虫の種類を,全国各地の茶園土壤について調査した。その結果つぎの7種がかぞえられ,各種類に対し形態的記載を与えた。Helicotylenchus dihystera Helicotylenchus erythrinae Hemicriconemoides kanayaensis Meloidogyne incognita var. acrita Paratylenchus curvitatus Pratylenchus loosi Tylenchorhynchus nudus2. 線虫の土壤中垂直分布は,Hemicriconemoides, Paratylenchusは比較的深部(30cm内外)に,Pratylenchus, Helicotylenchusは比較的上層(10cm内外)に多い。また,全般的に畦の西側では東側よりも生息数が多い。3. Hemicriconemoidesの寄生状況を観察した。Pratylenchusは根および根辺土壤の両者より検出される。4. Hemicriconemoidesの発生消長について調査した。土壤から検出されるHemicriconemoidesの大部分は雌成虫で,雄は年間を通じきわめて少ない。幼虫の占める割合は7月に最高となる。雌の蔵卵数は通常14∼15粒である。6∼7月の室内観察では,Hemicriconemoidesの卵期間は15∼20日である。またHemicriconemoidesの産卵状況を観察した。5. 窒素肥料を多用した園では,Hemicriconemoidesの密度が減少し,Paratylenchusの密度が増大する傾向がみられる。6. Hemicriconemoidesの天敵としての藻菌類の寄生状況について観察した。
著者
櫻井 芳雄 金子 武嗣 青柳 富誌生
出版者
同志社大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究は、多様な記憶情報の活用を担う機能的神経回路、すなわちセル・アセンブリの活動を神経科学的に実証することを目的とした。様々な記憶課題を考案し、それらを遂行中のラットからマルチニューロン活動を記録し解析した。その結果、時間弁別課題、報酬確率予測課題、順序弁別課題など多様な記憶課題の遂行中に、海馬、扁桃体、前頭前野などでニューロン活動が変化することがわかり、さらにそれらの部位間で同期的に活動するニューロン集団、つまりマクロなセル・アセンブリの活動を検出することができた。