著者
鈴木 栄樹
出版者
史学研究会
雑誌
史林 (ISSN:03869369)
巻号頁・発行日
vol.73, no.4, pp.p591-611, 1990-07
著者
加藤 浩 井出 有紀子 鈴木 栄幸
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.40, no.5, pp.2497-2507, 1999-05-15
被引用文献数
5

プログラミングの導入レベルから反復や条件分岐などの基本的制御構造を使いこなせるレベルまでの初歩的アルゴリズム教育の支援を想定した相撲対戦シミュレーションゲーム「アルゴアリーナ」を開発した. 学習者は力士の挙動や戦略をプログラム言語で記述し 他者のプログラムした力士と対戦させる. 1つで多くの相手に勝てるような強く柔軟な力士を作るためには 高いプログラミング技能が要求されるので ゲームを楽しみながらプログラミングを学習することができる. しかも 学習者が行うのは 状況分析 問題設定 評価などを含むトータルな問題解決活動であるため 包括的なプログラミング技能の向上が期待できる. 本システムの特徴は 状況的学習理論に基づき 対戦ゲームという社会的状況設定を利用して プログラミングを実践する学習のコミュニティを構築し それへの参加による学習を実現するために 学習者のコミュニテイの創造・維持を志向した学習環境デザインを行っていることである. 授業実践を2つの公立中学枚で行った結果 アルゴリズムの基本的制御構造が学習できていることが明らかになった. さらに 特定の生徒を授業全体にわたってビデオ録画し エスノメソドロジー的観点から言動を分析することによって 学習者が次第にプログラマ的アイデンティティを発達させていることが明らかになった. これは「コミュニティへの参加による学習」が生起していることの証左となる.A Sumo wrestling simulation game 'AlgoArena', aiming at basic computer programming education for novices, was developed. A learner is supposed to write a program implementing a wrestler's tactics so that he/she can enjoy the game with colleague. The learner is required, to become skillful in comprehensive programming, which includes analysis, planning, evaluation, as well as program writing, if he/she wants to elaborate flexible and strong program enough to beat some others. We developed a community-oriented method for designing learning environment based on situated learning theory, in which social setting as a bout game was applied to construct a learner's community of practice in order to accomplish learning by participation. We conducted two experiments to examine how well they learned programming at two municipal junior high schools. As the results, it turned out that learners in both schools were highly motivated and successfully acquired the knowledge of basic control structures. In addition, we also conducted a participatory observation at one of the junior high schools to investigate how learners develop their identity in the community of programming practice. An ethnomethodological analysis revealed that the learners gradually develop their identity as a programmer, which endorses the occurrence of learning by participation.
著者
久保田 善彦 鈴木 栄幸 舟生 日出男 加藤 浩 西川 純 戸北 凱惟
出版者
日本理科教育学会
雑誌
理科教育学研究 (ISSN:13452614)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.11-19, 2006-01-31
被引用文献数
14

子どもたちが理科の授業において,科学者が実践するのと同じように「科学する」にはコミュニティの存在が必要不可欠である。小学校の実験室という限られた空間において同期型CSCLを用いることで,コミュニティの変容と,そこでの科学的実践を考察した。同期型CSCLであるKneading Board(通称KB)の利用によって,これまであまり見られなかった実験中の活動班の相互作用が緊密になった。それによって,お互いをリソースとした学習活動やコミュニティに共通する基準の設定などが行われ,教室全休がコミュニティとして機能していった。また,コミュニティ内では,実験班間の競争,データの正当性や信頼性の確保,批判的な検討,評価基準の作成,基準の運用などの科学的実践が行われていた。同期型CSCLを小学校の理科実験で活用することは,コミュニティへの参加を促し,そこでの科学的実践の支援に有効だといえる。
著者
車 敬愛 鈴木 栄 石川 駿二 小池 洋男 荻原 勲
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.8, no.3, pp.257-265, 2009-07 (Released:2011-03-05)

3種のブルーベリーの栽培が可能な東京において、64品種・系統について生育と果実の成熟・品質の特性を3年間調査した。主成分分析の結果から、5倍体のサザンハイブッシュブルーベリー(SHB)‘Pearl River’を除いて、ラビットアイブルーベリー(RB)だけのグループとノーザンハイブッシュブルーベリー(NHB)とSHBの混合のグループに分類された。主成分分析のNHBとSHBの混合グループの下方に分布したSHBの品種は、果実が小さく、クエン酸含量が少なく、糖酸比は高く、リンゴ酸の割合が高い特徴を示した。また、収穫日と開花日および収穫日と着色開始日との間に正の相関関係が認められ、NHBについては、収穫日と1果重、収穫日と全有機酸含量、収穫日とクエン酸含量との間に正の相関関係が、収穫日と糖酸比との間に負の相関関係が認められた。さらに、考察ではブルーベリー育種において交配親として有用と予想される各品種の特徴を評価した。
著者
太田 求磨 藤森 勝也 嶋津 芳典 鈴木 栄一 下条 文武
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
雑誌
気管支学 (ISSN:02872137)
巻号頁・発行日
vol.22, no.6, pp.434-438, 2000
参考文献数
8

症例1は39歳女性。1999年8月中旬から, 乾性咳嗽, 倦怠感を自覚し, 受診した。胸部X線写真でスリガラス状陰影を, 呼吸機能で拘束性障害と拡散能の低下を認めた。気管支肺胞洗浄(BAL)でリンパ球優位の細胞数の増加とCD4/8比低下, 経気管支肺生検(TBLB)で類上皮細胞肉芽腫とマッソン体を認めた。ステロイド薬(ス薬)で軽快した。症例2は46歳女性。1999年9月6日から咳嗽, 発熱があり, 受診した。胸部X線写真でスリガラス状陰影が認められた。BALではリンパ球優位の細胞数の増加とCD4/8比の低下, TBLBで類上皮細胞肉芽腫を認めた。ス薬で速やかに軽快した。2症例とも, 血清抗Trichosporon抗体陽性で, 環境誘発試験も陽性であり, 夏型過敏性肺臓炎と診断した。症例1では風呂場改装, 症例2では転居によって再発していない。1999年夏は猛暑で, 新潟県北部地域でも2例の夏型過敏性肺臓炎が経験された。
著者
貝塚 隆史 作田 祥司 鈴木 雅人 坂本 俊彦 鈴木 栄 荻原 勲
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.269-275, 2008-04-15
参考文献数
19
被引用文献数
1

フィルム包装して給水処理を行ったコマツナを低温・弱光下に保存したときの新鮮重,葉色などの品質および葉内の硝酸態窒素濃度の変化を検討した.フィルム包装して給水処理をおこなったコマツナは,フィルム包装による蒸散の抑制と,主根からの継続的な吸水が行われるため萎れが観察されず,保存後に新鮮重が増加した.弱光照射によって葉緑体の形成などが行われたため葉の緑色は退色しなかった.光合成,呼吸,葉緑体形成などで窒素が代謝されるので,各葉位および各部位(葉身と葉柄)ともに硝酸態窒素濃度が低下し,特に,14℃の条件で保存4日後に約36%の減少が認められた.以上のことから,コマツナを収穫後にフィルム包装,給水処理,弱光照射および低温条件を組み合わせて保存すると,品質の低下が少なく,硝酸態窒素濃度の低い植物体の生産ができることがわかった.
著者
馬場 俊秀 小野 嘉夫 鈴木 栄一 馬場 俊秀
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1998

1)アニリンとシラン化合物との反応フッ化カリウムをアルミナに担持した触媒では,アニリンとトリメチルシリアルセチレンとの反応によって,対応するアミノシランが得られる。その収率は45℃,20時間で67%であった。アニリンとトリエチルシランとの反応も進行して,50℃,20時間で47%の収率で対応するアミノシランが生成した。また,アミンとしてn-ブチルアミンやt-ブチルアミンでもトリエチエルシラントとの反応が進行し,それぞれの収率は,27%,と9%であった。2)ベンズアルデヒドとフェニルアセチレンとの反応アルミナ担持アルカリ金属化合物やアルカリ土類金属酸化物を触媒として,上記反応を行なうとカルコンが生成した。なかでも水酸化セシウムを担持した触媒が最も高い活性を示し,90℃,20時間でカルコンの収率は65%であった。反応時間を40時間にすると,その収率は87%に達した。フェニルアセチレンはフルフラ-ルとも反応を起こし,1-フリル-3-フェニル-2-プロペン-1-オンが生成した。その収率は,90℃,20時間の反応条件下で45%であった。しかし,他のアルデヒドとフェニルアセチレンでは反応が進行しなかった。カルコンはフェニルエチニルベンジルアルコールの異性化反応によっても生成した。炭酸セシウムをアルミナに担持した触媒で反応を行なうと,90℃,20時間でカルコンの収率は95%であった。フェニルアセチレンはシクロヘキサノンなどのケトンと反応して,対応するアルコールが生成した。この反応にはアルミナ担持カリウムアミド触媒が有効であった。例えば,フェニルアセチレンとシクロヘキサノンとの反応では,1-(フェニルエチニル)シクロヘキサン-1-オールが,90℃,20時間で収率85%で生成した。
著者
藤森 勝也 鈴木 栄一 荒川 正昭
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.46, no.5, pp.420-425, 1997
被引用文献数
8

postinfectious chronic cough, すなわちかぜ症候群後慢性咳漱の報告は, 欧米では散見されるが, 本邦では少ない。本症の診断基準 (アレルギー44, 1418, 1995) に合致する22例の病態と治療成績を検討した。全例非喫煙者で, ACE阻害薬を内服せず, アトピー歴がない症例とした。検討対象は, 男4例, 女18例, 年齢中央値は65歳であった。胸部単純X線写真, 呼吸機能検査, 末梢血好酸球数, 血清IgE値, 肺炎マイコプラズマ抗体価, 10例で得られた喀痰検査, 2例で実施した気管支粘膜生検像のいずれにも異常所見を認めなかった。20例で咳日記を用いて, 咳漱の治療経過を評価した。臭化水素酸デキストロメトルファン (D) とオキサトミド (O) による治療で10例が軽快した。1例は脱落例で, 残り9例中, 3例は麦門冬湯 (B) 単独で, 4例はD+O+Bで, 2例はD+O+B+塩酸オザグレルで軽快した。本症は日常診療において重要であり, 標準治療の確立が必要であろう。
著者
藤森 勝也 鈴木 栄一 荒川 正昭
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.45, no.7, pp.655-659, 1996

アトピー型喘息(ABA) 20例, 非アトピー型喘息(NABA) 15例, 肺癌(LC) 20例, 他の肺疾患(PD) 40例, 他の内科疾患(OD) 63例を対象に抗核抗体(ANA, 間接蛍光抗体法, 40倍以上を陽性とした)検出の有無を検討した. ABAでは4/20例に, NABAでは8/15例に, LCでは6/20例に, PDでは5/40例に, ODでは7/63例にANAを検出した. NABAでは, 年齢, 性別を考慮しても, 有意に自己抗体が検出された. NABAでは, 主としてリンパ球や好酸球が浸潤する慢性好酸球性気道炎症に加え, ウイルス感染などによる気道炎症も加わり, 自己抗原の暴露が起ニり, 加齢による免疫異常も影響して, 抗核抗体産生を起こしやすいのかもしれない.