著者
関口 浩二 遠山 哲次郎 荒田 崇 清水 敏晶
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
海洋開発論文集 (ISSN:09127348)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.853-858, 1997 (Released:2011-06-27)
参考文献数
4
被引用文献数
1

Lake Saroma is an inland sea-lake on the Sea of Okhotsk. As the lake's environment is suitable for aquiculture, it is widely used for natural sea farming.Ice floes usually reach Okhotsk Sea coast of Hokkaido from late January through early February. When ice floes arrived before Lake Saroma had sufficiently frozen up, the inflow of ice into the lake damaged aquiculture facilities. As a countermeasure for this, construction of ice booms to control ice floes began in 1994 and 10 spans out of 13 planned have since been completed.In this study, the effectiveness of ice booms in controlling ice floes in an actual sea area is confirmed, factoes concerning the tension of the main wire, an important point in design, are analyzed using research results, and the design and actual values are compared.
著者
内田 直 宝田 雄大 渡邉 丈夫 宮崎 真 宝田 雄大 後藤 一成 関口 浩文 宮崎 真
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

近年、国民の健康に対する関心の高まりとともに身体運動への関心も高まっている。しかしながら、このような関心は、身体的な健康が主体となっている。一方で、精神的なあるいは脳の健康も同様に重要であることは疑い。このような、精神的なあるいは脳の健康と、これに対する身体運動の効果についての研究は、いまだ十分に行われているとはいえない。本研究では、身体運動と精神活動あるいは脳活動の関連について焦点をあて、これについて健康科学的な側面から実証的な研究を行った。このような研究は、身体活動と身体の健康に関連した研究に比べると新しいものであり、今後うつ病や認知症予防のための運動療法としての活動につながるものである。研究は、以下の5つのテーマ(方法)によって行った。すなわち(1)身体運動が睡眠に及ぼす影響について、(2).睡眠中の代謝活動についての予備的研究、(3)朝行う身体運動が、その後の認知機能に及ぼす影響について、(4)身体運動と児童の発達の関連について、(5)観察学習の効果とスキルの転移、である。(1) 身体運動が睡眠に及ぼす影響については、二つの実験を行った。昼寝により人工的に作成した不眠状態への運動の影響をみたが、これは大きな影響が観察されなかった。次に睡眠直前に高強度の運動を行わせ、これが睡眠にどのような影響を及ぼすのかを観察した。これまでの研究では、ストレス反応により睡眠が悪化すると言う説があったが、我々の研究では変化無く、悪化は無かった。しかしながら、睡眠中の体温が睡眠中期で運動後運動しないときよりも有意に高いという興味深い結果が得られた。(2) はヒューマンカロリーメータを用いた睡眠中の代謝の連続測定と言う新しい分野の研究であり、今後運動後の代謝の変化など興味がもたれた。(3) 朝の運動については、日常的に行われる健康運動と似たパタンであるが、これが日中の活動にどのように影響を及ぼすのかを見た。しかしながら、結果としては一過性の効果は認められたが、一日の中での変化は無かった。このような運動を習慣的にした場合の影響が今後の課題として残った。(4) 小学生を対象とした研究のまとめが一部完成した段階である。現状では、認知機能のうち、判別と抑制の発達パタンが小学生年代では異なっている可能性が示唆された。(5) 観察学習は、運動学習の一部であるが、観察学習により獲得された手続き記憶は、必ずしも転移しないことが示唆される結果であった。全体として基礎研究と応用研究の両方から成果が得られ、身体運動が脳と心に及ぼす効果の解明と健康科学への応用についての業績がえられた。期間は終了しているが、この結果を国際論文として発表している作業を持続して行っている。
著者
関口 浩 町田 幸雄 尾股 定夫
出版者
一般財団法人 日本小児歯科学会
雑誌
小児歯科学雑誌 (ISSN:05831199)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.99-109, 1996-03-25 (Released:2013-01-18)
参考文献数
25

日常頻繁に摂取する食品171品種の硬さについて,新測定法として硬さ測定用触覚センサを採用して調査した結果,以下の結論を得た。1.硬さ測定値は0Hzから3,868Hzまでと広範囲にわたっていた。この測定値を基に0Hzから4,000Hzを等分し,硬さを8段階に区分した。最低値を示した食品は茶碗蒸,最高値を示した食品はキャラメルであった。2.全食品の硬さの分布状況をみると,90%が硬さ順位1から4の間にあり,軟らかい方に集中していた。3.各食品群別に硬さの分布状況をみると,穀類,肉類,調理加工食品類,野菜類は硬さ順位4に多くの食品が分布していた。これらに比べて,いも類,種実・豆類,果物類,卵・乳類および魚介類は,硬さ順位1から2の間に分布する食品が多く,軟らかい傾向が認められた。菓子類は他の食品群に比べて,分布範囲が広く,硬さ順位1から8の間に分布していた。4.硬さ順位ごとに代表的食品を挙げると,1:プリン,豆腐,2:肉団子,大根(煮),3:うどん,ウィンナーソーセージ,4:ハンバーグ,食パン,5:せんべい,するめ,6:チョコレート,あめ玉,7:無し,8:キャラメル,キャンデーであった。5.硬さ測定用触覚センサは幅広い測定範囲と高い感度を有しているため,種々な食品の硬さの測定が可能であり,しかも,短時間で判定できるため,多くの食品について測定することが可能であった。
著者
関口 浩之
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.60, no.11, pp.1076-1083, 2019-10-15

欧米圏では2010年頃から流行しているWebフォント.Webフォントとは閲覧デバイス側のフォントを使用せず,Webサイトで指定した書体をクラウドサーバから受信し,そのフォントで閲覧できる仕組みである.アルファベット言語と異なり,日本語は文字数が1万字以上と膨大であり,日本語Webフォントはデータが重たくて流行らないと言われていた.それら課題を克服した経緯が分かる.情報基盤であるフォントの歴史観点からディジタルフォントを学ぶ.
著者
関口 浩
出版者
日本宗教学会
雑誌
宗教研究 (ISSN:03873293)
巻号頁・発行日
vol.86, no.3, pp.553-576, 2012-12-30

折口信夫は、敗戦後、國學院大學での「神道概論」において神道の立直しを試みるが、その際、ムスビノカミに注目し、この神について独創的な解釈を発表している。従来、ムスビとは「産出する霊魂」と解され、ムスビノカミは創造神であるとされてきたが、これに対して折口は、ムスビとは霊魂を形骸に入れる技術であり、ムスビノカミは技術を施す神であると説いた。ムスビノカミは神々にそれぞれ適切な霊魂を入れて神とする。神道学を説くにあたって、この神をまず最初に取り上げねばならなかったのは、その故であった。神を神とするムスビノカミのムスビの技術を知らずして、神々の性格や職掌は理解できないのである。ムスビノカミへの信仰は産育習俗にその起原をもつ。産婆が生児に霊魂を附与する呪術を施すが、この神はそのような呪術者が神聖視されたところから生じてきた。折口のムスビノカミ解釈はこのような産育習俗によって根拠づけられるのである。
著者
関口 浩 麦谷 荘一 金子 佳雄 金丸 仁 錦野 光浩 甲田 安二郎 山崎 晃 増田 君枝 藪崎 光子 沢田 たつ江 松山 由美 塚本 よし子 深堀 光子 石神 弘美
出版者
The Japanese Society for Dialysis Therapy
雑誌
日本透析療法学会雑誌 (ISSN:09115889)
巻号頁・発行日
vol.20, no.6, pp.451-456, 1987

われわれは複合臓器不全をきたした重症型急性膵炎の2症例に対して血漿交換療法を施行したので, その問題点を検討する.<br>いずれも急性腹症として緊急手術を受け急性膵炎と診断され, 手術後に肝障害, 消化管出血, 呼吸器障害, 精神症状等が出現し重篤な経過をとったが, 症例1は第2病日より腎不全に透析を開始, 第13日より肝障害とくに高ビリルビン血症に対し計20回の血漿交換を併用, 11ヵ月後軽快退院した. 症例2は第2病日より透析を, さらに第4病日より計3回の血漿交換を施行, 一時小康状態であったが創部からの大出血で第54病日に死亡した.<br>血漿交換は重症度の改善, 血中からの膵酵素の除去に有効とされており, 早期にさらに継続して行うことが効果的であると思われた.
著者
関口 浩喜
出版者
福岡大学
雑誌
福岡大學人文論叢 (ISSN:02852764)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.1-34, 2009-06
著者
飯田 悠佳子 宮崎 真 関口 浩文 上田 有吾 鳥居 俊 内田 直
出版者
日本発育発達学会
雑誌
発育発達研究 (ISSN:13408682)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.45, pp.45_1-45_10, 2010 (Released:2011-01-20)
参考文献数
18
被引用文献数
1

The aim of this study was to investigate the relationships between cognitive functions and daily physical activities in primary school children. Subjects were 153 pupils (Age 6-12 years old), and visual Go/Nogo task for cognitive functions and parents questionnaire for daily physical activities were used.As results, male children exhibited negative correlation between duration of exercise and information processing time, and positive correlation between duration of exercise and the number of false response. Female children exhibited positive correlation between time of indoor play and number of false response. All these correlations were statistically significant. Further in females, those who spent longer time in playing video games exhibited statistically shorter reaction time.These findings suggested that the cognitive functions evaluated from visual Go/Nogo task were related to daily physical activities, especially the exercise and the indoor play. Further these factors and relationships could be different between males and females in preadolescent children.

1 0 0 0 OA 理解と能力

著者
関口 浩基
出版者
日本科学哲学会
雑誌
科学哲学 (ISSN:02893428)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.99-111, 1992-11-14 (Released:2009-05-29)
著者
関口 浩喜
出版者
日本哲学会
雑誌
哲学 (ISSN:03873358)
巻号頁・発行日
vol.1996, no.47, pp.256-265, 1996-05-01 (Released:2009-07-23)

Although Wittgenstein insists on the importance of the notion of a perspicuous representation (übersichtliche Darstellung) in his Philosophical Investigations (section 122), this notion has scarecely been clarified by Wittgenstein scholars. The aim of my paper is to throw light on this notion. A clue is found in the sections 90-92 of Philosophical Investigations, where Wittgenstein explains the aim of his invesitigations by contrasting them with the investigations which aim at exact representaions of the use of our words. Another clue is found in his Remarks on the Foundations of Mathematics, where Wittgenstein says that changing notation of a proof-pattern that is not perspicuous into one that is perspicuous changes our way of looking at it. From these clues I try to show that the opening sections of Investigations (i. e. a famous example of five-red-apples and a primitive language-game of section 2) should be seen as a typical place where Wittgenstein uses a perspicuous representation as the method of his philosophy.
著者
神崎 繁 樋口 克己 丹治 信春 岡田 紀子 伊吹 雄 関口 浩喜
出版者
東京都立大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1994

平成7年度は、本研究課題に基づく研究の最終年度にあたるので、その研究成果を纏める意味でも、古代から現代までの道徳的価値をめぐる様々な立場の歴史的再検討と、現代的視角からの原理的研究の双方にわたって、研究分担者の各自の領域に関して研究を行い、その成果を発表してきた。古代に関して神崎は、特にアリストテレスにおける生命の原理としての「魂」概念の関係において、しばしばその生物学的・自然主義的価値理解が問題とされる点を整理し、価値認知がむしろ習慣的な「第二の自然」としての性格を持つ点を確認した。伊吹は、新約聖書における「アガペ-(愛)」の概念を分析して、その価値の志向的性格を明確にした。また樋口は、ニーチェにおける「テンペラメント(気質)」の概念に注目して、ヨーロッパの既成の価値概念の転倒を主張するニーチェの真意を明らかにする作業を行った。岡田は、ハイデガ-における価値哲学批判の意義を、以上の歴史的考察の背景において位置付ける考察を行った。そして丹治は、最近公刊された著書において、言語の共有ということの意義を検討することを通して、全体主義的言語観における価値の問題の位置付けに関する原理的考察の端緒を開いた。また、神崎は研究総括者として、そのような原理的研究において、所謂自然主義的立場の可能性に関して、丹治の立場を批判的に検討することによって、議論を深めることができた。また、以上の研究成果の一部を、報告書として公表すべく、その準備作業を行った。