著者
深村 有史 山本 強 青木 由直
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.45, pp.421-422, 1992-09-28

写真、あるいはレンダリングの結果の画像を用いて疑似絵画を作成する方法はいくつかの例が発表されているが、現在の所、作成の過程で何らかの人間の判断が介入する場合が多い。絵画において、一様なタッチで全体を表現する場合、対象となる画像によって最も細かく表現すべき箇所の出来具合いによって、絵に対する評価が決ってしまい、また、自動的に適切なタッチの細かさを選択することが非常に因難だからである。またそうして得られた画像のほとんどが、油彩やペン画のように滲みや混色などを考慮する必要のない画材を題材にしており、特に水彩表現の自動生成は実現されていなかった。本研究では、油彩表現、及び水墨画の様な単色水彩表現に加え、透明水彩のような複数の色彩を持つ水彩表現の自動生成を試みた。
著者
山本 強 青木 由直
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.31, no.7, pp.1-8, 1990-07-15
被引用文献数
1

本論文では小型 高速のCommon Lisp処理系を実現するための記憶領域管理の方式を提案し それにもとづいた処理系 HCL (Hokkaido Common Lisp)について報告する.本論文で提案する単一ヒープ2領域法は一個の連続するヒープ領域を下向きに成長する可変長オブジェクト領域と上向きに成長する固定長オブジェクト領域に分割して管理するものである.本方式は領域の細分化を行わないためページ型の管理を行う処理系に見られるページ残量がオブジェクトサイズに満たない場合に生ずる無効領域が発生しない方式の一つである.またガーベジコレクションに関してアプリケーションプログラムの動的な特性解析を行った結果 一般にコンス領域が大食消費 大量回収の傾向があることが明らかになり その特性を考慮した新しいガーベジコレクションの制御法を提案し実装した.HCLにおいてそれを用いない単純な制御方式と比較した結果GC時間について15%程度の改善が可能であることが示された.
著者
青木 由直 棚橋 真
出版者
北海道大学
雑誌
萌芽的研究
巻号頁・発行日
1996

本研究は遺跡の音響特性を調べることにより、その遺跡が音響的にどのような目的で造られたかを推定する新しい音響考古学の学問分野を開拓する基礎技術として、音場の可視化を行なう技術の開発を目的として行なった。遺跡として残されている岩板が声の反射板であると予想されるので、この反射板からの音の反射を計算し、可視化する方法として、記録した音場データを最大エントロピー(MEM)法により再回折を行なって岩板による音の反射点を計算する方法を開発し、計算機シミュレーションでその妥当性を確かめた。この方法は、音の進行方向に垂直な断面での音場分布を可視化する方法で、これに対して音の伝播の状況の可視化の目的で、音の伝播を音線を用いて追跡し、これを可視化する方法を開発した。この方法では、記録した音場のデータを基に、音場の強度の微分により得られる局所的な空間周波数成分に音線の傾きを対応させて、音線の伝播をCGにおける2次元の光線追跡法と同様にして求め、音の収束していく様子を可視化する方法である。この音線追跡法はMATLABおよびC言語により開発を行ない、3次元空間での音線追跡法にも対応できるようにした。音線の可視化のためのGUI(Graphical User's Interface)の機能を強化してシステムの利用が容易になるよう改良を加えた。開発した音線追跡法によるシミュレーション結果をインターネットで公開する目的で、音線可視化システムをJava言語で記述し、実際にインターネットでの公開実験を行ない、将来的に音響考古学に関するインターネットを利用した仮想実験室の構築に基礎データを得た。計算機シミュレーションを実験と対応させるため、スピーカで造り出される音場の記録データを処理して、これからの音線追跡を行ない、簡単な音源であれば本研究で即発した音線追跡の可視化が行なえることを明らかにした。
著者
青木 由直
出版者
電子通信学会
雑誌
電子通信学会雑誌 (ISSN:0914529X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.10, pp.2003-2004, 1967-10
著者
青木 由直
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.42, no.12, pp.1192-1199, 1973-12-10 (Released:2009-02-09)
参考文献数
7

A technique to reconstruct images from acoustical holograms by computer is proposed and theoretical and experimental discussions on this technique are conducted. The criteria on the sampling number and the aperture applicable for the shifted image are analyzed. The periodic image due to the fast Fourier transform algorithm is also discussed. Acoustical holograms are constructed with 15 kHz sound-wave using electronic references. The holograms printed in photographs are sampled and quantized for computer reconstruction. Images are reconstructed by calculating the discrete Fresnel transform of the quantized holograms. Image shift and periodic images are discussed by experimental results. The reconstructed images are observed by changing the sampling number of the hologram.
著者
青木 由直
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.61-67, 1974-01-10 (Released:2009-02-09)
参考文献数
66
著者
中村 庸郎 川嶋 稔夫 青木 由直
出版者
日本ロボット学会
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.152-159, 1990-04-15 (Released:2010-08-25)
参考文献数
15
被引用文献数
2

To realize intelligent robot, it is necessary to establish an effective method for visual and tactile recognition. Much of the existing work on tactile recognition has assumed that tactile sensors derive only data on object surfaces so as to generalize recognition algorithm. With tactile sensors which provide local features of contact areas, e. g, vertex, edge, etc., it is possible to prune inconsistent interpretations more effectively than existing methods.This paper proposes a method for object identification using local feature sensors. In the method, interpretations at each step of identification process are represented as a set of subsets of 3-D space where a sensor to be located. With the progress of identification process, the set will be narrower. Consequently local constraints become strict and inconsistent interpretations will be efficiently pruned. In the pruning, local constraints are compared considering the error bounds of measurement in sensor data.
著者
莫 舸舸 青木 由直
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 = The transactions of the Institute of Electronics, Information and Communication Engineers. D-II (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.87, no.12, pp.2124-2135, 2004-12-01
被引用文献数
29

道路標識は交通安全に対して大きな役割を担っている.本論文では,ドライバが標識を見落とすことを防ぐため,車内に設置されたカメラによって撮影した画像から道路標識を抽出し,道路標識の種類とタイプを認識する手法を提案する.本研究では,提案した輝度・彩度分布特徴パラメータ「輝彩度」(街値)を利用し,カラー画像から標識候補画素を抽出することにより,標識の抽出牢の向上を図っている.「シンメトリフレームワーク(symmetry framework)形状判別法」により,標識候補領域の5種類の形状を判断できることを示し,処理時間の大幅な軽減を図っている.シンボルと背景の輝度差と色度差を利用し,標識シンボル領域を抽出している.抽出した標識シンボル領域の形状判断により,標識のタイプを確定できる.また,3種類の色,5種類の形状,16タイプの標識が存在するカラー画像500枚を用いた評価実験の結果,96.2%の高抽出牢と93.3%の高認識牢を達成するとともに,平均処理時間が約0.1秒とほぼ実用的な処理時間を達成できることを示した.
著者
高畑 文雄 小野里 好邦 嶋本 薫 初田 健 三橋 龍一 青木 由直 棚橋 真 村井 純 佐藤 亨 木村 磐根 藤崎 清孝 大迫 陽二 立居場 光生 都築 伸二 田崎 三郎 岡 育生 藤原 値賀人 越後 宏 康 健 大沼 孝一 佐藤 利三郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.80, no.5, pp.435-456, 1997-05-25
被引用文献数
28

衛星の高機能化,無線周波数帯Kuバンドの使用,地球局設備の小型化・低廉化,電気通信事業法の改正に伴う民間企業の衛星通信ビジネスの参入などによって, 衛星通信に関する大学独自の実験・研究が可能になったことをふまえ, 大学を中心とした多数の教育機関と電気通信事業者からなる組織化された研究・実験機関である「ディジタル衛星通信の大学間高度共同利用研究協議会」を設立した. 本報告では, 上記協議会について概説した後, 協議会のもとで衛星を介して実施されている主要な実験・研究として, マルチメディア衛星通信, 北海道統合通信網, 知的通信による手話画像伝送, インターネットアーキテクチャにおける衛星通信の利用などを取り上げて, その内容を紹介する.
著者
成田 孝弘 西浦 秀一 奥野 修敬 三橋 龍一 初田 健 清水 孝一 青木 由直
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SAT, 衛星通信
巻号頁・発行日
vol.96, no.169, pp.63-68, 1996-07-23
被引用文献数
13

「北海道統合通信網」(HIT-NetWork)は、衛星通信網を簡易な無線システムとで続合させ、経済的、多様で高機能なサービスを提供することを目的としている。この中で著者らは、パケット通信超小型地球局(PC-USAT)方式を提案、採用し、少ない降雨マージンで安定した運用を可能とし、地球局の小型化への見通しを得た。そこでこの方式をさらに改良し、伝送の高速化を図るとともに、災害非常時の情報伝達に適用できないかという観点から新たに敷設する簡易無線網を衛星とドッキングさせ、統合された通信網を構築すべく、改良された北海道統合通信綱を提案する。
著者
長崎 健 川嶋 稔夫 青木 由直
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.J81-D2, no.3, pp.483-492, 1998-03-25

多関節物体や複数の物体の運動を観測した動画像列から,対象物体の構造のの獲得手法を提案する.本手法では,多関節物体などの自由度の多い物体の構造推定を行うとき,各剛体部分の運動および構造の推定と,各剛体間の拘束関係の2段階の推定を行う.前者は,観測ノイズに対しロバスト性のある因子分解法(Factorization method)を用い,観測される特徴点を各剛体ごとにグループ化し,グループ化された観測情報をもとに,各剛体の構造および運動推定を行う.後者は,各剛体の運動パラメータを用い,剛体間の拘束関係を推定する.本論文では,剛体間の拘束関係を回転関節を取り上げ,拘束関係を線形連立方程式で表したときの係数行列の指数で,関節の有無および拘束関係の次数を分類する.提案手法をシミュレーションおよび手首の運動観測に適用し,有効性の検証を行った.