著者
小藤 文次郎
出版者
日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.13, no.151, pp.117-126, 1906
被引用文献数
1
著者
小藤 文次郎
出版者
日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.25, no.294, pp.142-144, 1918
著者
小藤 文次郎
出版者
日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.5, no.49, pp.1-12, 1897
被引用文献数
2
著者
小川 勇二郎
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.77, no.10, pp.617-634, 1971-10-15 (Released:2008-04-11)
参考文献数
20
被引用文献数
1
著者
辻野 泰之 石田 啓祐 和田 秀実 平山 正則
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.116, no.12, pp.680-685, 2010 (Released:2011-04-09)
参考文献数
31
被引用文献数
1 1

徳島県牟岐町楠之浦地域に分布する四万十帯牟岐メランジュ下部セクションより,後期白亜紀アンモナイトを発見した.このアンモナイトは,ロシア・サハリン南部マカロフ地域のクラスノヤルカ層の岩相ユニットK2(マストリヒチアン階)から報告されたGaudryceras cf. tombetsenseに最も似ている.最近のジルコンU-Pb年代に関する研究に従うと,牟岐メランジュ下部セクションの年代は古第三紀初頭を示す.現時点では,楠之浦地域から発見された後期白亜紀アンモナイトは,古第三紀堆積物である牟岐メランジュ下部セクションの中に外来岩塊として含まれたと考えるのが妥当である.
著者
田辺 晋 石原 与四郎
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.119, no.5, pp.350-367, 2013-05-15 (Released:2013-09-28)
参考文献数
57
被引用文献数
9 10

日本の沿岸河口低地の沖積層に一般的にみられる最上部陸成層は,これまでその分布深度や堆積年代にもとづいて“弥生の小海退”の根拠とされてきた.しかし“弥生の小海退”の存在は汎世界的なコンセンサスを得ているわけではない.東京低地と中川低地の最上部陸成層の堆積相と放射性炭素年代値を整理したところ,最上部陸成層を構成する氾濫原堆積物が標高-1 m以浅に分布し,最上部陸成層の下部(標高-7~-3 m,約3~2 ka)と上部(標高-3 m以浅,約2~0 ka)で河川システムの形態がシート状からアナストモーズする河川チャネル堆積物へと変化することが明らかになった.シート状とアナストモーズする河川チャネル堆積物はそれぞれ低海水準期と海水準上昇期に一般的である.したがって,これらの事象は,約3~2 kaに相対的な海水準が現在よりも低く,その後現在にかけて上昇したことによって整合的に説明することができる.
著者
田辺 智隆
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.121, no.8, pp.265-278, 2015-08-15 (Released:2015-08-29)
参考文献数
19

長野市の北西部にある戸隠地域は,標高1,908mの戸隠山を中心に平安時代から山岳信仰の霊場となってきた場所である.地質学的には,北部フォッサ・マグナ地域の中央に位置し,新第三紀鮮新世の海成層が隆起してできた地域で,江戸時代から化石の産地として記録が残っている.「なぜ戸隠から化石がみつかるのか?」をテーマに,廃校になった小学校を利用した戸隠地質化石博物館が2008年に開館した.このコースでは,このユニークな博物館を見学するとともに,裾花川沿いの新第三紀の地層や化石の産出状況,地形などを見学し,長野の大地の生い立ちを学びたい.
著者
高橋 浩 志村 俊昭 加藤 聡美
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.124, no.6, pp.399-411, 2018-06-15 (Released:2018-08-18)
参考文献数
74
被引用文献数
1 5

日高変成帯は島弧ないし大陸地殻の衝上断片と考えられており,非変成堆積岩類からグラニュライト相に達する高変成度変成岩類まで観察できる世界的に見ても稀な地質体であり,島弧ないし大陸地殻の成因を解明するための絶好の対象となっている.1990年代~2000年代はじめまでに,日高変成帯の基本構造や発達史は確立されたかと思われた.しかし,2006年以降,変成岩類および深成岩類中のジルコンのU–Pb年代の報告によって,日高変成帯下部層(高変成度側)の主要変成作用の時期は19Ma頃であることが明らかとなり,従来の日高深成・変成作用の年代論(55Ma頃の主要深成・変成作用)の見直しが必要となった.また,日高変成帯上部層(低変成度側)は,中の川層群と漸移関係にあり,変成岩類の年代が40~30Ma頃を示すことから,変成帯下部層とは別のより古い時代の変成作用を被った地質体の可能性が浮かび上がってきた.つまり,日高変成帯はこれまで,古第三紀に形成された一連の高温型の変成帯と考えられてきたが,最近の研究成果に基づけば,新第三紀のグラニュライトを含む高変成度変成岩類と古第三紀に形成された角閃岩相から緑色片岩相で非変成中の川層群堆積岩類に移化する変成岩類とが接合した地質体である可能性がある.この巡検では,日高山脈南部地域において,日高変成帯上部層および下部層を構成する変成岩類および上部層に貫入する深成岩類を観察し,最新の研究成果を紹介する.
著者
田辺 晋 石原 与四郎
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.119, no.5, pp.350-367, 2013
被引用文献数
10

日本の沿岸河口低地の沖積層に一般的にみられる最上部陸成層は,これまでその分布深度や堆積年代にもとづいて"弥生の小海退"の根拠とされてきた.しかし"弥生の小海退"の存在は汎世界的なコンセンサスを得ているわけではない.東京低地と中川低地の最上部陸成層の堆積相と放射性炭素年代値を整理したところ,最上部陸成層を構成する氾濫原堆積物が標高-1 m以浅に分布し,最上部陸成層の下部(標高-7~-3 m,約3~2 ka)と上部(標高-3 m以浅,約2~0 ka)で河川システムの形態がシート状からアナストモーズする河川チャネル堆積物へと変化することが明らかになった.シート状とアナストモーズする河川チャネル堆積物はそれぞれ低海水準期と海水準上昇期に一般的である.したがって,これらの事象は,約3~2 kaに相対的な海水準が現在よりも低く,その後現在にかけて上昇したことによって整合的に説明することができる.
著者
岡田 篤正 杉戸 信彦
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.112, no.Supplement, pp.S117-S136, 2006 (Released:2007-06-06)
参考文献数
85
被引用文献数
2 2

中央構造線活断層帯は日本列島で最長の活断層であり,変位地形の規模も大きく明瞭である.断層露頭も見事である.1995年兵庫県南部地震(M7.3)の発生以降も,多くの調査機関や大学(研究者)が各種の活断層調査を実施してきた.とくに,ボーリング・反射法地震探査・トレンチ掘削調査などが各所で行われ,中央構造線活断層帯の性質・活動履歴・地下構造などもかなり詳しく判明してきた.こうした成果に基づいて,地震調査委員会(2003)から長期評価も公表された.四国中央部における中央構造線活断層帯の代表的な活断層地形や断層露頭などを見学するとともに,地下構造調査の成果も紹介し,活断層に関する総合的な考察を行い,残された課題や問題点などについて検討する.
著者
島津 光夫 西田 英毅 小西 博巳 竹下 良美
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.120, no.7, pp.247-253, 2014-07-15 (Released:2014-11-12)
参考文献数
11

Asphalt and asphaltite were found in the Yashiroda oil field where crude oil was produced between 1869 and 1925. This is a report on the first finding of asphaltite in Japan, covering the asphalt mass of heavy crude oil origin that flowed from a drilled well. The asphaltite specimen is black with brilliant luster and conchoidal fracture, and has a specific gravity of 1.17. X-ray diffraction analysis confirmed it as amorphous as evident from a broad peak at 2θ = 18°-25°. Biomarker analysis by GC-MS showed that the asphalt and asphaltite specimens are both of marine origin, the same as the crude oil bitumen collected from the Niitsu oil field. Many excavated asphalt remains at the Osawayachi ruins (Jomon-Heian to Kamakura periods) might have originated from the Yashiroda oil field, which is situated 600 m east of the excavation area.
著者
高野 繁昭
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.100, no.9, pp.675-691, 1994-09-15 (Released:2008-04-11)
参考文献数
53
被引用文献数
16 16
著者
高橋 修
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.106, no.12, pp.836-852, 2000-12-15 (Released:2008-04-11)
参考文献数
70
被引用文献数
1 3

関東山地秩父帯南帯および四万十帯北帯に分布する中生代付加コンプレックスを, 前期ジュラ紀から後期白亜紀にかけて形成された15のユニットに区分した.それらの復元された海洋プレート層序から, 関東山地では, ジュラ紀全般(第I期)および後期白亜紀(第III期)の付加体が連続的に形成された時期と, 最後期ジュラ紀~前期白亜紀の, 付加体形成の減衰の時期(第II期)が認められた.後者(第II期)は, 秩父帯付加コンプレックスと四万十帯付加コンプレックスの境界に一致している.また, 復元された海洋プレート層序は, 秩父帯および四万十帯付加体を形成した二つの異なったプレート(イザナギプレートおよびクラプレート)の沈み込みを示唆する.上述した付加の減衰は両プレートの沈み込みの変換期に起こった可能性がある.このように, 付加体の研究は, 中生代のアジア東縁のプレート運動史を考える上で, 重要な示唆を与えてくれる.
著者
八尾 昭
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.118, no.Supplement, pp.S90-S106, 2012-08-15 (Released:2013-02-21)
参考文献数
70
被引用文献数
1 3

本巡検では,紀伊半島西部の海岸に沿って北から南へ縦断し,秩父北帯・黒瀬川帯・秩父南帯を見学する.見学地点(7地点)において,御荷鉾帯(秩父北帯の北縁部)の緑色岩類とジュラ紀中世−新世珪質岩,秩父北帯のジュラ紀古世−中世メランジュと礫岩,黒瀬川帯の弱変成岩類とそれを不整合で覆う下部白亜系,黒瀬川帯の主要構成岩類(花崗岩類, シルル系−デボン系, ペルム系など)とジュラ紀新世−白亜紀古世被覆層,秩父南帯のジュラ紀中世−新世メランジュとそれに含まれる大規模な後期古生代石灰岩岩体,および秩父南帯南端部の白亜紀古世メランジュと仏像構造線を観察する.これらの見学を通して,秩父帯の付加体形成や秩父帯と黒瀬川帯の接合などが,日本列島の基盤地質構造発達史において重要なイベントであったことをおさえていく.
著者
亀高 正男 菅森 義晃 石田 直人 松井 和夫 岸本 弘樹 梅田 孝行 東 篤義 山根 博 杉森 辰次 魚住 誠司 永田 高弘 松場 康二 桑島 靖枝 岩森 暁如 金谷 賢生
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.125, no.11, pp.793-820, 2019-11-15 (Released:2020-03-26)
参考文献数
152
被引用文献数
1

舞鶴-小浜地域の5万分の1精度の地質図を新たに作成し,上林川断層の破砕帯の観察結果などと合わせて,超丹波帯と丹波帯の地質構造発達史を検討した.超丹波帯は後期ペルム紀〜三畳紀(?)付加体の上月層・大飯層・氷上層に,丹波帯はジュラ紀付加体の周山・雲ヶ畑・灰屋・鶴ヶ岡・由良川の5つのコンプレックスと古屋層に区分される.これらの地質体は衝上断層によって境され,大局的には北に向かって構造的上位かつ古い地質体が分布するパイルナップ構造を形成している.超丹波帯および丹波帯は東西~北西-南東走向で西〜北西に傾斜した軸を持つ半波長数kmの褶曲構造を形成している.この褶曲構造を切って北東-南西方向に,左横ずれカタクレーサイト帯を伴う地質断層としての上林川断層が延びている.活断層としての上林川断層は右横ずれ成分が卓越し,より古い地質断層の一部が横ずれインバージョンによって再活動していることが判明した.
著者
羽地 俊樹 山路 敦 仁木 創太 平田 岳史
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.125, no.12, pp.867-785, 2019-12-15 (Released:2020-03-26)
参考文献数
56
被引用文献数
7

近畿のグリーンタフ地域に分布する下・中部中新統の八鹿層と豊岡層の年代は八鹿層最下部が21.5Ma頃,豊岡層の上部が17~16.5Ma頃としかわかっていない.その間に500万年もの堆積年代が不明な期間あった.しかしその期間には,古地磁気回転と大規模な海進が起こったとされており,この堆積年代の欠如を埋めることがテクトニクスを論ずる上で重要な課題であった.そこで我々は,但馬妙見山東方の八鹿層中部から新たに見出した凝灰岩でジルコンU-Pb年代測定を行った.25粒子の測定結果のうち,統計的に除外された1粒子を除く24粒子から,19.38±0.23Maの加重平均値を得た.この結果,八鹿層の堆積と安山岩質火山活動は,19.4Ma以降まで続いたことが明らかとなった.また,本地域の古地磁気回転と海進の時期は19.4~16.5Ma頃に制約され,他のグリーンタフ地域と大差ない時期に起こったことになる.
著者
髙清水 康博
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.123, no.10, pp.805-817, 2017-10-15 (Released:2018-01-25)
参考文献数
76
被引用文献数
1 3

北海道太平洋側の古津波堆積物研究の現状と課題を,北方四島と北海道太平洋側の断層モデルに焦点を当てて示した.過去7000年間における国後島と色丹島の津波堆積物の層数は色丹島の方が多いことは,色丹島の方が海溝に近いため,規模の小さな津波でも地層中に記録されたためである.一方,国後島には規模の大きな津波のみが到達するため,巨大津波の履歴がよく記録されている.北海道の太平洋側の津波堆積物の分布を説明するために設定された複数の断層モデルの復元からは,北海道西部太平洋岸の波源として東北北部沖断層モデルの重要性が指摘された.北海道胆振海岸と青森県東通の津波堆積物履歴をあわせて考えると,少なくとも過去2500~2800年前以降に北海道西部太平洋岸に来襲した津波堆積物は1層のみであるということが見えてきた.