著者
水元 景文
出版者
日本教育心理学協会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.10, no.4, pp.225-231,253, 1962

対連合記憶の過程を習得時と想起テスト時に2分し, それぞれについてパターンとともにSおよびRの有意味性の記憶に対する効果が検討された。ここではパターンを一応記憶材料呈示の時空的な布置関係と考えて,習得時のパターンとしては,S→Rという特異の方法で呈示し学習させた。また,習得終了後の想起テストのパターンとしては,Fテスト(習得時のSとRの関係がテスト時でも変らない)とBテスト(習得時のSとRの関係がテスト時には逆になる)の2つが設けられた。有意味性の検討として,有意味綴りあるいは無意味綴りとかなもじ一字(たとえば,「アサーヒル」の対を「アーヒル」として覚えたという内観報告にもとずき,2字の綴りのうち,1字を最初らか消して,かな1字にしてしまつたもの)を対にしたリストを作つて行なった。<BR>その結果,習得時にはSあるいはRが有意味綴りだと無意味綴りよりも習得が容易であり,想起テストでは,BテストはFのそれより想起はむずかしいが,この場合でも有意味語はよく想起されるという結果を得た。
著者
一二三 朋子
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.490-500, 1999-12-30 (Released:2013-02-19)
参考文献数
20
被引用文献数
2 1

本稿の目的は, 日本語非母語話者との会話における, 母語話者の言語的処理及び内的処理の特徴を明らかにし, その関連を検討することである。母語話者同士, 母語話者・非母語話者を, 2人1組とし, 2つの話題で行わせた会話の録音資料と母語話者に対し行った質問紙調査を分析する。録音資料をカテゴリーに分類し, 出現頻度を換算, 対話者×目的の2要因分散分析を行った結果, 対話者が非母語話者のとき'情報要求と意味交渉, 母語話者のとき情報提供, 意見, 評価が, 有意に出現頻度が高かった。質問紙調査結果を分散分析した結果, 対話者が非母語話者のとき主導的役割の必要性, 母語話者のとき会話を楽しむ気持ちが, 有意に高く認知されていた。また, 会話中の配慮に関する因子の因子得点を分散分析した結果, 対話者が非母語話者のとき会話を円滑に進める配慮, 母語話者のとき自己表現を積極的に行う配慮が, 有意に高かった。最後に, 相手及び自己の発話カテゴリー, 質問紙評定値, 因子得点を用い重回帰分析を行った結果, 相手の情報要求, 評価, 相槌と内的処理, 相手の日本語レベル, 親密度と自己の発話との関連が明らかになった。
著者
中村 雅子
出版者
日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.76-85, 2003
被引用文献数
3

本研究では, 青年の環境意識や環境配慮行動の形成に及ぼす母親の言動の影響を, 母親と子どもから独立に回答を得て, 両者のデータをマッチングさせることにより検討した。分析対象者はオンライン機器による調査で回答を得た, 中学生から独身社会人までの男女およびその母親の273組である。環境意識尺度・環境配慮行動尺度を目的とする重回帰分析, および13の環境配慮行動のそれぞれの実行の有無を目的としたロジスティック回帰分析の結果, 以下のことが明らかになった。1) 子どもの環境意識尺度に対して説明変数として母親の環境意識尺度の効果が有意だった。2) 環境配慮行動尺度に対して母親の環境配慮行動, とくに実践とともに家族にも協力要請を行った場合の効果が有意だった。3) いずれの場合も母親変数の投入で重回帰分析の説明力が大きく改善された。4) 個別の環境配慮行動を目的変数とするロジスティック回帰分析では, 13項目のうち10項目について母親の環境配慮行動の実践-要請の変数が最も有効な説明変数であった。以上のことから, 環境意識形成および具体的な行動場面での母親の影響の重要性が確認された。また発達段階別に見ると, 子どもが中学・高校生の年齢段階よりも大学生等・社会人の年齢段階の方が母親関連の変数の影響が大きかった。
著者
中村 雅子
出版者
日本教育心理学協会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.76-85, 2003
被引用文献数
2

本研究では,青年の環境意識や環境配慮行動の形成に及ぼす母親の言動の影響を,母親と子どもから独立に回答を得て,両者のデータをマッチングさせることにより検討した。分析対象者はオンライン機器による調査で回答を得た,中学生から独身社会人までの男女およびその母親の273組である。環境意識尺度・環境配慮行動尺度を目的とする重回帰分析,および13の環境配慮行動のそれぞれの実行の有無を目的としたロジスティック回帰分析の結果,以下のことが明らかになった。1)子どもの環境意識尺度に対して説明変数として母親の環境意識尺度の効果が有意だった。2)環境配慮行動尺度に対して母親の環境配慮行動,とくに実践とともに家族にも協力要請を行った場合の効果が有意だった。3)いずれの場合も母親変数の投入で重回帰分析の説明力が大きく改善された。4)個別の環境配慮行動を目的変数とするロジスティック回帰分析では,13項目のうち10項目について母親の環境配慮行動の実政-要請の変数が最も有効な説明変数であった。以上のことから,環境意識形成および具体的な行動場面での母親の影響の重要性が確認された。また発達段階別に見ると,子どもが中学・高校生の年齢段階よりも大学生等・社会人の年齢段階の方が母親関連の変数の影響が大きかった。
著者
梶田 正巳 中野 靖彦
出版者
日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.160-170, 1973

1. TABLE1のごとく, 独立した2種類の対連合学習を5才から13才の5つの年齢水準の児童に実施した。刺激は, 線画で全体として関連のないようなものを選んだ。反応はカラーラベルである。実験は, パスの表裏に刺激と反応を入れ, 色のボールを当てる遊びとして実施した。学習完了後, 実験者は, 提示刺激を20秒間自由再生させ, その後でどのようにして速くボール当てをできるようにしたか, 質問した。そして, 実験者は, この応答と実験中に与えられる手掛りを基礎にして, 被験者がどのような学習型を採ったか判断した。カテゴリーは,(1) 刺激と反応を直接連合するS-R型,(2) 個別反応刺激のみS-R 結合し, それに属さぬ刺激には, 総て共通反応をするE R型,(3) 学習型を決定できないUD, とした。<BR>まず, 2種類の学習課題が, 発達的にどのようなパフォーマンスを生むか分析した。その結果, 次の事が明らかとなった。<BR>(1) 打切り基準内で, 学習基準を達成しえなかった被験者は, 5才児で最も多く, 7才児, 9才児と少なくなった。未到達者は, 第2学習課題で多かった。<BR>(2) 第2学習課題が, 第1学習課題より多くの試行数を要した。また, 年少児が, 年長児より多くの試行を必要とした。年齢水準と課題に相互作用はみられなかった。<BR>(3) どの年齢をとっても, 第2学習課題で提示刺激の再生される数は多かった。しかし, 刺激の何割が正しく再生されたかを示す正再生率をみると, 2種の学習課題に相違はみられなかった。また, 一貫して, 個別反応刺激の正再生されやすい傾向がみられた。<BR>(4) 年長児が年少児より, 個別反応刺激をはじめに続けて反応しやすい傾向がみられた。また, 個別反応刺激から反応する被験者は, ほとんど総てER型学習者と判定されていた。<BR>次に, 分類された学習型に分析の視点を移して, 整理してみると,<BR>(1) 特に, 5才児には, S-R型学習者が多く, 第1 学習課題では, 7才児でER型学習者がドミナントになった。第2学習課題) においても, 5才児でS-R型学習者が多くみられ, 7才児で両学習型は均衡し, 9才児では, ER型学習者が大多数を占めた。7才から8才の間に, 移行期のみられることが示唆された。<BR>(2) 第1学習課題では, S-R型とER型学習者の間に, 学習基準までの試行数の相違はみられなかった。しかし, 第2学習課題ではER型学習者がS-R型学習者より速く学習を完了しており, ここではうER型学習者の発達的増加が試行数の発達的減少に貢献していた。両学習課題のこのような相違は, 課題を構成する刺激の数によって考察された。<BR>2. 研究方法について対連合学習の実験では, 研究者の操作する実験条件にデータを整理する視座を定め, パフォーマンスの種々の側面について関係を調べるのが普通である。この研究でも, 始めに, そのような点から, 2種類の異なった学習課題が発達的にどのようなパフォーマンスを生じさせたか検討してきた。一般的に言って, このようなアプローチは, 研究者が誰でも一致しうるような, また, それゆえに, 再構成可能な独立変数に依存しているので, 資料を分析整理するには, 比較的危険度の少ない方法であろう。しかし, 一定の外部条件を操作したとしても, 被験者の中には実にさまざまな内的過程の生起していることは, あまりにも明らかなことである。ある操作が, ある内的過程に, 一義的に対応しているようなことは, きわめて稀なことではないであろうか。特に, 人間の学習のごとき, 複雑な対象を扱う場合には, その感をまぬがれえない。このように厳密にできる限り外部条件を整えたとしても, 多様な内的過程の干渉によって, パフォーマンスの高い予測性を十分に獲得できないでいるのである。たとえば, 著者らの弁別移行学習の研究においても, 移行条件は確かにパフォーマンスに有意差をもたらしはしたが, 条件とパフォーマンスの関連度は, せいぜいω2 =. 16にとどまっていた (梶田1972)。<BR>それでは, このような欠陥を補なう他の分析方法をとるとしたら, どのような方法が考えられるであろうか。直ちに可能な方法は, 所与の条件下で, 実際, 被験者がどのような内的過程を経ているかを質問し, 接近し, 記述, 分類することであろう。
著者
石川 信一 岩永 三智子 山下 文大 佐藤 寛 佐藤 正二
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.58, no.3, pp.372-384, 2010-09-30 (Released:2012-03-07)
参考文献数
34
被引用文献数
3 8

本研究の目的は, 小学校3年生を対象とした集団社会的スキル訓練(集団SST)の実施による進級後の抑うつ症状への効果を検討することであった。本研究では, ウェイティングリストコントロールデザインが採用された。対象児童は, 先に集団SSTを実施する群(SST群114名)と, SST群の介入終了後, 同一の介入がなされるウェイティングリスト群(WL群75名)に割り付けられた。集団SSTは, 学級単位で実施され, 上手な聞き方, あたたかい言葉かけ, 上手な頼み方, 上手な断り方, 教師に対するスキルの全5回(1回45分)から構成された。加えて, 獲得された社会的スキルの維持促進の手続きとして, 終了後に集団SSTのポイントが記述された下敷きを配布し, 進級後には教室内でのポイントの掲示, ワンポイントセッション, ブースターセッションといった手続きが採用された。その結果, SST群とWL群において, 訓練直後に社会的スキルの上昇がみられ, 進級後もその効果が維持されていることが示された。さらに, 訓練群とWL群は, 1年後の抑うつ症状が有意に低減していることが示された。以上の結果を踏まえ, 早期の抑うつ予防における集団SSTの有効性と有用性に加え, 今後の課題について議論がなされた。
著者
笠井 孝久
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.77-85, 1998-03-30 (Released:2013-02-19)
参考文献数
24

This study examined the effects of four situational factors related to bullying (ijime), i. e., the number of attackers, the relationship between the attacker and the attacked, the background of the act, and the type of the act, on children's cognition of an incident as ijime. Four hundred and sixty-eight primary school subjects and 318 secondary school subjects rated the degree to which they agreed the incidents, each of which was made by combining the four factors, as ijime. Three factors effect for primary school subjects' cognition, and all the factors effect for secondary school subjects', as well as some interactions, suggested that pupils' cognition of ijime was affected by a combination of these factors. Although primary school subjects considered the incidents as ijime more often than secondary school subjects, a particular type of act, neglect, was considered to be ijime by secondary school subjects more often than primary school subjects.
著者
犬塚 美輪
出版者
日本教育心理学協会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.152-162, 2002
被引用文献数
7

本研究の目的は,説明文読解方略について,具体的な認知的活動を表す構造を示し,その併存的妥当性および交差妥当性を検討するとともに,学年による方略使用の違いを検討することである。調査1では,読解方略は,「意味明確化」「コントロール」「要点把握」「記憶」「モニタリング」「構造注目」「既有知識活用」の7カテゴリに分類できることが示され,これらのカテゴリは,「部分理解方略」「内容学習方略」「理解深化方略」の3因子のもとにまとめられることが示唆された。これらの因子は,さらに上位の因子である「読解方略使用傾向」のもとにまとめられた。調査2では,発話思考法を用いて,上述のカテゴリの併存的妥当性を示した。最後に,調査3では,方略構造の交差妥当性が示され,さらに,学年間の比較から「要点把握」「構造注目」「既有知識活用」において学年による方略使用の違いを見出した。このことから,これら3つのカテゴリに属するような方略が,年齢によって発達するものであることが示唆された。
著者
柳岡 開地
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.64, no.3, pp.395-406, 2016-09-30 (Released:2016-10-31)
参考文献数
40
被引用文献数
1

私たちは日常様々な場面でスクリプト(Schank & Abelson, 1977)を利用している。スクリプトは, 様々な場面に共通する要素と場面特異的な要素から構成される。本研究ではこうした要素間の区別を, 場面変更時に柔軟に利用できるようになる発達過程とその認知的基盤に関する検討を行った。実験1では, 幼児67名を対象に柳岡(2014)の人形課題を改良した課題を実施した。実験2では, 幼児66名を対象として2つの時期に分けて, 実験1と同様の人形課題, 実行機能を測定する赤/青課題, DCCS, 9ボックス課題の3課題, 語彙能力を測定する絵画語い発達検査を実施した。本研究の人形課題では, ある行き先にむけて人形に服を着せる途中に, 他者が別の行き先への変更を指示する課題であった。この課題では, “着替えスクリプト”の共通要素と固有な要素を区別して変更できるかどうかを測定した。結果, 幼児期後期になると, 2つの行き先間で変更する際に共通の要素を脱がさず固有の要素のみ変更していたことから, スクリプトを柔軟に利用できることが明らかとなった。さらに, その認知的基盤として実行機能の発達が関連することが示唆された。
著者
古屋 喜美代 田代 康子
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.252-258, 1989-09-30 (Released:2013-02-19)
参考文献数
14

The present study was carried out to investigate the changes occuring while listening to a picture book. Two picture books based on the book “A DUCK AND A FOX” were made. One was constructed from the viewpoint of the duck, and the other from the viewpoint of the fox. The children could talk freely to each other in the test sessions. The main results were as follows.(1) Both the viewpoint of the book and the personality of the characters affected the viewpoint of the children. But children themselves often changed their point of view.(2) Children talked about many episodes concerning the duck while only a few episodes were given concerning the fox. It seemed that the duck was more appealing to the children showing a certain identification and a more sympathetic feeling with the duck than with the fox.
著者
青木 みのり
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.31-39, 1993-03-30 (Released:2013-02-19)
参考文献数
15
被引用文献数
3

The purpose of this study was to explore the influences of double-bind communication on human information processing system and emotion, and to examine how vocal information with incongruence of tone of voice and verbal content would be perceived and memorized. The experiment was carried out with 2-2 design of (tone of voice: positive vs negative), and (verbal content: positive vs negative). The subjects (80 female undergraduates) were derived into 4 groups of 20 persons each. Subjects while presented tape-recorded passages were asked to rate some scales about the passages, and to reproduce the passages as close to the original as possible. The results were as follows: 1) passages perceived as incongruent by subjects were recalled less than those perceived congruent; 2) recall errors were induced by the tone of voice; 3) subjects with high trait anxiety recalled less than those with low trait anxiety when perceiving incongruence, and 4) the passages with negative tone of voice and positive verbal content were perceived incongruent, while the opposite (positive tone of voice and negative verbal content) was not.
著者
和田 実
出版者
日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.386-393, 1992-12-30
被引用文献数
2

The purpose of this study is to investigate the effects of perceived social supports by friends and parents on psychological well-being in a life transition. In addition, the levels of ideal as well as present social supports are examined, and it is investigated whether the more social supports they have than they wish, the more effects they have on psychological well-being. Subjects are 165 freshmen (48 males and 117 females). Whether they had a life transition or not are based on their states of residence, i.e. living with parents or alone after getting into a university. Major findings are as follows : (1) Both social supports have an effect on psychological well-being, especially loneliness. That is, those having more social supports feel less lonely than thoes with less support. (2) The level of loneliness is determined by friends' social support, mostly emotional support. (3) The more social supports they have than they disire, the less lonely they feel and the more satisfied with their university life they are.
著者
森永 康子
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.45, no.2, pp.166-172, 1997-06-30 (Released:2013-02-19)
参考文献数
15
被引用文献数
2 1

Work values among women college graduates (N=399) in their sixth to eighth year after college graduation were investigated. Approximately 70% of the study sample were found to be currently employed outside the home. Many working women were single without children, while married women with children did not have jobs outside the home. Although employment, marital status, and parental status were predicted to relate to women's work values, only marital status turned out to be significant. Married women placed a higher value on gender equality and family concerns than did single women. The relationship between individual job turnover and work values was also explored ; women who changed jobs were found to place more importance on intellectual stimulation than those who did not. In the analysis of future work plans, it was found that those who planned to pursue their jobs for a long period or to reenter the work force showed work value patterns significantly different from those of their counterparts.
著者
榊原 彩子
出版者
日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.85-92, 1993-03-30

According to the view that the attribute of tones has two components : "pitch" (tone height) and "chroma" (tone chroma), absolute pitch (AP) is to be defined as the ability of "chroma" identification. The purpose of this study was to examine how well AP possessors of the ability to identify "chroma", and non-possessors of no such ability could identify "pitch". Subjects were 20 non-possessors, 10 AP possessors who were able to identify all tones' chroma (AP possessors [all]) and 10 AP possessors who were able to identify only white key tones' chroma (AP possessors [white]). According to our study, a pitch identification task showed differences among groups. AP possessors [all] showed to be superior to non-possessors. By contrast, AP possessors [white] proved to be the same as non-possessors. The results suggested that AP possessors [all] identified pitch absolutely, and non-possessors did it according to its relative heights of tones. AP possessors [white] showed confused error patterns.