著者
正井 博之
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.79, no.6, pp.403-408, 1984-06-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
41

調味料として古い歴史をもつ食酢の生産に関与する醸造微生物について, 本稿では酢酸菌を中心に最近十年前後の研究の進歩に重点をおいて解説していただいた。 前号までの清酒に関する微生物学についての解説同様, 醸造微生物学の進歩を正しく理解する手掛りになるものである。
著者
岩野 君夫 三上 重明 福田 清治 椎木 敏 島田 豊明 小幡 孝之 木崎 康造 新里 修一 荒巻 功 佐伯 宏
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.81, no.7, pp.495-498, 1986-07-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
9

南九州の焼酎製造場で実際に使用されている白麹を集め, 各種酵素活性の調査を行ったところ以下の知見を得た。1. 焼酎白麹の各種酵素バランスを清酒麹と較べてみると, α-amylaseが極端に低く, glucoamylaseとacid carb0xypeptidaseはほぼ同程度, acidprotease, transglucosidaseが極めて高くかつ生でん粉分解力を有するのが特徴である。焼酎白麹と泡盛麹の酵素活性を較べてみると, 活性のバランスはほぼ同様であるが, 泡盛麹は全体的にやや活性が低い。2. 焼酎白麹は調べた6種類の酵素活性とも変動率が17~40%と大きく, 最大値と最小値を較べると約2.7倍の大きな差があつた。3. 米麹と麦麹を較べると, 麦麹は6種類の酵素活性のすべてが低く, 特にα-amylase, transgnucosidase, acid proteaseに大きな違いが認められた。終りに臨み, 本実験に御協力をいただいた当研究室, 甲斐文男君, 未広康夫君に, 御指導を賜わりました当試験所中村欽一所長に深謝致します。
著者
笠原 秀夫
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.68, no.9, pp.659-661, 1973-09-15 (Released:2011-11-04)

きょうかい清酒酵母の生立ち, 特長, 使い方について簡明にまとめている。また種菌の保存, 種菌からスタートしてアンプル詰めにするまで, その後の検査を含めて酵母製造の道程は長く純粋培養の責務の重いことが窺われる。開発の問題では酒質に個性のある優良酵母の探究がとりあげられている。
著者
原 昌道
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.80, no.9, pp.601-602, 1985-09-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
3
被引用文献数
1 2

1 0 0 0 OA 静岡

著者
稲森 道三郎
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.69, no.10, pp.665-668, 1974-10-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
8
著者
小崎 道雄
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.81, no.12, pp.824-829, 1986-12-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
11

東南アジアは発酵食品の宝庫といわれるが, 中でもインドネシアはその最たる国といってよいであろう。それは, この国が地域的に広さと環境の変化に富んでいるために, 自ら沢山のバラエティーを生みだしたものと見られる。代表的なのがテンペで, この国が世界の文化に貢献しうる最高の財といわれ, 今や世界中から注目されている。その他にも数多くの地域発酵食品があるが, それらについては, 未だ余り紹介されてないものが多く, それらの中から, 特に興味ある二, 三の食品についての紹介である。
著者
小崎 道雄
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.69, no.11, pp.730-733, 1974-11-15 (Released:2011-11-04)

東南アジアは日本に近い国々であるのに, その酒についてはほとんど知られていない。たまたま東京農業大学の小崎教授が7イリピン大学客員教授として, かの地域の発酵食品の学術調査をされて帰国なさったので, その興味深い御研究の-端を御被露いただいた。
著者
加藤 百一
出版者
Brewing Society of Japan
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.285-291, 1968

本号より5回にわたリアイヌの酒の貴重な資料を著者にお願いしました。著者は北海道大学卒, 前札幌国税局鑑定官室長として北海道の実情にくわしいことはよく知られていますが, 本稿の資料の集成には多大の御苦心があったことと思います。
著者
二木 宏二
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.65, no.1, pp.30-34, 1970-01-15 (Released:2011-11-04)

清酒業界は5年後の自由化をひかえこれからますます販売力に差が生じて来るものと思われる。販売促進には各人それぞれに秘策をめぐらし活躍されているであろうが, その場合消費者の動向, PRの効果などの実態を正しくつかむ事が大事である。一生懸命販売作戦を展開しても, 的はずれであったリ, 無駄が多いようでは困りものである。ここにマーケッティング・りサーチの必要性が生ずるわけであるが, 私達は別にその道の専門家になろうというわけではないし, また個人として全国的なリサーチを繰リひろげようというわけでもない。手軽に自製品の市場における反応, 特定地域における拡売の可能性, 拡売法=などを検討するにはどうしたら良いかとか, こういう目的にはどういう方法を用いれば良いかかなどを理解しているだけでも非常に大きな武器となる。マーケティング・リサーチの実際をシリーズとして掲載する目的もそこにある。高度な調査はもちろん専門家に頼まなければならないであろう。その場合でもマーケティング・リサーチの仕組みを知っておく事は必要である。マーケティング・リサーチは決して大企業が莫大な資力をもってしてのみなし得るものではないし, 宣伝広告自体もテレビだけではなひ。身近かにいくらでもやる方法のある事を本講座を通じて理解していただければ幸いである。

1 0 0 0 OA 徳島

著者
福永 芳秋
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.91-93, 1974-02-15 (Released:2011-11-04)
被引用文献数
1
著者
中川 七三郎
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.68, no.11, pp.821-824, 1973-11-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
4

「うきこうじ味噌」が今味噌業者の大きな話題になっているのは, 近年この種のタイプの味噌が非常によく売れるようになったからである。それはこの味噌の品質がうまいという消費者を捉えているからであろう。そこで, この味噌の実際に通じた著者を煩わし, うきこうじ味噌の由来とその造り方について解説していただいた。

1 0 0 0 OA 津軽味噌

著者
櫛引 元三
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.68, no.12, pp.908-911, 1973-12-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
9
著者
編集部
出版者
Brewing Society of Japan
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.63, no.10, pp.1031-1036, 1968

本誌は本年3月に "おけ売りについてのアンケート" を全国的に実施し, その結果を第6号に掲載した。これに対応して "おけ買いについてのアンケート" を6月に実施したがこの結果をここに御報告する。今後のおけ取引の参考に供していただければ幸である。
著者
田中 利雄 岡崎 直人 五味 勝也 今野 宏 井出 光彦
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.79, no.4, pp.274-278, 1984-04-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
13
被引用文献数
1 1

清酒中のアミノ酸量を減少させる目的で, 低ACPase生産性麹菌の造成を紫外線照射により試みた。ACPase力価の低い菌が蒸米上での発芽が遅れることに着目し, スクリーニングした結果, 2株の低ACPase生産性変異株を分離した。このうち333-A株は蒸米上での生育も胞子着生能も悪く実用的でなかったが, 333-B株は生育も胞子着生能も良好であった。333-B株を使用した製麹では状貌が遅れ気味であったが, 製麹時間を48時間とし, 対照の市販種麹を使用した麹に比べ, ACPaseは著しく低いが, GAaseは高いという目的にかなう麹が得られた。また変異株の麹によるもろみは, 順調に発酵し, もろみ中のアミノ酸は, 対照もろみの1/2の量で推移した。生成酒はアミノ酸が少なくきれいな軽いタイプの酒質であり, 変異株の特徴が生かされたものと考えられた。