著者
坂本 大介 小野 哲雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.109, pp.15-20, 2005-11-08
参考文献数
7

ロボット技術の発展に伴い,今後実際に社会に出て人と共に暮らすことのできるロボットが登場することが予想される.ロボットが実際に人とともに社会生活を行うためにはいまだ様々な問題が残されている.特に,ロボットが既存の人間関係や社会関係にどのような影響を与えるのかという問題に関する研究は多く行われていない.本稿では社会的なロボットが人間関係,社会関係にどのような影響を与えるかを扱う学問であるロボット社会心理学を提案し,この有効性を確かめるための実験を行った.これによりロボットが実際に人間関係に良い影響も悪い影響も与える可能性があることを確認した.つまり,ロボットは人間関係を壊すことが可能性であり,同時に人間と共に良い関係を築くことも可能であることを確認した.これについて報告する.With the developments in Robotics, Robots that live with us will appear on the daily life in near future. However, there are many problems on social robots. In particular, the effects of robots behaviors influence the human relations and societies have not clarified. In this paper, we conducted an experiment to verify the effect of robots behaviors influence the human relations using the 'Balance theory'. The result shows that a robot can affect a good or bad influence on the human relations. A Human's impression of another human, had undergone a change by a robot. In other words, robots can construct or collapse the human relations.
著者
渥美 雅保
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.51(1997-ICS-108), pp.13-18, 1997-05-26

近年のWorld Wide Web (WWW)の指数的な成長に対して,Web上の情報にインデクスを付け情報収集を支援するサービスが多く提供されているが,ユーザの興味にあった情報を効率的に見つけるという点からはほど遠い状態にある.ユーザの興味を情報収集に反映させるためには,ユーザの興味を表すユーザプロファイルを情報収集システムに蓄積し,それらを情報収集において活用する個人適応化機能を情報収集システムに持たせることが有用な方法と考えられる.本論文では,情報検索,情報フィルタリング,ブラウジングといったユーザの情報収集を個人適応化するために,ユーザの情報収集過程からプロファイルを遺伝的アルゴリズムに基づき抽出する方法を提案する.また,情報収集結果の評価尺度として,ランク正確度,ランク再現度という尺度を導入する.そして,WWWからの情報検索を対象とした実験により,本手法に基づくプロファイル抽出の有用性と限界を示す.
著者
石塚樹 小野 哲雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.26, pp.23-29, 2007-03-14
参考文献数
5

昨今,情報処理技術の発達にともない,パーソナルコンピュータや携帯電話端末をはじめとした,高度な情報処理を実行することのできる機器が社会に広く普及し,人と機器との間に,従来の「使う」に加えて「対話する」という新たな関係が生まれはじめている.本研究では,集団における人の振る舞いを取り扱う領域において共通して重要な概念であるミクロマクロループと,そのループ構造を持つ例である拍手という行為に注目する.また,実際の人との間に同ループ構造を形成するように拍手を協創するシステムを実装し,それを用いた実験から,人と社会的相互行為を図るシステムにとって同ループ構造が重要であることを示す.Recently, the equipment that can execute advanced information processing including the personal computer and the cellular phone widely spreads to the society as information processing technology develops, and a new relation "Dialogue" in addition to "Use" arises between the person and the equipment. In this research, we focus on the concept "micro-macro loop" that is important to discuss about group interaction and the act of applause that is the example with micro-macro loop. We implement the system that collaborate applause with actual human as building micro-macro loop structure, and sustain that this structure is important for the system aims social interaction with human.
著者
小沢一雅
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS)
巻号頁・発行日
vol.1984, no.2(1984-ICS-034), pp.1-8, 1984-05-08

A research support system complex REDATO is implemented for handling a variety of problems related to the Japanese ancient tombs. REDATO consists of the three systems SIS (Symbolic Information System) GIS (Geographical Information System) and PIS (Pictorial Ingormation System) which deal with the databases SID GID and PID respectively. SIS is nothing but the so-called DBMS which manages the relational database SID. GIS performs interactive graphic processing for the geographical aspect of the tombs distributed all over the Japanese islands. GIS acts in cooperation with SIS providing various archaeological distribution maps of the tombs in specified regions. PIS handles pictorial informations of shapes of the tomb mounds in terms of the contour maps. Logical zooming pictorial query and the other interactive graphics are also performed by PIS.
著者
鳥海不二 西村 啓 浅野 千尋 石井 健一郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.26, pp.67-74, 2007-03-15
参考文献数
10
被引用文献数
1

年市場における個人投資家の割合は増加の一歩をたどっている.これにともない,アルゴリズムトレードを利用した取引が注目されている.しかしながら,投資家にとって取引エージェントの作成は敷居が高く,自動取引エージェント上に優秀なアルゴリズムを実現するのは困難である.そこで,本研究では投資スキルは十分にあるもののプロミングのスキルが十分ではない投資家に対して,その投資家の投資戦略を取引エージェント上で実現することを目指し,自動取引エージェントの作成支援システムを,第一回スーパーカブロボコンテスト用に開発した.その結果,コンテスト参加者の60%が支援システムを利用して取引エージェントを作成した.作成支援システムによって作られた自動取引エージェントは,Javaプログラミングによって作成された自動取引エージェントと比較して遜色の無い取引を行うことが出来ることを確認した.また,プログラミングスキルの低い投資家に対してもアルゴリズムトレードへの参加を促すことができたことを確認した.Recently, automatical trading agents are received attention from traders. However, it is hard to develop them for individual investors who have little programming skills. Thus, we proposed a support system for trading agents design for "Super kaburobo contest" which is a contest of automated stock trading. Consequently, the 60% of associate participants used the support system. Additionally, it is confirmed that trading agents developed by the systems are comparable to java-programed trading agents.
著者
折原 良平 大須賀 昭彦 楠井 洋一
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS)
巻号頁・発行日
vol.1991, no.16, pp.137-146, 1991-03-06

正規論理プログラム上での類推の意味を、仮説推論におけるgeneralized stable model()意味論によって与える。まず、類推を考えるに当たっての異常な場合を表す述語を定義する;すなわち、p(),q(),p()が与えちれた場合のab()⇔p()∧?q()である。さらに、こうして定義された述語の否定が本体に現れるような節をもとのプログラムに加える。こうして作られたプログラムのGSMがもとのプログラムの類推的モデルである。仮説推論における証明手続きをもとに作った類推的証明手続きも併せて紹介する。The meanings of analogical reasoning for normal logic programs are described by generalized stable model (GSM) semantics for hypothetical reasoning. We define predicates that denote unusual cases within analogical reasoning; for example, ab(X)⇔p(X)∧¬q(X), where p(s),q(s),p(t) are given. We also add rules with negated occurrences of such predicates into the original program. In this way, analogical models for original programs are given in the form of GSMs of extended programs. A proof procedure for analogical models which is based on an abductive proof procedure is also presented.
著者
小山 謙二 河野 泰人
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS)
巻号頁・発行日
vol.1993, no.54(1993-ICS-088), pp.29-42, 1993-06-23

詰将棋は思考パズルとしての精巧な論理性と音楽、美術のような感動を与える芸術性を持つ。我々は、詰将棋の傑作とは何かについて解明するために、単なる定性的な評価だけでなく、詰将棋のデータベース (約12000問題) を構築し、従来の作品に関する客観的データの収集、分析、考察を行なってきた。今回、主観と客観を結びつける実験として「将棋世界」誌で行なわれた7手詰・5手詰コンテストを研究題材として選んだ。まず、このコンテストの評価に影響を与えたと思われる項目について定量的に計測し、得点 (感性の総合評価) との相関係数や従来作品との差を分析した。たとえば詰め上がり図の閉塞度の小さな問題が高得点に最も貢献していることが明らかになった。さらに詰将棋のルールと感性についても定量的に考察した。
著者
小方 孝
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS)
巻号頁・発行日
vol.1992, no.92, pp.87-94, 1992-11-19

本稿では、解釈に基づく物語生成について考察する。物語生成は、断片的な事象の集まりを個々の語り手ごとに特有の解釈を通じて一貫した記述に変形する過程である。物語生成システムにおいてこのような解釈機構を強化することによって、断片的な事象を特定の視点から整合的に構成すること、事象の配列や取捨選択の基準の明確化、物語生成のための戦略や技法あるいはレトリックの組織的な使用が可能になる。ここでは、このような解釈に基づく物語生成過程が、語り手と聞き手の対話に基づく解釈枠組の設定、この解釈枠組を通じて断片的事象の空間を探索することによるテーマ生成、テーマに基づく素材の収集と物語生成戦略?物語生成技法の設定、これらを用いた物語の具体的生成というフェーズからなるという仮説を示す。そして、エスノメソドロジー研究で取り上げられた物語例を用いて、このような解釈に基づく物語生成過程を具体的に説明する。In this paper, I describe the narrative generation mechanisnas based on interpretive processes of events. In the narrative generation, narrators transform fragmental events to a narrative text with a coherent structure based on each narrators' frameworks of interpretations. A narrative generation process by an interpretation consists of next phases: deciding a framework for the interpretation by the interaction between a narrator and a lisner; searching a events' space by this framework; the generation of a narrative's theme; collection of necessary events based on the theme; planning both the narrative generation strategies and techniques; the narrative generation using these strategies and techniques.
著者
山本 仁志 石田 和成 太田敏澄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.29, pp.147-152, 2004-03-17
参考文献数
6

インターネット普及によって,消費者間オンライン市場という新しい取引形態がもたらされた.しかし,ネットワークを介したコミュニケーションの特性として,匿名性や参加離脱の容易性があるため,参加者には貢献することなくサービスを受け取りたいという誘引が働く.また一方で,ネットワーク上では,三課のためのコストや情報投入のコストが低いことから,利他的な行為をもたらす誘引も働く.オープンソースコミュニティなどが一例である.こうした環境下で,非協調行動を抑制するメカニズムとして,参加者相互が取引相手を評価し,その結果を評判として共有する評判管理システムがある.我々は,先行研究において,囚人のジレンマの枠組みでオンライン市場をモデル化し,シミュレーション実験をおこなった.その結果,オンライン市場では,ポジティブ評判管理システムが協調行動を促進することを示した.本論文は,囚人のジレンマを表現する利得行列に対して,「誘惑」「貢献」という二つの指標を提示することで,取引される財の特質を議論することを可能にした.更にシミュレーション実験により,オンライン市場では物財の取引にはポジティブ評判システムが有効であり,情報財の取引では,ネガティブ評判システムが有効であることを示した.This paper discusses the effectiveness of sharing information concerning the reputations of buyers and sellers making online transactions in a consumer-to-consumer (C2C) marker. We developed a computer simulation model that describes online transactions with a reputaion managemant system that shares information concerning the reputations of consumers. The model take an agent-baed approach in which agents' actions are based on the iterated prisoner. No model exists to analyze C2C markets even though these are many case studies concerning the sffectiveness of sharing reputation information among participants in a market. The simulation results revealed that a positive reputation system can be more effective than a negative reputation system for an online transaction, eve though the negative one can work for a traditional transaction. The result should be an important consideration when designing practical reputation management systems for online transactions.
著者
小山 謙二 河野 泰人
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1993, no.54, pp.43-55, 1993-06-23
被引用文献数
4

詰将棋データベースの統計解析結果について述べる。我々は実戦型問題を中心に12697問からなる詰将棋データベースを作った。データベースに格納された問題を、駒の個数、玉の位置、玉の回りの閉塞度 (静的側面)、着手の頻度、捨て駒と取り駒、着手選択率、評価関数の評価と先読みの有効性 (動的側面) の観点から分析する。これらの解析結果は詰将棋の感性評価に役立ち、またコンピュータプログラムが詰め将棋をより効率的に解くためにも有用である。This paper describes the results of analyzing the database of Tsume-shogi (mating problems of Japanese chess), which consists of 12697 Tsume-shogi problems with solutions. We analyze the problems from the viewpoint of static aspects (e.g. the number of pieces on the board, the position of Gyoku (King), and the closedness around Gyoku), and of dynamic aspects (e.g. the frequency of moves, sute-goma (sacrificed pieces for mating), the choice of moves, evaluations of scoring functions). These results are useful for evaluating of quantity of impression, and effective methods for solving Tsume-shogi problems are obtained.
著者
上田 雄悟 星野 力
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1994, no.20, pp.17-24, 1994-03-08

「猫とネズミ」と名付けたゲームを構築し、タラシファイア・システム () の学習効果を調べた。従来のAI的な手法によって記述されたルールが、if (餌がある) then (食べろ) のように明示的に、上位のレベルで表現されるのに対して、ここではルールを明示的に記述することを避け、if (自分の座標・相対速度・残り体力) then (動く方向と力・抽獲行動の有無) のように非明示的に、より下位の物理レベルの記述をしている。また、優秀なルールの系列を積極的に記憶する発火の実績を重視したアルゴリズムを考案し、常に安定して好成績を残すことに成功した。バケツリレー・アルゴリズム () の検証を行うことで、Hollandが主張する橋渡しクラシファイア (idging classifi) の存在も確認された。さらにランダムに設定された初期ルールから、優秀なルールに進化させることで知識の獲得を行なった。これは、ルールを創発 (er) させるという意味で、非明示性をコンセプトとする人工生命のアプローチでもある。Classifier Systems (CS) was applied to the learning of cat and mouse in the simulated "Cat & Mouse" pursuit-evasion game. The traditional explicit rules conventionally taken in the Artificial Intelligence research would be of the type: "if (food exists) then (eat it)". On the contrarily, the rules here is not of this type but ia subject to the lower-level descriptions, such as "if (coordinates, velocity, energy) then (direction and force to move or capture)". The simulation resulted in the rules improved from the initial random default rules: A better rules of a mouse which were able to flee from a cat. The level of the emergence is so low that the intelligent cat or mouse would have evolved in the frame work of the Artificial Life (AL).
著者
松田 昌史 松原 繁夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.24, pp.85-90, 2005-03-15

複数の売手が、複数同一財を出品するオークションメカニズムを考案する。インターネットオークションにおいては多くの場合、相手の素性が不明であり、相手が優良な取引相手かどうかを知ることが困難である。社会的に効率の良い財の割当てを達成するためには、望ましくない取引相手をオークションから排除することが必要である。そのための方法として、本稿では買手が得た情報を他者と共有することで、望ましくない売手を特定し、取引から排除するオークションプロトコルを提案する。本プロトコルの特徴は、売手の素性がわからない状態の時に、一部の買手が売手と取引を行うことでその売手の情報を獲得し、それを他の買手や主催者と共有する誘因を、価格を優遇することで与える点にある。解析では、買手が正直に情報を共有することが均衡になることを証明する。また、計算機実験を行い、提案プロトコルでは社会的に望ましい割当てに近い状態が実現されることを実証する。To achieve a socially efficient allocation in Internet auctions, it is important to exclude insincere sellers,i.e., it is necessary to investigate unidentified sellers and share information on them. However, the first buyer (investigator) may suffer a loss if the seller is insincere, which discourages the buyer being an investigator. To solve this problem, we design auction protocols that motivate buyers to investigate unidentified sellers by determining an appropriate amount of payment. We prove that buyer`s truth telling is in equilibrium in this protocol. Moreover, experimental results show that the social surplus obtained by our protocol is close to an efficient allocation.
著者
CHO Heeryon 稲葉 利江子 石田 亨 高崎 俊之 森 由美子
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.110(2006-ICS-145), pp.1-8, 2006-10-25

絵文字メッセージをやり取りして人間同士が意思疎通するには,コミュニケーションに参加している人間たちが同じ絵文字解釈(意味理解)を持たなければならない.絵文字コミュニケーションシステムの潜在利用者である日本と米国の子供たちが,同じ絵文字解釈を持つかを調べるために,システムで利用される120個の絵文字の意味を問うアンケート調査を行った.結果,ジェスチャー,色と性別,時間,空間,馴染みのもの,顔/表情の六つの領域に関係する19個の絵文字に対して,両国の子供が異なる解釈を持つことが分った.ここでは,多様な解釈を持つ絵文字を,絵文字コミュニケーションシステムでうまく利用するための方法として,絵文字の解釈語リストと頻度情報を利用し,たくさんの絵文字の中から検索語に関連する絵文字を検索する方法を提案する.提案手法は,絵文字の意味的なあいまい性を考慮した検索を実現し,文化的な解釈の差を扱う検索システムの土台となる.
著者
月本 洋
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.96, pp.19-24, 2000-10-13

人工知能には記号主義とコネクショニズムがあるが、各々欠点があり、それを統合する記号パターン研究がなされている。本論文では身体化人工知能(Embodied AI:EAI)を提唱する。これは、コネクショニズムと記号主義を仮想的身体運動である想像を通して統合することを特徴とする。EAIでは、記号処理は感覚運動用に訓練された人工神経回路網から構成される。想像が身体を必要とするので、EAIは、ロボットでは実現できる。EAIは、身体のない計算機では、想像の言語的側面であるメタファー等に基づく人工知能(Metaphor Based AI:MBAI)として実現される。The integration of connectionism and symbolicism is studied in order to solve their defects. This paper presents a new paradigm called Embodied AI(EAI) which is an integration of connectionism and symbolicism through imaginations. EAI insists that symbolic processings should consist of artificial neural networks trained for bodily movements. Imaginations need bodies. Robots can realize imaginations, and so can realize EAI. Current computers do not have bodies, and so cannot realize imaginations. Since the main linguistic aspects of imaginations are metaphors, EAI is realized as Metaphor Based AI (MBAI) in the current computers.
著者
川島 隆徳 徃住彰文
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.61, pp.17-24, 2008-06-25

オントロジーの知識を持った専門家だけが構築できる伝統的なオントロジーに対して,専門的知識無しで構築できるオントロジーは,オントロジー構築の敷居を下げるばかりでなく、新しい機能や用途を持つ可能性がある.フォークソノミーの手法を応用したオントロジーとしてフォークオントロジーを定義し,その概念的な枠組みの特徴づけをおこなった.1) 多義性を許し,2) 大規模性を前提とするフォークオントロジーの,大人数による協調構築をサポートする GUI エディタとして, Folk Ontology Workspace (FOWS) を設計し実装した.A major obstacle for ontology construction is that it requires high levels of both domain expertise and ontology skills to maintain internal consistency. In this paper, we propose a conceptual framework for a folk ontology which people can construct with only the appropriate domain knowledge. In order to realize this collaborative ontology construction, we have developed the Folk Ontology Workspace (FOWS), which is an ontology editor for distributed environments implemented in Java.
著者
柳田 靖 鈴木 恵二
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.26, pp.15-22, 2007-03-14

テーマパーク問題とは,現実問題に即した群ユーザ支援研究を行うための一つの例題であり,大規模動的スケジューリングを単純化した問題として提案されたものである.本稿では,このテーマパーク問題に関してより現実問題に近い多種多様な環境・状況を実現するために,スモールワールド・ネットワークやスケールフリー・ネットワークを代表とする複雑ネットワークの概念を用いたテーマパークモデルを提案する.また,様々な状況に瞬時に対応できる施設利用調整のための巡回戦略を適用したマルチエージェントによって,そのモデル及び戦略の有効性と効率性を比較・検証していく.そして,提案モデルにおける大規模な個人スケジュール調整のための巡回戦略による群ユーザ支援の可能性を示していく.The theme park problem is one of exercises to research on the Mass-User support of applying social problem and it is suggested as the problem that simplified on a large scale dynamic scheduling. In this paper, it is suggested the theme park models which used the general idea of the complicated networks such as small-world networks and scale-free networks to come true the complicated environment such as the real problems. It is compared with the effectiveness and efficiency of the models and the strategies to introduce the multi-agents which is applied the traversal strategies that can support the various situation to coordinate the institutions using instantly. In addition, It is shown that possibility of the Mass-User support by the traversal strategies for large-scale personal schedule adjustment in the suggestion model.
著者
小山 英朗 生天目 章
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.20, pp.19-24, 2008-03-05

ランダムに存在する目標を最も効率的に探索する方法に関しては,多くの分野で長い間研究されてきた.最近,探索空間の広さと比較してわずかにしか存在しない稀少資源や目標を探索するとき,Levy Flight に基づく探索は Random Walk に基づく探索よりも効果的であると報告されている [1].しかしながら,両モデルに基づく効率性の定量的比較や資源密度と効率的な探索の関係及び目標が移動する時の効率的な探索法などについては,まだ十分に研究されていない.本研究は,Random Walk に基づく探索と Levy Flight に基づく探索を定量的に比較する.特に,目標到達までに要するステップ数を比較し,目標密度の違いによる影響について比較する.また,目標が移動するとき,両モデルによる探索効率に変化が現われるかを実験する.その結果,希少な目標を探索するには,Random Walk 探索よりも Levy Flight 探索法の方がはるかに効率的であることを示す.What is the best strategy for efficient search of randomly located targets? This question has been studied in many fields. Recently it is reported that Levy Flight search is more efficient than Random Walk based search in sparsely target site. It has not also been argued that quantitative comparison, relation of between density and efficient search or efficiency of searching when target is moving. In this study we have comparison study of Random Walk and Levy Flight. And we compare efficiency of searching of Random Walk and Levy Flight. At first, we experimented that influence of changing percentage of target sites in number of steps until which reaches target site. Secondly, we experiment that whether the change appears in detection efficiency when the target site is moving. As a result, regardless of stationary and moving, we are able to appear that the detection efficiency of Levy Flight search far exceeds that of Random Walk search under sparsely target site.
著者
岡野 美和子 石川 孝 小方 孝 寺野 隆雄
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS)
巻号頁・発行日
vol.1992, no.92(1992-ICS-085), pp.73-80, 1992-11-19

我々は、4コマ漫画の作成支援を対象として、[面白さ] (=面白い概念) の創造を支援するシステムに関する研究を進めている。本報告では、その中間的な結果を報告する。我々の分析によると、多くの4コマ漫画の [面白さ] は次のようにして生じていると考えられる。()特定のオブジェクトが、異なる状況では、別の意味をもち、()そのオブジェクトが意味のミスマッチを潜在的に引起こしているとき、()作者が、それを陽に認識し、漫画に表現することで面白さが生ずる。本報告では、この仮説に基づいて、創造支援システムの枠組みを提案するとともに、"コポちゃん"の漫画を例に、このシステムの動作原理について説明する。