著者
中島 秀之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1994, no.67, pp.71-79, 1994-07-21

我々は"新ソフトウェア構造化モデル"プロジェクトにおいて,柔軟に協調的動作を行なうプログラムを構築する方法論を研究している.本論文ではこれらを満たすプログラミング像として,有機的プログラミングの考え方を提案し,その上のマルチ・エージェントシステムの実現に関して述べる.We are developing a new software methodology for building large, complicated systems out of simple units. The emphasis is on the architecture (called cooperative architecture) which is used to combine the units, rather than on the intelligence of individual units. We named the methodology "organic programming" after the flexibility of organic systems such as plants and animals. This paper describes how to implement "agents" and communication among agents on Gaea.
著者
山田 誠二 山口 智浩
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.105, pp.93-98, 2002-11-12
被引用文献数
1

ペットロボットやお掃除ロボットが実際に一般家庭に広まる時代をむかえ,今後人間とロボットとが関わりをもつ状況が増えることが予想される.そのように,人間とロボットがインタラクションをもつとき,人間は不可避的にロボットに適応し,ロボットも人間に対して適応することが期待される.本研究では,人間がペットロボットをしつけて,行動をコントロールできるようになる枠組みを提案し,そこにおける人間とロボットの相互適応のためのインタラクション設計について議論する.This paper describes a framework for mutual adaptation between a human and a pet robot, and design of the human-agent interaction. In our work, a pet robot learns which behavior it should execute when some stimuli are given and a human user learns how to give commands to the robot through its various sensors. A pet robot utilizes a computational classical conditioning model for learning to interpret human commands. Finally we discuss heuristics to accelerate this mutual adaptation.
著者
五十嵐 創 植野 研 尾崎 知伸 森田 想平 古川 康一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.30, pp.1-6, 2003-03-13
被引用文献数
1

チェロ演奏スキルは,訓練によって獲得される,筋骨格系の整合的な一連の動作を行う能力であり,、身体知の一種である.身体知の獲得の目的は,演奏,踊り,各種のスポーツなどのスキルを向上させることである.身体知のもんだいは,それが暗黙的であり,職業演奏家や,プロスポーツプレイヤーが自身で何をおこなっているのかを把握できない点である.本研究の目的は,身体知をモデル化し,その暗黙知を言語化することである.本論文では,特に基本的なチェロ演奏スキルのひとつとして,しなやかな弓の返し動作を取り上げ,そのモデル化にベイジアンネットワークを用いることを検討した.ここでは,その基本構想を明らかにする.In this paper, we discuss the problem of modeling human skill in Bayesian network. The purpose of skill modeling is to use the model to improve performances in such activities as playing instruments, dancing, and playing various kinds of sports. The difficulty of human skill analysis comes from its tacitness: even professional viloinists or cellists do not know how they are playing. This paper defines a basic framesork of the research by proposing possible representations and structures of the Bayesian networks for human skill, and by defining the purpose of model usage. We furthermore discuss how to assign conditional probability tables in each node of the proposed Bayesian networks by accumulating obserbational data by a motion capturing system as well as by a surface electromyogram. We also discuss how to compare profeessional players with amateurs using Bayesian network representations.
著者
松山 剛 渡部 広一 河岡 司
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.26, pp.173-180, 2007-03-16

コンピュータによる円滑な会話を実現するためには,人間が持つ常識的な知識や,社会生活を営むための文化に関する国語や算数などの教養知識からなる常識知識を用いて,文章を理解することが必要になる.日常会話の中には数量を含む文章や演算が必要な文章があり,人間は常識知識を用いて言葉の意味,文脈,数量の論理関係の判断を行うことにより文章を理解している.そこで,数量を含む文章の代表的なものとして,演算が必要な算数に関する文章である算数問題に着目し,その解決を目指す.そして,辞書や常識知識を用いて,自然言語文章から対象とする問題を判定し,正しく判定された問題に関しては解答を求める算数問題解決システムを構築する.There are sentences including the word about quantity and sentences which needs calculations in the daily conversation. We humans understand the sentences by judging meaning of the word, the context and logical relation of the amount with "Commonsense Knowledge." We focus on "arithmetic problem" which is typically including the word which means an amount. And the problem needs an calculations, too. We construct Solution System in Arithmetic Problem using "Commonsense Knowledge." This system is able to judge "arithmetic problem" from natural language sentences, and answers the problem judged from those sentences correctly by using dictionaries and "Commonsense Knowledge."
著者
大澤幸生 須川 敦史 谷内田 正彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.45, pp.7-12, 1998-05-27
被引用文献数
5

コンピュータ上で作業を行なっている時に,以前に使用あるいは参照したファイルの数々を再度使用,参照する必要は頻繁に発生する.しかし,ファイルの名前が分からなかったり,複雑な構造のディレクトリに保存されていたりすると,多数のファイルをいちいち開いて中身を確認するという面倒な作業を課せられてしまう.本研究では,ファイル整理を自動的に行なうシステムの実現を目的とする.その手法として,過去に使用・参照した各ファイルの用いられた履歴をユーザの行動に関する文章のように見立て,文章における単語の関係・重要さを自動表示する手法KeyGraphを(単語⇔ファイル)という対応からそのまま転用してファイルの関係・重要さを二次元ディスプレイに表示する.It is a frequent and daily desire to search files previously used by the same user. If one cannot find the wanted file easily, one may use file-searchers or may open some directories. However, it is troublesome if the file name is forgotten or if the file is hidden in some deep directory in a complex srtuctrure. This paper aims at visualizing important files for the current user. Here we employ KeyGraph, a indexing and visualizing tool of document contents. That is, here the history of a user is regarded as something like a document, and files are something like words. The presented system shows graphically which files and clusters of files are important for the moment, for the current user, by exactly the same manner as KeyGraph.
著者
小島 一浩
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.85, pp.123-130, 2004-08-05

本研究では,Peer-to-Peer(P2P) システムにおいて,コンテンツ発見を容易にするために,ユーザの嗜好に着目する.Peer が公開しているテキスト・コンテンツからPeer の嗜好を定義する.さらに,嗜好の類似したPeer をネットワーク上で近くになるように自己組織化的に再配置し,P2P ネットワーク上にクラスタを形成する.これにより,ネットワークの通信負荷を抑制しつつ,コンテンツの発見率を維持させることができる.さらに,自己組織化されたネットワークの1) ネットワーク直径,2) WS クラスタリング係数を測定したところ,Small-World ネットワークが形成されていることが分かった.また提案プロトコルの実装例として,研究者向けサービス,論文の分散アーカイブ・検索システムの開発例を紹介する.In this paper, to improve the Peer-to-Peer(P2P) search performance, I focus on the user's preferences. A user preference is calculated from the documents that are shared by user. The P2P network is reconfigurated according to the proposed algorithm, so that clusters are self-organized. I evaluate the performance of the self-organized network through simulations. These results show that the self-organized community network keeps the high query hit rate without overflow. Moreover, the self-organized network shows the properties of Small-Worlds, that is, 1) low diameter and 2 ) high clustering coefficient. As an example of implementation, I show the P2P archive and search engine system of articles for researchers.
著者
犬童健良
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS)
巻号頁・発行日
vol.1996, no.105(1996-ICS-106), pp.37-44, 1996-10-30

本論文では,意志的主体は脳の代理人であるという仮説の下で,ゲーム理論にもとづくナッシュ遂行理論を用いたエージェントのメンタルモデルを提案した.これは知能の計算メタファーと限界合理性概念という,認知科学と意思決定科学それぞれにおける説明の難点を補うものである.
著者
犬童健良
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS)
巻号頁・発行日
vol.1994, no.67(1994-ICS-095), pp.87-88, 1994-07-21

著者の研究スタンスは、自己意識の認知的モデルを探究するにあたって、市場理論や非協力ゲーム理論(あるいはメカニズムデザイン論)とのアナロジーから出発し、心の社会における調整(ordinati)として捉えることであった[4,5].しかしこれら合理性に基づく協調のための一連の語り口は、じつは分権的調整を支える論理的な正当化の信念(stifying beli)にはなりえないことが最近のゲーム理論の文献[2]で論じられている.ここで協働(operati)は、むしろ調整のしくみを通じて各個人の能力の限界が克服されるときに興味ある現象であったことを思い出さずにはいられない.じっさい協働はC.?.Barnardから、後にH.A.Simonがその定式化を受け継いだ、限定された合理性(unded rationali)の概念や満足化原理が論じられたオリジナルの文脈であった.しかし、そもそも合理的でない人がどうやって自分に許された合理性のうち、協働のために放棄すべきかを定められるというのだろうか.
著者
松田 博志 淀川 英司
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.105(2004-ICS-137), pp.49-54, 2004-10-29

自律的に行動するエージェントにとって、知識量は対応限界を意味する。自律性を保持しつつ知識を増加させ、対応能力を高めるためには、エージェント自らが知識を獲得する必要がある。そこで、未知のオブジェクトに対して試行錯誤的に既知である行動の知識の適用を試みることで、オブジェクトの知識を後天的に学習し、同時にエージェントを個性化するために、試行錯誤時に受けた感情の変化を学習するモデルを作成した。これによって、各エージェントのオブジェクトに対する印象の違いを利用した、個性を実現できると考える。本稿では、作成した刺激と反応による後天的学習情動モデルの概要を述べ、グリッドワールドでシミュレーションした結果についても述べる。
著者
小嶋 秀樹
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.96(2000-ICS-122), pp.13-18, 2000-10-13

いまロボットに必要とされているのは,人間の社会的活動にコミットする能力である.社会的活動は,他者との効率的な協調・競争を実現するものであり,他者の行動を予測・制御する能力によって成り立つ.本論文では,この他者行動の予測・制御という視点から,他者の心的状態にアクセスするための「心の理論」を,とくにその発達に焦点をあててモデル化する.この社会的発達モデルは,原初的な共同注意と模倣を出発点とし,他者の行動を間接的に疑似体験することによって社会的な行動パターンを蓄積していく.また,遅延模倣やランダム反応といった自発的行動を,他者(とくに養育者)からのフィードバックに応じて意味づけしていく.このような他者とのインタラクションをとおして,他者が物理的・社会的環境についてもっているモデルを探索し,さらに社会のなかで共有されたプロトコル(ジェスチャ・言語など)を探索していく.この探索活動は,マクロ的には社会的発達であり,ミクロ的にはコミュニケーション(社会的コミットメント)でもある.
著者
和泉 潔 大勝 孝司
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS)
巻号頁・発行日
vol.1995, no.105(1995-ICS-102), pp.7-12, 1995-11-07

本研究は,実際の経済現象の分析における人工市場アプローチの有効性を調べるために,外国為替市場を一つのケーススタディとして,人工市場アプローチによる新しいモデルを構築し,予測力と説明力の評価を行なった.その結果,予測力においては,既存の為替モデルに比べて10%以上,予測誤差を小さくすることが可能となった.また,説明力に関しては,市場参加者の予想の同調と完全な一致により,1988年から1991年の為替バブルの成長と崩壊がもたらされたことを示すことができた.これらの結果により,本研究は人工市場アプローチが現実の経済現象を定量的にも分析することの有効性を示すことができた.
著者
斎藤 一 西川 浩司 大内 東
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.29(2003-ICS-135), pp.1-6, 2004-03-15

近年,企業経営において,BSC(Balamced ScoreCacd)戦略マップを,組織構成員に戦略を共有させるためのツールとして利用する事例が増えてきている.また,一部の行政組織では,BSCを組織評価に利用している.しかし,組織のプロセスを明らかにすることが困難である観光戦略策定のような場合,BSCの利点が発揮されにくい傾向がある.本研究では,BSC戦略マップに構造モデリング手法を導入することで,このような問題を解決し,戦略策定を支援する方法を検討する.
著者
安藤司文
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS)
巻号頁・発行日
vol.1991, no.75(1991-ICS-078), pp.1-10, 1991-09-12

本研究では,人間の頭の中にある概念構造を記号化して取り出したものを意味言語となずけ,この意味言語を用いて,自然言語の中に存在する知的なメカニズムを解明しようとしている.本論文では,次のことが明らかになった.即ち,ある自然文を意味言語に変換し,その意味言語において下位?左側優先のルールに従って,格構造を論理構造(論理構造)に変換し,さらに固有名詞を変数名詞に,また時間,空間に関する単語をデフォルト値に変更することによって,この自然文からいくつかの仮説が生成できる.
著者
岡 夏樹
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS)
巻号頁・発行日
vol.1989, no.91(1989-ICS-067), pp.1-10, 1989-11-08

何が正義かという人間の価値判断のエキスパートシステム化の成果が現社会の法律システムであるという見方を提案する。この見方により、法律システムを調べ、これから、人工知能研究に対し、どのような示唆が得られるかを検討し、論理的な規則を使った演繹推論、例にもとづく推論、無意識の処理のうちに結論が得られるような推論、環境にある情報を利用した推論などについて、それぞれの長所と限界、それらの組み合わせなどを論じる。
著者
長尾光悦 川村秀憲 山本雅人 大内東
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.78(2005-ICS-140), pp.23-28, 2005-08-01

本稿では、効果的に観光復興を実現するため、GPSログからの周遊型慣行行動情報の抽出法を提案する。また、本研究では、レンタカーを利用した周遊型観光に焦点を当てる。提案法では、GPSに基づき収集された旅行者の位置情報を含むログで^多から各旅行者の滞在及び移動に関する基本行動情報の抽出を行う。この基本行動情報に基づき、現在の周遊型慣行の実態を把握するための分析を行う。更に、北海道における実際の周遊型観光旅行者からGPSログを収集し、これを用いた実験を通して提案法の有効性を検証する。最後に、提案法による抽出された基本行動情報に基づき、現在の北海道における周遊型観光を分析し、その考察を行う。
著者
今田 高俊
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.51(1997-ICS-108), pp.19-26, 1997-05-26

本稿の目的は、ラグビー日本選手権で7連覇を遂げた神戸製鋼ラグビーチームを事例にして、非管理型の自己組織化がどのような条件の下になされるかを分析することにある。自己組織化の条件として、1)個の発想を優先すること、2)ゆらぎを秩序の源泉とみなすこと、3)不均衡ないし混沌を排除しないこと、4)コントロール・センターを認めないこと、の4つがとりあげられる。これらの条件にかんし、既存の資料を用いて、神戸製鋼チームがどのように取り組んできたかを明らかし、非管理型の自己組織化を実証的にあとづけることで、スポーツ界だけでなく一般の組織ひいては社会システムにおける自己変革過程の具体像を探求する。
著者
中島 義裕
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.1(2000-ICS-123), pp.127-132, 2001-01-10

不確実な事象を説明する際に確率と決定論的カオスの二つの数学的ツールを用いたモデルが考えられてきた。一方で不確実である理由としては、(1)対象自体が不確実さを内包しているから。と(2)観測の精度が不十分であるから。の二つが上げられる。先の数学的ツールは両方とも(2)による不確実さを示しており、また内部観測が主張しているように生命システムは(1)の不確実さを持つ。相関次元分析を中心とした株価の実証分析とモデルの比較分析を行った。その結果、株価変動は(1)の不確実性を持つ事、そして生命システムとして提案されているモデルが同様の性質を持つことがわかった。
著者
松山和史 生天目章
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.20, pp.97-102, 2008-03-07
参考文献数
9

カスケード現象は,多くの人が他人の行動を模倣した意思決定をすることで,自分の選好とは反する行動をとってしまう現象であり,社会科学では重要なテーマである.また,インターネット上でのランキングシステムや協調フィルタリングの普及により情報工学でも重要なテーマになりつつある[1].本研究では,多数のエージェントによる逐次的な意思決定をモデル化する.そして,意思決定の際に重要な二つの要求である個人選好の強さと社会的圧力の強さとの関係から,カスケード現象が生じるメカニズムを明らかにする.また,多数派とは反対の行動をとる天の邪鬼的な意思決定をするエージェントを導入し,カスケード現象が起きる条件やカスケードの大きさ等を求める.The cascades phenomenon is an important theme in the social sciences. It is the phenomenon that the people act contrary to one's own preference. It is the reason why many people make decision that imitated others behavior. It is becoming more and more important in information technology because of ranking-system on the internet or diffusion of collaborative filtering. In this research, we make the modeling sequential decision making by many agents. And we reveal mechanism that the cascades phenomena is happen from relationship strength of the social pressure and individual preference. These two things is important factor when people make decision. We obtain conditions which the cascades phenomenon is happen and the size of it by innovating agent which decision making like contrary persons.
著者
古川 成道 渡部 広一 河岡 司
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.2(2006-ICS-142), pp.99-106, 2006-01-13

人間は,表から多くの知識を獲得し,その表に関する質問に柔軟に答えることができる.コンピュータが表を理解することができれば,表から知識を得ることができ,コンピュータはより知的になると考えられる.また,表を理解できれば,その表に関する質問にも答えることができるようになる.本稿では,概念ベースや常識判断システムを用いて,表の構造や内容を解析し,自然言語による質問に対する応答が可能となる知的表理解システムを構築する.表に記載されている語句のみで構成される質問文だけではなく,表に記載されていない語句を含んだ質問文に対しても約60%の正解率で答えることができる手法を提案する.
著者
松元 貴志 上原 邦昭 豊田 順一
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS)
巻号頁・発行日
vol.1987, no.82, pp.1-8, 1987-11-18

プログラム合成システムを一般的なユーザにとって使いやすいものとすることを目的とした、自然言語仕様からの仕様獲得支援機能およびプログラム合成過程の説明機能の実現手法を提案する。本手法では、はじめに自然言語で記述された仕様を解析し、次に解析結果に対して抽象化および対象領域の常識的知識による補完を行い形式的な仕様を作成する。最後に形式的仕様を目標とする計算機言語へと詳細化しプログラムを合成する。ユーザが自然言語で記述した初期的な仕様から、最終的にプログラムを合成するまでの全過程をシステムが管理しているために、仕様記述時のユーザの漠然とした認識に溯って合成されたプログラムを説明することができる。説明時には、仕様の解析および合成の際にシステムが参照した問題領域のモデルをもとに説明を生成するようにしている。A paradigm for generating explanation on program synthesis systems is proposed. In this paradigm, the course of program construction contains two stages, namely, interpretation and synthesis stages. In interpretation stage, the system parses natural language specifications first. Then formal specifications are derived form the results of parsing, by abstracting them away from the physical world, and complementing them with domain knowledge. In synthesis stage, formal specifications are refined into programs written in a programming language. After proposing synthesized programs to users, the system can explains what it did. Explanations are generated from the domain model used in the course of program construction.