著者
岩下 剛
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.199, pp.21-27, 2013-10

25℃,28℃の室温,交通騒音の発生あり・なしという条件において被験者を在室させ,作業課題の遂行及びアンケート調査を実施した。1)交通騒音の発生は単純な作業である問題Aにおいて処理速度,正解率ともに正の影響を及ぼし,複雑な作業である問題Bにおいて負の影響を及ぼした。作業に最適な覚醒レベルは単純な課題よりも複雑な課題に対して,より低い覚醒レベルが適していた。2)騒音発生のない条件では,問題Aの処理速度は25℃条件の方が28℃条件よりも速いが,問題Aの正解率には室温の差異の影響がみられなかった。問題Bでは28℃条件の方が処理速度が速く,正解率も高くなっていた。複雑な作業である問題Bを行うには25℃よりも28℃の方が適当な覚醒レベルであったと考えられる。
著者
持田 徹 嶋倉 一實 堅田 兼史 佐古井 智紀 長野 克則
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.72, pp.107-116, 1999-01-25
参考文献数
14
被引用文献数
5

暑い環境では,平均皮膚温とともにぬれ面積率が人の生理的状態をよく表すと言われている.本論文では被験者を用いた実験を行い,一定の温熱感を示した時の平均皮膚温とぬれ面積率の関係を調べた.その結果,等しい暑さの度合いを申告した時,平均皮膚温とぬれ面積率はそれぞれ一定値をとらず,湿度の高低によって,異なる値を示すことがわかった.すなわち,湿度が高いほど平均皮膚温は低く,ぬれ面積率は大きな値となり,一方,湿度が低いほど平均皮膚温は高く,ぬれ面積率は小さい値を示し,それらがある一定の関係を有することがわかった.そして,等しい暑熱感を示した五つの環境における微係数を求めたところ,微係数はいずれもマイナスの値を示し,かつ,その絶対値は高湿域では小さく,低湿域になるに従い微係数の絶対値は大きい結果となった.このことは等暖感線が湿り空気線図上で曲線になることを意味している.
著者
菅井 裕一 佐々木 久郎 高畑 重幸 中 秀男
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.123, pp.1-10, 2007-06-05

秋田県大館市比内町で産出する緑色凝灰岩は建築石材として用いられ,吸湿性や防カビ性などの機能性を有することが定性的に知られている。筆者らは,これらの性質を生かしつつ,より施工性に優れた緑色凝灰岩の粉砕石粒を用いた壁材を開発した。本研究では,その調湿性,化学物質吸着性ならびにカビ抑制作用を検討し,いずれも一般的な塗り壁材である川砂よりも優れていることを明らかにした。とくに,化学物質吸着性については,高機能塗り壁材である珪藻土よりも持続性において優れていることが示唆され,緑色凝灰岩の粉砕石粒が環境性に優れた塗り壁材として利用可能であることが示された。
著者
田中 毅弘 藤井 修二
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.112, pp.61-68, 2006-07-05
被引用文献数
1

人類の文明の中で文字を発明し、それによって知識、情報を伝達し、蓄積するようになったことに伴って、当初、図書館は、書物の形態、価値や利用の仕方などによって、様々な形を辿って発展してきたと考えられる。そして、図書館が「保存」から「閲覧」へと移り変わって行くことで、図書館は、利用者に対して要求された資料、情報を、素早く確実に与えることが不可欠といえる。本研究では、公共図書館における設備・維持管理がどのように行われているかについて、47都道府県に設置されている公的機関が運営している図書館を対象として、設備・維持管理およびそれらに関連した省エネルギー対策、防災・防犯対策、収蔵図書に対する、くん蒸消毒の頻度・方法、カビ対策、温湿度管理についての10の設問によるアンケート調査を行い、さらにそれらの集計結果を、より信憑性が高い考察を行うため、約半年かけて調査結果の精査を行った分析結果から、傾向と特徴をまとめた。
著者
持田 徹 BERGLUND L. G. 堅田 兼史 佐古井 智紀 長野 克則 嶋倉 一實 吉野 博
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.72, pp.67-74, 1999-01-25
参考文献数
19
被引用文献数
8

体感温に及ぼす湿度の影響をみるために被験者実験を行い,その結果と人体の熱平衡式から算出される等温感線の特徴について検討した.椅座・裸体状態で実験を行い,"少し暖かい"と"暑い"と申告した時の,平均皮膚温とぬれ面積率の関係を観察した.その結果,温感申告値が等しい時,高湿・中湿・低湿環境で平均皮膚温とぬれ面積率はそれぞれ独自の値をとり,かつ,両者が一定の関係をもって変化していることを知った.この特性を熱平衡式に組み込んで得られる等温感線は,湿り空気線図上で微係数がいずれもマイナス値を示し,高湿ほどその微係数が大きく,低湿に移行するに従って微係数が小さい曲線となり,体感温に及ぼす湿度の影響が一定でないことがわかった.
著者
上村 靖司 永井 宏幸 宝地戸 謙介 伊藤 親臣
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.163, pp.19-27, 2010-10-05

2006年4月に33tの雪室をビルトインした住宅が新潟県小千谷市に建築され,2006から2008年にかけて,雪室の貯雪性能,雪冷房システムの冷房性能,空気清浄効果についての実証試験が行われた.雪室に入れて貯蔵された雪は,3室26畳の空間をひと夏通じて冷房しても9月中旬頃まで残った.冷房室は設定された25〜27℃に維持され,市販のエアコンに比べてそん色ない性能を発揮した.湿度は,雪表面における除湿効果で連続運転によって50%以下にまで下がった.粉塵量・臭いレベルの測定から,空気清浄効果が確認でき,特に高い除塵効果が示された.雪冷房運転のための電力消費は,3室合計で年間1500円以下であり,成績係数は平均11程度となり,エネルギー効率の高い冷房であることが示された.
著者
山口 容平 永山 紗弥子 下田 吉之 西山 満 西端 康介 今井 和哉 濱根 潤也 三瀬 農士
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.197, pp.1-9, 2013-08-05

小規模事務所ビルは床面積に占めるペリメータ域の比率が高く,外部環境からの熱的影響を受けやすい。また,外皮の断熱対策が十分に行われていないものが多い。このような性質を持つ事務室を対象として,空調負荷および室内空気温度の分布を計測した。その結果,冬期において,外皮からの熱負荷によって机の下など床面付近に低温度の空気が滞留し,垂直方向に大きな温度差が形成されていることが確認された。一方,空調機は室内の代表点温度によって制御を行うため,垂直方向の温度分布によって室内への供給熱量が過小となり,室内の快適性が確保されていないことが確認された。このような状況の改善のため,建物外皮の断熱性能の向上,室内温度分布を考慮した空調システムの制御を行うことを想定して熱負荷計算を行い,空調熱需要の低減効果を推計した。
著者
石原 修 中川 正裕 久保 隆太郎 馬場 敬之
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.117, pp.29-36, 2006-12-05
被引用文献数
2

猛暑が続くと電力需要が伸び、冷夏では減少する。逆に暖冬ではガス消費量が減少し、寒い冬には増大することが良く知られている。近年、電力各社の販売電力量は増加しているが、ピークデマンドはここ数年最大量の更新はない。本研究は、九州地方において、外気温の変動に伴う電力負荷量を定量化するために、福岡市及び熊本市の電力供給量と気温変動に関して詳細な分析を行った。また、福岡市及び熊本市の各電力供給エリアにおける建物延べ床面積のデータベースを基に、福岡市及び熊本市の電力供給量の気温感応度の原単位を算出した結果について報告する。
著者
藏澄 美仁 濱中 香也子 小林 和幸
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.99, pp.31-41, 2005-06-05
参考文献数
39
被引用文献数
5

本研究の目的は,床冷房条件の違いが人体に及ぼす影響を被験者実験により明らかにし,床冷房時の至適域を提案することである.実験は,気温と床表面温を組み合わせた条件に,被験者6名を用いておこなった.その結果,以下の知見を得た.1)熱放射と熱伝導の影響を組込んだ伝導修正作用温度は,熱放射と熱伝導の効果を気温換算して的確に表現し得る温熱環境指標であることを示した.2)床冷房の冷却の効果により,全身の温冷感申告値が中立温冷感よりも暑い側を好む傾向を明らかにした.3)投げ足位姿勢での床冷房の至適温熱環境条件は,伝導修正作用温度が25.3〜30.5℃の範囲となることを提案した.
著者
越川 康夫 飯尾 昭彦 村川 三郎 市川 憲良 坂上 恭助
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.65, pp.41-52, 1997-04-25
被引用文献数
7

成人を対象として,トイレ利用に関する意識調査を実施し,職場のトイレまでの距離に対する考え,トイレでの待ち行動,トイレに対する要望および好ましい便器などのトイレに対する種々の事項を明らかにした.また,同時に実施した15分間隔の生活調査により,トイレ利用に関連する生活行為と排せつ行為の1日の経時変化を示した.そして,これらの結果を用いてトイレ利用を考察し,"基本要因(起床・昼休み・就寝)","時間帯","場所","習慣"および今後考慮すべき質的な内容である"清潔"をトイレ利用の要因として選定した.
著者
洪 玉珠 市川 憲良 鎌田 元康 石渡 博 坂上 恭助 炭田 和宏 大中 忠勝 坊垣 和明 田中 正敏
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.45, pp.43-59, 1991-02-25
被引用文献数
7

快適なシャワ設備の設計用資料を得ることを目的とした,シャワヘッドをハンガに掛けた状態でのシャワ実験と,入浴時の洗体を想定したハンドシャワでの適温・適流量を求めるとともに,その時の浴槽内の適温を探る実験を行った.また,近年の自動ふろがま(風呂釜)の普及にともない出現した追いだきの方式から,強制循環・半強制循環・高温差し湯の三つを選定して種々の条件で運転し,入浴時追いだきの快適条件を探る実験を行った.これら3種類の実験で得られた結果から,適温・適流量および湯温・湯流量の許容変動幅に関する第一段階の設計目標値を提案するとともに,入浴しながら追いだきを行った場合の,現状機器での問題点を明らかにした.
著者
松川 安樹 宮下 守 宮田 義一 朝倉 祝治
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.157, pp.1-9, 2010-04-05

冷温水や冷却水配管に使用した亜鉛めっき鋼管に,局部腐食による漏水トラブルが発生することが度々報告されている.この原因として,亜鉛と鋼の電位逆転現象が考えられているが,そのメカニズムと腐食対策は明らかにされていない.前報では,過去に行われた研究の歴史と筆者らが経験した腐食事例の解析結果から,水質の影響で亜鉛の電位が貴方向に変化することを示した.本研究では,亜鉛の電位が貴化する機構を電気化学的な測定により明らかにした.そして,これまでの研究で得た結果を基に亜鉛めっき鋼管に局部腐食が発生する要因を推察し,漏水トラブルを未然に防ぐ方法を提案した.
著者
吉永 美香
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.81, pp.31-38, 2001-04-25
参考文献数
12

結晶系シリコン太陽電池はその温度上昇により発電効率が低下するため、特に夏期に効率よく熱を除去することが望ましい。本研究では自然冷房の一手法である蒸発冷却を応用し、太陽電池パネル面に散水を行うことで電池温度を低く維持する方法を定常シミュレーションによって検討する。散水を行わない太陽電池パネルと比較することで散水の有効性を確認し、日射量、気温、風速、相対湿度、散水温度などのパラメータが発電性能に及ぼす影響を明らかにする。さらに東京標準気象データを用いた夏期シミュレーションより実用上期待される効果を示し、散水の水源として雨水を利用する可能性についても言及する。
著者
伊藤 一秀 八木 久晴 山口 一 西川 和男 林 徹夫
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.134, pp.21-29, 2008-05-05
被引用文献数
2

本研究は、気中に放出された負イオンならびに正イオンの移流・拡散性状、固体壁面に対する沈着現象、正負イオンの再結合現象等の物理化学現象に着目し、その工学的モデリングと支配パラメータの推定を行うと共に、実空間に適用可能なイオン濃度分布の予測法を開発することに主眼がある。本報(第1報)ではCFDをベースとしたイオン濃度予測モデルの概要を示すと共に、特に、イオンの不均一密度分布に起因する体積力の程度、壁面沈着モデル、再結合モデルといった各モデルの適用が負イオンの濃度分布予測結果に与える影響に関して、2次元居室モデルを対象として検討した結果を報告する。
著者
斎藤 隆雄 五町 善雄 中原 信生 蜂須賀 舜治 佐藤 浩 井内 松三郎
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.13, pp.67-76, 1980-06-25

無風時における自然通風冷却塔の塔内気流について模型実験を行った.模型の高さは800mm,底部と頂部での直径は,それぞれ672mmと424mmである.熱交換部は電気ヒータによって模擬し,気流への通風抵抗はグラスウールフィルタによって与えた.煙による塔内気流の観察と,頂部吐出し口における速度と温度の分布の測定を行い,発熱量・通風抵抗・空気取入れ口の大きさなどが,塔内気流に及ぼす影響について調べた.
著者
鳥海 吉弘 倉渕 隆 嵐口 晃宏 今野 雅 鎌田 元康 水谷 泰三
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.91, pp.11-19, 2003-10-25
被引用文献数
1

本研究は,風圧係数と気象データから算出した建物外壁に作用する風圧力の発生頻度と,換気回路網計算を組み合わせて,機械換気を行う居室の換気量充足度予測を行ったものである。前報ではセンターコア型超高層集合住宅を対象とし,新鮮外気量のみについて検討した。本報では片廊下型高層集合住宅を対象とし,評価法に実効換気による換気回数およびホルムアルデヒド濃度評価を加え,多数室における換気性状を評価した。その結果,ホルムアルデヒド濃度に関する換気性状は新鮮外気による換気回数と関係が深いことが確認されたため,"給気専用ダクト"の設置を想定したところ,換気性状および換気量充足度の改善が確認された。
著者
小林 光 加藤 信介 村上 周三
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.68, pp.29-36, 1998-01-25
被引用文献数
11

居室の空気環境の設計は,室内が完全混合の状態にあると仮定して行うことが一般的である.しかしこの仮定を用いると,居住域空調などのように室内局所の環境を合理的に制御することは難しくなる.本研究は,気流分布,温度分布性状を中心とする室内の熱・空気環境場形成に作用する各種要因が室内環境場に寄与する程度と範囲を評価し,これにより合理的な環境制御を可能とすることを目的とする.本稿においては,筆者らが以前提案した換気効率指標(SVE:Scale for Ventilation Efficiency)第1,2,3に加えて,第4,5を定義し,CFDに基づく算出法を提案する.これは,室内の空気環境を制御する際に最も有効な制御要因である,吹出し・吸込み口の室内環境形成に対する寄与を評価するものである.また同じくSVE 6を定義し,CFDに基づく算出法を提案する.これは室内各点の空気が排出されるまでの時間(空気余命)を評価するものである.これらの指標を用いて換気性状の異なる二つの機械換気室の評価を行い,その有用性を確認する.
著者
村上 周三 加藤 信介
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.32, pp.91-102, 1986-10-25
被引用文献数
30

室内における汚染質の拡散性状を基礎とする3種の新たな換気効率の指標を定義する.これは,(1)各場所で汚染質が発生したと仮定した場合の室内平均濃度,(2)同じく,汚染質が発生したと仮定した場合の平均拡散半径,および(3)吹出し空気の平均到達時間,である.これらを用いて,実在のクリーンルーム内の換気特性を考察する.換気効率指標の分布は,(1)吹出し口・吸込み口などを変化させた場合の気流分布の変化による換気効率特性の変化を効果的に示す,(2)室内汚染源の発生位置の変化が室内の清浄度に与える影響を直接的に示す,(3)清浄空気到達の程度を具体的に表す,などの特徴を有し,室内の換気設計を行う際の指標として有用なことが示される.
著者
福代 和宏
出版者
空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.147, pp.53-56, 2009-06-05
参考文献数
9

小売物価統計調査年報をもとに1960年から2007年までの48年分の年平均・エネルギー源別単価(フラットレート)を算出した.本稿では電力に関しては勤労者世帯を対象とした単価を,都市ガスに関しては全国49都市の人口加重平均による単価を標準的な家庭用エネルギー単価として示した.本稿で算出した単価と日本エネルギー経済研究所による推計値との比較も行った.