著者
富田 靖 吉村 達雄 根東 義明 五十嵐 裕 伊藤 祥輔
出版者
Western Division of Japanese Dermatological Association
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.473-479, 1992

6ヵ月男児のメンケス病の一例を報告した。本例は低血清銅値と低セルロプラスミン値, 発育不良, 筋痙攣発作などの典型的症状を示した。皮膚症状としては, 頭髪の低色素ないし白髪と捻転毛を示した。これら諸症状は, 銅利用の先天的な欠陥が引き起こした銅酵素群の活性低下によるものである。頭髪のユウメラニンおよびフェオメラニン含量は健常人の半分程度で, 銅酵素であるチロシナーゼの活性低下が示唆された。乳幼児に白髪や捻転毛を示す疾患は限られており, これら頭髪の症状の出現は本症の診断に重要な意味を持つと考える。
著者
宇宿 一成
出版者
Western Division of Japanese Dermatological Association
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.217-219, 2004
被引用文献数
1

10歳, 男児。胸に飛んできたカメムシを潰し体液が付着。30分後には疼痛を伴う紅斑を生じた。患者の持参した虫体からミナミアオカメムシと同定。カメムシ皮膚炎と考えた。患者がパッチテストを拒否したため, 患者の持参した虫を細切して健常人8人にパッチテストを行った。1名が48, 72時間後ともに (+) の反応を示した。この被験者はかつて腕にカメムシが這った跡に線状の紅斑を生じたことがあるということだった。この被験者ではアレルギー性の反応を生じたと考えた。その後, 筆者は同種の虫を採取し, 生きたまま左前腕部に圧抵したところ紅斑を生じた。一次刺激性接触皮膚炎と考えた。通常カメムシによる皮膚炎では一次刺激性のものが多いが, アレルギー性接触皮膚炎も生じうるものと考えた。
著者
屋宜 宣武 山口 さやか 佐野 文子 高橋 健造
出版者
日本皮膚科学会西部支部
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.79, no.3, pp.260-263, 2017
被引用文献数
2

<p>83 歳の女性,関節リウマチの診断で 20 年前からステロイドを含む免疫抑制剤が投与されていた。頭部に脱毛斑が出現し,近医皮膚科を受診した。頭部の皮疹はステロイド外用で悪化し,右手背にも落屑を伴う紅斑が出現した。頭髪の毛根部,頭部と手背の皮疹部鱗屑の直接鏡検で真菌成分がみられ,ケルスス禿瘡と手白癬と診断した。真菌培養にて <i>Microsporum gypseum</i> が原因菌であると同定した。テルビナフィン125 mg/日の内服を開始したが,瘙痒と疼痛が悪化し,頭部に厚い黄色の痂皮,いわゆる菌甲が生じた。テルビナフィンを 250 mg/日に増量投与したところ,症状は次第に改善し,内服開始から 5 カ月後に治癒した。関節リウマチの治療により免疫抑制状態にあり,通常量のテルビナフィンに治療抵抗性を示し,さらに菌甲を形成したと考えられた。</p>
著者
苅谷 嘉之 﨑枝 薫 眞鳥 繁隆 佐久川 裕行 仲村 郁心 高橋 健造 上里 博 宮城 恒雄
出版者
日本皮膚科学会西部支部
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.79, no.3, pp.246-250, 2017

<p>69歳,女性。当科初診の 2 カ月前から急速に増大する右こめかみ部の紅色結節を自覚した。近医皮膚科を受診し,切除目的で当科に紹介された。当科初診時,結節は 14 × 13 mm で,弾性やや硬の表面が平滑な淡紅色のドーム状を呈していた。ダーモスコピー所見で結節は淡紅色を呈し,黄白色内容物が透見された。また,不整な白色線条や不規則に分岐する血管拡張がみられた。生検による病理組織像で毛母腫と診断したが,腫瘍成分に重層扁平上皮を伴っていた。一般に毛母腫は若年者に好発し,正常皮膚に覆われ硬く触れる皮内あるいは皮下結節が多いが,表面に突出する腫瘤など多彩な臨床像を呈することもある。 本稿では高齢者に生じた毛母腫の症例を集計し,また非典型的症例ではダーモスコピー所見が毛母腫の診断に有用である可能性が示唆されたので報告した。</p>
著者
安岐 敏行 三原 基之
出版者
日本皮膚科学会西部支部
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.64, no.3, pp.363-366, 2002 (Released:2010-09-02)
参考文献数
12

帯状疱疹後神経痛が経験的に温めることで改善することをヒントに,体質的に冷えを伴う帯状疱疹後神経痛の患者に漢方の代表的温剤である桂枝,附子を含む方剤で治療した。方剤としては煎剤で桂枝加附子湯加減,エキス剤で八味地黄丸を使用した。今回対象とした症例は帯状疱疹の皮疹が消失ないし潰瘍が上皮化したのちに疼痛を生じた8例で,高齢者,女性が多く,全例手足の冷感を強く訴えた。また東洋医学的診察では脈診で全例が沈,細,弱であり腎虚証を呈していた。今回行った温剤による漢方治療は,冷感との関連がつよい帯状疱疹に伴う疼痛に対して有効な治療法の一つと考えた。
著者
島田 辰彦 野元 茂 田代 正昭
出版者
日本皮膚科学会西部支部
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.51, no.4, pp.776-779, 1989-08-01 (Released:2012-03-03)
参考文献数
6

61才男子, 全身に広がる浸潤性紅斑, 腫瘤, 表在リンパ節の腫大を主訴に来院した。入院後の皮膚リンパ節生検では瀰漫性混合細胞型と診断され, その他の諸検査でATL(成人T細胞白血病)と診断した。治療としてIFN-γ(SUN4800)200万JRU/日点滴静注6週間連日投与で肉眼的に浸潤性紅斑の色素沈着化, 腫大表在リンパ節の縮小化を認め, 組織学的にも真皮内の異型浸潤細胞の著明な減少を認め, 寛解に至つた。
著者
吉田 雄一 中山 樹一郎
出版者
日本皮膚科学会西部支部
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.69, no.1, pp.69-74, 2007 (Released:2007-03-05)
参考文献数
8

難治性の慢性そう痒性皮膚疾患に対する塩酸エピナスチンの有用性,安全性の検討を行った。他剤による前治療でコントロール不十分の比較的罹病期間の長い患者に対し塩酸エピナスチン1日1回(20mg)もしくは1日2回(40mg)の切り替え投与を行った。投与開始1週間後より両群において皮疹の程度,そう痒とも有意な改善がみられ,4週間投与にて著明な改善がみられた(92%)。安全性に関しては40mg投与群においても特に重篤な副作用は認められなかった。以上の結果より,各種難治性慢性そう痒性皮膚疾患の治療に本剤の20mgまたは40mg切り替え投与は有用であると考えられた。
著者
加藤 直子 国分 一郎 金子 史男 大河原 章 目黒 高志
出版者
日本皮膚科学会西部支部
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.49, no.5, pp.794-800, 1987-10-01 (Released:2012-03-10)
参考文献数
9

Disseminated DLEとして発症し, SLEへの移行を示し急性膵炎を併発した1例を報告した。患者は41才女子, プレドニソロン60mg投与で加療中, 心窩部痛後, 急激な左腹部痛が出現した。検査上, 血清および尿アミラーゼの上昇がみられ, 腹部エコーおよびCTにより膵臓の腫大と腹腔内の浸出液を認めたことから急性膵炎と診断した。ただちに膵床ドレナージ術を施行したが回復せず死亡した。剖検所見から急性出血性膵炎, 急性多発性胃潰瘍, 肺アスペルギルス症, 肝細胞変性などが確認された。
著者
荒田 次郎
出版者
日本皮膚科学会西部支部
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.226-229, 2000-04-01 (Released:2010-09-02)
参考文献数
27
被引用文献数
2 2
著者
安野 洋一 前田 基彰 佐藤 みち子
出版者
日本皮膚科学会西部支部
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.573-578, 1975-08-01 (Released:2012-03-24)
参考文献数
12

Dermadromeとしての脂漏性皮膚炎を検討するために京都府立医大皮膚科外来患者(昭和42~46年)で統計的観察をおこなつた。脂漏性皮膚炎は全体で3.32%にみられ, 疹型別(安田の分類に準ず)ではscalp type, facial type, flexural type, localized typeの順に多かつた。多発型と限局型の比は1:2.7であつた。つぎに全身性疾患との関係を糖尿病, 前糖尿病状態, その他の全身性疾患の3つに分けて検討した。全身性疾患を合併した脂漏性皮膚炎は18.9%にみられ, 40才以上で著明に増加した。高率にみられた疹型はflexural type, psoriasiforme, facial type, scalp typeの順で, とくにflexural typeは糖尿病, 胃腸疾患, 肝疾患で多い傾向がみられた。また全身性疾患を伴う症例では多発~汎発型が増加した。
著者
大熊 守也 栗本 圭久 高橋 喜嗣 手塚 正
出版者
日本皮膚科学会西部支部
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.43, no.5, pp.794-796, 1981

6才男児の右頬部,外陰部,右下肢に生下時よりみられたリンパ浮腫で,<SUP>131</SUP>I·RISA組織クリアランスは患側下腿で155時間,健側で9時間と半減時間の延長がみられた。blue dyeテストも患側足背のリンパ管は認知できなかつた。脳波,染色体検査も異常はなかつた。治療は,波動型マッサージ,弾性靴下着用,メリロート草製剤内服により2年6ヵ月経ているが,安静にすると下肢の太さが一時減少するのみである。また,包皮のcircumcisionにより排尿障害が解消された。
著者
飛田 礼子 千貫 祐子 野上 京子 森田 栄伸
出版者
日本皮膚科学会西部支部
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.77, no.6, pp.579-583, 2015-12-01 (Released:2016-03-15)
参考文献数
25
被引用文献数
1 1

36 歳,女性。カルボシステイン(SCMC),ジメモルファンリン酸塩服用開始数日後,背部,頚部,臀部の色素沈着に気付いた。SCMC の固定薬疹を疑い,薬剤リンパ球幼若化試験(DLST)を施行したところ陰性で,SCMC そのものの貼布試験も陰性であったが,SCMC の中間代謝産物であるチオジグリコール酸(TDA)の貼布試験は陽性反応であった。SCMC 内服試験にて,内服開始 3 日後に瘙痒を伴う紅斑の誘発がみられたことから,SCMC による固定薬疹と診断した。SCMC の固定薬疹では,発現機序に SCMC の中間代謝産物である TDA の関与が指摘されており,その診断においては TDA を用いた貼布試験が有用であるという複数の報告例がある。自験例でも TDA の貼布試験で陽性反応を認めたが,健常人での貼布試験でも同様に陽性反応を認めた。このため,SCMC による固定薬疹の診断における TDA 貼布試験の有用性を検討する目的で,自験例と健常人 5 名を対象として,種々の濃度に調整した TDA の貼布試験を行い,反応性を評価した。その結果,患者,健常人ともに濃度依存性に強い反応が認められ,TDA 水溶液の pH を確認したところ強酸であることが判明した。このことから,TDA の貼布試験による浸潤性紅斑は刺激反応である可能性があり,その判定には注意を要する。
著者
中村 猛彦 小野 友彦 丸尾 圭志 荒尾 龍喜
出版者
Western Division of Japanese Dermatological Association
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.21-23, 1989

掌蹠膿疱症の姉弟例を経験した。姉: 56才, 約3ヵ月前より発症し, 慢性扁桃炎と仙腸関節部の疼痛が認められた。弟: 44才, 約3年前に発症し, 慢性扁桃炎と左鎖骨部の疼痛が認められた。弟に対しては骨シンチを施行し疼痛部への異常な取り込み像を認めた。また扁摘術も施行し, 経過を観察中である。掌蹠膿疱症において骨関節症状(pustulotic arthro-osteitis)の合併頻度は高く, その病態は慢性扁桃炎などの病巣感染の関与と考えあわせると, 強直性脊椎炎のようなHLA関連疾患としての可能性が考えられるが, 姉弟間にHLA抗原検索の結果共通性はなく, 疾患との関連性も認めなかつた。いずれにせよ本症において家族内発症の報告はきわめて少く, 今後の検討が待たれる。
著者
牧野 健司
出版者
日本皮膚科学会西部支部
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.78, no.3, pp.270-273, 2016-06-01 (Released:2016-09-01)
参考文献数
12

十味敗毒湯は化膿性皮膚疾患,湿疹,蕁麻疹などの適応を持つ医療用エキス製剤であり,皮膚疾患に幅広く用いられる処方として知られている。今回,炎症性皮疹を伴う尋常性痤瘡患者(42 例 83 部位)に対し外用薬と併用して十味敗毒湯を 4 週間以上投与したところ,皮疹重症度スコアは投与 2 週後より有意に改善した。また,部位別(額部・頰部・口周部・顎頚部・胸部・背部・躯幹)に検討したところ,額部および頰部の皮疹重症度スコアは投与 2 週後より有意に改善し,胸部,背部においても改善傾向を認めた。以上の結果から,尋常性痤瘡患者における十味敗毒湯の併用は顔面だけではなく,躯幹における炎症性皮疹を早期より改善することにより,QOL の向上に寄与しうる薬剤と考えられた。
著者
一ノ宮 愛 芦田 美輪 芦塚 文美 小川 文秀 宇谷 厚志
出版者
Western Division of Japanese Dermatological Association
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.74, no.1, pp.27-30, 2012

17歳,男子。頭部~頚部に水疱が多発しカポジ水痘様発疹症の診断で入院した。4日後,頭部~額部に散在する水疱と38度台の発熱を主訴に同級生が受診し,さらに10日後,頭部に水疱を認める同級生が2名受診した。いずれも同じ柔道部員であり部活動を通して頭部に単純ヘルペスウイルスが感染,濃厚な身体接触をきたすスポーツ選手内で拡がる herpes gladiatorum と考えた。格闘技選手の単純ヘルペスでは,指導者などと連携を図り,罹患者の練習禁止や,他選手の症状出現の有無確認など,部活動全体で治療と予防を行う必要がある。<I>Trichophyton tonsurans</I> 感染症と同様に herpes gladiatorum についても啓蒙していくことが重要であると考えた。
著者
栗林 典代 永山 博敏 遠藤 秀治 新海 浤
出版者
Western Division of Japanese Dermatological Association
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.62, no.5, pp.642-643, 2000
被引用文献数
1

30歳の男性。市販の鎮痛薬ニューカイテキZ<sup>®</sup>を内服後に口唇·手指·陰茎に紅斑が出現。固定薬疹と考え,患者の同意を得て内服テストを施行した。成分の一つであるアリルイソプロピルアセチル尿素で皮疹が再燃。薬疹カードを手渡したが,数ヵ月後近医で同成分を含むトーワサール<sup>®</sup>顆粒を処方され内服した。前回よりも紅斑が重症化し,口腔粘膜疹も出現し,潰瘍化。ステロイド内服にて2週間後に略治。再投与により重症化した固定薬疹の1例を報告した。
著者
西岡 和恵 瀬口 得二 村田 雅子 石川 武人
出版者
Western Division of Japanese Dermatological Association
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.60, no.4, pp.520-523, 1998

平成3年7月から平成8年12月までの5年6ヵ月間に山口赤十字病院皮膚科で薬疹と診断した症例のうち, 原因薬剤が再投与試験, 皮膚反応, DLSTのうちの1種類以上の方法で確認できた確実例について検討した。薬疹と診断した全症例は121例あり, うち65例が確実例であった。このうち多剤に反応を示した例が2例あり, 皮疹型, 原因薬剤および皮膚反応陽性例の検討に際してののべ症例数は68例となった。皮疹型では播種状紅斑型が37例と最も多く, ついで蕁麻疹型が8例, 紅皮症型および固定疹型が各7例, 光線過敏症型4例, その他5例であり, また原因薬剤としては, カルバマゼピン6例(播種状紅斑型および紅皮症型), アモキシシリン(播種状紅斑型および紅皮症型)およびアリルイソプロピルアセチル尿素(固定疹型)各5例が多かった。確実例のうち, 再投与試験施行例は68例中42例(61.8%)であり, 皮膚反応の陽性例は63例中34例(54.0%)であった。
著者
平野 京子 安田 和正 降矢 けい 堀川 博朗
出版者
日本皮膚科学会西部支部
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.46, no.4, pp.922-927, 1984

現在までにわれわれはハトムギ種皮熱水抽出物がウイルス性疣贅に対し効果のあることを臨床的に確かめた。今回この活性物質の分離を試みた。活性は<SUP>51</SUP>Cr-labeled K-562をターゲットとするdirect cytotoxicity testで測定した。まずハトムギ種皮熱水抽出物をメタノール:クロロホルム(1:2v/v)溶液で抽出し, その可溶成分を濃縮した。これをシリカゲル薄層クロマトプレート(Merck Art5745)を用い, 展開溶媒として石油エーテル:エチルエーテル:酢酸(80:20:1)を用いて一次元上昇法によりクロマトグラフィーを行つたところRf値0.18の位置に活性物質が認められた。さらにこの部分をIR, ガスクロマトグラフィー, GC-MSにて分析した結果, 主にC<SUB>16:0</SUB>のpalmitic acidとC<SUB>18:1</SUB>の不飽和脂肪酸の塩であることが同定され, またC<SUB>18:0</SUB>のstearic acidおよびC<SUB>18:2</SUB>の不飽和脂肪酸の塩が少量含まれる混合物であることが判明した。