著者
妹尾 剛光
出版者
関西大学社会学部
雑誌
関西大学社会学部紀要 (ISSN:02876817)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.185-211, 2007-03-30

『記憶と和解』は、カトリック教会が教会構成員の過去及び現在の行ないのあるもの(代表的な例は、「キリスト者の分裂」、「真理に仕える時の強制力の使用」、「ユダヤ人に対する敵意や不信」)の過ちを認めて、それに対する神の赦しを求め、傷つけられた人々の赦し、その人々との和解を求める文書である。その根底には、聖書に啓示された、心から認めた罪に対する神の赦しと神の掟「兄弟愛、アガペを生きよ」がある。基本的な問題は、観念としては誰彼を問わずどの人間に対しても与えられるべき愛であったアガペが、特に中世や近代の実践においては、信仰を同じくする人々の間での愛であり、異教、異端の人々に対しては、教会分裂、十字軍、異端審問、不正な権力との協同などが真の信仰に基づく業として行なわれてきたということにある。この文書は従って、カトリック以外のさまざまな信仰、信念を、それが当然の社会秩序、即ち、人間の権利、万人に共通の善を傷つけない限り、それぞれに独自な価値を持つものとして尊重し、寛容すること(第二ヴァティカン公会議教令)を基にしている。
著者
吉岡 至
出版者
関西大学社会学部
雑誌
関西大学社会学部紀要 (ISSN:02876817)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.65-92, 2021-03-31

2019年2月24日、沖縄で実施された県民投票は辺野古沿岸への普天間飛行場移設・新基地建設のための「埋め立て」の賛否を問うもので、沖縄の民意をあらためて示す一つの重要な機会であった。本稿は沖縄の地方新聞である『沖縄タイムス』と『琉球新報』が県民投票をめぐる争点や沖縄の民意をどのように伝えたのか、その報道の特徴を明らかにすることを目的としている。報道内容の分析を通じて、2つの側面― 県民投票に関する「全県実施」の可能性と「反対」の民意を強調していることを、その特徴として指摘した。
著者
大倉 韻 守 如子 羽渕 一代
出版者
関西大学社会学部
雑誌
関西大学社会学部紀要 (ISSN:02876817)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.11-32, 2019-03-31

本稿は、2011年に行われた第7回青少年の性行動全国調査(JASE)のデータに基づき、日本の若者の性行動の現状を明らかにすることを目的としている。この調査は、7640人から回答を得ており、若者が性的関心をもたなくなってきたのはなぜかといった問題に焦点をあててきた。本稿は、この調査の項目のうちから、「あなたがいま、性について知りたいことは何ですか」という質問に着目して分析を行った。分析から得られた第一の結果は、性情報のニーズは、性別と学校段階によって、いくつかのタイプに分けることができるという点である。第二の結果は、性情報のニーズは、「性行為と妊娠」「性的な悩み」「性病」「恋愛」という4つのカテゴリーに収斂していくプロセスとみることができるという点である。特に、日本の若者にとって、「セックス(性交)」は、恋愛としてよりもむしろ妊娠に関わるものとして意識されているということ、その一方で性交によって生じる別種のリスクである「性感染症」や「エイズ」のリスクは性交とは独立したものとして意識されていることが明らかになった。また、第三に、性的関心が性情報ニーズと正の相関がみられたことから、性的関心が性情報ニーズに強い影響を与えていることが明らかになった。
著者
池田 進
出版者
関西大学社会学部
雑誌
関西大学社会学部紀要 (ISSN:02876817)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.25-58, 2001-10-31

1.いわゆる鼻曲りの仮面と呼ばれる特徴的な形状を持つ数例の土製仮面を実見した。2.鼻曲りの仮面についての考古学的研究の文献を展望した。(1)現存の鼻曲りの仮面は縄文時代の後期から晩期の早い時期に属すると考えられている。(2)土製仮面は2類に分類されている。(3)なぜ鼻曲りの造形が現れたのかについてのいくつかの討論がある。3.先史時代における仮面の社会的心理的意義が考察された。(1)呪術との関連(2)悪霊よけ(3)変身(4)精霊の監視を避ける(5)仮面のマツリの社会的機能(6)鼻曲りの仮面の造形的意味4. さまざまな歪みの仮面の実例を供覧した。
著者
雨宮 俊彦 生田 好重
出版者
関西大学社会学部
雑誌
関西大学社会学部紀要 (ISSN:02876817)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.123-165, 2008-03-30

リバーサル理論は、25年ほど前に研究が開始された動機づけ状態、あるいは、動機づけスタイルの理論である。従来の動機づけ理論は、親和か達成か、外在的か内在的かといった個々の動機づけやその特徴を個別に問題にしてきた。これに対し、リバーサル理論では、動機づけを個別、固定的ではなく、状況により変わるダイナミックなものとして、その全体像をシステマティックにとらえようとしている。具体的には、現在のリバーサル理論では、人間経験の四つの側面(手段-目的、ルール、処理、関係)について、テリック-パラテリック、順法-反抗、支配-共感、オーティック-アロイックの四対の動機づけ状態を設定し、状況により動機づけ状態の反転が生ずるとし、スポーツや芸術、教育、産業活動、娯楽、笑いなど幅広い人間活動を動機づけ状態とその反転の観点から研究している。本論文では、リバーサル理論の概要について、簡明な解説を行う。
著者
田中 優 高木 修
出版者
関西大学社会学部
雑誌
関西大学社会学部紀要 (ISSN:02876817)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.75-92, 2011-02

The present study examined the effects of self-evaluation, self-acceptance, self-esteem on satisfaction of interpersonal relationship through consciousness of reciprocal interpersonal relationship. Students of a women's university (N=94) answered a questionnaire. Path analysis indicated 1) self-disgust of self-evaluation influences consciousness of compensation through self-acceptance and self-esteem, 2) evaluation apprehension from other of self-evaluation had a direct positive effect on satisfaction level of interpersonal relationship, 3) consciousness of reciprocity of reciprocal interpersonal relationship had a direct negative effect on satisfaction level of interpersonal relationship and 4) self-disgust of self-evaluation had a direct negative effect on satisfaction level of interpersonal relationship. 本研究の目的は、自己評価、自己受容、および自尊心が互恵的対人関係意識を介して対人関係満足に及ぼす影響を明らかにすることである。女子大学の94名の学生を対象に質問紙調査を行い、パス解析の結果、1)自己評価の自己嫌悪が自己受容と自尊心を媒介して返礼意識を規定する間接効果と、2)自己評価の他者評価懸念が返礼意識を規定する正の直接効果が認められた。また、3)互恵的対人関係の互恵意識が対人関係満足度を規定する正の直接効果と、4)自己評価の自己嫌悪が対人関係満足度を規定する負の直接効果が認められた。自己評価は互恵的対人関係意識の返礼意識を規定し、互恵的対人関係の互恵意識は対人関係満足度を規定することが明らかとなった。
著者
雨宮 俊彦 住山 晋一 増田 のぞみ
出版者
関西大学社会学部
雑誌
関西大学社会学部紀要 (ISSN:02876817)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.1-191, 2002-03-25

マンガは、複数のコマからなる折衷的、総合的な視覚表現のメデイアである。マンガでは、コマにさまざまな絵と言業がおさめられ、ページ内の並置的なコマ配置をつうじて物語りの時空が、視覚的に表現される。本論文では、こうしたマンガの表現の全体的な特徴を、心理学、メデイア論、記号論などの観点から分析をこころみる。第一部では、コマを構成する人物、背景、形喩、音喩、会話、叙述などの諸要索をレイヤーとして分解、抽出し、代表的な作品の表現の特徴を分析した。つづいて、分解した諸要素を複数の声部、コマを小節として、マンガの総譜表記をこころみた。第二部では、日本の少女マンガで複雑に発達した、コマ構成の歴史が概観され、最近多くみられるコマとコマの間に間白をつくらないコマ構成の意義の検討がおこなわれた。第三部では、構造記号論、夏目らのマンガ表現論、マクラウドのマンガ表現論などが批判的に検討され、マンガ表現論の枠組みとして、感性認知記号論の概要が提示された。
著者
古川 誠
出版者
関西大学社会学部
雑誌
関西大学社会学部紀要 (ISSN:02876817)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.37-64, 2021-03-31

福永武彦の「草の花」は、1930年代の第一高等学校の学生たちを主人公とする小説である。この論文は、その「草の花」で描かれた、男どうしの関係と、それをめぐる登場人物のさまざまな認識、およびその背後にある価値観を分析することが目的である。さらに、そうした認識や価値観が、近代日本における男どうしの関係の変容において、どのような意味をもっているのかを明らかにする。主人公の汐見茂思の下級生藤木忍に対する愛は、永遠のイデアの世界をめざす、精神的な一致と高揚をともなう自己完結的な思いというものであった。それに対し、男どうしの愛=肉体的な欲望への批判や、下級生への執着が同学年集団の結束へ悪影響をもたらすという批判があった。しかし、周囲の大多数はそうした汐見の藤木への愛を許容していた。それは、同性への愛を異性愛へいたる一つの段階とみる見方と、前近代からの硬派的稚児愛文化の延長線上として汐見の愛を理解するものである。しかし、周囲の理解の仕方は汐見のプラトニックな愛の理論とは異なる視点からの理解であった。このような、男どうしの関係をめぐる多様な視点を含んでいることと、伝統的な硬派的稚児愛とは異なる新たな男どうしの関係を主題としたという意味で、「草の花」は、近代日本の少年愛小説の系譜の集大成と位置づけることができる。
著者
高木 修
出版者
関西大学社会学部
雑誌
関西大学社会学部紀要 (ISSN:02876817)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.109-127, 1991-01-30

中村(1983, 1988, 1990)は,自己過程に4つの位相,すなわち,自己に注意の焦点を当てる「自己の姿への注目」の段階,注目された自己の姿の特徴を自分なりに描き出して自己を概念化する「自己の姿の把握」の段階,把握された自己の姿を評価する「自己の姿への評価」の階段,そして,自己の注目,把握,評価で活性化された自己を,他者との相互作用の中で他者に向けて表出する「自己の姿の表出」の段階の4つが存在するとしている。この論文では,「自己」,特に自己過程に注目し,その各位相において,向社会的行動と自己とがいかなる因果的関係を持っているかを検討し,「自己」の視点から,従来の向社会的行動の研究の整理と,その方向からの今後の研究の発展の可能性が考察された。
著者
水野 由多加
出版者
関西大学社会学部
雑誌
関西大学社会学部紀要 (ISSN:02876817)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.157-179, 2012-03-31

新しい社会情報環境とマス・メディアの変化によって、広告を可能とさせる社会条件に関わる今日的な社会現象が生起してきた。本研究ノートは、今後の議論のために準備・編集された調査資料である。\nSome contemporary social phenomena have been occurred concerning allowance and conditions that can be advertising done, according to the changing new socio-technological environments and mass media. These are some investigative documents edited by the author to prepare the further discussions.
著者
小谷 節男
出版者
関西大学社会学部
雑誌
関西大学社会学部紀要 (ISSN:02876817)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.p149-154, 1993-12

ワシントン州では,コロンビア川の豊かな水量を利用して水力発電所が建設されてきた。安価な電力を基礎として,アルミニューム精錬業が発展し,世界最大の航空機会社ボーイング社の工場群がある。
著者
片桐 新自
出版者
関西大学社会学部
雑誌
関西大学社会学部紀要 (ISSN:02876817)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.1-46, 2021-09-30

筆者は、1987年から5年おきに7回30年の長きにわたって大学生の価値観調査を行ってきている。その間に1995年に一度、1987年時点で大学生だった若い社会人の価値観調査を行い、学生時代から価値観がどう変化するのかを調べたことがある。今回25年ぶりに、大学を卒業した社会人の調査を実施し、大学卒業後どのように価値観を変化させるのかを明らかにした。7回の大学生調査との比較や、1995年の社会人調査と比較することで、「年代(年齢)」「世代」「時代」の影響によって価値観がどのように変わっているかが明らかになった。仕事上の立場の変化、結婚し子どもを持つことによる社会的立場の変化の影響は、当然ながら多くの項目で見られる。また他方で、年代(年齢)を超えて、同じ時代を生きるものとして同じような価値観の変化をしているものも見られることも明らかになった。
著者
溝口 佑爾
出版者
関西大学社会学部
雑誌
関西大学社会学部紀要 (ISSN:02876817)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.1-36, 2021-03-31

被災写真救済活動が東日本大震災に関する記録として参照されることが増えてきた一方で、関連する研究同士の参照は積極的に行われてはこなかった。本研究は被災写真救済活動に関する包括的なレビューを行うことで、学術の分野において被災写真を題材として切り開かれた地平を見極め、以降の研究の出発点を定めるためのものである。Vol.2では2014年から2020年3月までに発行された論文について取り扱う。
著者
吉岡 至
出版者
関西大学社会学部
雑誌
関西大学社会学部紀要 (ISSN:02876817)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.181-188, 2010-03
著者
水野 由多加
出版者
関西大学社会学部
雑誌
関西大学社会学部紀要 (ISSN:02876817)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.93-128, 2010-11

This article researches advertising by studying specific cases in American advertising history from the 20th century from the viewpoint macro socio-psychology. The author tries to show that successful advertising relies on a combination the product and its social value rather than effective advertising appeal itself,and can be called an institutional (social)innovation. This notion has rarely been studied. Many researches treat advertising as an exit medium for innovation; however,this paper provides a supplemental view point of innovation research,and tries to bridge the gap between macro socio-psychological or cultural consumption studies and economic or management research. 本稿の目的は、20世紀アメリカ広告の歴史的事例分析をマクロ社会心理的に行う広告研究である。その帰納的に見出される観察知見は、社会的(制度的)イノベーション(innovation) と呼び得るものであり、従来隠されていた「広告の社会価値結合」という特質を明確にした。広範に経済学・経営学の中で扱われるイノベーション研究に対して、この知見は、補完的なイノベーション論の視点を詳細化し、また従来無視されがちであったマクロ社会心理研究、あるいは消費文化研究と経済・経営学研究の架橋の可能性も併せて示すものである。
著者
佐藤 万亀子
出版者
関西大学社会学部
雑誌
関西大学社会学部紀要 (ISSN:02876817)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.77-107, 2005-03

経済の混迷する現在、職場の労務管理は、家族的温情主義から、個人と組織の欲求を統一した人的資源管理への移行が時代の趨勢となり、キャリアカウンセリングの台頭を見ることになった。職場カウンセリングの来談に動機づけられない日本人の意識構造をカバーするために、スクリーニングとして「労働意識調査」を介した回答結果によって、自己の意識を客観的に見てもらう体験を通して、来談のための内発的な動機づけを高めると考えられた。呼び出しに応じて来談したクライエントは、面接場面で、象徴的な自己を吐露する現象が見られた。これらのクライエントの抱える問題の内容は、多種多様で、かつ深刻であった。問題がさらに重大にならない前の早い時期に、もし、パーソンセンタードのカウンセリングによって、認知変容ができれば、クライエントの人生の真の意味を気づかせるばかりか、さらに精神的健康の増進にもつながると考えられる。さらに医療費の軽減をもたらすことが期待でき、今後の医療政策へも、一つの示唆を与えることが出来ると考えられる。
著者
常木 暎生
出版者
関西大学社会学部
雑誌
関西大学社会学部紀要 (ISSN:02876817)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.271-291, 2006-03-30

日本人の政治意識は低いと言われているけれども、政治討論番組は一定の視聴率を確保し、長期間に渡って放送されている。サンデープロジェクトと日曜討論の二つの政治討論番組における司会者の言動が視聴者にどのような印象を与えているかを内容分析とSD法によって分析した。日曜討論の司会者が発言権の分配に徹して、際立った印象を与えていないのに対し、サンデープロジェクトの司会者田原総一郎は討論を親しみ易く、活性化させ、楽しいものにしている反面、攻撃的、感情的で、苛立たしさ、迎合的といった印象を与え、視聴者の感性を刺激している。これにより視聴者は政治討論番組をおもしろく感じ、興味を示すようになっている。
著者
永井 良和
出版者
関西大学社会学部
雑誌
関西大学社会学部紀要 (ISSN:02876817)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.203-279, 2021-09-30

1920年代から1930年代にかけて、わが国の都市ではモダン文化が開花した。なかでも、ジャズ音楽と社交ダンスの大衆化は、その象徴的現象である。しかしながら、当時の史実を再構成するために必要な基礎資料の整備は、いまだじゅうぶんとはいえない状況にある。この資料では、昭和戦前期に大阪・尼崎で刊行されていた雑誌のうち、『ダンサー』・『ダンスフアン』・『ダンス時代』の3誌について、未発見の号や欠号などがあるものの、関西に存在したタクシーダンス・ホールの詳細を知る手がかりとして、目次を復刻し、重要な記事の一部を翻刻する。なお、この作業は、1995年から1996年にかけて連載した、東京で発行されていた雑誌の目次総覧についての資料の続編にあたるものである。In the 1920s and 30s, Modernism was the distinctive feature of Japanese urban culture. To understand that period, an appreciation of jazz music and ballroom dancing are particularly important. Relevant information for reconstructing these phenomena is, however, lacking. This time, three magazines from this period published in Osaka and Amagasaki, Dansâ (The Dancer), Dansu-Fan (The Dance Fan), and Dansu-Jidai (The Dance Time) have been studied with the help of several informants and public libraries. Although there may be many missing numbers, the found issues contain a lot of valuable information that detail the taxi-dance halls that existed in Osaka, Amagasaki, and the Kansai area. Therefore, as a result of the study, I created a log of all the issues that I could find, and reprinted several important articles.
著者
水野 由多加
出版者
関西大学社会学部
雑誌
関西大学社会学部紀要 (ISSN:02876817)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.129-138, 2013-12

Although the new Media Studies Major at the Faculty of Sociology, Kansai University, began in 2013, this program can be traced back 65 years to its foundation, when it was originally called the Department of Journalism (and Media) Studies, at the Faculty of Letters, Kansai University, in 1949. A great many changes has occurred since then but might easily be forgotten. In this article, the author describes in detail the prehistory of the Media Studies Major at the Faculty of Sociology, Kansai University.関西大学社会学部マス・コミュニケーション学専攻は2013年からメディア専攻に改称・改編したが、その淵源は1949年の文学部新聞学科設置にあり、以来65年の経緯を持つ。この機会にメディア専攻の前史として専攻の忘れられがちな歴史を専攻に絞ってまとめた。
著者
水野 由多加
出版者
関西大学社会学部
雑誌
関西大学社会学部紀要 (ISSN:02876817)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.129-138, 2013-12-20

Although the new Media Studies Major at the Faculty of Sociology, Kansai University, began in 2013, this program can be traced back 65 years to its foundation, when it was originally called the Department of Journalism (and Media) Studies, at the Faculty of Letters, Kansai University, in 1949. A great many changes has occurred since then but might easily be forgotten. In this article, the author describes in detail the prehistory of the Media Studies Major at the Faculty of Sociology, Kansai University.関西大学社会学部マス・コミュニケーション学専攻は2013年からメディア専攻に改称・改編したが、その淵源は1949年の文学部新聞学科設置にあり、以来65年の経緯を持つ。この機会にメディア専攻の前史として専攻の忘れられがちな歴史を専攻に絞ってまとめた。