著者
高木 相
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.193, pp.45-50, 2006-07-21

平成18年(2006)6月6日(火)から9日(金)まで、仙台国際センターにおいて第23回電気接点国際会議(略称ICEC2006/Sendai)が開催された。本報告はその会議報告である。
著者
渋谷 茂一 石塚 春夫 木下 敏雄 安藤 秀哉 亀島 昭徳 鈴木 喬
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学
巻号頁・発行日
vol.95, no.359, pp.1-8, 1995-11-16
被引用文献数
21

情報技術装置(ITE)の放射妨害(EMI)限度値規格は、CISPR 22(1993)に改定勧告案が示されているが、ITE設置高・測定距離・偏波により、10〜20dBの偏差を生じ、規格自体が安定しない欠陥がある。例えば、EMI測定値の検定のために「3m法 半電波暗室(金属床面)」と「1Om法CISPR勧告型オープンサイト」の相関を求めることは、事実上、不可能に近い。これは、放射妨害限度値規格を自由空間で定義し、「自由空間型サイト(オープンまたは完全電波暗室)を使用することにより容易に解決できる。すでに、EMS(イミュニティー)試験や1GHz以上のEMI測定は、「自由空間型サイト」の使用が前提になっており、それらとの整合性の見地からも、現行規格の見直しが必要である。なお、CISPR 22(1993)の限度値換算法の誤りは、FCC OST 55(1982)の技術根拠の誤りに起因し、それが訂正されずに継承されてきた結果であることを論証した。
著者
雨宮 好文
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学
巻号頁・発行日
vol.100, no.49, pp.31-36, 2000-05-10

疫学論文と理工学など実験科学の論文とは性格が異なる.疫学論文は原因らしいものを漏らしてはならないとの安全サイドの見地から書かれ, 前提とする仮定の妥当性, 推論の論理性にかんして疑問点を含む可能性もある.われわれ電気関係者は, この部分の吟味を行い, 疑問点が解消しない場合には, これを周知させるなどの対応策をとらなければならない.1999年6月カナダ・トロント大チームによる報告に基づいた新聞記事(ワシントン6月15日共同)は, 《電線などから受ける磁場の強さが平均0.7ミリガウス以上の子供は, 同0.3ミリガウス以下の子供に比べ, 白血病になる危険が約4倍高い》とあり, わが国のジャーナリストにも取り上げられた.本報では, この論文の内容の概説と疑問点を述べる.
著者
畑 雅恭 田 学軍 山田 義和 馬場 清英 内匠 逸 矢橋 清二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学
巻号頁・発行日
vol.98, no.493, pp.13-18, 1998-12-18

地震の電磁波前兆のメカニズムを解明するためには, 放射域を標定し, 放射電磁波レベルの距離特性を解明することが重要である.多観測点からの方位標定の結果, 大規模な放射域が予想を超えて海溝周辺の海洋面であること, このほか地域的, 局地的な放射の3つに大別されることもわかってきた[1][2].また, 放射域の標定により, 距離放射特性も明らかになった.さらに, 放射電磁波のみならず全く別のメカニズムによって発生する前兆を相互確認することが出来れば, 地震前兆現象の解明と予知の信頼度は著しく向上する.今回群発地震の多発する伊東市において, ガイガーミューラ計数管を用いて高エネルギー粒子の計測を昨年5月より開始し, 本年4月21日より発生した群発地震に先行する1個月半の間に, 予想を超える放射レベルの上昇と, 特有な発生様態の高エネルギー粒子の出現を観測した.また, これらの高エネルギー粒子の出現は地下の脱ガスによると推定される垂直磁界の放射レベルの上昇とも対応している.これら全く異なる2つの種類の前兆現象の出現は, 地震に関連した前駆的な地殻活動が, 従来の範囲を超えた広いメカニズムに関連していることを示す.超高圧・高密度下における量子電磁力学的な現象の存在をも, 地球化学, 電気化学, 機械電気変換に加えて考慮する必要がありそうである.
著者
五十嵐 広宣 末永 章一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.302, pp.59-65, 2003-09-05
被引用文献数
4

太陽光発電システムは、太陽電池で発電された直流電力をパワーコンディショナによって一般配電線と同様の交流電カヘ変換し連系するシンプルなシステムである。発電に際しての排気ガスやCoの発生もなく、地球エネルギー起源の二酸化炭素抑制策の一つとして期待されおり、2010年における導入目標は、482万kwと2001年度末の実績との比較では約10倍となっている。太陽光発電システムの中枢であるパワーコンディショナは、直流を交流に変換する機能のほか、一般電気事業者の配電線と連系するために必要な電気安全上の保護機能及び一般家庭内に取り付けられて使用されるため一般電気製品と同等の電気安全性を備えたものである。
著者
赤澤 徹平 王 志良 豊田 啓孝 和田 修己 古賀 隆治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.210, pp.49-54, 2002-07-11
被引用文献数
3

多層プリント回路基板からの放射EMIの一要因として,回路基板の共振がある.本報告では一般の多層プリント回路基板の電源系の共振解析を目的として,複数の矩形領域からなる基板の電源グランド層間の平行平板共振の高速解析法について示す.今回,2つの矩形領域からなる基板についてセグメンテイション法を用いて解析をおこなった結果,測定値と解析値の良い一致が得られた.セグメンテイション法を用いた高速解析の有用性,および精度について示す.
著者
上山 博也 前野 剛 平田 晃正 王 建青 藤原 修
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.371, pp.1-6, 2007-11-30
被引用文献数
21

車載電子機器のプリント回路基板(PCB)からワイヤハーネスへ流出する伝導雑音電流は,車載ラジオの妨害源となる.ワイヤハーネスへの伝導雑音電流を流出させにくいPCBグラウンド層のスリット効果の解明を目的として,スリットの入ったグラウンド層を共通とする直交配線パターンの簡易PCBを作成し,配線パターン間のクロストークのFDTD計算と測定を,FM周波数帯を含む300kHz〜1GHzの周波数範囲でスリット数との関係において行った.その結果,計算結果は測定結果を概ね表すこと,2スリットのクロメトークレベルは1スリットのそれに比して必ずしも大きいわけではなく,スリットの配置によってはクロストークレベルを低減し得ること,などが確認できた.
著者
下嶋 康弘 大槻 和司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.247, pp.23-28, 2000-07-25
被引用文献数
1

半導体デバイスの技術進歩は、機器の小型化、高性能化を進め、快適で便利なものになっている。しかし使われているマイコンや電子回路は、非常に低い電圧で動作しているため、過電圧で誤動作や破壊を起こし、大きな混乱を生じる。雷の被害は、工場、遊園地、ゴルフ場、学校などでは広範囲となり、機能が停止してしまう。直撃雷や近傍落雷の場合、どのような被害が発生するのか、またその対策をどのように行うのかを紹介する。
著者
山本 直樹 下塩 義文 古賀 広昭 徳田 正満
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学
巻号頁・発行日
vol.100, no.49, pp.1-6, 2000-05-10
被引用文献数
2

本報告は, 2対の非シールド形ツイストペアケーブル間の誘導特性について理論的に検討したものである.各ツイストペアケーブルはグラウンド上で平行2線をらせん状によじったモデルとして考え, 誘導電圧式を求めた.LAN用ツイストペアケーブルを考慮したパラメータを用いて誘導特性を推定した.推定例として, ツイストペアケーブルのよりピッチ, 線路長, 線路高に対する誘導特性を計算により求め, よりピッチと誘導特性の依存性などについて考察した.
著者
渋谷 茂一 石塚 春夫 木下 敏雄 吉村 和昭 安藤 秀哉 亀島 昭徳 鈴木 喬 賀来 壽一 海野 幸次郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学
巻号頁・発行日
vol.96, no.314, pp.73-80, 1996-10-18
被引用文献数
18

過去10年来, CISPRは,「EMI(放射妨害波)測定法の合理化」を最重要課題に挙げてきたが, 依然として未解決のままである. すなわち, 1991年のEMCシンポジュウム(チューリッヒ)では, IBM社が, 全世界の優良34サイトについて3m法の比較試験を実施し, EMI電界測定値に約10 dBのバラツキがあることを公表した. 1994年の会議(北京)では, ドイツが, 同じく6サイトについて10dB以上の差異を検出, CISPR測定法の不適合性を指摘した. 最新の1995年の会議(ダーバン)では,「EMIテストサイトと測定法の問題点と理論的検討」があらためて各国に要請された. 本論文は, それらに対応して,「3m法を含むCISPR勧告型サイトの相関係数が不確定で, 容易に10db以上の誤差が生じる理由を理論的に証明」, また, 「放射妨害波限度値ならびにサイトの自由空間化のみが唯一の解決手段」であることを示す.
著者
鬼沢 武 小林 聖
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学
巻号頁・発行日
vol.96, no.526, pp.23-28, 1997-02-19

簡易な回路構成を持つ,位相情報を用いた逐次処理型プリアンブルレス復調器のAFC部とキャリア再生部について検討している.AFC部では位相オフセット周波数誤差検出法とデュアルループAFCを,またキャリア再生部ではキャリアフィルタ出力をサンプルホールド(S/H)するS/H付きオープンループ型逆変調キャリア再生法を提案している.これらの技術を用いた復調器はプリアンブル信号(キャリア再生用)を用いずにパケット毎の復調を可能にし,かつ複素情報を用いるプリアンブルレス復調器と比較して,約1/10の回路規模で実現出来る可能性を得た.
著者
雨宮 好文
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.18, pp.1-6, 1999-04-22
被引用文献数
3

「送電線とがん」の問題は多くの人の関心を集めている. 1998年6月に米・国立環境衛生科学研究所 (NIEHS) の諮問委員会はEMF RAPIDプログラムの支援を得て組織したWGのレポートのドラフトを公表し, 「電力線磁界が発がんの原因になりうる」との見解を示した. 同委員会は動物実験や細胞の実験の発がん性を確認できず, 疫学研究の結果に対して委員の意見が分れ, 結局19対9という投票で発がんの原因になりうるとしたとのことであるが, この疫学論文の評価は, なにを目安にして行われたかドラフトでは明らかでない. 例えば, 原著者さえ「公衆衛生問題とはならない」と述べでいる論文までも, 同ドラフトはボジティブであるとしている. 本報告においては, 小児白血病にかんする疫学論文について, 同ドラフトが行った評価について再検討する.
著者
田中 元志 高木 相
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学
巻号頁・発行日
vol.93, no.495, pp.49-55, 1994-03-08

ノイズパラメータが制御できる場合ノイズ発生器(CNG)を用い、テレビ画像に及ぼす電磁ノイズ(非ガウス性ノイズ)の影響について主観評価実験を行った。その結果、ノイズの微細構造の影響は小さく、電力による影響が大きいことが明かとなった。静止画上と動画上での評価を比較すると、電力が小さいところで若干の違いが見られるが、全体的にはほぼ同様な結果が得らた。また、HDTV画像に対して、その周辺から発っせられる電磁ノイズの影響について実験を行ったが、ノイズの混入は殆ど見られなかった。
著者
向出 尚正 王 建青 藤原 修
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.488, pp.11-15, 2003-11-28
被引用文献数
2

遠方界曝露の人体において,体内器官で生ずる30MHz〜3GHz帯の局所共振現象を解剖学的人体全身数値モデルに対して並列FDTD法で解析した.主要器官に対する平均SARの周波数特性から,65MHz,200MHz及び700〜900MHz付近での局所共振発生を明らかにし,65MHz付近での共振は人体縦方向での全身共振,200MHz付近での共振は人体横幅方向での共振,700〜900MHz付近での共振は,器官自身の寸法によるものと推察できた.また,胴体内器官での局所共振時のSAR値は,全身共振時のそれより低いが,頭部,脳,眼球,睾丸では,全身共振時のSAR値よりも高いレベルで局所共振が起きることがわかった.さらに,人体モデルの体重が同じで身長が異なる場合は共振周波数での全身平均SARはほとんど変わらないのに対し,身長が同じで体重が軽い場合には共振周波数での全身平均SARは著しく増加することがわかった.
著者
佐藤 太一郎 山田 吉英 渡辺 旦 亀田 武志
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.182, pp.35-39, 2006-07-20

近年,モーメント法(MoM)に基づく電磁界シミュレーターは,高速多重極法(FMM)を使用することで計算能力が大幅に向上し,大形構造物の解析が可能となった.本報告では,ステルス戦闘機の1/48のスケールモデルを用いて,レーダー断面積(RCS)の検討を行った.周波数60GHzにおいて,電磁界シミュレーション値と簡易測定値を求めて比較した.スケールモデルの寸法は約80波長であり,計算時のメモリー容量は1.9GBで,計算時間は2時間程度であった.測定は電波暗室を用い,ほぼ遠方界領域で行った.測定器の性能から,ダイナミックレンジは不十分であり,RCSの大きくなる部分の比較しかできなかった.計算値と測定値は良い対応を示し,データの信頼性を確認できた.
著者
小塚 洋司 折井 謙
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学
巻号頁・発行日
vol.98, no.493, pp.85-90, 1998-12-18
被引用文献数
2

筆者らはこれまで、EMCの立場や周波数の有効利用の観点から、簡易な通信システムを提案してきた。本方式は、バーコードの原理を通信に応用したシステムであり「コードセンシング通信法式(COSCOS)」と称している。これまでこの方式の様々なセンシング方式を提案してきた。本報告では、バーコードの読み取り方式に磁界を用いているため耐環境性・機密性に優れる「磁気センサ」のセンシング感度の改善ついて理論ならびに静特性実験を行った結果について述べる。また、センサを筐体に入れシールドした場合についても特性の評価を行い、その総合的な特性から、従来のシステムに比べセンシング高、センシング感度の改善が出来たことついて述べる。
著者
山本 憲夫 平田 俊清 水町 守志 酒井 忠雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学
巻号頁・発行日
vol.98, no.511, pp.41-48, 1999-01-20
被引用文献数
1

航空機客室に持ち込まれる携帯電子機器から放射される電磁波が機内の航法機器に与える電磁干渉(EMI)について調査するため, 客室内から航法機器まで及び機内のケーブルまでの経路損失について実機(ボーイング777)を用いて測定した。その結果, 客室から航法機器までの経路損失は最小43dB, 平均90dB程度で, 携帯電子機器が航法機器の動作に影響を与える可能性は非常に小さいが, あり得るとの結論を得た。一方, ケーブルまでの経路損失は大きく, ケーブルを経由した干渉の可能性は前述の経路に比べ無視できる程度であった。また, 代表的な携帯電子機器を客室内で使用し, これらが航法機器に与える影響について地上及び飛行中に調査したが, 航法機器の動作が影響を受けた事例は発生しなかった。
著者
徳田 正満 島田 一夫 石井 博義
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学
巻号頁・発行日
vol.98, no.51, pp.41-48, 1998-05-15
被引用文献数
9

平成9年度に九州工業大学に建設された多目的の電波無響室に関する仕様と特性を紹介している。この電波無響室は、床面が金属の電波半無響室と、そこに電波吸収体を敷いた電波全無響室の両方を構成することができ、EMC用ばかりでなく、アンテナ特性評価用としての適用も可能である。発砲フェライトという新素材を電波吸収体に新規に適用することにより、30MHz〜18GHzの周波数帯域で、5面と6面のサイト減衰量特性及び放射RF電磁界イミュニティ試験時の電解均一性を、60cmの電波吸収体厚さで実現できることを確認した。
著者
木村 一平 王 瓊 王 建青
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.185, pp.41-46, 2009-08-28
被引用文献数
2

高齢化社会の到来に伴い,通信機能を有する人体装着或いは埋込み型生体センサによる医療や生体情報の管理,遠隔治療など,いわゆる医療支援情報通信技術の確立が期待されている.本研究では,ワイヤレスボディエリア通信を実現させるために,超広帯域(UWB)伝送に着目し,人体姿勢動作及び床からの反射を考慮した人体伝送路特性を測定し,インパルス応答のモデリングを行った.また,インパルス応答を用いて,代表的なUWB-IR(Impulse Radio)通信方式における誤り率特性を計算機シミュレーションにより明かにし,UWBボディエリア伝送の実用性を検討した.
著者
林 善伸 篠塚 隆
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.446, pp.25-30, 2000-11-10

携帯電話の普及に伴い、携帯電話の電波によるコンピュータなど電気・電子機器の誤動作が懸念される。今後もさらに携帯電話使用者の増加が見込まれるため、携帯電話による電子機器等への影響について検討する必要が出てきた。今回の測定の目的は、上記検討のために提供できる基礎的なデータを取得することである。測定は2箇所で行い、携帯電話周波数帯の電界強度の統計パラメータを測定した。その結果、測定中の最大電界強度は115dBμV/mであった。また、24時間のうち電界強度が90dBμV/mを超える時間率は、曜日、測定場所によらず約0.1%であった。さらに、確率密度関数について測定場所のモデル化による計算を行い実測値との比較を行った。