著者
西岡 玄次
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.315, pp.61-68, 2004-09-10

Adversarial random oracle(以下,ARO)を用いた既存の(IND-CCA2の意味で安全な)公開鍵暗号スキームヘの攻撃方法について説明する.また. AROのフォーマルな定義を与え、AROモデル上での安全性概念,さらにそのための条件,等について議論を行う.
著者
安田 貴徳 櫻井 幸一 高木 剛
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.34, pp.9-16, 2011-05-06
参考文献数
19

多項式公開鍵暗号(MPKC)はポスト量子暗号の候補の一つである。RainbowはMPKCによる電子署名方式であり、暗号化および復号化の処理が高速であるという利点を持つ。一方で、MPKCの安全性は多変数方程式の求解問題の困難性に基づいており、暗号学的に安全なパラメータを選択すると鍵長がRSA暗号と比較して大きくなる問題がある。公開鍵長の削減に関しては既に研究が進められているが、秘密鍵長の削減に関する研究の報告はまだなされていない。本稿では非可換環を利用したRainbowの一署名手法を提案し、それによりRainbowの秘密鍵長が従来の場合より削減できることを説明する。特に1024ビットRSA署名と同等の安全性を持つとされるRainbowの場合、秘密鍵長を約75%削減できる。また、現在知られているRainbowの主な攻撃方法に対して安全性評価を行い、安全と思われる非可換Rainbowのパラメータを記述する。
著者
風戸 嘉幸 檜垣 泰彦 池田 宏明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.346, pp.43-48, 2007-11-15
参考文献数
10

ウェブアクセシビリティを確保する有効な手法の一つに,表示スタイルを文書構造と分離し,外部スタイルシートでレイアウトを制御する方法がある.読みやすさという言葉には,視覚的・理解的の2種類の意味が含まれているが,行間余白はこのうち前者に対して大きな影響を及ぼす.本研究では,外部スタイルシートから行の高さが制御されているHTML文書の読みやすさについて主観評価基礎実験を行うとともに,一定の観測条件のもとでの行間余白と日本語文章の読みやすさ評価値について試算を行い,行間余白と読みやすさの関連性について考察を加えた.
著者
服部 充洋 廣瀬 勝一 吉田 進
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.422, pp.85-91, 2004-11-09
参考文献数
9

SHA-OのメッセージスケジュールにはGF(2)上の16次原始多項式が用いられている.GF(2)上の16次原始多項式は全部で2048個存在する.各多項式を用いてメッセージスケジュールを構成することにより,2048個のSHA-O variantが構成される.本稿ではこれらのSHA-O variantsに対しCRYPTO'98で提案されたChabaud-Joux攻撃を適用する.そして,いくつかのvariantsが攻撃に耐性を持つこと,元のSHA-Oが必ずしも攻撃に耐性をもたないことを示す.また最も攻撃に弱いvariantにおけるcollisionを示す.これらの結果はChabaud-Joux攻撃を何ら改良することなくそのまま適用することにより得られる.
著者
千田 栄幸 静谷 啓樹 西関 隆夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ
巻号頁・発行日
vol.94, no.137, pp.1-10, 1994-07-11

「f(x),f(y)が与えられたとき,f(x+y)とf(x・y)の両方を効率的に計算できるような暗号化関数fは,存在するか?」現在のところ,このような関数fの存在は知られておらず,暗号理論分野における未解決問題の一つとなっている.環準同型が暗号化関数となるならばこの解となりうるので,これまでは,基礎検討として半分配環上の一方向性関数について考察を行ってきた.本文では,一方向性群準同型と一方向性環準同型の関係について考察し,群準同型の性質を持つ暗号化関数について一方向性であることがいえれば,一方向性環準同型が存在することを示す.また,上記の未解決問題を一般の加法と乗法に拡張した場合に対する肯定的な解を与える.
著者
満保 雅浩
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.701, pp.95-100, 2000-03-16
参考文献数
7

匿名性を確保する技術はプライバシー保護等に利用される重要な技術であり, 各種暗号方式が有する匿名性について考察する必要がある.現在までに閾値署名と多重署名の機能を組み合わせた閾値多重署名と, 閾値署名と委任署名の機能を組み合わせた閾値委任署名が提案されている.本論文では, まず, これらの署名方式を匿名性の観点から考察し, 問題点を指摘する.そして, この問題点を解決する改良方式を示し, 匿名性や署名長などの改良方式の各種性質について考察する.
著者
辻井 重男 山口 浩 北沢 敦 黒澤 馨
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ
巻号頁・発行日
vol.98, no.426, pp.45-52, 1998-11-20
被引用文献数
1

電子投票や電子サーベイにおいては、投票者のプライバシを保護しつつ、二重投票、非有権者投票などの不正投票を防止できることが重要であり、本稿では、これら矛盾する要求を満たす投票プロトコルの方式を提案する。本文のポイントは、高次剰余暗号の準同型性を利用すること、及び票の集計処理と開票処理を分離させたモデル構成をとることにあり、これらとユニバーサルな検証性、柔軟なシステム構成可能性を併せて、実用性の高い投票システムを提案する。
著者
堀 正義 中野 学 松本 勉
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.732, pp.75-80, 2005-03-11

現在, インターネットを構築している重要な技術の一つとしてDNS(Domain Name System)がある.DNSはドメイン名とIPアドレスを対応付けるシステムであり, 多くのユーザに利用されている.しかし, サーバ内のキャッシュを改竄するDNSキャッシュ汚染攻撃や, 名前解決応答パケットの偽造によるDNSスプーフィング攻撃により, ユーザを不正なサーバに誘導して個人情報を盗むといった行為が可能である.本論文ではこの問題に対し, 複数のDNSサーバに名前解決要求を送信し, その応答を確認, 比較することでDNSを安全に利用する方式を提案する.また, 実装を行うことで, 提案方式利用時の名前解決に要する処理時間の増加について評価した.
著者
杉崎 篤史 東郷 利樹 河野 隆二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ
巻号頁・発行日
vol.97, no.612, pp.49-54, 1998-03-19

国際標準案のW-CDMAなどのDS-CDMAにおいて重要な送信電力制御の高精度化と制御情報の軽減を狙いとして、移動通信チャネルのフェージング状況に応じてセル内の移動局からの送信電力を適応的に制御する方式を提案する。提案方式では、希望信号電力対干渉電力比(SIR)の時間的変動を推定し、変動に応じて送信電力の変化ステップ幅を周期的に適応制御する。提案システムが送信電力制御誤差に与える影響を計算機シミュレーションにより評価し、送信電力制御誤差を改善できることを示す。さらに、通信チャネルの変動が十分小さい場合には送信電力制御の制御信号を送信しないことによって節約できた制御信号の空きビット部分をデータとして用いることにより、フェージング速度に応じて、データ伝送効率の劣化を改善できることを示す。
著者
石川 理恵 千田 栄幸 水木 敬明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.319, pp.13-18, 2014-11-14

n人のプレーヤーがいて,プレゼント交換を行いたい場面を考える.すなわち,不動点(fixed point)を持たない置換をランダムに生成したい.裏面が同一の模様である4色のカードを用いると,そのようなランダム置換を秘匿したままで生成できるとともに,置換しのものを明らかにすることなく,不動点を持たないことの証明が可能であることが知られている.本研究では,この問題の解法の効率化に取り組む.すなわち,既存の手法ではn^2に比例した枚数のカードが必要であるが,本研究ではnlognに比例した枚数のカードで十分であり,色も2色で十分であることを示す.
著者
境 隆一 村上 恭通 笠原 正雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.57, pp.23-28, 1999-05-20
被引用文献数
1

予備通信不要のID情報に基づく鍵共有法は、一度信頼のおけるセンタから秘密データを入手すれば、それ以降はこの秘密データと相手のID情報のみから、予備通信無.しに自身と相手との間の共通鍵を算出することが可能な手法である。さらに、ID情報が共通鍵に含まれることから、認証や署名にも利用可能である。しかし、従来、利用者の結託よる攻撃により、センタ秘密や利用者の秘密情報を算出されてしまい、第三者間の秘密鍵を偽造されてしまうという問題があった。これらの攻撃法に対して安全性を高めるために、センタが予め小さな乱数を加えておき、鍵共有の際に非線形操作により、この乱数成分を除去して共通鍵を得る確率的な鍵共有法が提案されている。本稿では、この確率的な鍵共有法に対して、比敷的有効であると考えられるLLLアルゴリズムを用いる結託攻撃法を提案し、その有効性を計算量の観点から検討する。
著者
光成 滋生 渡辺 秀行 吉田 真紀 境 隆一 笠原 正雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.212, pp.117-122, 2002-07-12
参考文献数
17
被引用文献数
5

本稿では放送型コンテンツ配信における不正者追跡問題を考える.従来の配信法は,想定された人数以上の不正者の結託により追跡不可能な海賊版復号器を作製することが可能になるという問題点をもつ.筆者等は,既に楕円曲線上のヴェイユペアリングを用いることにより,この結託問題を解決する方式を提案した.本稿ではこの方式を拡張し,鍵漏洩の自己抑止力と非対称不正者追跡機能,および加入者排除機能をもつ方式を提案する.提案方式では放送量は従来方式より小さく,また加入者が何人結託したとしても結託者以外の個人鍵を生成することができないという拡張前の方式の特長を受けもつ.
著者
菊池 浩明 中里 純二 中西 祥八郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.214, pp.45-51, 2001-07-18
被引用文献数
1

本論文は, 1か0かの秘密を漏らさないまま, 公開検証可能な方法で足し算を実行するプロトコルを提案している.提案方式は, 従来の膨大な帯域を消費し何回にも及ぶラウンドを必要としたマルチパーティプロトコルとは異なり, 非対話的な定数回のラウンドと単純で送信者にも集計者にも検証可能な計算処理を必要とする.提案方式は, 〔2〕に基づいている.提案方式は, 投票者が投票用紙を分散された公開鍵について暗号化して投票し, 集計者が賛成投票数をわからないまま数えるという秘密投票に応用可能である.
著者
田頭 信博 松本 勉 今井 秀樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ
巻号頁・発行日
vol.93, no.24, pp.19-27, 1993-05-14

一つの管理センタの下で匿名通信路とブラインド署名技術を用い,一回の投票のために投票者が複数回メッセージを送出するタイプの(単一管理センタ複数ラウンド型)電子無記名投票方式群は,実用性の高い方式を含む可能性があり重要である.しかし,投票のプロトコルを途中で放棄する投票者がいた場合,その投票者分の票を管理センタに悪用される恐があった.そこで,本論文では単一管理センタ複数ラウンド型方式を途中棄権者票の悪用のできない方式に変換する一般的な方法を提案し,具体的も示すことにする.
著者
王 立華
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.473, pp.563-568, 2009-03-02

1996年満保らが初めてプロキシ署名システムを提案して以来、プロキシ暗号システムについては充分に研究され、実り多い研究成果が得られている。プロキシ暗号システムはプロキシ(代理人)の役割より大きく三種類に分けられる。(1)代理復号:ユーザの公開鍵によって暗号化された暗号文を、プロキシ(Proxy decryptor)を介することで、このユーザに代わって暗号文を復号できる暗号手法;(2)代理署名:ユーザの秘密鍵を渡すことなく,プロキシ(Proxy signer)を介することで、このユーザに代わって署名を行うことを可能とする技術;(3)代理再暗号化:ユーザの公開鍵によって暗号化された暗号文を、プロキシ(Proxy re-encryptor)が仲介することで他のユーザの秘密鍵による復号が可能な暗号文へ変換する仕組み。既存の提案は全て単機能を持っているが、実社会の要望に応えるために、多機能を有することが望ましい。例えば、ボスの秘書さんが下記のことを行うとする:ア)受け取った日常仕事内容に関する暗号文をボスの代わりに復号する;イ)業務関係資料の暗号文を受け取った場合は、そのまま無ボスに渡す;ウ)ボスが不在の時、受け取った業務関係資料をボスが指定した方へ内容を読まず再暗号化して転送する。この場合、代理復号と代理再暗号化の機能を同時に有するプロキシ暗号システムが存在すれば、暗号理論的にも効率性がよく、また実社会における利便性も高い。そこで、このような実社会の要請に応えるために、代理復号、代理再暗号など機能を同時に有する二機能付きプロキシ暗号システムを提案する。多機能プロキシ付きセンサーネットワークはその一例である。
著者
鄭 玉良 今井 秀樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ
巻号頁・発行日
vol.97, no.380, pp.55-62, 1997-11-19

Signcryption は公開鍵暗号技術の新たなプリミティブであり、公開鍵暗号化とディジタル署名の両機能を効率的に実現する。すなわち、従来通り署名してから暗号化をするという2ステップを経て両機能を達成する場合 (signature-then-encryption方式) と比較して、コストを極めて低くすることができる。本稿では、この Signcryption を有限体の楕円曲線上で実現する方式について述べる。さらに、楕円曲線上の signature-then-encryption 方式との効率比較を行い、Signcryption によって計算コストが58%、通信オーバーヘッドが40%削減できることを示す。
著者
蓮井 亮二 白石 善明 森井 昌克
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.199, pp.91-96, 2004-07-13
被引用文献数
2 1

ネットワークやシステムに対する不正アクセスを検知するシステムとしてIDS(不正侵入検知システム)がある.しかし,IDSは不正アクセスを検知するだけであり,事前に対処するものではない.そこで我々は,現在までに行われた不正アクセスから,その後に行われる不正アクセスを予想する方法としてイベント依存モデルを用いる方法を提案している.本稿ではイベント依存モデルを用いた被害予測システムを実装し,システムの有効性を示す.
著者
中村 匡秀 下條 彰 井垣 宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.271, pp.35-40, 2009-11-05
被引用文献数
11

様々な種類のライフログを効率よく連携・集約(マッシュアップ)するためには,ある程度標準化されたデータモデルやサービスAPIが必要となってくる.本稿では,ライフログが備えるべきデータを5W1Hの観点から分析し,アプリケーション依存・非依存のデータ項目を抽出する.抽出したデータ項目に基づき,ライフログのための標準的なデータモデル,および,サービスAPIを考察する.
著者
植田 浩光 力宗 幸男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.281, pp.81-86, 2010-11-10
被引用文献数
4

ターゲットとなるインターネット上のサーバへ自動でログインし,必要な情報を収集して,ユーザへ通知するシステムがある.それを行うサーバをエージェントサーバと定義する.同サーバは,ターゲットサーバへのアカウント情報を保有するが,その内のパスワードについては,暗号化を行う必要性がある.暗号化を行う理由は,万一外部へ漏洩した場合の危険性の軽減がある.加えて,内部のユーザやサーバ管理者にもパスワードが分からないように工夫すべきであり,パスワードをどのように保護すれば良いかの提案を行う.
著者
竹森 敬祐 磯原 隆将 川端 秀明 窪田 歩 高野 智秋 可児 潤也 西垣 正勝
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.135, pp.425-432, 2013-07-11

情報収集モジュールなどを組み込んだスマホアプリからの勝手な情報送信が問題となる中、利用者に送信情報を説明するアプリ向けのプライバシーポリシー(以後、アプリプラポリ)の策定が求められている。我々は、情報送信を伴うアプリとアプリプラポリの実態調査を行い、63%のアプリが情報送信を行い、うち9割がアプリプラポリを持たないか、持っていたとしても送信情報を正しく記載していないことがわかった。そこで本研究では、Marketがアプリの第三者検証機関として審査役を担い、正確で解りやすいアプリプラポリを生成・提示することで、利用者判断を仰ぐフレームワークを提案する。特徴として、アプリ解析力のある技術検証機構を持つことで、誤った申告とアプリプラポリの生成を予防できる。ここで、アプリのダウンロードや利用実績に応じた報酬を支払うレベニューシェアを適用する。これにより、過剰な情報送信や目的が判然としないアプリは利用者から倦厭され、報酬が低下する経済論を働かせる。本手法をアプリMarketに実装・運用した結果、16%のアプリしか情報送信を行わないこと、アプリの趣旨に沿った必要最低限の情報送信に限られることを確認する。