- 著者
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小川 康
藤原 修
- 出版者
- 一般社団法人電子情報通信学会
- 雑誌
- 電子情報通信学会総合大会講演論文集
- 巻号頁・発行日
- vol.1995, no.1, 1995-03-27
静電気放電(electrostatic discharge:ESD)とは電荷蓄積に基づく花火放電を指す.これから発生する電磁パルスは,マイクロ波帯に及ぶ広帯域の周波数スペクトルを含み,情報処理装置やディジタル機器に不測の誤動作や破壊を引き起こす.特に,帯電体同士の衝突・接触で生ずる間接ESDは直接的なそれよりも機器システムに及ぼす影響は深刻であり,しかも低電圧ESDほうが高電圧ESDよりも大きなダメージを与えるという.この種の特異現象は点火プラグのそれに酷似しており,両者には類似の機構の存在を思わせる.この観点から筆者らのグループでは,プラグギャップの電流解析法を間接ESDに応用することで発生電磁界を解析し,放射界強度が特定ギャップで最大に達することで発生電磁界を解析し,放射界強度が特定ギャップで最大に達することを数値的に誘導した.本文では,間接ESDモデルとして球対球電極を用い,同電極間の花火放電によるディジタル機器の誤差動作頻度を実測することで上述の特異現象を実験的に示す.また,この場合の機構が前報告の理論から定量的に説明できることも示す.