著者
百瀬 治彦
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.33, no.5, pp.386-394, 1979

自動焦点カメラの焦点調節原理には, 像鮮明度を求めるものと, 被写体までの距離を求める方式に大別される.ここでは自動焦点カメラの開発動向と, 世界で初めて商品化された, 被写体までの距離を求める方式のコニカ C35AF を例にして, その距離検出原理, 自動焦点調節動作原理, 自動焦点カメラの今後の課題等について述べる.
著者
坂本 敏幸 宇治川 利信 岩谷 義幸 伊達 吉克 松永 孝治 長町 亨 国重 静司
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.22, no.53, pp.1-6, 1998-10-08

Use of 3D CG for Election Reporting Program has been expanding in accordance with improvement of CG technology. In this paper we have outlined our development of in-house real time CG system for Election Reporting Programs and its stable operation.
著者
今村 浩一郎 濱住 啓之 佐伯 暖 岡 重雄 渋谷 一彦 佐々木 誠 金井 隆夫
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.25, no.7, pp.53-58, 2001-01-30
被引用文献数
16

地上デジタル放送におけるSFNを放送波中継で実現する場合、中継放送所の送受アンテナ間の回り込みによる発振や信号の劣化が大きな問題となる。この回り込み対策として、回路的に回り込みを打ち消す回り込みキヤンセラ、ならびに、低サイドローブ特性を有する平面受信アンテナの開発を行っている。本報告では、平成12年5月に東北地区の地上デジタル放送研究開発用共同利用施設である白石中継局において行った放送波中継SFN実験の結果について述べる。実験は、回り込みキヤンセラと平面受信アンテナを使用し、送受アンテナ非分離の形式で行った。この実験において、回り込み波の強さが親局波よりも強い条件下でも、安定に中継できることを確認した。
著者
田中 元一
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.43, no.8, pp.798-799, 1989-08-20

1988年5月5日「こどもの日」に, 日本テレビ開局35年番組「チョモランマがそこにある」で頂上からの360°パノラマ風景のテレビ生中継に成功し, 世界の茶の間にその感動を伝えることができた.その実現までの問題やエピソードを紹介する.
著者
宮里 勉
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.47, no.8, pp.1123-1130, 1993-08-20
被引用文献数
2

画像内のレイアウト情報を検索キーとする画像検索手法で重要となる, 人間が持つ位置関係の想起精度の測定結果を報告する.レイアウト情報を用いる検索では, 検索者が想起した位置の正確さが重要であり, 指定された位置と一致したと判断する範囲の大小は, 検索時間の長短に影響する.しかし, これまで検索者が想起した位置の正確さについては充分に調べられていなかった, 本稿では, 興味の度合いの個人差による記憶保持の強さへの影響を避け, 短期記憶の記憶保持時間内での想起の精度を測定した.実験では, 被験者に画面内の一個の点の位置を記憶させ, 2秒後に想起させた位置と真の位置との差を測定した.また, 位置の記憶に対する表示領域の影響および記憶用と想起用の画面サイズの相異の影響を調べた.測定の結果, 短期記憶の保持時間内において, 真の座標からのズレの分布は, 平均値が0で標準偏差値は想起用の正方画面の1辺の長さの約5%であった.
著者
光山 和彦 神原 浩平 鵜澤 史貴 中川 孝之 池田 哲臣
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.34, no.5, pp.13-16, 2010-02-10
被引用文献数
4

800MHz帯FPUの高度化を目指した研究を行っている.これまで伝送容量の増大と回線信頼性の向上を目的として,MIMO-OFDM伝送技術とLDPC符号を用いた誤り訂正技術を組み合わせた伝送装置の開発を行ってきた.今回実際の広島駅伝コースや長野マラソンコースの一部区間において,試作装置を用いた移動伝送実験を行い,MIMO検出器として実装したMMSEウェイトを算出するRLSアルゴリズムやLDPC復号の繰返し回数など受信システムの基本パラメータを最適化した.また,受信アンテナ数をパラメータとしてMIMO-OFDM伝送の回線信頼性をビット誤り率の累積確率分布を用いて比較評価したので報告する.
著者
矢萩 幸一 宮地 悟史 春日 正男 山本 英雄
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.26, no.12, pp.19-24, 2002-02-07

近年、長寿化、少子化による社会の高齢化が進んでいる。将来4人に1人が高齢者と言われる超高齢化社会を迎えようとしている今、介護者の減少、介護者の高齢化に伴い、介護者の負担の軽減が一つの重要な課題である。そのような観点から本稿では、遠隔地からの介護支援システムヘの適用を目的とし、対象の肌色情報とブロックマッチング法による対象の動き情報を用いて被介護者の位置を検出し、注目する画像領域を切り出して高解像映像として遠隔地側に提供する"部分領域画質制御"を行う遠隔映像モニタリングシステムを提案し報告する。
著者
矢萩 幸一 宮地 悟史 長谷川 光司 春日 正男 山本 英雄
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.25, no.21, pp.19-24, 2001-03-01
被引用文献数
1

肢体不自由者の多くは生活の大部分を介護者に依存している。また、将来4人に1人といわれる超高齢化社会を迎えようとしている今、介護者の減少、介護者の高齢化に伴い、介護者の負担の軽減が大きな問題となっている。本稿では、被介護者の状態を遠隔地からモニタリングするシステムへの適用を目的として、受信側からの操作により、適応可変解像度符号化(デジタルズーム)を応用し、注目部分の映像を全体シーンから切り出してこれに符号化レートを集中させることにより、その部分映像をより鮮明に伝送表示する映像モニタリングシステムを検討し、特定の状況下であるがその画質評価結果を示す。
著者
川邨 亮
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.34, no.33, pp.17-18, 2010-07-29

スペシャルドラマ「坂の上の雲」の目指したものは、明治時代の雰囲気を醸し出す映像創りある。実写では不可能に近い映像表現を可能にするVFX(Visual Effectsの略)技術を効果的に活用する為の設備整備と業務フローを新たに構築した。限られた制作条件の中でもハイビジョン映像が持つ豊かな表現力を遺憾なく発揮する制作形態を確立し番組制作に取り組んだ内容を報告する。
著者
山本 光重 佐藤 智和 横矢 直和
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.26, no.9, pp.55-60, 2002-01-30

花火ショーの演出作業において,花火師は花火の打ち上げ位置,タイミングや音楽との同期などの多くの要素を決定する必要がある.しかし従来,花火師は危険性や金銭的なコストの問題から演出結果を視覚的に確認することができず,演出作業を円滑に行うことが困難であった.そこで,本研究では,効率のよい演出作業を実現するための花火演出支援システムを提案する.ユーザは計算機を用いて打ち上げ位置,花火の種類,打ち上げタイミング,音楽といった情報を入力し,演出作業を行う.演出結果は入力されたデータに沿って,花火の実写映像を利用して計算機上でシミュレートされ,モニタやHMD上に可視化される.これによって,花火師は効率よく作業を進めることが可能となる.
著者
尾久土 正己
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 : 映像情報メディア (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.63, no.10, pp.1385-1389, 2009-10-01
被引用文献数
10 1

皆既日食というと通常は,月が太陽を隠すために見ることができるコロナやダイヤモンドリングに関心が集まるが,実際に観測地に行って感動するのは,そこが月の影の中に入ることで起こる天変地異を連想する光景である.われわれは,2009年7月22日に奄美大島で起こった皆既日食を,魚眼レンズを装着した4K映像システムを使って,現地の風景を丸ごと記録し,その映像を遠隔地のドームスクリーンに投影する実験を行い,月の影の再現に成功し,これまでにない臨場感の高い日食中継を実現した.
著者
竹田 仰 金子 照之
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.50, no.12, pp.1935-1940, 1996-12-20
参考文献数
18
被引用文献数
42 10

視覚情報によって生じる運動感覚は, 視覚誘導自己運動感覚(Vection)と呼ばれている.Vectionが人の生体生理に及ぼす影響について測定することは, 人工現実感における臨場感の効果を把握する上で重要である.我々は, Vectionに関する知見を深めるために, 非常に広い視野角を有する, ハーフドーム型スクリーンを用いて, 映像の揺れに対する被験者の直立姿勢時の重心動揺の測定を行った.本論文では, 水平面・垂直面を強調した2種類のCG映像, ロール・ピッチ・ヨーの3種類の揺れ方向, 0.1〜0.4Hzの4種類の揺れ周波数, 15〜45゜の3種類の揺れ角度に対する重心動揺の影響を調べた.その結果, 垂直面を強調した映像をロール方向に大きく揺らすなど, 重心動揺に及ぼす影響が大きいことが明らかになった.また, 映像の揺れ周波数が低いときは, 映像と重心動揺の位相は一致しているが, 揺れ周波数が高くなるにつれて, 位相のずれが大きくなり, 0.3Hzを越えたところで90゜の位相遅延を生じることが示された.
著者
佐々 義也 染谷 和俊 磯村 雪彦 南 昭彦 田中 豊 蔵田 健治
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.15, no.23, pp.23-28, 1991-03-28

JSB & TOSHIBA realized total digital system by optical serial video inferface. A-STUDIO video syetem provides optical serial interface, and the video switcher is the newest one that is small size and small power dissipation. We adopted multi CPU system and LAN system for the control system. DPE (digital picture effect) of this system provides a lot of unique effect, for example 3D effect, post frame effect, etc.
著者
池田 論 森屋 俶昌 パンラウィー プタンナクール チャトリー ブッチャ
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.21, no.56, pp.75-81, 1997-09-26

近年、放送衛星は世界中で広く使用されている。また、衛星や受信アンテナの技術が改善されたことにより、小口径アンテナによる受信が可能になった。CN比は衛星放送受信の質を表わす値の1つであり、その値は伝搬状態の様々な影響により変動する。特に雨による影響は大きいが、他の現象として、今回の観測で太陽雑音妨害によるCN比の低下の影響が、最高で約5[dB]という値が観測された。太陽雑音妨害は受信アンテナ、衛星, 太陽が一直線に並んだ時に、太陽雑音が受信アンテナのメインピームに入ることにより雑音温度が上昇しCN比が低下する現象である。この現象は年2回起こり、受信状態(特に受信アンテナの口径)、受信地などの条件により異なるが春分の日, 秋分の日の近辺で数日間観測される。今回の研究では、正確にCN比の変動時間を測定するために、時間に対し連続した値で測定できるCN比測定器を用いて観測した。
著者
森藤 元 安細 康介 渡辺 大 吉浦 裕 瀬戸 洋一
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.25, no.61, pp.43-48, 2001-09-21
被引用文献数
2

デジタルカメラを用いて撮影された写真は, 撮影後に編集されたか否かの判定が困難であるために証拠として採用しにくい。また, 不正な複製や部分使用も容易である。本稿ではデジタル署名により改ざん検知を可能とし, 電子透かしにより権利者を特定可能とすることで証拠写真として採用可能な写真を撮影できるデジタルカメラシステムについて述べる。また, 機能を実装したデジタルカメラを試作することで, 本システムの妥当性についても述べる。