著者
村田 充弘 国重 静司
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.25, no.7, pp.13-18, 2001-01-30

先日行われたシドニーオリンピックにおいて、筆者らは『NHKシドニーオリンピックオンライン』と題したインターネットサイトを立ち上げた。開発した簡便な情報の入力が可能なテンプレートを使用して、TVメディアによるオリンピック放送と連動した、リアルタイム更新を含む、さまざまなインターネットコンテンツによる情報提供およびその頻繁な更新を行った。本報告では、「データ放送」と「インターネット」さらにはモバイル等々のデータ共有化、マルチアウトプットへの適応を目指した効果的なデジタルコンテンツ制作システムおよびそれを活用したデジタルコンテンツ制作の概要について述べる。
著者
Judice Charles N. 外村 佳伸
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.285-289, 1993-03-20

アメリカにおけるマルチメディア通信応用とその環境はようやく形をなし始めた段階であり, 成功例はまだない.マルチメディアプラットホームとしてはApple社やIBM社がしのぎを削っている.家電領域のCD-I, CDTVはあまり成功していない.むしろコダック社のフォトCDが消費者をマルチメディアに導くきっかけになろう.動画が入り始めたゲーム機器も無視できない.一方, マルチメディア応用を支えるネットワーキングとサービスの観点でみると, 一般に広帯域回線が必要と考えられがちだが, 必ずしもそうではない.ISDN等, 新しい環境への投資がにぶる景気沈滞期にあって, パソコン, モデム, CD-ROMと既存の電話回線を組合せたサービスの可能性を過小評価できない.例えば既存電話回線を用いたテレビ電話や, 下り1.5Mb/s, 上り9.6kb/sを通すサービスなどがある.エンドユーザ応用としては, 家庭向けにはやはりエンターテイメント分野への投資が期待でき, 昨今の各社間の提携もここをねらっている.一方, ビジネス分野におけるマルチメディアの重要性は過大評価されているきらいがある.むしろ近未来市場としては, この景気沈滞期にあっても投資が落ちていない教育と訓練の分野に大きな期待ができる.
著者
小堀 紀子 岩切 宗利 松井 甲子雄
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 : 映像情報メディア = The journal of the Institute of Image Information and Television Engineers (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.54, no.5, pp.737-739, 2000-05-20
参考文献数
3
被引用文献数
2

電子文書上の局所領域に対する改ざん検出の一手法を提案する.その原理は, 本来2値画像またはキャラクタベースのデータとして扱われる文書データを濃淡画像とすることで冗長性を持たせ, そこに改ざん検出の細工を施すものである
著者
樋渡 涓二 入部 紳一郎 鈴木 寿
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.37, no.11, pp.942-947, 1983
被引用文献数
1 1

テレビジョンアイカメラを用いて日本語文章のディスプレイに対する人間の目の注視点の挙動について測定した.すなわち, 第一に日本語文章の形態などの違いに対する注視点の停留時間と移動距離の分布を求めた.文字の大きさ, 縦書き横書き, 読む速度, 漢字混じり文とひらがな文などに対する注視点の動きを測定し, その結果, 停留時間はすべて一定であり, 一方, 移動距離は文字単位で一定であるなどの結果を得た.第二はアイカメラにさらに視野制限装置を結合し, 実効的に視野を狭くしたときの注視点の挙動ならびに文章に対する認知率を求めた.視野を制限すると移動距離はおおよそ1文字毎となり, 認知率も低下する.以上から文章認知においても周辺視は重要であり, かつ眼球運動は文章の文脈や意味に強く支配されることがわかった.
著者
藤井 亜里砂 石川 清彦 森住 俊美 菊地 由美 山田 智一 川森 雅仁 川添 雄彦
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.32, no.37, pp.21-26, 2008-09-25
被引用文献数
2

通信ネットワークを利用することで,個人別サービスや有料サービスの提供が従来のテレビ放送と比較し容易に実現できるようになった.またテレビ受信機は家電として各世帯への浸透率が高い.このため,今後テレビ受信機を対象とした個人向けサービスは新たな市場を築くものとしてますます期待されている.これまで,筆者らは放送受信機において放送と通信の会員向けサービスを利用する際,安全でかつ視聴者の操作手順を少なくすることを目的として放送通信の連携認証方式を検討し,シングルサインオンの実装方式について提案および報告を行ってきた.しかし,一人の視聴者がコンテンツの視聴を希望する端末は,行動にあわせて替わるもので固定的な使用は少ない.例えば家庭の固定受信機で利用していたサービスを,そのまま継続的(シームレス)に携帯型受信機で利用しながら外出するということができればサービスの利便性は飛躍的に向上する.我々は、異なる受信機間で認証情報およびサービスアプリケーションに依存したセキュアな情報を引継いで認証情報の連携を可能とする仕組みを,Webサービスで用いられる標準的な技術仕様であるリバティアライアンス仕様を用いて構築可能とした.
著者
香山 侑子 茂木 龍太 兼松 祥央 鶴田 直也 三上 浩司 近藤 邦雄
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.253-256, 2016

アニメ、漫画、ゲームなどのコンテンツ作品においてキャラクターは重要な要素である。しかし、キャラクターの要素の一つである服装のジャンルである「ゴシック&ロリータ(以下ゴスロリ)」は現実と架空において、デザインのルールが異なるという問題がある。そこで本研究では既存のゴスロリキャラクター103体を調査することでゴスロリ要素の分析を行い、その結果7種類のデザインタイプに分類することができた。調査分析結果から得られた要素によってゴスロリキャラクターを検索できるスクラップブックを開発し、ゴスロリキャラクターを制作するための発想支援の有用性を評価した。
著者
小林 裕幸 鈴木 正和 青木 直和
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.26, no.33, pp.21-24, 2002-05-24
参考文献数
2
被引用文献数
4

好ましい肌色が人の記憶色に基づくとの考え方が一般的に受け入れられている。本研究は肌色の記憶色そのものについて、CRTディスプレー上に示した無地、女性、男性のイラスト画、写真画像といった画像に各自が肌色として記憶している色を塗ってもらうことによって調べた。その結果、人が肌の色としてイメージするのは女性の肌の色で、しかも実際の肌の色よりもかなり明るいこと、また、好ましい肌の色の要因である記憶色とは決まった一つの色ではなく、それぞれの画像ごとにあり、色の違いに一定の傾向がある。その傾向にも年齢、性別によって差があることがわかった。
著者
シャンプー ベルナルド 藤澤 和子 井上 智義 岩舘 祐一
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.24, no.29, pp.1-6, 2000-05-16
参考文献数
9
被引用文献数
2

本報告ではコンピュータ支援によるアイコン言語システム、CAILSについて述べる。本システムを利用すると、ユーザはアイコンの基本セットを組み合わせることにより、メッセージの作成、概念の表現、或いはルールの教授などを行える。CAILSはユーザの視覚的記憶を利用したものであり、イメージを特定することによってあいまいさを除くことができる。このシステムは、異言語間のコミュニケーション、ビジュアル/空間的概念の表現、またビジュアル教育などへの応用が可能である。
著者
吉成 真由美
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.37, no.11, pp.904-911, 1983-11-20

CAD/CAM, ビジネスグラフィックスに次いで, 大きな市場に成長しつつあるコンピューターグラフィックスとは何か, なぜ価値があるのか, クリエイティブにどんな影響があるか.その背景と現状, 将来の展望を解説する.
著者
大竹 敢 福田 光一 川中 彰
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.50, no.11, pp.1798-1804, 1996-11-20
参考文献数
17
被引用文献数
2 1

本論文では, ウェーブレット変換を用いて, 画像に適応的な多重解像度分解を行い, そのエントロピー符号化にゼロツリー構造を導入した符号化方式を提案している.適応的な画像分解により, オクターブ分解では, 充分に取り除くことのできない, 画素間の相関を削減している.また, 分解後の各画像成分間の相似な位置での相関は, ゼロツリー構造により, 効果的に削減できる.さらに, 画像分解の基準に局所的なゼロツリー構造を導入することで, 各画像成分間の相関を考慮した画像分解を可能にしている.その結果, 要求されるビットレートに対応した画像分解が行われ, 少ない演算処理量で優れた圧縮特性が得られている.標準画像を用いたシミュレーションでは, 約0.4bppで符号化した場合, JPEGベースライン方式と比較して約3dB, オクターブ分解方式と比較して, 約1dB優れた結果が示されている.
著者
来住 英貴 井出 博文 梅田 健史
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.25, no.61, pp.25-30, 2001-09-21
参考文献数
7
被引用文献数
1

DVDレコーダは、1999年12月に第1号機が発売されて以来、光ディスクの大きな特徴である高速なアクセスを売り物にした映像録画機器として、大きな注目を集めている。今回当杜では、DVD-R対応4.7GB DVD-RAMドライブを搭載し、(1)世界初のDVDにおける追っかけ再生・同時録画再生、(2)ハイブリッドVBR方式を用いたDVD-R記録、(3)プレイリストのシームレス再生、等の新機能を実現した第2世代DVDレコーダ「DMR-E20」を開発したので、そのハードウェア、ソフトウェア構成、及び新機能を実現した制御方法について報告する。
著者
高橋 秀和 山下 雄一郎
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.25, no.28, pp.1-6, 2001-03-16
参考文献数
8

当社一眼レフカメラEOS KissIIIとEOS7の広視野7点AFを実現させるために, 新たなCMOSリニア型AFセンサの開発を行った.本センサは新開発のユニティゲイン型のセンサアンプとフィードバッククランプ型のノイズ除去回路を搭載することにより, センサ信号の高S/N化とワイドダイナミックレンジ化, 更にAGC制御の高精度化を実現している.また, 各種周辺回路のオンチップ化とCOBパッケージによるローコスト小型化も同時に実現している.
著者
黒江 章郎 村田 明夫 村松 小百合 横山 和夫 楠本 修
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.51, no.5, pp.733-736, 1997-05-20
参考文献数
6

マイクロカンチレバー上に形成した金属膜の機械的共振周波数への影響に関して検討した.片持組合せ梁のモデルを用いて導出した式の計算値と試作した複合構造のマイクロカンチレバーの測定共振周波数がほぼ一致し, 最高1.07MHzの共振周波数を実現した.
著者
山下 雄大 俵谷 佳典 宮本 快暢 大観 光徳
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.29-32, 2011-01-21
参考文献数
3
被引用文献数
1

SrGa_2S_4:Euは色純度のよい緑色発光を示し無機薄膜ELの緑色発光層材料の一つとして期待されているが、結晶化のために高温焼成が必要なため、安価な低軟化点ガラス基板上への作製が難しい。本研究では、高温で焼成し十分に結晶化させたSrGa_2S_4:Eu微粒子蛍光体を用いスピンコーティング法により薄膜形成させることで、低温での発光層作製を試みた。平均粒径1μmの微粒子を用いることで、比較的に均一かつ緻密な膜厚1〜3μmのSrGa_2S_4:Eu発光層薄膜の作製に成功した。EL素子は、CIE色度座標(x,y)=(0.23,0.72)で色純度の良い緑色発光を示し、1kHz駆動時での輝度は200cd/m^2であった。
著者
丸井 隆志 酒井 朋子
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.24, no.23, pp.43-44, 2000-03-14

5人の若者がありふれた毎日の中で繰り広げる青春映画。ある日、久し振りに仲間の元へ帰ってきた脇谷。彼は1ヶ月一人旅をしていた。久し振りに顔を合わせた5人、南野、井出、哲治、大輔そして脇谷がまずすることといったら麻雀、そして大学の休み時間には野球をするという日々。そんな彼らが引き起こす恋や悩み、そして友情を描く。